同性に惹かれてしまった新婚女性の心の迷いを描く、主演パイパー・ペラーボ、レナ・ヘディ、マシュー・グッド、ダーレン・ボイド他共演、監督、脚本オル・パーカーによるロマンチック・コメディ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:オル・パーカー
製作:バーナビー・トンプソン
製作総指揮
シュテファン・アルント
リンダ・ラ・プラント
デヴィッド・M・トンプソン
脚本:オル・パーカー
撮影:ベン・デイヴィス
編集:アレックス・マッキー
音楽:アレックス・ヘッフェス
出演
レイチェル:パイパー・ペラーボ
ルース:レナ・ヘディ
ヘクター”ヘック”:マシュー・グッド
クーパー”クープ”:ダーレン・ボイド
テッサ:セリア・イムリー
エラ:スー・ジョンストン
ネッド:アンソニー・スチュワート・ヘッド
H”ヘンリエッタ”:ブー・ジャクソン
ベス:シャロン・ホーガン
ジーナ:ヴィネット・ロビンソン
イーディ:エヴァ・バーシッスル
ロブ:ベン・マイルズ
ゴードン:リック・ウォーデン
ウェブスター:ルース・シーン
アンナ:エンジェル・コールビー
イギリス/アメリカ 映画
配給
フォックス・サーチライ ト・ピクチャーズ
フォーカス・フィーチャーズ
BBC Films
2005年製作 94分
公開
イギリス:2006年6月16日
北米:2006年1月27日
日本:未公開
北米興行収入 $672,200
世界 $2,635,310
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
北ロンドン。
結婚の日を迎えたレイチェル(パイパー・ペラーボ)は、恋人ヘクター”ヘック”(マシュー・グッド)の待つ教会に、母テッサ(セリア・イムリー)と父ネッド(アンソニー・スチュワート・ヘッド)、そして妹H”ヘンリエッタ”(ブー・ジャクソン)らと共に向かう。
飾りつけを担当するフラワー・ショップのオーナー、ルース(レナ・ヘディ)は、新婦が到着したためにパーティー会場の準備に向かう。
ネッドと共にバージン・ロードを歩くレイチェルは、自分を見つめるルースに気づく。
式は滞りなく終わりパーティーが始り、ルースはレイチェルに話しかける。
レイチェルがポンチの容器に指輪を落してしまったことを知ったルースは、手を入れてそれを拾う。
ネッドがスピーチしようとしたためテッサがそれを制止し、代って挨拶した新郎の付添人クーパー”クープ”(ダーレン・ボイド)がヘックにマイクを渡す。 スピーチしようとしたヘックは何も語れず、代わりにレイチェルが挨拶する。 数日後、ルースの店を訪ねて式のことでお礼を言ったレイチェルは、彼女を自宅での食事に誘う。 ヘックと共にアンティークのオークションに向かったレイチェルは、ルースを食事に誘ったことを伝え、クープも呼んで二人を引き合わせようとする。 ルースとは前世で会ったような直ぐに友達になれる気がすると、レイチェルはヘックに話す。 仕事を終えて帰宅したヘックは、レイチェルと共に現れたをルースを歓迎する。 レイチェルが食事の支度をする間ルースと話したヘックは、彼女がゲイだと知る。 そこにクープが現れ、ヘックは計画通りにいかないことを心配して焦る。 食事が始り、運命の人を直感で感じるルースと、やや考えが違うレイチェルと意見が分かれる。 単純に女性と寝ることしか考えていないクープはルースを気に入っていたのだが、ヘックから彼女がゲイだと知らされる。 同情するヘックだったが、誰でも変われるとクープは答える。 食事の際の言葉を謝罪したレイチェルだったが、ルースは気にしていないことを伝える。 ヘックとレイチェルに感謝してその場を去り、ルースを送ったクープは、何かに悩んでいるような彼女を誘いカフェに向かう。 惹かれた相手が人のものだった場合にどうするかを聞かれたクープは、奪い取るとルースに答える。 人を傷つけたくないルースは他の相手を探すと伝えるが、クープは自分で試すか提案をする。 翌日、買い物に出かけたヘックは、ルースとクープのことは諦めようとレイチェルに伝える。 買い物に出かけ、レイチェルにルースのことを話そうとしたヘックだったが、そこに本人が現れる。 噂をしていたと言われたルースは、友人のイーディ(エヴァ・バーシッスル)をヘックとレイチェルに紹介しただけで別れる。 ルースがゲイだと知らされたレイチェルは戸惑う。 両者は再び出くわし、ヘックにゲイかを聞かれたイーディはそれを認めるが、ルースには意中の人がいると言って別れる。 再びレジでルースとイーディに会ったヘックは、二人に声をかけて食事に誘う。 レストランの客に花を届けたルースは、それがクープだったので驚き、彼から再び誘われる。 Hの発表会に招待されたルースは、その場でレイチェルに会う。 ルースに触れてみたいと考えてしまったレイチェルは、彼女に話があると伝えるが、それを察したルースは、仕事があると言って立ち去る。 一目惚れについてなどを考えたレイチェルは、DVDレンタル・ショップでアダルト映画を借りようとして、通りがかった母テッサにそれを知られてしまう。 帰宅したヘックにそれが見つかってしまったレイチェルは、店員の間違いだと言い訳をする。 ヘックはDVDを見ることを提案するものの、気分が乗らないと言ってレイチェルはそれを拒む。 花火大会の日、義父ネッドに自分達の夫婦関係のことを質問したヘックだったが、娘を奪われたと思っている彼からレイチェルの話は禁句だと言われ断れてしまう。 Hに出くわしたルースは、ヘックみたいな人が見つかるといいと言われるものの、相手は女性がいいと答える。 自分も女の子の方が好きだと言うHは、ゲイではないとルールに伝える。 会場で母テッサに孫の顔が見たいと言われ、帰宅後にヘックからも子供について話をされたレイチェルは、ルースに電話をするものの切ってしまう。 上司ロブ(ベン・マイルズ)からの連絡でサッカーの試合を見に行けなくなったヘックは、ルースからかかってきた電話に出て、レイチェルに付き合ってほしいことを伝える。 試合を見たレイチェルとルースは、ゲームセンターで”Dance Dance Revolution”を楽しむ。 その日がルースの誕生日だったと知ったレイチェルは、自分も近いと言って彼女にキスしようとするものの思い止まり別れる。 恋愛対象として女性を考えたことがあるかを、同僚で親友のベス(シャロン・ホーガン)とジーナ(ヴィネット・ロビンソン)に聞いたレイチェルは、二人の答えが参考にならないままヘックとの食事に向かう。 その帰り道、車を止めて欲しいとレイチェルに言われたヘックは、林の中で彼女に迫られる。 ところが、その場にいたゲイの男性カップルに気づいたヘックとレイチェルは、彼らに挨拶してその場を去る。 翌日、ルースの店を訪ねたレイチェルは、こんな関係は続けられないと言ってその場を去る。 戸惑うルースは、戻って来たレイチェルにキスされ、二人は奥の部屋で求め合ってしまう。 そこにヘックが現れ、ルースは花を買いに来た彼に対応する。 最近レイチェルの様子がおかしいので花を贈りたいと言うヘックは、サッカー観戦のことなどをルースに聞き、自分のことで何かを言っていなかったかを尋ねる。 何も聞いていないと言うルースは、本人に尋ねるべきだと助言するが、フラれそうで恐ろしいと答えるヘックは店を出る。 レイチェルが窓から出て行ったことを知ったルースは彼女を追い、自分を拒むよう伝える。 そうすれば二度と現れないと言うルースに本心なのかを聞いたレイチェルは、自分を求めている彼女に別れを告げる。 職場でのロブの指示にうんざりしたヘックは、辞職する気でその場を去る。 好きな女性がいる辛い気持ちを母エラ(スー・ジョンストン)に伝えたルースは、相手が既婚者だと伝えて慰められる。 酔って帰ったヘックに、他人に心を奪われてしまったことを話したレイチェルだったが、彼はソファで眠ってしまっていた。 二度と言えないためヘックを起こそうとしたレイチェルは、出て行くようなことはしないと伝えて彼を寝かせたままにする。 ヘックは寝たふりをして、その話を聞いていた。 それをヘックから聞いたクープは相手がルースだと気づき、彼女に会い野の件を確かめる。 好きになった相手がカップルだった場合は邪魔しないと言っていたルースを、クープは痛烈に非難してその場を去る。 ヘックと共に実家で誕生日を祝っていたレイチェルは、ルースからの電話を受けたHから、ルースが旅に出るということを知らされる。 それでレイチェルの相手がルースだと気づいたヘックは、家族の前で、彼女に好きな人がいると話してしまう。 動揺するヘックは、レイチェルに別れを告げてその場を去る。 テッサから相手が誰かを聞かれたレイチェルは、ルースだと答える。 父ネッドから、自分達はどんなことがあっても支えると言われたレイチェルは、正直に生きるよう助言される。 レイチェルは、ネッドと母と共に車で出かける。 母エラに店を任せたルースは、迎えに来たタクシーに乗り旅立つ。 高層アパートだったため、テラスに出ることを拒んでいたヘックは、お菓子を持って現れたHの前で涙し、彼女に励まされる。 ルースの店に着いたレイチェルは、その場にいたエラに自分がルースの相手だと知らせる。 レイチェルが夫とは別れる決心をしてルースを愛していることを確認したエラは、彼女と共にルースを追う。 あらゆる面でネッドに不満を抱いていたテッサは、今回の件で彼を見直し、少しでいいから優しくしてほしいと言われる。 渋滞にはまってしまい、ルースに電話して状況が変わったと伝えたレイチェルだったが、自分には無理だと言われて切られてしまう。 電話で聴こえていた歌を歌うメッセンジャーが通ったことで、ルースが近くにいることに気づいたレイチェルは、車の屋根に上り彼女の名を呼ぶ。 サッカー場でルースに教えてもらった発声の仕方を思い出したレイチェルは、思い切り声を出す。 それに気づいたルースは、タクシーを降りてレイチェルを確認し、無理ではないと言われる。 笑顔でそれに応えたルースは、レイチェルの元に向う。 エラは二人を祝福し、ネッドとテッサは抱き合う。 抱き合うレイチェルとルースは、愛を確かめ合う。 その後、先のことは考えず本を書くことにしたヘックは、旅立つ機内で若い女性アンナ(エンジェル・コールビー)の横に座り言葉を交わす。 クープは赤ん坊を抱きかかえ、Hはボーイフレンドと公園で遊ぶ。 レイチェルとルースは、二人だけの日々を楽しむ。 24時間のフライトのため、時間はたっぷりあるとアンナに言われたヘックは、思わず微笑む。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
北ロンドン。
理想の相手ヘックと結婚式を挙げるレイチェルは、式の飾りつけを担当したフローリストのルースが気になる。
レイチェルと共にルースを食事に招待したヘックは彼女がゲイだと知り、後日、それをレイチェルに話す。
新婚のレイチェルはヘックに不満を感じてはいなかったが、彼は、レイチェルの変化に気づき戸惑う。
その後、気持ちを抑えられなくなったレイチェルは、ルースにそれを打ち明けて求め合ってしまうのだが・・・。
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ゲイではない結婚したばかりの女性が、夫に不満を抱く訳でもなく同性に惹かれてしまうという不思議な物語。
理解できないような内容にも拘わらず、何となく分からないでもないという、微妙な女心が爽やかに描かれている。
危機的状況がどう進行するかが楽しみな展開は、全てが丸く収まる締めくくられ方で後味もいい。
日本であれば険悪なムードになりそうなどぎついジョークが頻繁に登場し、家族間や親友同士で遠慮のない会話が交わされる、イギリス映画らしい内容も実に楽しい。
同性に興味を持つ自分に気づき心乱れる女性を好演するパイパー・ペラーボ、彼女を愛しながら思慮深い行動をとるレナ・ヘディ、主人公の夫マシュー・グッド、その親友ダーレン・ボイド、主人公の両親セリア・イムリーとアンソニー・スチュワート・ヘッド、その娘ブー・ジャクソン、ルース(スー・ジョンストン)の母親スー・ジョンストン、主人公の同僚で友人のシャロン・ホーガンとヴィネット・ロビンソン、ルースの女友達エヴァ・バーシッスル、ヘック(マシュー・グッド)の上司ベン・マイルズ、花屋の客リック・ウォーデン、ヘックが機内で会う女性エンジェル・コールビーなどが共演している。