上院議員選で敗北して故郷に戻り新聞社の編集長になった男性の野心を描く、製作、監督、脚本アーサー・ピアソン、主演ジェフリー・リン、ドナルド・クリスプ、マージョリー・レイノルズ、アラン・ヘイルJr.、マリリン・モンロー他共演のドラマ。 |
・ドラマ
・マリリン・モンロー / Marilyn Monro / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:アーサー・ピアソン
製作:アーサー・ピアソン
脚本:アーサー・ピアソン
撮影:ルシアン・N・アンドリオット
編集:ウィリアム・F・クラクストン
音楽:ルイス・フォーブス
出演
ブレイク・ウォッシュバーン:ジェフリー・リン
ジョン・マクファーランド:ドナルド・クリスプ
ジャニス・ハント:マージョリー・レイノルズ
スリム・ハスキンズ:アラン・ヘイルJr.
アイリス・マーティン:マリリン・モンロー
ウォッシュバーン夫人:バーバラ・ブラウン
ケイティ・ウォッシュバーン:メリンダ・プラウマン
レオ:レニー・マクボイ
ケン・ケンロック:グレン・トライオン
バーニー・マイルズ:バイロン・ファルガー
クリフ・ウォッシュバーン:グリフ・バーネット
フィービー・ハートマン:バージニア・キャンベル
アンディ・バターワース:ハリー・ハーヴェイ
ジョンソン医師:ネルソン・リー
ボブ・マクファーランド:ヒュー・ボーモント
警官:スペック・ノブリット
アメリカ 映画
配給 MGM
1951年製作 61分
公開
北米:1951年5月18日
日本:未公開
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
上院議員選で敗北したブレイク・ウォッシュバーン(ジェフリー・リン)は、故郷に戻る。
飛行場に到着したブレイクは、当選してワシントンD.C.に向かうボブ・マクファーランド(ヒュー・ボーモント)に皮肉を言われたため、彼を殴り2年後があると伝える。
レオ(レニー・マクボイ)のタクシーで家に向かうブレイクは、大企業の経営者であるボブの父親ジョン・マクファーランド(ドナルド・クリスプ)の会社を見つめながら、息子を上院議員にした彼の功績を聞かされる。
ボブに皆が騙されていると言うブレイクは、レオが彼に投票したことを知り驚く。
帰宅したブレイクの妹ケイティは(メリンダ・プラウマン)は、戻ってくるブレイクにマフラーを編んで渡すことを母(バーバラ・ブラウン)に話す。
そこにブレイクが戻り、母は息子の帰りを喜ぶ。 ケイティも喜び、ブレイクは彼女に子犬を母には花束をプレゼントする。 その夜ブレイクは、恋人のジャニス・ハント(マージョリー・レイノルズ)とレストランに向かう。 ブレイクは、落選した自分に対する人々の視線が気になる。 料理を注文するスリム・ハスキンズ(アラン・ヘイルJr.)は、友人のブレイクに気づき声をかける。 伯父クリフ(グリフ・バーネット)の後を継ぎ新聞社”ヘラルド”の編集長になることをスリムに伝えたブレイクは、部下となる彼と話をする。 小学校の教師であるジャニスとも話をしたスリムは、話しかけてきたドンに皮肉を言われ苛立つブレイクを落ちつかせる。 ジャニスも、結婚して7年のドンの妻から、同時に婚約したと言われて気分を害し、ブレイクと共に店を出る。 車を運転するブレイクは、7年待たせたことをジャニスに謝罪し、結婚の準備をすることを伝える。 心の準備ができていないと言うジャニスは、その時になるまで待つとブレイクに伝える。 もう一度、上院議員になることが夢だと言うブレイクは、それが解決策とは考えられないジャニスに、信念に向かって行動すると伝えて彼女との愛を確かめる。 翌朝、子犬をレックスと名付けたケイティは、迎えに来たスクールバスで学校に向かう。 母から昨夜のジャニスとのことを訊かれたブレイクは、結婚は近いと言って彼女を喜ばせる。 廃液汚染阻止法が可決されたことを新聞記事で知ったブレイクは、マクファーランドの工場が排水を出していると考え、それを調査しようとする。 出社したスリムは、魅力的な社員アイリス・マーティン(マリリン・モンロー)に声をかけるものの、相手にされない。 ブレイクがクリフに会っていることを知ったスリムは、フィービー・ハートマン(バージニア・キャンベル)と記事のことについて話す。 引退して旅立つクリフは、ブレイクに助言して社員に別れを告げる。 スリムと話したブレイクは、マクファーランドの工場を川の汚染の件で調べることを伝え、現場監督のアンディ・バターワース(ハリー・ハーヴェイ)から話を聞こうとする。 マクファーランドの工場に向かったブレイクは、スリムからアンディを紹介され、廃液を川に流していることを聞き出そうとする。 それを否定するアンディは、適切に処理していることをブレイクに伝える。 何とかしてマクファーランドを追い詰めることを考えるブレイクだったが、スリムは、そんなことをしてもクリフは喜ばないと伝える。 翌朝ブレイクは、ケイティから、ジャニスが引率する学校の課外授業のことを知らされる。 銅山での野山の観察するため、ブレイクは、それを記事にして、参加者の名簿を載せてほしいとケイティに頼まれる。 出社したブレイクは、メトロ社が2億ドルの利益を発表したことを知り、会社について調べようとする。 ブレイクは企業利益についての記事を書き紙面に掲載され、その追及を地元企業に向けて、人々の注目を集め始める。 その反響があり好意的な意見が多かったために、ブレイクは、議員であるボブに公開状を求める。 訪ねて来たケイティから、銅山見学の記事を掲載してほしいと言われたブレイクは、名簿を載せると友達に約束した彼女が、1人10セント集めたことを知り驚く。 集めたお金は赤十字に寄付すると言われたブレイクは、ケイティに掲載を約束する。 スリムから、硬い話題ばかりではなく、生活に役立つニュースなどを掲載すべきだと言われたブレイクは苛立ち、ケイティの記事を渡して彼に任せる。 夜中まで仕事をしていたブレイクは、現われたジャニスから、食事の約束をしていたと言われたために謝罪する。 その場の書きかけの記事を目にしたジャニスは、再選するためにブレイクが新聞を利用しているように思えたため、その通りだと言う彼に、偽善だと伝える。 戦争の英雄として帰還したので議員になれたと言うジャニスは、支持者が、投票したのは間違いだったと話していたこともブレイクに伝える。 ジャーナリストであり政治家には向かないと言われたブレイクは、上院議員との結婚が望みではないのかとジャニスに問う。 以前のあなたとの結婚が望みだと伝えたジャニスは、それ以上、話す気になれずその場を去る。 銅山を管理するファイアーフォックス社のバーニー・マイルズ(バイロン・ファルガー)は、地滑りで危険と警告する倒れている看板を直そうとしなかった。 ジャニスは、子供たちをバスに乗せて銅山に向かう。 ブレイクは、自分の記事が不満なスリムと揉めてしまう。 そこにマクファーランドが現れブレイクに挨拶し、顧客にとっての”利益”についての持論を述べる。 マクファーランドは、ものを購入した顧客は、それを使いさらに利益を求めると伝える。 大きな仕事は悪いことと社説で言っていたが、軍需産業になり大きく発展した自社は、国を守るために貢献したとマクファーランドはブレイクに話す。 他の記事も書くようにと言われたブレイクは、マクファーランドの提案を迷惑に思う。 建国した頃はこの国に何もなかったと言うマクファーランドは、”利益”が人々に幸せをもたらすことがいつかは分かるはずだとブレイクに伝えてその場を去る。 倒れている看板に気づかないまま、ジャニスと子供たちを乗せたバスは銅山に到着する。 バスを降りたケイティとアランは、廃坑に入ってしまったレックスを追う。 レックスを見つけたケイティは、その場が落盤したために閉じ込められてしまう。 廃坑から脱出したアランは、ケイティが閉じ込められたことをジャニスに伝える。 スリムの辞表を受取ろうとしないブレイクは、ジャニスからの電話を受けて事故のことを知り、銅山に急行する。 スリムと共に現地に着いたブレイクは、ジャニスから事情を聞き、既に作業が始められていることを知り、警官(スペック・ノブリット)に無線でブルドーザーを手配させる。 警官は、マクファーランド工場のジョンソン医師(ネルソン・リー)も呼ぼうとする。 その後、マクファーランドと共にジョンソンが到着し、移送されたブルドーザーが作業を始める。 ジャニスと共に駆けつけたウォッシュバーン夫人は、ケイティのことを心配する。 ブルドーザーが廃坑の入り口の土砂を取り除き、中からケイティが救出される。 生存は確認されるものの、緊急手術が必要だと判断したジョンソンは、ケイティを救急車に乗せる。 スリムは、廃坑から出てきたレックスを抱きかかえる。 2時間以内に手術が必要だと知ったマクファーランドは、自家用機でケイティを搬送することを提案する。 救急車は飛行場に向かい、ジョンソンは蘇生器を用意させる。 飛行場に着いたケイティはマクファーランドの自家用機に乗せられ、到着した蘇生器が運び込まれる。 マクファーランドが操縦する自家用機は離陸し、ブレイクは、”利益”のために作られた様々なものが、ケイティの命を救おうとしていることに気づく。 目的地に着陸したブレイクらは、救急車で病院に向かう。 ケイティの手術は始まり、待機するブレイクはマクファーランドが話したことについて考える。 手術は成功し、喜ぶウォッシュバーン夫人とジャニスはケイティの病室に向かう。 ブレイクとマクファーランドは、ジョンソンから手術を担当したリビー医師を紹介される。 マクファーランドは、手術に使われた装置のモーターが自社製だと気づき、ブレイクは再び”利益”について考える。 社に戻ったブレイクは、ケイティが無事だとスリムに伝えて、彼に感謝する。 オフィスに向かい記事を書き始めたブレイクは、マクファーランドの件はたいしたことではなかったが興味深かったと言いながら、辞表は後回しだとスリムに伝える。 スリムは喜び、ブレイクは、現われたジャニスに結婚の話をして同意してもらう。 ブレイクは、ジャニスに見守られながら”顧客への利益”というタイトルの記事を書く。
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*(簡略ストー リー)
上院議員選で敗北したブレイク・ウォッシュバーンは、故郷に戻る。
大企業の経営者マクファーランドの息子に破れたブレイクは、再選されるための方法を考える。
伯父から譲り受けた新聞社の編集長になったブレイクは、社会で話題になっている問題を取り上げて注目を集め、選挙戦に利用しようとする。
そんなブレイクは、婚約者のジャニスや友人である記者スリムの助言も聞かずに、マクファーランドが”利益”だけを考えていると考え、それを紙面で追及するのだが・・・。
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上院議員選で敗北して故郷に戻り、新聞社の編集長になった男性の野心を描くドラマ。
かつて舞台俳優でもあったアーサー・ピアソンが、製作と脚本を兼ねた意欲作。
上院議員に返り咲くために注目を集めることだけを考え、権力や利益追求を記事にしていた新聞社の編集長が、人々にとって必要なものに気づき成長していく姿が描かれる、社会性のあるドラマに仕上がっている。
何といっても、数年後には大スターとなるマリリン・モンローが、新聞社の事務員として端役で出演しているが注目だ。
小さな役ではあるが、彼女らしい雰囲気が伝わる魅力的な女性役をを印象的に演じている。
悪人ではないが、再び上院議員になるために暴走気味に突き進み自分を見失うジェフリー・リン、彼に社会に役立つ”利益の追求”を説く大企業の経営者ドナルド・クリスプ、小学校の教師である主人公の婚約者マージョリー・レイノルズ、主人公の部下であり友人のアラン・ヘイルJr.、主人公の母親バーバラ・ブラウン、その娘メリンダ・プラウマン、タクシーの運転手レニー・マクボイ、記者のグレン・トライオン、バージニア・キャンベル、銅山の管理者バイロン・ファルガー、主人公に新聞社を譲る伯父のグリフ・バーネット、マクファーランド(ドナルド・クリスプ)の工場の現場監督ハリー・ハーヴェイ、医師のネルソン・リー、主人公に勝ち上院議員になるマクファーランドの息子ヒュー・ボーモント、警官のスペック・ノブリットなどが共演している。