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イントレランス Intolerance (1916)

世の中に存在する不寛容(イントレランス)と愛についてを、前年の「國民の創生」(1915)に続き、製作、脚本、編集を兼ねたD・W・グリフィスが監督し、4つの物語を並行して描いた作品。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト
監督:D・W・グリフィス
製作:D・W・グリフィス
脚本
D・W・グリフィス
ヘッティ・グレイ・ベイカー
トッド・ブラウニング
アニタ・ルース
メアリー・H・オコナー
フランク・E・ウッズ
撮影
G・W・ビッツァー
カール・ブラウン
撮影:ビリー・ビッツァー
編集
D・W・グリフィス
ジェームズ・スミス
ローズ・スミス
音楽:ジョセフ・カール・ブレイル(クレジットなし)

出演
揺り籠を揺らす女性:リリアン・ギッシュ

・アメリカの現代の物語
可愛い娘:メエ・マーシュ
青年:ロバート・ハーロン
可愛い娘の父親:フレッド・A・ターナー
孤独な娘:ミリアム・クーパー
スラムのリーダー:ウォルター・ロング
親切な警官:トム・ウィルソン
メアリー・ジェンキンス:ヴェラ・ルイス
アーサー・ジェンキンズ:サム・デ・グラッセ
判事::ロイド・イングラム
市長:ラルフ・ルイス
ファスリー神父:A・W・マクルーア
親切な隣人:マックス・デヴィッドソン
隣人の妻:アルバータ・リー
ストライキの指導者:モンテ・ブルー
検事:ジョン・P・マッカーシー
弁護士:バーニー・バーナード
矯風会会長:メアリー・オルデン
矯風会会員:エレノア・ワシントン
矯風会会員:パール・エルモア
矯風会会員:ルシル・ブラウン
矯風会会員:ジュリア・マックリー
社交界にデビューした娘:マルグリット・マーシュ

・ルネサンス時代のフランスの物語
ブラウン・アイズ:マージョリー・ウィルソン
ラ・トゥール:ユージン・パレット
ブラウン・アイズの父親:スポティスウッド・エイトキン
ブラウン・アイズの母親:ルース・ハートフォース
傭兵:アラン・シアーズ
カトリーヌ・ド・メディシスジョセフィーヌ・クロウェル
シャルル9世フランク・ベネット
アンジュー公アンリ:マックスフィールド・スタンリー
コリニー提督ジョセフ・ヘナベリー
マルグリット・ド・ヴァロワ王女:コンスタンス・タルマッジ
ナヴァール王アンリW・E・ローレンス
牧師:A・W・マクルーア
牧師に匿われる少女:ペギー・カートライト

・古代バビロンの物語
山の娘:コンスタンス・タルマッジ
ベルシャザル王子:アルフレッド・パジェット
吟遊詩人ラプソドス:エルマー・クリフトン
王女:シーナ・オーウェン
ベルの司祭:タリー・マーシャル
キュロス2世ジョージ・シーグマン
ナボニドゥス王:カール・ストックデール
勇猛な兵士:エルモ・リンカーン
山の娘の兄:フランク・ブラウンリー
踊り子:ルース・セント・デニス
戦死する息子:ウォーレス・リード
猿を肩に載せた兵士:ダグラス・フェアバンクス
ベルの司祭の部下:ジョージ・ベレンジャー
城門の隊長:テイラー・N・ダンカン
裁判長:ジョージ・フォーセット

・聖書のユダヤの物語
イエス・キリストハワード・ゲイ
聖母マリアリリアン・ランドン
花嫁:ベッシー・ラヴ
花婿:ジョージ・ウォルシュ
マグダラのマリア:オルガ・グレイ
花嫁の父:ウィリアム・H・ブラウン
結婚式のゲスト:W・S・ヴァン・ダイク

アメリカ 映画
配給 トライアングル・フィルム・コーポレーション
1916年製作 163分
公開
北米:2016年9月5日
日本:2019年7月13日
製作費 $385,910


ストーリー
・アメリカの現代の物語
婦人団体/矯風会が、工場を経営するアーサー・ジェンキンズ(サム・デ・グラッセ)の独身の妹メアリー(ヴェラ・ルイス)に寄付を求める。
婦人たちの考えに賛同するメアリーは、アーサーに協力を求めて、多額の寄付をしてもらう。
それによりアーサーが、従業員の給与を10%カットしたために、ストライキが起きる。
憤慨した従業員たちを、工場の要請で出動した警察隊などが鎮圧する。
工場で働いていた青年(ロバート・ハーロン)の父親は、その騒ぎの中で死亡する。
その後、青年、そして父(フレッド・A・ターナー)と共に暮らす娘(メエ・マーシュ)は、新たな生活を求めて都会に向かう。
娘はスラムのリーダー(ウォルター・ロング)の女となり、青年はリーダーの手下となる。
やがて、娘と出会った青年は彼女と惹かれ合うようになり、悪事から足を洗おうとする・・・。

・ルネッサンス時代のフランスの物語
国王シャルル9世フランク・ベネット)の母カトリーヌ・ド・メディシスジョセフィーヌ・クロウェル)は敬虔なカトリックであり、ユグノー派を嫌っていた。
マルグリット・ド・ヴァロワ王女(コンスタンス・タルマッジ)と、ユグノー派のナヴァール王アンリW・E・ローレンス)を結婚させて、宗教間の問題を解決しようとする。
ご成婚のパレードが盛大に行われる。
ユグノー派の女性ブラウン・アイズ(マージョリー・ウィルソン)と恋人ラトゥールは(ユージン・パレット)は、愛を確かめ合う。
傭兵(アラン・シアーズ)は、ブラウン・アイズの美しさに心を奪われる。
そんな中、ヴァロワ家により扇動されたプロテスタントが、ユグノー派に対する弾圧を計画する・・・。

・古代のバビロンの物語
女神イシュタルの像が運ばれてくることになるが、ベル教神官は異なる神の信仰を嫌っていた。
その像を見るために、多くの人々が集まる。
気が強い山の娘(コンスタンス・タルマッジ)のことを心配する兄(フランク・ブラウンリー)は、彼女を裁判長(ジョージ・フォーセット)の元に連れて行く。
裁判長は、山の娘を花嫁市場で競売にかけるよう指示する。
バビロンの統治者ベルシャザル王子により解放された山の娘は感謝し、王子への忠誠を誓う。
その頃、ベル教神官と関係していたペルシャキュロス2世ジョージ・シーグマン)は、バビロンを攻略するために行動を開始する・・・。

・聖書のユダヤ物語
ベツレヘム
イエス・キリストの誕生から時は流れる。
成長したイエスハワード・ゲイ)が最初の奇跡を起こし、水をワインに変える。
人々は、イエスによる信仰の道を知ることになる。
姦淫の罪で捕らえられた女をイエスが助けたことなどが問題になり、その後の磔刑につながる・・・。


解説 評価 感想
世の中に存在する不寛容(イントレランス)と愛についてを、前年の「國民の創生」(1915)に続き、製作、脚本、編集を兼ねたD・W・グリフィスが監督し、4つの物語を並行して描いた作品。

大ヒット作となった「國民の創生」(1915)を上回る製作費38万5000ドルをかけ、大規模なセットや大量のエキストラを使った超大作。
興行的に大失敗した作品と言われているのは誤りで、予算を遥かに上回る収益をもたらした。

4つの物語を並行して描くクロスカッティングや他の手法、特殊技術を使った映像などは高く評価され、映画史上に残る傑作と言われ、後の多くの作品に多大なる影響を与えた。

1989年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。


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