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記憶を失っていた間の自分の財産を手に入れようとする詐欺師が巻き起こす騒動を描く、監督W・S・ヴァン・ダイク、主演ウィリアム・パウエル、マーナ・ロイ、フランク・マクヒュー他共演のスクリューボール・コメディ。 |
・コメディ
■ スタッフ キャスト ■
監督：W・S・ヴァン・ダイク
製作：ローレンス・ウェインガルテン
原作：オクタヴァス・ロイ・コーエン”I Love You Again”
原案
レオン・ゴードン
モーリン・ワトキンス
脚本
チャールズ・レデラー
ジョージ・オッペンハイマー
ハリー・カーニッツ
撮影：オリヴァー・T・マーシュ
編集：ジーン・ルッジェーロ
音楽：フランツ・ワックスマン
出演
ローレンス“ラリー”ウィルソン/ジョージ・ケリー：ウィリアム・パウエル
キャサリン”ケイ”ウィルソン：マーナ・ロイ
”ドク”ライアン：フランク・マクヒュー
デューク・シェルドン：エドマンド・ロウ
ハーバート：ドナルド・ダグラス
ケイの母親：ネラ・ウォーカー
レナード・ハークスパーJr.：カール“アルファルファ”スウィッツァー
W・H・シムズ：ピエール・ワトキン
エドワード・リトルジョンSr.：ポール・スタントン
フィル・ベレンソン：モーガン・ウォレス
ビリングス：チャールズ・アーント
エドワード・リトルジョンJr.：ロバート・ブレイク（クレジットなし）
レナード・ハークスパーSr.：チャールズ・ハルトン（クレジットなし）
アメリカ 映画
配給 MGM
1940年製作 99分
公開
北米：1940年8月9日
日本：未公開
■ ストーリー ■
1940年。
クルーズ船上で、真面目な倹約家であるビジネスマンのローレンス“ラリー”ウィルソン（ウィリアム・パウエル）は、酔った”ドク”ライアン（フランク・マクヒュー）に絡まれる。
ラリーは、ふざけて海に落ちたドクを助けようとして、自分も落ちてしまう。
救命ボートのオールが頭に当たったラリーは気絶してしまい、救出されて客室で目覚める。
目の前にいたドクから”ウィルソン”と呼ばれたラリーは驚き、賭けていたボクシングの試合に行くところだったと彼に話す。
ドクから、その試合は9年前だったと言われたラリーは、新聞で今日の日付を確認し、自分はジョージ・ケリーだと彼に伝える。
ドクは、ラリーが、デューク・シェルドン（エドマンド・ロウ）と組んでいた詐欺師のジョージ・ケリーだと知り、自分も同業者だと言って信用させる。
ジョージは、記憶喪失だった自分が、別人格のラリーとして生きてきたことに気づく。
ドクから、故郷がペンシルベニア州のハーバーズヴィルだと言っていたことを知らされたジョージは、ラリーの所持品を調べる。
ラリーが大金を銀行口座に預けていることを知ったジョージは、ドクと共にラリーとしてハーバーズヴィルに行くことを考える。
船がニューヨークに着くと、ジョージは、迎えに来た女性キャサリン”ケイ”ウィルソン（マーナ・ロイ）が、ラリーの妻だということを知り驚く。
ケイは、ラリー（ジョージ）の様子がおかしいことを気にしながら、彼と医師だと紹介されたドクと共にホテルの部屋に向かう。
ドクに出て行ってもらったケイは、ラリーに、離婚を決意したことを伝えてその場を去る。
銀行員のビリング（チャールズ・アーント）と共にドクが戻り、銀行に連絡してたのんでおいた5000ドルを受け取り、残高がマイナス2700ドルであることを知る。
ジョージは、大金が預けられているのは別の口座で、共同募金の口座だったために、管理者全員のサインが必要だということを知り戸惑う。
銀行の書類で、ラリーが土地を所有していることを知ったジョージは、ケイを説得してハーバーズヴィルに向かおうとするのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
1937年に発表された、オクタヴァス・ロイ・コーエンの小説”I Love You Again”を基に製作された作品。
「影なき男」（1934）の3人、監督W・S・ヴァン・ダイク、主演ウィリアム・パウエルとマーナ・ロイが再び組んだ作品。
記憶を失っていた間の自分の財産を手に入れようとする詐欺師が巻き起こす騒動を描くスクリューボール・コメディ。
舞台の映画化だけあり、独創的なストーリーと巧みに練られた脚本、W・S・ヴァン・ダイクの軽妙な演出が見どころの作品で、批評家から絶賛された。
フランツ・ワックスマンの軽快な音楽が印象に残る。
主演のウィリアム・パウエルは、記憶を失っていた詐欺師を愉快に演じ、彼とは名コンビであるだけに息もピッタリなマーナ・ロイは、様子がおかしい夫に翻弄される妻を魅力的に演じている。
主人公と手を組み大金を手に入れようとする詐欺師のフランク・マクヒュー、主人公の詐欺師仲間エドマンド・ロウ、ケイ（マーナ・ロイ）の婚約者ドナルド・ダグラス、ケイの母親ネラ・ウォーカー、町の実業家チャールズ・ハルトン、その息子でジュニア・レンジャーの隊員カール“アルファルファ”スウィッツァー、主人公が務める陶器製品会社の社長ピエール・ワトキン、町の実業家ポール・スタントン、その息子でレンジャー隊員ロバート・ブレイク、銀行の頭取モーガン・ウォレス、銀行員のチャールズ・アーントなどが共演している。