アメリカ大統領ジョン・F・ケネディ夫人ジャクリーンが夫の暗殺から葬儀を済ませ様々な思いの中でホワイトハウスを去るまでを描く、製作ダーレン・アロノフスキー、監督パブロ・ラライン、主演ナタリー・ポートマン、ピーター・サースガード、グレタ・ガーウィグ、ビリー・クラダップ、ジョン・ハート他共演のドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:パブロ・ラライン
製作
ダーレン・アロノフスキー
フアン・デ・ディオス・ラライン
ミッキー・リデル
スコット・フランクリン
アリ・ハンデル
製作総指揮
ピート・シレイモン
ジェニファー・モンロー
ジェイン・ホン
ジョシュ・スターン
ウェイ・ハン
チー・リン
マルティーヌ・カシネッリ
チャーリー・コーウィン
ハワード・T・オーウェンズ
脚本:ノア・オッペンハイム
撮影:ステファーヌ・フォンテーヌ
衣裳デザイン:マデリーン・フォンテーヌ
編集:セバスティアン・セプルベダ
音楽:ミカ・レヴィ
出演
ジャクリーン”ジャッキー”ケネディ:ナタリー・ポートマン
ロバート・F・ケネディ:ピーター・サースガード
ナンシー・タッカーマン:グレタ・ガーウィグ
ジャーナリスト:ビリー・クラダップ
司祭:ジョン・ハート
ビル・ウォルトン:リチャード・E・グラント
ジョン・F・ケネディ:キャスパー・フィリップソン
リンドン・B・ジョンソン:ジョン・キャロル・リンチ
レディ・バード・ジョンソン:ベス・グラント
ジャック・ヴァレンティ:マックス・カセラ
ラリー・オブライエン:コーリイ・ジョンソン
デイヴ・パワーズ:ラルフ・ブラウン
クリント・ヒル:デヴィッド・ケイヴス
アメリカ/チリ/フランス 映画
配給 フォックス・サーチライト・ピクチャーズ
2016年製作 100分
公開
北米:2016年12月2日
日本:2017年3月31日
製作費 $9,000,000
北米興行収入 $13,960,390
世界 $24,270,400
■ アカデミー賞 ■
第89回アカデミー賞
・ノミネート
主演女優(ナタリー・ポートマン)
衣裳デザイン・作曲賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1963年11月、マサチューセッツ州、ハイアニス・ポート。
訪ねて来たジャーナリスト(ビリー・クラダップ)を迎えたジャクリーン”ジャッキー”ケネディ(ナタリー・ポートマン)は、夫である大統領ジョン・F・ケネディの死を悼む彼を招き入れる。
取材に応じたジャッキーは、改修が浪費だと話題になったテレビ番組”ホワイトハウス・ツアー”のことなどを訊かれ、秘書のナンシー・タッカーマン(グレタ・ガーウィグ)の助言を受けながら撮影した日のことを思い出す。
暗殺の話になったジャッキーは、その件について語る。
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11月22日、ダラス、ラブフィールド空港。 夫ジョン・F・ケネディ(キャスパー・フィリップソン)と共にタラップを下りたジャッキーは、テキサス州知事ジョン・コナリーらに迎えられる。 パレードが始まり、ジョンが暗殺された時のことを涙しながら語るジャッキーは、タバコを吸い落ち着いた後、今の話は記事にさせないと伝える。 それを約束したジャーナリストは、ジャッキーに銃弾の音のことを尋ねる。 ”エアフォースワン”に戻り、副大統領リンドン・B・ジョンソン(ジョン・キャロル・リンチ)の大統領就任の宣誓に立ち会ったジャッキーは、シークレットサービスのクリント・ヒル(デヴィッド・ケイヴス)に事件について質問し、側近には葬儀のことを尋ねる。 ファーストレディとなったレディ・バード(ベス・グラント)が、動揺するジャッキーを落ち着かせようとする。 アンドルーズ空軍基地に到着したジャッキーは、機内に現れた義弟で司法長官のロバート・F・ケネディ(ピーター・サースガード)と抱き合い、司法解剖のために棺と共にベセスダ海軍病院に向かう。 病院で待機する放心状態のジャッキーは、解剖室に入ろうとして、ロバートに止められる。 棺をホワイトハウスに運ぶ車の中でジャッキーは、暗殺されたリンカーンの葬儀についての資料をそろえてほしいとロバートに伝える。 ホワイトハウス。 翌日、アドバイザーのビル・ウォルトン(リチャード・E・グラント)と共にリンカーンの葬儀の資料を確認したジャッキーは、通りを歩くことを希望するものの、それは許可されないと言われる。 子供たちの部屋に向かったジャッキーは、父親のことを訊くキャロラインとジョンに、天国の聖パトリックの元に向かったと伝える。 ミサが終わり、ジョンソン大統領の特別補佐官となるジャック・ヴァレンティ(マックス・カセラ)から、葬送行進で通りを歩くのは危険だと言われたロバートは、ジャッキーがホワイトハウスを去る準備のことも訊かれ、彼を追い払う。 直ぐには出て行けとは言われないと話すナンシーに、ジャッキーは、精神的に不安定のまま亡くなったリンカーン夫人のことを伝えながら今後を心配する。 義母からジョンを家族の墓に埋葬したいと言われたジャッキーは、大統領には相応しくない場所だとロバートに伝えて、彼と共にアーリントン国立墓地に向かう。 雨の中、ジャッキーは埋葬に相応しい場所を決める。 ジャーナリストから、ホワイトハウスを出る時の気持ちを訊かれたジャッキーは、ファーストレディは、荷造りの準備は直ぐにできなくてはならないと答える。 ジョンソンが執務室に移りたいと言っていることをジャッキーに伝えたロバートは、通りを歩くことの危険性を指摘するが、彼女の考えは変わらなかった。 ホワイトハウスに戻ったジャッキーは、ジョンがお気に入りだった”キャメロット”の曲を聴きながら彼を想いだす。 葬儀後に司祭(ジョン・ハート)に会ったジャッキーは、神のことなどについて話す。 葬儀の準備をするジャッキーを手伝うナンシーは、今後のことを考えると不安ばかりだと言う彼女を励ます。 11月24日。 事件に対処しようとするジョンソンらの元に向かったロバートは、この件はジャッキーに話さないようにと指示する。 ダラスで警護を担当していたシークレットサービスのヒルと話したジャッキーは、暗殺事件のことを尋ねて、犯人と思われるオズワルドに会い話さなくてはならないと伝える。 その後、棺は議事堂に移され、ジャッキーは子供たち二人を連れて行く。 ジャーナリストから、子供たちを人々の前に出すのが誤りでなかったかと訊かれたジャッキーは、それを否定する。 オズワルドが射殺されたことを知ったジャッキーはロバートの元に向かい、事件を隠し子供たちを危険にさらしたことを非難する。 司祭に平凡な結婚をっすればよかったと話したジャッキーは、イエスのことを語る彼から、神の御業が現れるように自分は選ばれた存在だと言われる。 ウォルトンと話したジャッキーは、逆境を克服した者がここにいたと示すために、修復は意義があることだったと言われるものの、ジョンは壁に飾られる肖像画の一枚でしかなくなると伝える。 息子ジョンの3歳の誕生パーティーを済ませたジャッキーはリンカーン・ベッドルームに向かう。 ジャッキーは、翌日の葬儀の準備を済ませて現れたロバートから、行進はしないと言われ、彼に謝罪する。 この部屋にいると心安らぐと言うジャッキーに、結局、自分たちが何も成し遂げなかったと伝えたロバートは、愚かだと言って嘆く。 荷造りを済ませたジャッキーはヴァレンティの元に向かい、明日の葬儀のことを話し、考えを変えて、葬列を組み棺と共に大聖堂まで歩くことを伝える。 希望にはそえないだろうと言われたジャッキーだったが、考えは変わらないことをヴァレンティに伝えてその場を去る。 ジャーナリストにメモさせたジャッキーは、後世の人々はジョンを尊敬するだろうと伝えるものの、南北戦争に勝利したわけでもないと言われる。 ジョンには共産主義を潰す時間はなかったと言うジャッキーに、立場上、物事を客観的に見ることなどは不可能だったはずだと意見したジャーナリストだったが、あの葬儀は壮観であったと伝える。 11月25日。 その件を司祭に話し、撃たれたかったと言うジャッキーは、ダラスの事件に触れて、自分がジョンを救えたはずだと伝える。 その日以来、毎晩死にたいと祈ったと言うジャッキーは、ジョンの元に行かせてほしいと神に頼んだと話す。 棺はアーリントン墓地に到着し、埋葬される。 ジャーナリストの書いたメモをチェックするジャッキーは、威厳と崇高さに満ちた葬儀と自分の姿を国民は忘れないと言われる。 番組の収録は続き、会議室に現れた大統領は修復について訊かれ、過去にこの場に住んだ人々をつなぐことだと答える。 ウォルトンがレディ・バードと廊下で話す姿を気にするジャッキーは、ナンシーに別れを告げて子供たちと共にホワイトハウスを去る。 毎晩ジョンとベッドに入る前に、必ず”キャメロット”の曲を聴いたことをジャーナリストに話すジャッキーは、彼には人を惹きつける信念があったと伝る。 その信念は生き続けると思うかと訊かれたジャッキーは、もちろんだと答えるものの、”キャメロット”は二度と現れないと伝える。 毎日死にたいと思い、子供がいるにも拘わらず、夫のそばに行きたいと思う理由を司祭から訊かれたジャッキーは、祝福されて人生を送った自分でも迷いがあると言われる。 その理由を訊かれた司祭は、それが人間だと答え、人は毎日迷い、神は”それでよい”と教えてくれているとジャッキーに伝える。 取材した内容を電話で知らせたジャーナリストは、ジャッキーに別れを告げてその場を去る。 その取材のことを話したジャッキーは、司祭から、それにより癒されたか訊かれ、世界中で記事になり、皆が”キャメロット”を信じてくれると答える。 人々はおとぎ話を信じると司祭に伝えたジャッキーは、ジョンのことを正しく伝えたか訊かれる。 物語の英雄たちは時を超えて記憶に残る、ジョンと共に老いて、子供たちの成長を見届けることなどは望んではいけなかったと、ジャッキーは司祭に伝える。 癒される日は必ず来ると言う司祭は、亡くなった子供たちを父親の元に埋葬しようとジャッキーに伝える。 その後、ジャッキーは子供たちを埋葬し、司祭は祈りを捧げる。 ホワイトハウス。 ”この部屋に、ジョン・フィッツジェラルド・ケネディと妻ジャクリーンが、2年10か月2日暮らした。 彼はアメリカ合衆国大統領だった 1961年1月20日-1963年11月22日”
...全てを見る(結末あり)
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事件以後、着替えていなかった結婚のついた服を脱いだジャッキーは、シャワーを浴びて眠る。
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暗殺犯として逮捕されたオズワルドが、ジャック・ルビーに銃撃される。
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国葬が始まり、ジャッキーは、ロバートやエドワードら要人たちと通りを歩く。
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ジョンとジャッキーが暮らした部屋のドアには、プレートが付けられる。
*(簡略ストー リー)
1963年11月22日、ダラス。
アメリカ大統領ジョン・F・ケネディは市内パレード中に暗殺される。
同行していた大統領夫人ジャクリーン”ジャッキー”は、夫の遺体と共にホワイトハウスに戻り、司法長官である義弟のロバートと共に葬儀のことを話し合う。
現実が受け入れない中で、幼い子供たちに父親の死を知らせたジャッキーは、危険を承知しながら葬送行進で通りを歩くことを決意するのだが・・・。
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脚本家でプロデューサーでもあるチリ出身のパブロ・ララインの監督作品。
アメリカ大統領ジョン・F・ケネディ夫人ジャクリーンが、夫の暗殺から葬儀を済ませ、様々な思いの中でホワイトハウスを去るまでを描くドラマ。
物語は、”ケネディ大統領暗殺事件”後にホワイトハウスを離れたジャクリーンが、ジャーナリストのインタビューに応じる場面から始まり、事件の回顧や葬儀と、改修が浪費だと話題になったテレビ番組”ホワイトハウス・ツアー”の撮影現場の様子などが並行して描かれている。
暗殺事件や葬儀のことなどはよく知られた事実なので確認程度で済ませたいが、”ホワイトハウス・ツアー”は、実際に残っている映像をチェックしながら観ると興味深く鑑賞できる。
*参考
https://www.youtube.com/watch?v=Ft1wgQ0VYrc
アメリカ大統領暗殺という歴史的大事件の当事者として、国葬を済ませ、わずか数日でホワイトハウスを去るジャクリーンの複雑な思いと人間性などを描く、パブロ・ララインの繊細な演出が見どころの作品。
第89回アカデミー賞では、主演女優(ナタリー・ポートマン)、衣裳デザイン、作曲賞にノミネートされた。
オスカー候補となった主演のナタリー・ポートマンは、容姿はそれほどジャクリーンと似ていないのだが、話し方などはかなり研究して本人になり切っている。
主人公ジャクリーンの義弟で司法長官・ロバート・F・ケネディのピーター・サースガード、主人公の秘書ナンシー・タッカーマンのグレタ・ガーウィグ、主人公の取材をするジャーナリストのビリー・クラダップ、主人公と話し心の支えとなる司祭のジョン・ハート、大統領夫妻のアドバイザーであるビル・ウォルトンのリチャード・E・グラント、ジョン・F・ケネディのキャスパー・フィリップソン、彼の死で大統領に就任するリンドン・B・ジョンソンのジョン・キャロル・リンチ、その夫人レディ・バード・ジョンソンのベス・グラント、大統領特別補佐官となるジャック・ヴァレンティのマックス・カセラ、政治家ラリー・オブライエンのコーリイ・ジョンソン、ホワイトハウスのスタッフ、ラルフ・ブラウン、主人公直属のシークレットサービス、クリント・ヒルのデヴィッド・ケイヴスなどが共演している。