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映画 心の扉 House of Cards (1993) | That's Movie Talk!
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心の扉 House of Cards (1993)

父を亡くし心を閉ざし沈黙する娘を理解しようとする母親の葛藤を描く、監督、脚本マイケル・レサック、主演キャスリーン・ターナートミー・リー・ジョーンズ他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ

トミー・リー・ジョーンズ / Tommy Lee Jones / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:マイケル・レサック

製作
デイル・ポロック
リアンヌ・ハルフォン
ウォルフガング・グラッテス
製作総指揮:ヴィットリオ・チェッキ・ゴーリ
原作
マイケル・レサック
ロバート・ジェイ・リッツ
脚本:マイケル・レサック
撮影:ヴィクター・ハマー
編集:ウォルター・マーチ
音楽:ジェームズ・ホーナー

出演
ルース・マシューズ:キャスリーン・ターナー
ジェイク・ビアランダー:トミー・リー・ジョーンズ
サリー・マシューズ:アーシャ・メニーナ
マイケル・マシューズ:シロー・ストロング
リリアン・フーバー:パーク・オーヴァーオール
アデール:エスター・ローレ
ストーカー:マイケル・ホース
グロリア・ミラー:ジャクリーン・カッセル
セクテネル:ホアキン・マルティネス

アメリカ 映画
配給 ミラマックス
1993年製作 109分
公開
北米:1993年6月25日
日本:1993年11月27日
北米興行収入 $322,870
世界 $322,870


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
建築家のルース・マシューズ(キャスリーン・ターナー)は、考古学者の夫アレックスと息子のマイケル(シロー・ストロング)、娘のサリー(マーシャ・メニーナ)と共に、マヤ遺跡付近で暮らしていた。

遺跡の修復作業中の事故でアレックスが死亡し、ルースは子供たちと共に帰国することになる。

ルースは、世話になったからマヤ人のセクテネル(ホアキン・マルティネス)からアレックスは生きていると言われ、マスクを渡される。

父がどこにいるかセクテネルに尋ねたサリーは、三日月を指差す彼から、月のゆりかごにいると言われて、どうやって行ったのだろうか考える。

セクテネルは、黙って静かにしていないと見えないものもあるとサリーに伝えて、旅立つ彼女らを見送る。

帰国したルースは家に戻り、友人のリリアン・フーバー(パーク・オーヴァーオール)から、すぐに暮らせるようにしてあると言われ、彼女に感謝する。
...全てを見る(結末あり)

その日、以来サリーは話をしなくなる。

サリーは、マイケルとリリアンの息子バートが遊んでいたラジコン飛行機が屋根に引っ掛かったことを知り、それを取ってくる。

アレックスを忘れられないルースは、悲しみを堪える。

何も話さないサリーのことが気になるマイケルは、彼女が屋根に上れるとは思えない。

散歩に出て線路に向かったルースは、現れたリリアンに、アレックスの事故について話す。

サリーが見つめている、セクテネルからもらった人形を動かしたマイケルは、彼女が叫び始めたために慌てて何とかしようとする。

マイケルが人形を元に戻すと、サリーは叫ぶのをやめる。

翌日、ルースに連れられて学校に登校したサリーは、ランチの時間に木に登ってしまう。

建築現場で学校からの電話を受けたルースは、サリーの件で呼び出されるものの、問題ないと判断して帰宅する。

そのことをリリアンに話したルースは、精神科医を呼ぶつもりの学校側に呆れたと言いながら、医師が家に来るらしいと彼女に伝える。

バートと野球をしていたマイケルは、打ったボールをサリーが素手でキャッチしたために驚く。

サリーが投げ返したボールを打ったマイケルは、それが屋根の雨どいに落ちたために、サリーに取りに行かせる。

サリーは屋根に上り雨どいを歩きながらボールに近づき、それを知ったルースは彼女を助けようとする。

手にしたボールの縫い目の模様が気になるサリーは、ルースを見て叫び始める。

驚いたルースは落ちそうになり、911に電話するようリリアンに指示する。

マイケルとバートはハシゴを運び、そこに現れた精神科医のジェイク・ビアランダー(トミー・リー・ジョーンズ)は、ルースを見て、いつもと違っているところを見つけるようマイケルに指示する。

マイケルは帽子が逆さまだと気づき、ビアランダーは、ルースに帽子の向きを変えさせる。

その瞬間に叫ぶのをやめたサリーは、ルースを無視して窓から部屋に戻る。

雨どいが外れてルースが落ちそうになり、ビアランダーは、マイケルらに協力してもらい、ベッドのシーツを使い彼女を助ける。

ルースが駆け付けた消防隊の対応をしている間に、ビアランダーからサリーのことを訊かれたリリアンは、非常に頭のいい子だと答える。

リリアンは、父親が遺跡の事故で亡くなったことをビアランダーに話し、サリーはそれを目撃していないと伝える。

ルースはサリーに説明を求めるものの、何も話してもらえない。

ビアランダーは、サリーのことについてルースに質問し、父親を亡くし3年ぶりに帰り、家の記憶もない子には心の整理をする時間が必要だと言われ、彼女が3言語を話せることを知る。

そのテープを是非聴きたいとルースに伝えたビアランダーは、必ず会いに来てほしいと言って名刺を渡して立ち去る。

その夜ルースは、サリーの部屋の窓を釘で固定し開かないようにする。

ルースは、話しかけても答えず笑いもしないサリーに、愛していると伝えるしかなかった。

数日後ビアランダーは、ルースに連れてこられたサリーを預り、彼女が話す録音テープを、アシスタントのアデール(エスター・ローレ)と共に聴いていた。

ビアランダーは、6歳で言語能力に優れ、高所でのバランス感覚も高いサリーが、自閉症の症状である叫び声をあげることなどを総合的に考え、テープの声が本人か疑う。

アデールから、母親が細工をするはずがないと言われたビアランダーは、ルースから何をしたいのか訊かれ、自閉症の症状があると答える。

それを信じないルースは、ビアランダーから、とにかく検査をすると言われたために、サリーを連れて帰る。

帰宅したルースはマイケルと話し、自分たちだけで解決しなくてはならないと伝える。

リリアンとも話したルースは、ビアランダーの治療を受けるべきだと言う彼女に同意できず、サリーが何かを伝えようとしていると考える。

その夜、サリーは1階から大量のカードを運び、それで何かを作ろうとする。

翌朝、それに気づいたマイケルに呼ばれたルースは、サリーがカードで作った螺旋状の塔を見て驚き写真を撮る。

写真をビアランダーに見せたルースは、その完璧な設計について説明する。

それでもビアランダーが病気を疑うために反論したルースは、様々な障害を持つ子どもに会い、息子ジョーイに付き添うグロリア・ミラー(ジャクリーン・カッセル)を紹介される。

ルースは、”水”と一言、言えないジョーイが、鳥の絵を夢中で描く様子を見て動揺し、サリーを連れて帰ろうとする。

庭にいた数字を言い続ける少年と少女を見て不思議に思ったルースは、それを書き止めて帰宅後に調べる。

数字が”素数”だと知ったルースは、2人が5桁以上の数字をどうやって思い浮べるのか理解できなかった。

翌日、施設に向かったルースは2人に会い、素数の仲間になる。

そのことを興奮しながらアデールに話していたルースは、勝手に患者に干渉したことをビアランダーに非難されるものの、2人にとっては数字は特別な意味があり、思いを伝える手段だと考える。

奇跡が起きたかのように話すルースの考えを否定するビアランダーは、普通を望むことが最善だと伝える。

ビアランダーに理解してもらえないルースはその場を去り、帰宅後に、サリーが組み立てたカードの塔をコンピューターで再現しようとする。

翌朝ルースは、子供たちを連れて建設現場に向かう。

車を降りたサリーは、マイケルが目を話した間にクレーンに登ってしまう。

それに気づいた作業員のストーカー(マイケル・ホース)が、サリーの元に向かい連れ戻す。

ルースは福祉課に保護責任を問われ、調査結果が出るまで、サリーはビアランダーの監視下に置かれることになる。

迎えに来たビアランダーに襲いかかったマイケルは、彼を殴ってしまう。

仕方なく妥協したビアランダーは、夜は家で過ごし、毎朝、施設にサリーを連れて来るようルースに指示する。

その夜、カードの塔の写真を見ていたルースは、”破壊の塔”のカードに気づき、写真をスキャンしてコンピューターの設計図に取り込む。

カードや写真が配置されたカードの塔は完璧に再現され、ルースは、頂上のカードが”月”だと気づく。

その後ルースは、ストーカーやマイケルらに協力してもらい、大量のベニヤ板などを使い、設計図を参考にして森の中に塔を作り始める。

ビアランダーは、預かったサリーの治療を始めるものの、状況は変わらなかった。

ルースは、塔を見てもその意図が理解できないリリアンに、とにかく答えはそこにあると言って塔を眺める。

目を離した間にサリーが姿を消していることに気づき焦ったビアランダーだったが、彼女は体を木の色に塗り、カモフラージュしてその前に立っていた。

不思議な子だと言いながらサリーを抱きしめたビアランダーは、彼女が何を伝えたいのか考える。

その夜、満月になり、家を抜け出したサリーは森に向かい、塔を登り始める。

塔を登るものの、落ちそうになった夢を見たルースは、夜明けに目覚める。

サリーを抱いたビアランダーがマイケルと共に現れ、ルースは、サリーが塔から戻って来たことを知らされる。

ビアランダーは塔を見て驚き、ルースはサリーを連れて塔を登ろうとする。

サリーはそれを拒み、昨夜、独りで月にいる父に別れを告げたのだった。

サリーはルースの手を握り、”ママ”と言って彼女に抱きつく。

サリーを抱きしめたルースは、会いに行くのが遅くなったことを彼女に謝罪する。

パパに会いたいと言うサリーに自分も同じだと伝えたルースは、塔を見上げる。

サリーに名前を訊いたビアランダーは、答えてくれた彼女に自分の名前を伝える。

ビアランダーのシャツが汚れていることに気づいたサリーは、マイケルと手をつなぎ、話をしながら家に戻る。

ルースは、ビアランダーを朝食に誘い家に向かう。


解説 評価 感想

*(簡略ストーリー)
マヤ遺跡で考古学者の夫を事故で亡くした建築家のルース・マシューズは、息子のマイケルとサリーと共に帰国する。
家に戻ったと同時にサリーは話をしなくなり、心を閉ざしてしまう。
学校で木に登ったサリーが問題を起こし、精神科医ビアランダーに治療を勧められたルースは、それを拒み家族で解決しようとする。
そんな中、サリーはカードで塔を作り、それをメッセージと考えたルースは、彼女の心の中を探ろうとするのだが・・・。
__________

舞台やテレビ界で活躍していたマイケル・レサックが脚本を兼ねた長編映画監督デビュー作で、キャスリーン・ターナートミー・リー・ジョーンズの共演が注目された作品。

父を亡くし心を閉ざし沈黙する娘を理解しようとする母親の葛藤を描くドラマ。

マヤ遺跡からドラマは始まり、亡くなった父は月で生きていると地元のマヤ人に言われた少女の行動が、神秘的且つファンタジックに描かれている。

1980年代に一世を風靡したキャスリーン・ターナーが、自由な考えの持ち主でありながら、心を閉ざした娘を何とか理解しようとする母親を熱演している。

治療を望まず家族で解決しようとする主人公と対立する精神科医を演ずるトミー・リー・ジョーンズは、この年、2か月後に公開される「逃亡者」(1993)でアカデミー助演賞を受賞した。

ジェームズ・ホーナーのドラマチックな物語を盛り上げる音楽も印象に残る。

父の死後、心を閉ざす主人公の娘アーシャ・メニーナ、その兄シロー・ストロング、主人公の友人パーク・オーヴァーオール、精神科医の助手エスター・ローレ、建設作業員のマイケル・ホース、障害がある少年の母親ジャクリーン・カッセル、主人公の家族と行動を共にしたマヤ人ホアキン・マルティネスなどが共演している。


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