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HICK ルリ13歳の旅 Hick (2011)

両親が蒸発した13歳の少女がラスベガスに向かい様々な体験を通しながら成長していく姿を描く、監督、脚本デリック・マルティーニ、主演クロエ・グレース・モレッツエディ・レッドメインブレイク・ライヴリーアレック・ボールドウィンジュリエット・ルイス他共演のコメディ・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)

クロエ・グレース・モレッツ / Chloë Grace Moretz / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:デリック・マルティーニ
製作
ジョナサン・コーニック
チャールズ・デ・ポルテス
スティーヴン・シーバート
クリスチャン・テイラー
原作:アンドレア・ポルテス”Hick”
脚本
アンドレア・ポルテス
デリック・マルティーニ
撮影:フランク・ゴッドウィン
編集:マーク・ヨシカワ
音楽
ボブ・ディラン
ラリー・キャンベル

出演
ルリ・マクミュラン:クロエ・グレース・モレッツ
エディ・クリーザー:エディ・レッドメイン
グレンダ:ブレイク・ライヴリー
ボー:アレック・ボールドウィン
タミー・カッター=マクミュラン:ジュリエット・ルイス
ロイド・ナッシュ:レイ・マッキノン
ニック・マクミュラン:アンソン・マウント
クレメント:ローリー・カルキン
ブレイン:ショーン・サイポス
ストレンジャー:デイヴ・ヴェシオ
レイ:ロバート・ベイカー
ラックス・フィールド:ボブ・スティーブンソン

アメリカ 映画
配給 Phase 4 Films
2011年製作 95分
公開
北米:2011年5月11日
日本:2012年11月24日
製作費 $7,000,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1980年代、ネブラスカ州、パルミラ
絵を描くのが好きなルリ・マクミュラン(クロエ・グレース・モレッツ)は、自堕落な母親タミー(ジュリエット・ルイス)とアル中の父親ニック(アンソン・マウント)と共に田舎町で暮らしていた。

ルリは、13歳の誕生日を両親にバーで祝ってもい、タミーや客からプレゼントを受け取り、その中には拳銃があった。

酔ったニックを罵倒するタミーが争うのを見たバーテンダーのレイ(ロバート・ベイカー)は、困っているルリを車で家に送る。

翌朝、不動産関連の仕事などをするラックス・フィールド(ボブ・スティーブンソン)という男性が家にいたために銃を向けたルリは、起きてきたタミーに制止される。
...全てを見る(結末あり)

荷物をまとめたタミーは、ラックスと共に家を出る。

タミーが男と出て行ったことをルリから知らされたニックも、いつまでも変わらないでほしいと彼女に伝えて家を去る。

両親が蒸発しても悲しむことなく、ラスベガスに行くことを考えたルリは、スケッチブックと着替え、そして拳銃を持参して旅に出る。

ヒッチハイクをしたルリは、青年エディ・クリーザー(エディ・レッドメイン)にラスベガスに行きたいことを伝えて車に乗せてもらう。

脚の悪いエディにそのことを訊いたルリは、ロデオで怪我をしたと言われる。

話をしていたエディが、脚のことで侮辱されて態度を豹変させたために、ルリは車を降りる。

その後、橋の脇で眠っていたルリは、通りがかったグレンダ(ブレイク・ライヴリー)に出会い、車に乗せてもらう。

ある店に立ち寄ったグレンダは、レジの金を奪おうとしてルリに協力させる。

ところが、老人の店員が発作を起こして倒れてしまい、グレンダは現金を奪って去ろうとする。

救急車を呼びことを提案されたグレンダは、仕方なく現金を返して老人のことを通報する。

到着した救命士に事情を話したグレンダは、ルリと共にその場を去り、老人が助かることを願い祈る。

グレンダと共にボーリング場に寄ったルリは、その場でエディに再会し、簡単な会話を交わして別れる。

ルリは、グレンダが、ボーリング場の裏のトレーラーに住むエンジェルという幼い少年の世話をしていることを知る。

翌朝、このことは誰にも言わないでほしいと言われたルリは、グレンダと共に旅立つ。

一日、運転し続けて夫ロイド・ナッシュ(レイ・マッキノン)の屋敷に着いたグレンダは、彼に歓迎される。

その場にエディがいたために驚いたルリは、彼のことをグレンダに話し、自分をつけてきたと言われる。

ロイドから、使用人のエディを紹介されたグレンダとルリは戸惑う。

グレンダに出したドリンクのことでロイドに責められたエディは、彼女に謝罪させられる。

ロイドのドリンクに尿を入れたエディは、それがバレずに気に入ってもらえる。

車で言ったことをエディに謝罪したルリは、気にしていないと言われて町に誘われる。

町に着き、ルリを車で待たせたエディは、バーでビリヤードをしていたが、待ちくたびれた彼女が店に現れる。

エディがロイド・ナッシュの腹心だと店員に話すルリは、彼の気が散り負けてしまったために焦る。

金が払えないエディは、負けた相手がルリに襲い掛かっていることを知り、彼を叩きのめして金を奪い逃走する。

店に入ってきたために負けたと言ってルリを責めるエディだったが、体で払わせようとしたことを非難される。

借金を払わせる気なら助けないと言うエディは、一旦はルリと仲直りする。

ある家に寄ったエディは、ドラッグを買おうとしているところをルリに見られてしまう。

気分を害したルリは車に乗ろうとせず、エディは彼女に服をプレゼントして機嫌を取る。

グレンダが待っているはずのモーテルに向かったエディは、彼女がいないことを不審に思うルリに、服を着てみるようにと伝える。

着替えたルリは、いつグレンダに電話をしたのかをエディに問い、ロイドがいて出られないので自分の世話を頼まれたと言われる。

動揺しながら氷を取りに行ったルリは、クレメント(ローリー・カルキン)という青年に声をかけられる。

カードのゲームに誘われたルリは、電話をかけるための小銭をくれることを条件に付き合う。

ルリは楽しい時間を過ごしていたが、出かけると言うエディと共にその場を去る。

自分に好意を持つエディに、恋することなど考えられない相手だと伝えたルリは、車を止めさせて降りるものの、追ってきた彼に襲われる。

翌朝、ある部屋で目覚めたルリは、ベッドに手足を縛られていることに気づき、現れたエディから髪の毛を黒く染めたことを知らされる。

一生、面倒を見ることをルリに伝えたエディは、家の所有者であるボー(アレック・ボールドウィン)が現れたため、簡単な会話を交わす。

再びベッドに縛られたルリは眠ってしまい、目覚めた際にその場にいたグレンダから、自分も同じ目に遭ったことを知らされる。

以前はエディなしでは生きられなかったと言うグレンダは、エンジェルは彼との子だとルリに伝える。

エンジェルを産んだ後にエディから逃げたと話すグレンダは、ルリから、彼に金を渡して自分を捨てたと言われる。

それを否定するグレンダは、捜しまわったことをルリに伝えて謝罪する。

ルリのロープをほどいたグレンダだったが、そこに拳銃を持ったエディが現れ、ルリを連れて行く気かと訊かれる。

銃を置いてほしいと言って説得したグレンダは、空だと言って引き金を引くエディに撃たれてしまう。

弾は入っていないと思ったエディは動揺し、グレンダが死亡したことを確認して、事故だと言ってその場から逃げようとする。

銃を手にしたルリはエディを射殺してしまい、気を失ってその場に倒れこむ。

その後、ルリに卵料理を作ったボーは、出て行こうとするルリに、エディとグレンダは恋愛関係でこじれた末に殺し合ったとと伝える。

現場には第三者はいなかったと言うボーは、二人用の客室だったとルリに伝えて、姉から習った卵料理を彼女に勧める。

ロサンゼルスにいる姉は、フランス語ばかり話す奇妙な学校で教えると言うボーは、彼女を訪ねてみるようにとルリに伝える。

きっと気に入られると言われたルリは、施しはいらないとボーに伝えて、バス乗り場まで送ってもらうことになる。

オマハ行きの切符を買ったルリは、母タミーに電話をする。

家と土地をラックスに売ったと言うタミーから、跡地に”ウォルマート”ができることを知らされたルリは、父はもう戻らないと言われる。

ラックスがいるしいい人だと言われたルリは悲しくなり、電話を切る。

走り出したバスの中でスケッチブックを見たルリは、自分だけの人生を歩もうと考える。

バスを降りて乗り場に戻ったルリは、ロサンゼルス行きに乗り換える。

”君の心を変えるチャンス”だという、ボーがスケッチブックに貼ってくれたメモを見ながら、ルリは、彼の姉の住所を確認する。

ルリは、自分の無限の可能性を信じる。


解説 評価 感想
*(簡略ストー リー)
1980年代、ネブラスカ州、パルミラ
自堕落な母タミーとアル中の父ニックが蒸発してしまうものの、13歳の少女ルリ・マクミュランは、悲しむことなくラスベガス行きを決意して旅立つ。
ヒッチハイクをして、脚の悪い青年エディの車に乗せてもらったルリだったが、彼が態度を豹変させたために車を降りる。
その後、魅力的な女性グレンダの車に乗せてもらったルリは、途中で立ち寄ったボーリング場でエディに出くわす。
グレンダの夫ロイドの屋敷に着いたルリは、使用人だというエディがその場にいたために驚く。
ルリは、エディがグレンダを追ってきたことを知り、彼を警戒するのだが・・・。
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2007年に発表された、アンドレア・ポルテスの小説”Hick”を基に製作された作品。

本作で脚本も担当した、アンドレア・ポルテスのデビュー小説を基にした作品。

原題の”Hick”は、お人よしや田舎者という意味で、文字通り田舎者の主人公の少女が、様々な経験を通して自分の生きる道を見つけようとする姿と成長を描くドラマ。

原作者のアンドレア・ポルテスと監督のデリック・マルティーニの脚本は、唐突な展開となる場面がり戸惑うことがあるが、ユーモアを交えた人情味のある話も盛り込まれたストーリーはまずまず楽しめる。

北米拡大公開もされない小作とは言え、キャストの豪華さは注目の作品であり、終盤で登場するアレック・ボールドウィンは、デリック・マルティーニの作品”Lymelife”(2008)では主演して製作も兼ねている。

主演のクロエ・グレース・モレッツは、撮影当時14歳になったばかりなのだが、前年の「キック・アス」(2010)でブレイクした直後であり、心揺れる少女を好演して天才子役ぶりを発揮している。

こちらも、その後の才能の開花が窺える、主人公と関係する風変わりな青年を怪演するエディ・レッドメイン、彼とかつて愛し合い幼い子供もいるブレイク・ライヴリー、その夫レイ・マッキノン、エディ(エディ・レッドメイン)に部屋を貸し、主人公の考えを理解して暖かく見守るアレック・ボールドウィン、主人公の両親ジュリエット・ルイスアンソン・マウント、主人公がモーテルで出会う青年ローリー・カルキン、ボーリング場の店員ショーン・サイポス、バーテンダーのロバート・ベイカー、主人公の母と暮らすことになる男性ボブ・スティーブンソン、他デイヴ・ヴェシオなどが共演している。


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