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ディボース・ショウ Intolerable Cruelty (2003)

離婚訴訟専門の辣腕弁護士と富豪をカモにしようとする女性が互いに仕掛けた駆け引きで巻き起こる騒動を描く、製作、監督、脚本、編集コーエン兄弟、主演ジョージ・クルーニーキャサリン・ゼタ=ジョーンズジェフリー・ラッシュ他共演のロマンチック・コメディ。

アカデミー ■ ストーリー ■ 解説


ロマンチック・コメディ

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スタッフ キャスト ■
監督
ジョエル・コーエン

イーサン・コーエン(クレジットなし)
製作総指揮
ショーン・ダニエル

製作
イーサン・コーエン
ブライアン・グレイザー
脚本
ロバート・ラムゼイ(原作)
マシュー・ストーン(原作)
イーサン・コーエン
ジョエル・コーエン
撮影:ロジャー・ディーキンス
編集:ロデリック・ジェインズ
音楽:カーター・バーウェル

出演
ジョージ・クルーニー:マイルズ・マッシー
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ:マリリン・レクスロス
ジェフリー・ラッシュ:ドノヴァン・ドナリー
セドリック・ジ・エンターテイナー:ガス・ペッチ
エドワード・ハーマン:レックス・レクスロス
ポール・アデルスタイン:リグレー
リチャード・ジェンキンス:フレディ・ベンダー
ビリー・ボブ・ソーントン:ハワード・D・ドイル
ジュリー・ダフィー:サラ・ソルキン
トム・オルドリッジ:ハーブ・マイヤーズ
ステイシー・トラヴィス:ボニー・ドナリー
アーウィン・キーズ:”ウィージー”ジョー
ジョナサン・ハダリー:クラウス・フォン・エスピー男爵

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2003年製作 99分
公開
北米:2003年10月10日
日本:2004年4月10日
製作費 $60,000,000
北米興行収入 $35,327,630
世界 $119,940,820


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ソープ・オペラのプロデューサー、ドノヴァン・ドナリー(ジェフリー・ラッシュ)は、妻のボニー(ステイシー・トラヴィス)の浮気現場に遭遇してしまう。

浮気相手に銃口を向けたドノヴァンだったが、ボニーに”ソープ・オペラ大賞”のトロフィーで殴られ逃げられてしまい、ポラロイドカメラで証拠を撮影する。

離婚訴訟専門の弁護士マイルズ・マッシー(ジョージ・クルーニー)は、ドノヴァンに証拠写真を突きつけられたボニーから弁護を依頼され、内心は不利だと思いつつも、楽観的な意見を彼女に伝える。

不動産王レックス・レクスロス(エドワード・ハーマン)の妻マリリン(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)は、私立探偵ガス・ペッチ(セドリック・ジ・エンターテイナー)に夫の浮気現場の証拠を押さえさせる。

屋敷から追い出され、訴訟を起こされたレクスロスは、マイルズのオフィスを訪ねる。
...全てを見る(結末あり)

レクスロスは、開発事業に財産を注ぎ込み、無一文の状態で、訴訟に勝つための相談を、マイルズに持ちかける。

マリリンは弁護士フレディ・ベンダー(リチャード・ジェンキンス)を雇い、マイルズと夫レクスロスとの協議に向かうが、話し合いにならず物別れに終わってしまう。

マイルズはマリリンを食事に誘い、その隙に、ガスを雇い彼女の屋敷のアドレス帳を写真に撮らせる。

訴訟は法廷に持ち越され、マイルズは助手のリグレー(ポール・アデルスタイン)にアドレス帳を調べさせ、証人として、クラウス・フォン・エスピー男爵(ジョナサン・ハダリー)を呼ぶ。

エスピー男爵は、マリリンに”富豪のカモ”探しを頼まれ、レクスロスを紹介したことを証言する。

マリリンの金目当ての結婚が暴かれ、マイルズは見事に勝訴する。

一人暮らしの富豪の友人サラ(ジュリー・ダフィー)の豪邸に居候することになったマリリンは、次の結婚では失敗しないよう心に誓う。

ホームレスになったドノヴァンに、役者を紹介してもらったマリリンは、石油王ハワード・D・ドイル(ビリー・ボブ・ソーントン)を伴い、マイルズの元に向かう。

法廷で汚名を着せられたマリリンは、ハワードの信用を得るために、婚前契約をする相談をマイルズに持ちかける。

富豪を離婚訴訟から守る契約内容に合意したマリリンに、マイルズはハワードの財産は奪えないことを忠告し、彼女に惹かれている自分の気持ちを伝える。

マリリンとハワードの結婚式に出席したマイルズは、その場で、婚前契約書を食べて破棄してしまったハワードに驚き、魂胆が見え見えのマリリンを警戒する。

6ヵ月後。
マイルズは、リグレーと共に全米離婚弁護士協会の総会のためラスベガスに向かい、ハワードと離婚して大富豪となったマリリンに出くわす。

マイルズはマリリンを夕食に誘い、財産を手にしても満足感が得られないという、彼女の話を聞き同情してしまう。

その夜、マリリンは、サラが孤独死をしたことを知り心が沈み、マイルズは、彼女の連絡を受けて結婚する決意をする。

教会に向かったマイルズは、離婚時にマリリンの財産を請求しないという契約書にサインし、2人はめでたく結婚する。

ホテルに向かった2人だったが、マリリンは、自分の虜になったマイルズの前で契約書を破り捨てる。

総会で、その場にそぐわない愛や恋についてのスピーチを始めたマイルズは大喝采を受け、事務所を辞めて独立することを決める。

祝杯を挙げようとしていたマイルズとリグレーは、バーのテレビに映る、ドノヴァンの番組の役者がハワードだったことに気づく。

マリリンに、まんまとはめられたマイルズは落胆するが、ロサンゼルスのサラの屋敷に戻ったマリリンも、心残りがあった。

事務所のボス、ハーブ・マイヤーズ(トム・オルドリッジ)は、マリリンを敗訴に追い込んだ時とは一転、マイルズの不祥事を責めて、法律を無視してでも名誉挽回するよう指示を出す。

マイルズは、殺し屋の”ウィージー”ジョー(アーウィン・キーズ)にマリリンの抹殺を依頼する。

しかし、レクスロスが急死して、マリリンに彼の財産が入ることになる。

その結果、マリリンが婚前契約書を破棄したために、マイルズにも大金が入る可能性が出てくる。

ジョーがマリリンを殺すのを阻止しようと、マイルズは彼女に連絡を入れる。

既にジョーは、マリリンの元に現れていたが、彼女はそれに動ずることなく、ジョーから仕掛け人がマイルズだと聞き出していた。

現場に着いたマイルズとリグレーはジョーを説得するが、ジョーは2人を殺すようマリリンに頼まれていた。

しかし、催涙スプレーを吹きかけられたジョーは、謝って自分を撃ってしまう。

弁護士のフレディを伴ったマリリンは、離婚協議のためマイルズを訪ねる。

和解案を提示しようとしたフレディだったが、結婚後でも結べる婚前契約書に、マイルズはサインしてマリリンに渡す。

しかし、マリリンはそれを破り捨て、マイルズとの愛を確かめ合う。

ドノヴァンは、ガスが撮った、浮気現場のビデオを利用した番組を大ヒットさせる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
浮気現場の証拠を、妻マリリン押さえられて訴えられた不動産王レクスロスは、離婚訴訟専門の弁護士マイルズ・マッシーを訪ねる。
レクスロスは、開発事業に財産を注ぎ込んでいたために、無一文の状態で訴訟に勝とうとする。
マリリンは弁護士ベンダーを雇い、マイルズとレクスロスとの協議も物別れに終わる。
仕方なくマイルズは、マリリンを食事に誘った隙に、私立探偵ガスを雇い、彼女のアドレス帳の情報を盗ませる。
訴訟は法廷に移り、マイルズは、マリリンが、”富豪のカモ探し”を依頼された、エスピー男爵を証人に呼び、その事実を証言させ、見事に勝訴るのだが・・・。
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サスペンス、スリラーに、独特のユーモアなどを取り入れる作風が定評の、コーエン兄弟の純粋なコメディで、往年の”スクリューボール・コメディ”を意識して作られた作品。

スクリューボール・コメディの傑作、ハワード・ホークスの「ヒズ・ガール・フライデー」(1940)などに比べると、慌しく目まぐるしい展開とまではいかないが、テンポ良くまとまった、爽快な感じが好感の持てる作品。

イーサン・コーエンは、監督としてはクレジットなしだが、コーエン兄弟は脚本も兼ねて、”ロデリック・ジェインズ”の名前で、いつものように編集も手がけ、音楽も、彼らの盟友、お馴染みのカーター・バーウェルが担当している。

上記のように、スクリューボール・コメディを意識してるかのような主演のジョージ・クルーニーは、その代表的スターである、茶目っ気を抑えたケーリー・グラントという感じがしないでもない。

近寄り難い美女キャサリン・ゼタ=ジョーンズは、迫力さえ感じる存在感でジョージ・クルーニーを圧倒している。

冒頭のみの登場かと思いきや、財産を奪われた後、復活するラストまでいい味を出しているソープ・オペラのプロデューサー、ジェフリー・ラッシュ、強かな私立探偵のセドリック・ジ・エンターテイナー、財産を狙われる不動産王エドワード・ハーマン、主人公の同僚助手ポール・アデルスタイン、マリリン(C・Z・ジョーンズ)の弁護士リチャード・ジェンキンス、石油王に扮する役者ビリー・ボブ・ソーントン、孤独な大富豪ジュリー・ダフィー、主人公の法律事務所のボス、トム・オルドリッジ、ドノヴァン(J・ラッシュ)の妻ステイシー・トラヴィス、殺し屋のアーウィン・キーズ、証人として法廷に呼ばれる男爵ジョナサン・ハダリーなどが共演している。


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