大ヒットした「ホット・ショット」(1991)に続き「ランボー/怒りの脱出」、「ランボー3/怒りのアフガン」(1988)をベースに製作された爆笑パロディ・コメディ。 中東で捕虜となったアメリカ兵の救出作戦を描く、監督、脚本ジム・エイブラハムズ、主演チャーリー・シーン、ヴァレリア・ゴリノ、ロイド・ブリッジス、リチャード・クレンナ、ブレンダ・バーキ、ミゲル・フェラー他共演。 |
・コメディ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジム・エイブラハムズ
製作:ビル・バダラート
製作総指揮:パット・プロフト
脚本
ジム・エイブラハムズ
パット・プロフト
撮影:ジョン・R・レオネッティ
編集:マルコム・キャンベル
音楽:ベイジル・ポールドゥリス
出演
トッパー・ハーレー:チャーリー・シーン
ラマダ・ロダム・ヘイマン:ヴァレリア・ゴリノ
トーマス”タグ”ベンソン大統領:ロイド・ブリッジス
デントン・ウォルターズ大佐:リチャード・クレンナ
ミシェル・ハドルストン:ブレンダ・バーキ
アーヴィッド・ハービンジャー中佐:ミゲル・フェラー
デクスター・ヘイマン:ローワン・アトキンソン
サダム・フセイン:ジェリー・ヘルヴァ
ウィリアムス:マイケル・コールヤー
ラビノビッツ:ライアン・スタイルズ
マサヒロ・ソト日本首相:クライド・クサツ
ゲロー大統領補佐官:デヴィッド・ウォール
グレイ・エドワーズ上院議員:ミッチェル・ライアン
ベンジャミン・L・ウィラード大尉:マーティン・シーン
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1993年製作 86分
公開
北米:1993年5月21日
日本:1993年6月26日
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $38,922,970
世界 $133,752,830
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ペルシャ湾。
大統領命令で出動したアメリカ海軍の特殊部隊は、湾岸戦争で捕えられた捕虜救出作戦を展開するが、それにはある男を暗殺する指令が含まれていた。
アーヴィッド・ハービンジャー中佐(ミゲル・フェラー)率いる部隊は、厳重な警備体制のサダム・フセイン(ジェリー・ヘルヴァ)の別荘に侵入し、ターゲットであった彼の暗殺のため攻撃を開始するものの、失敗して捕虜をとられる。
選挙を控える大統領トーマス”タグ”ベンソン(ロイド・ブリッジス)は平静を装うが、密告者がいるとデントン・ウォルターズ陸軍大佐(リチャード・クレンナ)から指摘される。
中東問題担当のCIA局員ミシェル・ハドルストン(ブレンダ・バーキ)は、諦めるわけにはいかないことを大統領に伝え、ウォルターズとトッパー・ハーレー(チャーリー・シーン)による、新たな救出作戦展開を提案する。 納得した大統領は、トッパーを捜すようウォルターズに命ずる。 タイ。 ウォルターズはトッパーにミシェルを紹介し、捕虜奪還作戦に加わるよう要請される。 それを断ったトッパーは、ラマダ・ロダム・ヘイマン(ヴァレリア・ゴリノ)を失ったことは忘れるるようにとウォルターズから言われる。 任務を受ける気になれないトッパーは、ウォルターズとミシェルが去った後、ラマダとの幸せな日々を想い起す。 2週間後、イラク、捕虜収容所。 トッパーは、ウォルターズが作戦失敗で捕えられたことを知らされる。 日本訪問中のベンソン大統領は、首相マサヒロ・ソト(クライド・クサツ)と夫人が主催する晩餐会に出席する。 そこにトッパーが現れたため、出席していたミシェルは驚く。 ベンソン大統領の対抗馬でもある、同行したグレイ・エドワーズ上院議員(ミッチェル・ライアン)のスピーチが始まる。 ミシェルと話したトッパーは、ウォルターズの救出に向かうことを伝え、派遣される部隊の指揮官が彼女だと知らされる。 スピーチを終えた大統領に挨拶したトッパーは、捕虜の救出に向かうことを伝える。 ミシェルに誘われたトッパーは、リムジンで彼女の家に向い愛し合う。 翌朝、ミシェルから愛を告げられたトッパーは、ラマダのことは知っていると言われる。 トッパーは、ラマダのことを忘れたと言いながら、彼女と別れた日のことを思い出す。 現地でハービンジャーに迎えられたミッシェルは、彼と指揮を替わり、トッパーは、作戦に参加する部隊員のウィリアムス(マイケル・コールヤー)とラビノビッツ(ライアン・スタイルズ)に声をかけられる。 目的地のことをなどを話したミシェルは、現地で合流することを伝えて、飛び立つトッパーに幸運のホクロを渡して彼らを見送る。 目標地点でパラシュート降下したトッパーらは、森林地帯を前進する。 アラブ人に遭遇して格闘となったトッパーだったが、それがラマダだと知り驚く。 ハービンジャーからラマダが工作員だと知らされたトッパーは、彼女からホクロがあると言われる。 贈り物だと答えてそれを取ってしまったトッパーは、ラマダの案内で目的地に向かう。 漁船に乗り川を移動するトッパーは、哨戒艇で川上に向かうアメリカ陸軍特殊作戦コマンドのベンジャミン・L・ウィラード大尉(マーティン・シーン)とすれ違う。 トッパーは、自分と付き合う前から、実は結婚していたことをラマダから知らされる。 それが信じられないトッパーは、夫がCIAの任務を受けたパイロットで、ドイツ上空で撃墜されたと知ったために、待ち合わせた場所に現れなかった日に、ベルリンに向かったとラマダに言われる。 納得できないトッパーだったが、敵船が近づき船内を調べられる。 敵兵は去ろうとするが、ラマダが女性トイレに入ったために騙されたと気づき交戦になる。 ラマダらを川に飛び込ませたトッパーは攻撃を続け、敵を撃破する。 帰国途中のベンソン大統領は、トッパーらが行方不明になったことを知らされる。 トッパーは、真っ先に逃げたハービンジャーの裏切りを疑い、ラマダが間に入る。 ラマダは、トッパーが隠し持っていた幸運のホクロを見つける。 前進するトッパーはラマダに呼び止められ、捕虜となっている自由の闘士で、ノーベル賞受賞者のデクスター・ヘイマン(ローワン・アトキンソン)が夫だと伝える。 その後、捕虜収容所に侵入したトッパーらは、敵を次々と倒す。 捕えられているウォルターズを確認したトッパーは、牢の鍵を奪う。 それを使いその場を脱出したウォルターズだったが、見張りに気づかれて銃を奪って戦う。 ハービンジャーが戦わずに隠れているのを知ったトッパーは、彼が裏切り者だと確信する。 しかし、ハービンジャーが戦いに疲れて怯えていることに気づいたトッパーは、彼を励ます。 自信を取り戻したハービンジャーは、トッパーから銃を受け取り敵を倒す。 トッパーを守ろうとしたラマダは、敵の弾丸を受けてしまう。 自分が贈ったペンダントに弾丸が当ったため、ラマダは命拾いする。 ウォルターズらをヘリコプターでの救助地点に向かわせたトッパーは、フセインの別荘に向かうものの彼に銃を向けられる。 銃を払い除けたトッパーはフセインと剣を交えるが、そこにベンソン大統領が現れる。 トッパーはデクスターを捜すために2階に向い、ベンソン大統領は、ライトセイバーでフセインと対決する。 デクスターを見つけたトッパーだったが、歩けないために逃げられないと彼に言われる。 ハービンジャーらは救助地点に到着し、ミシェルは残っている者達がいることを知る。 ミシェルは、トッパーとデクスターを最初から見捨てる気だった考えをラマダに見破られる。 幸運のホクロで分かったと言うラマダは、それをミシェルの頬に付ける。 同級生だったラマダはミス・カレッジに選ばれ、目立たない自分を無視したことで、ミシェルは彼女を恨んでいたのだった。 ベンソン大統領は、フセインと愛犬を凍結させて粉々にする。 暖炉の火で溶けた金属化したフセインは、愛犬と結合して復活する。 デクスターを担いで救助地点に現れたトッパーは、裏切り者だったミシェルが逮捕されたことを知り、彼女から助けを求められるものの断る。 ラマダは、無事だったデクスターを抱きしめる。 ベンソン大統領を救うために戻ろうとしたトッパーは、デクスターと共に逃げるようにとラマダに伝え別れを告げる。 トッパーとラマダの記念撮影をしようとしたデクスターは、謝って崖下に転落してしまう。 そこにベンソン大統領が現れてヘリは飛び立つが、追ってきたフセインが、ロケット弾で攻撃しようとする。 トッパーは、重量オーバーだったためにヘリからグランドピアノを落下させ、フセインはその下敷きになる。 そして、トッパーとラマダは、愛を確かめ合う。
...全てを見る(結末あり)
現地に着いたウォルターズとミシェルは、トッパーが格闘家として名を上げている姿を確認し、仏教寺院での暮しを続ける彼を訪ねる。
単独で現地に向かったウォルターズは捕らえられてしまい、拷問を受ける。
参考:
・「ホット・ショット」(1991)
・「ホット・ショット2」(1993)
*(簡略ストー リー)
アメリカは、湾岸戦争で捕えられた捕虜奪還とサダム・フセイン暗殺作戦に何度も失敗していた。
ウォルターズ陸軍大佐は、内部に密告者がいることをベンソン大統領に伝え、自分と元部下のトッパー・ハーレーが、再び作戦を実行することを提案する。
中東問題担当のCIA局員ミシェルと共にタイに向かったウォルターズは、格闘家となり仏教寺院で暮らすトッパーに作戦参加を要請するものの断られる。
恋人ラマダと別れたことで戦う自信を失っていたトッパーは、単独で現地に向かったウォルターズが捕えられたことを知り、作戦に加わることを決心するのだが・・・。
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大ヒットした「ホット・ショット」(1991)の主人公が再び登場する(と言ってもい役名だけが同じ)大爆笑パロディ・コメディ。
前作の「トップガン」(1986)に替わり、今回は「ランボー/怒りの脱出」、「ランボー3/怒りのアフガン」(1988)をベースにして、「ゴッドファーザー」(1972)、「氷の微笑」(1992)、「地獄の黙示録」(1979)、「ナバロンの要塞」(1961)、「ターミネーター2」(1991)、「オズの魔法使」(1939)などを思わせるシーンが登場する。
特に、「ナバロンの要塞」風の漁船で川を移動中の主人公チャーリー・シーンが、「地獄の黙示録」のシーンそのままで登場する、哨戒艇で川上に向かうアメリカ陸軍特殊作戦コマンドのベンジャミン・L・ウィラード大尉である、実夫マーティン・シーンとすれ違い声をかけられる場面は注目だ。
前作よりは減るものの、北米興行収入は約3900万ドル、全世界では約1億3400万ドルのヒットとなった。
”ランボー”風の役柄であるため、鍛え上げた肉体で熱演する姿が流石にプロと言う感じのチャーリー・シーンは、前作に続きクールに主人公を演じながら、大いに笑わせてくれる。
今回は大統領として登場するロイド・ブリッジスは、撮影当時80歳手前にして大奮闘し、前作の司令官に続き、その大ボケぶりは天下一品。
ジョージ・H・W・ブッシュ大統領の、日本来日時の”嘔吐事件”のパロディも面白い。
前作で主人公と恋に落ちたヴァレリア・ゴリノが、今回は工作員であり、実は夫(ローワン・アトキンソン)がいたという設定になっている。
”ランボー・シリーズ”の重要人物”サミュエル・トラウトマン大佐”そのものという役柄がファンには嬉しいリチャード・クレンナ、作戦を指揮するCIA局員ブレンダ・バーキ、作戦の指揮官ミゲル・フェラー、サダム・フセインのジェリー・ヘルヴァ、作戦に参加する部隊員マイケル・コールヤーとライアン・スタイルズ、日本の首相クライド・クサツ、大統領補佐官のデヴィッド・ウォール、上院議員のミッチェル・ライアンなどが共演している。