2008年に起きた”ムンバイ同時多発テロ”を描く、監督、脚本、編集アンソニー・マラス、製作総指揮、主演デーヴ・パテール、アーミー・ハマー、ナザニン・ボニアディ、ティルダ・コブハム=ハーヴェイ、アヌパム・カー、ジェイソン・アイザックス他共演のサスペンス。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:アンソニー・マラス
製作
ベイジル・イヴァニク
ゲイリー・ハミルトン
マイク・ギャブラウィ
ジュリー・ライアン
アンドリュー・オギルヴィー
ジョーモン・トーマス
製作総指揮
ケント・クベナ
ジョナサン・ファーマン
ライアン・ハミルトン
イン・イェ
マーク・モントゴメリー
デーヴ・パテール
ジョン・コリー
ジョゼフ・N・コーエン
ゲイリー・エリス
脚本
ジョン・コリー
アンソニー・マラス
撮影:ニック・レミー・マシューズ
編集
ピーター・マクナルティ
アンソニー・マラス
音楽:フォルカー・バーテルマン
出演
アルジュン:デーヴ・パテール
デヴィッド:アーミー・ハマー
ザーラ・カシャニ:ナザニン・ボニアディ
サリー:ティルダ・コブハム=ハーヴェイ
ヘマント・オベロイ料理長:アヌパム・カー
ワシリー・ゴルデツキー:ジェイソン・アイザックス
アブドラ:スハイル・ナイヤール
ディリップ:ヴィピン・シャルマ
イムラン:アマンディープ・シン
フッサム:マノジ・メーラ
ラシード:ディネッシュ・クマール
カサブ:カピル・クマール・ネトラ
イスマイル:アムリット・シン
サマー・キング:モハマド・アラファト・サルグロー
エディ:アンガス・マクラーレン
ブリー:ナターシャ・リウ・ボルディッツォ
ドアマン:サドディープ・ボジャク
オーストラリア/インド/アメリカ 映画
配給
ブリーカー・ストリート(北米)
Icon Productions(オーストラリア)
2018年製作 125分
公開
オーストラリア:2019年3月14日
北米:2019年3月22日
日本:2019年9月27日
製作費 $17,300,000
北米興行収入 $9,651,610
世界 $21,315,830
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
2008年11月26日、インド、ムンバイ。
首謀者”ブル”が指揮するイスラム主義組織”ラシュカレトイバ”のテロリスト、アブドラ(スハイル・ナイヤール)ら10人が、ゴムボートで上陸する。
タクシーに乗り込んだアブドラらは、手分けをして目的地の”チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅”、”レオポルド・カフェ”、そして”タージ・マハル・パレス・ホテル”に向かう。
ホテルのウエイター、アルジュン(デーヴ・パテール)は”パグリー”を巻き、幼い娘を連れて出かけ、リュックから靴が落ちたことに気づかない。
妊娠中の妻ディンプルの職場に向かったアルジュンは、妹が来なかったことを伝えて娘を預けてホテルに向かう。
タージ・マハル・パレス・ホテル。
接客係のジェイモンは、アメリカ人VIP客のためのスイートルームの準備を進める。
ホテルに着いたアルジュンは、ディリップ(ヴィピン・シャルマ)からシャミアナ・レストランに向かうよう指示される。
ディリップは、VIPのイギリス系イラン人ザーラ・カシャニ(ナザニン・ボニアディ)と夫でアメリカ人建築家のデヴィッド(アーミー・ハマー)が到着することをスタッフに伝える。 到着したザーラは歓迎され、デヴィッドと息子キャメロンの乳母サリー(ティルダ・コブハム=ハーヴェイ)と共に、ジェイモンの案内でスイートルームに向かう。 ザーラはキャメロンが熱があるように思えたため、ジェイモンに医師を呼んでもらう。 チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅。 料理長のヘマント・オベロイ(アヌパム・カー)は、スタッフの服装などをチェックし、遅れて来たアルジュンがサンダルだったために許さず、帰るよう指示する。 オベロイにを呼び止めたアルジュンは、子供が産まれるために働かなくてはならないことを伝えて、オフィスにある予備の靴を履くよう指示される。 アルジュンは靴を履いてみるがサイズが合わず、痛みに耐えながらレストランに向かう。 その直後に、多くの死者を出した駅襲撃のニュースが流れ、犯人と思われる2人の映像が映し出される。 駅から離れたイスマイルとアジマルは、追ってきた警察車両を銃撃して警官を射殺し、車を奪って逃走する。 2人は街中で発砲し、無差別に人々を射殺する。 厨房で料理を準備するスタッフを集めたオベロイは、VIPのデヴィッド夫婦の他にロシア人のワシリー・ゴルデツキー(ジェイソン・アイザックス)が席に着くことを知らせ、お客様は神様だと伝えて仕事に戻る。 席に案内されたワシリーは、パーティーのためにエスコートクラブに電話して女を選び、隣りの席のデイヴィッドとザーラは、彼の下品な言葉が気になる。 アルジュンは、自分がワシリーの部屋のパーティーを担当したいことをオベロイに伝える。 それを許さないオベロイは、コニャックの”ヴァンデジョン”の名前も覚えられないをサンジェイにパーティーを任せて、アルジュンに罰だということを理解させる。 街に出たサンジェイは、テロリストのイムラン(アマンディープ・シン)とフッサム(マノジ・メーラ)が乗るタクシーにぶつかりそうになり、運転手と言い合いになる。 タクシーを降りたイムランとフッサムは、サンジェイに言いがかりをつけられるものの、その場を去る。 ”レオポルド・カフェ”にいたオーストラリア人旅行者のエディ(アンガス・マクラーレン)と恋人のブリー(ナターシャ・リウ・ボルディッツォ)は、その様子を見ながらホテルに向かおうとする。 ウエイトレスを呼んだエディは、彼が射殺されてために驚き、手榴弾が投げ込まれたことに気づく。 爆破後に店に入ってきたイムランとフッサムは、客や従業員を容赦なく射殺し、無事だったエディとブリーはタージ・マハル・パレス・ホテルに向かう。 ホテルの入り口に人々が大挙して現れ、ディリップは、騒ぎを鎮めるために全員を中に入れる。 エディとブリーらと共に中に入ったアブドラらは、機関銃を取り出して客と従業員に向けて発砲する。 銃声に気づいたアルジュンは、客たちに隠れるよう指示する。 サリーに電話をしたデヴィッドだったが、彼女はシャワーを浴びていたために気づかない。 エディは隠れていたが、逃げたブリーはイムランに撃たれる。 アブドラは第一段階の終了をブルに報告し、上階に向かうことを伝る。 フロント係は、客室に電話をしてドアを開けないようにと伝える。 ワシリーの部屋でパーティーの準備をしていたサンジェイは、ドアを開けたために射殺される。 シャワーから出たサリーは、泣き止まないキャメロンを抱いてドアを開けようとするが、デヴィッドからの電話に出る。 医者が来たと思いドアを開けたサリーは、血だらけの女性が入って来たために驚く。 女性はトイレに入り、ザーラと話したサリーは、銃声が聴こえたためにクローゼットに隠れる。 フッサムと共に部屋に入ったイムランは、トイレの女性に気づき、ドアを銃撃して彼女を射殺する。 ブルからの連絡を受けたイムランは、下に人が集まているので手榴弾を投げろと指示され、部屋を出る。 キャメロンの口を押えていたサリーはバスルームに向かい、泣き止まない彼を抱きながらデヴィッドに電話をして、銃を持った少年が来たので隠れていたことを伝える。 部屋に向かうことをザーラに伝えたデヴィッドは、アルジュンの制止を振り切り、外に出てロビーに向かう。 男性がアブドラに撃たれたために身を隠したデヴィッドは、見つからないようにしてエレベーターに乗る。 上の階でイムランが乗ろうとしたために焦ったデヴィッドは、食事用のコンテナの陰に隠れる。 フッサムに気づかれたデヴィッドは銃撃されるものの、ドアが閉まったために助かる。 部屋に向かったデヴィッドはサリーに声をかけ、ドアを開けさせて中に入る。 エレベーターを降りたフッサムは、異常がないために下の階に戻る。 キャメロンの無事を確認したデヴィッドはサリーに感謝し、ザーラにメールを送るよう指示しながら、トイレの女性の死体を確認する。 娘を連れて家に向かう途中でディンプルは、テロ事件が起きてホテルも襲撃されたことを知る。 警察は動揺し、特殊部隊も配備されていないために、1300キロ離れたニューデリーからの派遣を待つしかなかった。 打つ手がない警官のヴァムは、特殊部隊が来るのに数時間かかるために、何かしなくてはならないと考える。 ヴァムは、同僚のカヌらと共にホテルの警備室に向かい、監視カメラで敵の位置を確認しようとする。 窓から飛び降りたエディは骨折しながら保護され、恋人がまだ中にいることを伝える。 6階のチェンバース・ラウンジに避難させれば安全だと考えたオベロイは、客を誘導することをスタッフに伝える。 子供が4人いると言うディリップに強制はしないと伝えたオベロイは、残ったスタッフと共に職務を果たそうとする。 35年務めたジェイモンは、ここが家だと言って残ることをオベロイに伝える。 お客様は神様ですと言う他のスタッフと共に、オベロイは準備をする。 オベロイからの連絡を受けたアルジュンは、ワシリーとザーラにチェンバースに向かうことを伝える。 ザーラからのメールでそれを知ったデヴィッドは、何とかチェンバースに向かおうとする。 サリーは、動揺しながら母に電話をする。 レストランを出たアルジュンは階段の安全を確認して、客たちと共に6階に向かい、オベロイは彼らを中に入れる。 客を集めて挨拶したオベロイは、この場はほぼ侵入不可能であり、もうすぐ現れる救出部隊を待つことになると言って安心させる。 デヴィッドはチェンバースに向かおうとするが、怯えるサリーに説得されて警察を待つことにする。 ホテル内に入ったヴァムらは、犯人の手榴弾攻撃と銃撃を受ける。 最初の襲撃から5時間。 警察に電話をしたオベロイは、特殊部隊がまだデリーにいることを知り驚き、地元警察を送ったが連絡が取れないと言われて戸惑う。 母親と電話をしたザーラは、イギリス人客のウィン夫人に犯人一味と思われて侮辱されるが、ワシリーが彼女を追い払う。 ジェイモンに呼ばれたアルジュンは、ウィン夫人が、髭とパグリーを気にしていると言われ、彼女の元に向かい話をする。 家族の写真をウィン夫人に見せたアルジュンは、頭に巻いている”パグリー”はシーク教徒には神聖なもので、子供の頃からこれなしでは外出したことがないことを伝える。 一族の名誉を守っていると言うアルジュンは、お客様のためならパグリーを外すと伝える。 ウィン夫人は、その必要はないと言ってアルジュンの話を理解する。 フロントのラニはアブドラに銃を向けられ、客室に電話をして救出隊が向かうと電話をさせられる。 次の客室に電話をすることを躊躇するラニは、アブドラに射殺される。 電話を渡されたもう一人も、容赦なく射殺される。 最初の襲撃から7時間。 その場にいた眼科医がブリーの傷を診て、病院での治療が必要だとオベロイに伝える。 裏階段から脱出することをオベロイに伝えたアルジュンは、ブリーを連れて病院に向かおうとする。 この場が見つかる可能性を指摘されたアルジュンは、逃げ道が見つかるかもしれないことと、見殺しにはできないことをオベロイに伝えて、苦しむブリーを連れて外に出る。 チェンバースに向かうことにしたデヴィッドは、サリーとキャメロンを連れて部屋を出る。 ブリーの出血が酷いことに気づいたアルジュンは、パグリーを外して傷口にあてる。 そこに無事だったヴァムとカヌが現れ、アルジュンに警備室の場所を尋ねる。 その間にブリーが外に出てしまい、イムランに射殺される。 ブルと話したイムランは、裕福なVIPのアメリカ人を生け捕りにするよう指示される。 廊下にいたデヴィッドに気づいたイムランは発砲し、彼を追う。 サリーとキャメロンを用具室に隠したデヴィッドは、イムランに捕らえられる。 イムランは、殺した女の恋人を捕らえたことをブルに伝え、男を部屋に閉じ込めて、VIPの人質を集めるよう指示される。 出られなくなったサリーは、用具室に閉じ込められたというメールをザーラに送る。 警備室に着いたヴァムは、監視カメラに映る犯人が子供だったために驚き、カヌは本部に連絡する。 アルジュンはブリーの死を確認し、ヴァムとカヌに各モニターの場所の説明をする。 アブドラは、殺した救助隊員に扮してチェンバースの中に話しかけ、ドアを開けさせようとする。 警察に救助隊員のことを確認してドアを開けようとしたオベロイだったが、監視カメラでそれに気づいたアルジュンからの連絡を受けて思い留まる。 中の音に気づいたアブドラは、ドアを銃撃して入ろうとする。 携帯電話のバッテリーが切れたアルジュンは、チェンバースの中には少なくとも50人はいるとヴァムに伝える。 ヴァムとカヌは残りの弾丸が6発だということを確認して、アルジュンをその場に残してチェンバースに向かう。 オベロイは、怯える客を落ち着かせながら厨房に向かわせる。 チェンバースに着いたヴァムとカヌはアブドラらに向けて発砲し、銃撃戦になる。 カムは、撃たれたヴァムを連れて階下に向かい、ホテルから脱出する。 脚を撃たれたイムランは、フッサムと共に人質の部屋に向かい、デヴィッドを見張るよう指示される。 動揺しながら父に電話をしたイムランは、金を受け取ったか尋ねるが、まだだと言われて電話を切り泣き崩れる。 靴を脱いだアルジュンは、親指が傷ついていることに気づく。 監視カメラの映像を見たアルジュンは、自分が担当するかもしれなかったワシリーの部屋の前で射殺された、サンジェイの死体を確認する。 最初の襲撃から9時間。 ウィン夫人やワシリーに説得されたオベロイは、仕方なく6人を外に出す。 ザーラが外に向かわず部屋に行こうとしたために、それを追ったワシリーは、ラシードに見つかってしまう。 人質にしたいはずだと言うワシリーはザーラを落ち着かせ、ブルからの連絡を受けたラシードは、2人を人質の部屋に連れて行く。 ザーラは他の客と共に拘束されているデヴィッドに気づくものの、他人のフリをする。 チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅を襲ったイスマイルとアジマルが、治安部隊と市民に襲われる。 イスマルは死亡し、負傷したアジマルは拘束され、警官の尋問を受ける。 アジマルは、異教徒にだまし取られて置き去りにされたことを考えて戦えと、ブルに指示されたことを話す。 最初の襲撃から12時間。 火を放ったことをブルに伝えたアブドラは、ワシリーの身元を調べるよう指示される。 ただのセールスマンだと言うワシリーのパスポートと財布を見つけたアブドラは、体の傷などを見て驚く。 フッサムは、パスポートの映像をブルに送る。 ワシリーは十字架のペンダントを奪ったアブドラに唾を吐き、殴られて痛めつけられる。 ブルはワシリーと話し、NVキャピタル社長である、元”スペツナズ”(ソ連特殊任務部隊)将校だと言って、アフガニスタンの報いを受け取ろと伝える。 アブドラに代わったブルは、特殊部隊が到着したので、時が来たと伝える。 イムランを見張りで残したアブドラは、フッサムとラシードと共に部屋を出て、爆弾を仕掛けて爆破しホテルを燃やそうとする。 監視カメラの映像で逃げる客に気づいたアルジュンは、その場に向かい彼らを誘導する。 その中の一人が用具室の子供の泣き声に気づき、サリーを連れ出す。 アルジュンはチェンバースの厨房に戻り、オベロイに犯人が火を放ったことを伝える。 拘束を逃れたデヴィッドは、イムランが眠っていることを確認して、サリーとキャメロンが415号室の用具室に隠れていることをザーラに伝える。 起き上がったデヴィッドはイムランに撃たれてしまい、ザーラは叫び声をあげる。 オベロイは、ホテルの火災について客に話し、脱出するしかないことを伝える。 電話を使うなと言われていたにも拘らず、客の1人がテレビ中継中のキャスターと話してしまい、チェンバースのことが外部に知られる。 それに気づいたアルジュンは、居場所が知られてしまうと言って客を責める。 それを知ったブルは、チェンバースに向かうようアブドラに指示する。 同じ連絡をブルから受けたイムランは人質を殺すよう指示され、1人ずつ射殺する。 ワシリーがイムランの脚の傷口に噛みつくが、射殺される。 デヴィッドも射殺したイムランは、ザーラが”サラート”を唱え始めたために動揺し、彼女を撃つことができない。 ブルからイスラム教徒でも撃てと言われたイムランは、発砲して銃を捨ててその場を去る。 見逃されたザーラは、デヴィッドにキスして泣き崩れる。 外に出たアルジュンは、階段を確認して客を誘導する。 拘束を逃れたザーラは、煙が充満し始める中、415号室に向かい、用具室にサリーとキャメロンがいないことを知り、荷物だけを確認する。 アブドラらはチェンバースに押し入り、それに気づいた客たちは叫び声をあげながら逃げる。 到着した治安警備隊がホテルに突入し、犯人を捜す。 アブドラらは客に向かい発砲し、立ちはだかったジェイモンは射殺される。 応戦する特殊部隊員はオベロイらを逃がし、アルジュンやサリーは外に出ることができる。 窓を割ったザーラは、叫び声をあげて助けを求める。 アルジュンはオベロイの無事を確認し、彼に抱きしめられる。 ザーラは、高所作業車で救出される。 イムランを射殺した特殊部隊員は、アブドラらと銃撃戦になる。 弾が切れたアブドラは、ブルから、”世界中が見ている、アラーが楽園で迎えてくれる”と言われ、投げ込まれた爆弾に気づく。 ”アラーは偉大なり!”と叫んだアブドラとフッサムは爆死する。 保護されたいたサリーを見つけたザーラは、キャメロンの無事を知り、彼女に感謝する。 家に戻ったアルジュンは、ディンプルと娘を抱きしめる。 3日後に治安部隊は12か所を奪還し、実行犯の10名中9名を殺害した。 パキスタンにいた首謀者は、今日まで捕まっていない。 タージ・マハル・パレス・ホテルの犠牲者の半数は、客の命を守るために残った従業員だった。 ホテルには記念碑が建てられ、オベロイ料理長はレストランを3週間後に再開し、ホテルも21か月後に再建された。 生存者はホテルに感謝し、世界中から式典に集まった 現在でも働く従業員の多くは”ホテル・ムンバイ”のために戦った。
...全てを見る(結末あり)
テロリストのイスマイル(アムリット・シン)とアジマルは、トイレで機関銃を取り出し、発砲し始める。
デヴィッドとザーラのテーブルを担当したアルジュンは、注文を聞く。
無差別テロが続く中、娘を抱きニュースを見守るディンプルや市民に不安が募る。
スタッフが他の客を連れて来た中に、銃撃されたブリーがいた。
デヴィッドにメモを残したザーラは、ドアを開けて部屋に向かおうとするが、オベロイはそれを制止する。
アルジュンの身を案ずるディンプルは、妹に電話をかけてもらうものの、電源が入っていないと言われて涙する。
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*(簡略ストー リー)
2008年11月26日、インド、ムンバイ。
”ブル”という男が指揮するイスラム主義組織”ラシュカレトイバ”のテロリスト10人が、各地に別れて襲撃を始め、容赦なく人々を殺害する。
”タージ・マハル・パレス・ホテル”のレストランのウエイター、アルジュンは、アメリカ人建築家のVIPデヴィッドと妻ザーラを担当していたが、ホテルに入った犯人らの襲撃に気づく。
犯人らは無差別に客や従業員を殺し、テロ対策班が設置されていない警察は、対処することができない。
デリーからの特殊部隊の到着を待つしかない状況の中で、料理長オベロイやアルジュンら従業員は、客を守るために最善を尽くそうとするのだが・・・。
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2008年11月26日にインドのムンバイで起きた”同時多発テロ”を描くサスペンス・ドラマ。
各地で起きたテロの中で、惨劇の舞台となった”タージ・マハル・パレス・ホテル”のホテル・スタッフが、客を命懸けで守った行動が主なストーリーとして描かれている。
実際の現場は作品よりも悲惨であったと思うが、その緊迫感と恐怖は見事に再現されている。
実際のニュースフィルムを含めた残虐なシーンが多いために、鑑賞するには覚悟がいる作品でもある。
客の中に元”スペツナズ”の将校がいるのだが、一般人とは違う凄味がある役柄ながら、彼がスーパーマン的な活躍をしない(できない)ところが現実味がある。
客とホテルのために命を懸けるレストランのウエイター役デーヴ・パテール、アメリカ人建築家であり、家族を守ろうとするアーミー・ハマー、その妻であるイギリス系イラン人ナザニン・ボニアディ、2人の子供を守る乳母ティルダ・コブハム=ハーヴェイ、客の生命を第一に考える料理長アヌパム・カー、元”スペツナズ”の将校で犯人に抵抗するジェイソン・アイザックス、ホテル・スタッフのヴィピン・シャルマ、犯人のリーダー役スハイル・ナイヤール、その仲間アマンディープ・シン、マノジ・メーラ、ディネッシュ・クマール、カピル・クマール・ネトラ、アムリット・シン、オーストラリア人観光客アンガス・マクラーレン、その恋人ナターシャ・リウ・ボルディッツォなどが共演している。