第一次大戦に従軍したイギリス人兄弟の運命を描く、製作、監督ハワード・ヒューズ、主演ベン・ライオン、ジェームズ・ホール、ジーン・ハーロウ他共演の戦争ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督
ハワード・ヒューズ
エドマンド・グールディング(クレジットなし)
ジェイムズ・ホエール(クレジットなし)
製作:ハワード・ヒューズ
原作
マーシャル・ニーラン
ジョセフ・モンキュア・マーチ
脚本
ハワード・エスタブルック
ハリ・ベーン
撮影
トニー・ゴーディオ
ハリー・ペリー
E・ヴァートン・ステーン
エルマー・ダイヤー
ハリー・ゼック
デュウェイ・リングレイ
編集
ダグラス・ビッグス
フランク・ローレンス
ペリー・ホリングスワース(クレジットなし)
音楽
ヒューゴ・リーゼンフェルド(クレジットなし)
アドルフ・タンドラー(クレジットなし)
出演
モンテ・ラトリッジ:ベン・ライオン
ロイ・ラトリッジ:ジェームズ・ホール
ヘレン:ジーン・ハーロウ
カール・アルンシュテット:ジョン・ダーロウ
フォン・クランツ男爵:ルシアン・プリヴァル
フォン・ブルーン中尉/マンフレート・フォン・リヒトホーフェン(戦闘シーン):フランク・クラーク
”バルディ”マロニー:ロイ・ウィルソン
レッドフィールド大尉:ダグラス・ギルモア
フォン・クランツ男爵夫人:ジェーン・ウィントン
レディ・ランドルフ:イヴリン・ホール
少佐:ウィリアムB.デヴィッドソン
RFC戦隊指揮官:ウィンダム・スタンディング
グレッチェン:レナ・メラナ
キスする少女:マリアン・マーシュ(マリリン・モーガン)
ツェッペリン指揮官:カール・フォン・ハートマン
ツェッペリン副官:F.シューマン=ハインク
エリオット:スティーヴン・カー
パイロット:トーマス・カー
パイロット:J.グランビル=デイヴィス
フォン・シュリベン:ハンズ・ジョビー(クレジットなし)
マリエット:パット・サマーセット(クレジットなし)
フォン・リッチトーフェン:ヴィルヘルム・フォン・ブリンケン(クレジットなし)
アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1930年製作 131分
公開
北米:1930年11月15日
日本:1931年9月
製作費 $2,800,000
■ アカデミー賞 ■
第3回アカデミー賞
・ノミネート
撮影賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ドイツ、ミュンヘン、第一次世界大戦勃発前。
イギリス人青年のロイ・ラトリッジ(ジェームズ・ホール)は、オックスフォード大学の学友カール・アルンシュテット(ジョン・ダーロウ)と共にビアホールで楽しんでいた。
ロイは弟のモンテ(ベン・ライオン)を待っていたのだが、女癖が悪い彼が、トラブルばかり起こしていることを気にしていた。
まじめなロイは、若くて美しい恋人ヘレン(ジーン・ハーロウ)を理想の人と考え愛していた。
そこに女性を伴ったモンテが現れ、ついてきた彼女を迷惑に思う彼は逃げ去る。
その後モンテは、フォン・クランツ男爵夫人(ジェーン・ウィントン)と屋敷で逢引きしていた。
そこにドイツ陸軍大佐フォン・クランツ男爵(ルシアン・プリヴァル)が戻り、2人が抱き合っているのを見ても冷静な彼は、決闘の介添え人が後で向かうことだけをモンテに伝えて帰す。 ロイは、帰国しようとするモンテが、フォン・クランツから決闘を申し込まれたことを知り、逃げるなと言って説得するものの、話を聞き入れてもらえない。 モンテは去り、それをカールに伝えたロイは、現れたフォン・クランツの介添え人から決闘の詳細を知らされる。 仕方なく自分が相手になることにしたロイは、カールを介添え人にして決闘場に向かう。 フォン・クランツと共に拳銃を渡されたロイは、合図で発砲し腕を撃たれる。 イングランド、オックスフォード大学。 ヘレンの家に着いたロイは、彼女が留守だったために帰りを待つ。 ヘレンが3歳の時の写真を見たモンテは会う気になれず、気分が悪くなったとロイに伝えてその場を去る。 ロイは、買い物から戻ったヘレンとの愛を確かめる。 その後、ドイツがフランスに宣戦布告し、カールは帰国するかで悩み、ロイは彼のことを心配するものの、モンテは戦争に関心がなかった。 数日後カールには、徴兵の通告書が届く。 そして、イギリスもドイツと戦争状態に入り、ロイはRFC/陸軍航空隊に入隊する。 静観していたモンテは、志願すれば少女(マリアン・マーシュ:マリリン・モーガン)からキスしてもらえることを知る。 冗談のつもりでキスだけしようとしたモンテは、結局、入隊することになり、ロイの部隊に合流する。 *映像はカラーに変わる ヘレンをモンテに紹介したロイは、彼女と踊ろうとするものの、レディ・ランドルフに呼ばれる。 ヘレンに一目惚れしてしまったモンテは、彼女とダンスをする。 ヘレンもモンテが気になる存在になり、ロイがカクテルを取りに行っている間に、彼とキスしてしまう。 ロイのことを考えると気が引けてしまうモンテは、軍隊内のレディ・ランドルフの室で働くために、ヘレンがフランスに行くことを知る。 *モノクロ映像に戻る モンテから、ロイを愛しているか訊かれたヘレンは、彼が望んでいるようには愛せないと答える。 ヘレンに誘われたモンテは、ロイのことを考えながらも、誘惑に負けえしまう。 後悔したモンテは、気にしていないと言うヘレンを非難して口論となり、その場を去る。 兵舎に戻ったモンテは、ヘレンを送りパブに行ったことをロイに話す。 ヘレンのことを訊かれたモンテは、理想の女性とは思えないと率直に答えるが、理解してもらえなかった。 ドイツの飛行船”ツェッペリン”は、ロンドンのトラファルガー広場を爆撃する任務を受けていた。 搭乗していたカールは、第二の故郷である地を爆撃する気になれなかった。 目標地点に到着した指揮官(カール・フォン・ハートマン)は、観測船にカールを乗せて爆撃準備を始める。 敵を察知した部隊は出撃し、ロイとモンテも戦闘機で飛び立つ。 地上の湖を確認したカールは、その場を爆撃目標にして指揮官に連絡する。 指揮官は爆撃命令を出し、爆弾は湖に投下される。 カールは、トラファルガー広場を爆撃したことを指揮官に伝える。 指揮官はさらに爆弾を投下するよう指示し、カールは、目標が完全に破壊されたことを伝える。 移動を始めた指揮官は、敵機が迫ることを知り、速度が上がらないために、その妨げとなっている観測船を引き上げさせる。 それに時間がかかることを知った指揮官は、観測船を引き上げることを断念し、カールが乗ったままワイヤーを切断するよう副官(F.シューマン=ハインク)に指示する。 副官はワイヤーを切断することができず、指揮官が切断してカールは落下する。 高度を上げようとした指揮官は、無駄なものを捨てるよう指示する。 敵機が迫り、指揮官は、搭乗員が落下するしかないことを副官から知らされる。 搭乗員は次々と落下し、ツェッペリンに追いついたロイらは攻撃を始める。 ロイとモンテの機体は銃弾を受け、地上に不時着する。 敵機を退けたと思われた指揮官だったが、残っていた一機が船体に体当たりして、ツェッペリンは爆破炎上して墜落する。 フランス。 部隊では夜間巡回飛行が行われ、出撃を待つ日が続いた。 モンテは、他のパイロットが自分の代わりで出撃し、撃墜されたことを気にしていた。 モンテを擁護するロイは、同僚たちと揉めて騒ぎを起こす。 戦隊司令官(ウィンダム・スタンディング)から巡回飛行を命ぜられたモンテは、気分が悪いと言って断り、同僚から臆病者呼ばわりされる。 こんな戦争はバカげていると言って反論したモンテは、司令官に非難される。 悩むモンテはロイに励まされ、巡回飛行に加わろうとする。 敵の武器庫を破壊しようとする少佐(ウィリアムB.デヴィッドソン)は、強制着陸させた敵爆撃機を修理して利用し爆撃することを考える。 2人のパイロットを募った少佐は、志願したモンテとロイに、攻撃部隊を守るために、重要で危険な任務だということを伝える。 ロイとモンテは、出撃までの数時間、喫茶室で過ごすことにして、バイクでその場に向かう。 喫茶室の前でロイと別れたモンテは、パブに向かおうとする。 ヘレンが出かけていたために手紙を書いたロイは、それを預けて店を出る。 エンジンをかけられずにいたモンテは、ヘレンはいなかったと言うロイを乗せてパブに向かう。 ロイは、奥の部屋でレッドフィールドと戯れていたヘレンに気づく。 酔っている2人を見て憤慨したロイはレッドフィールドを殴り、非難するヘレンから、愛していなかったと言われて侮辱される。 ロイを気遣うモンテは、別の店に向かう。 ショックを受けたロイを励ましながら楽しんだモンテは、任務を放棄することを考える。 ロイに説得されたモンテは基地に向かい、修理を終えて準備が整った爆撃機に乗り飛び立つ。 爆撃機は敵陣営に到着し、友軍機だと思うドイツ兵には気づかれなかった。 その頃、伝説の撃墜王”レッドバロン”ことマンフレート・フォン・リヒトホーフェン(フランク・クラーク)率いるドイツ帝国飛行隊”フライング・サーカス”が出撃する。 ロイとモンテは目標地点に到着して旋回し、フライング・サーカスのフォン・ブルーン中尉(フランク・クラーク)は、爆撃機が武器庫を爆撃するのを目撃する。 爆撃に成功したロイとモンテは、近づく敵機との戦闘に挑む。 モンテは援軍のRFCに気づき、それをロイに知らせる。 激しい戦闘が始まり、爆撃機を狙う敵機を”バルディ”マロニー(ロイ・ウィルソン)が撃墜する。 フォン・リヒトホーフェンの攻撃を受けたロイとモンテは、機体を制御できなくなり、墜落して敵の捕虜になる。 将軍に昇進していたフォン・クランツは、連れて来られた捕虜の一人が妻の浮気相手モンテだと気づく。 その件は決闘で方がついているために追及しないフォン・クランツは、2人に特別な処遇を保証してイギリス軍の情報を得ようとする。 フォン・クランツは、何も話そうとしないロイとモンテに、スパイ容疑で銃殺されるか情報を提供するかを迫り、考える時間を与えて拘束する。 ロイは援軍が来ることを信じていたが、モンテと共に、外で行われた銃殺刑を目撃する。 モンテは、耐えきれないと言ってフォン・クランツと話そうとする。 それを制止したロイは、ひとりでフォン・クランツの元に向かい、情報提供する条件として、モンテが弟だということを隠して、嫌っている彼を殺すために銃を要求する。 銃弾は一発だと言って銃を渡したフォン・クランツは、ロイをモンテの元に戻す。 無事に帰れるとは思わないとモンテに話したロイは、納得できない彼に、情報を提供すれば3000人の仲間が死ぬと伝える。 戦争は自分のせいではないと言って興奮するモンテは騒ぎ始め、ロイは仕方なく彼の背中を銃撃する。 瀕死のモンテに、仕方なかったと言って謝罪したロイは、その場に現れたフォン・クランツに、息を引き取った彼が弟だったことを伝える。 何も話さないと言うロイは銃殺刑に処され、フォン・クランツは、敵の攻撃始まったことに気づき焦る。 そして、イギリス軍は、総攻撃を開始する。
...全てを見る(結末あり)
大学に戻ったロイは、モンテと共にヘレンに会いに行く。
ロイとモンテは、レディ・ランドルフ(イヴリン・ホール)主催の舞踏会に出席する。
モンテにアパートに送ってもらったヘレンは、彼を部屋に誘い話をする。
レディ・ランドルフの店に向かったロイは、その場で働くヘレンからレッドフィールド大尉(ダグラス・ギルモア)を紹介され、皮肉を言われたために苛立つ。
*(簡略ストーリー)
ドイツ、ミュンヘン、第一次世界大戦勃発前。
オックスフォード大学の学生ロイとモンテのラトリッジ兄弟は、学友のドイツ人カールと共に休暇を楽しんでいた。
帰国したロイとモンテは、カールに、フランスと戦争状態になった祖国から徴兵の通達が届いたことを知る。
戦争に興味をがないモンテだったが、ロイがRFC/陸軍航空隊に入隊したために仕方なく志願する。
ロイの恋人ヘレンを紹介さたモンテは、彼女に一目惚れしてしまう。
ヘレンに誘われたモンテは、誘惑に負けてしまうものの後悔し、奔放な彼女が、まじめなロイに相応しくない相手だと考える・・・。
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既に映画製作に携わっていたカリスマ的存在の大富豪ハワード・ヒューズが製作を兼ねて監督した作品。
撮影中の事故で3人のパイロットが亡くなり、ハワード・ヒューズ自信も墜落して負傷し、当時としては破格の100万ドル(最終的には280万ドル)を超える製作費がかけられ、世間を騒がせながら撮影に2年かけて完成した超大作。
注目の人物だったとは言え、まだ20代前半のハワード・ヒューズの才能には驚くばかりで、徹底的にこだわった空中戦や武器庫爆破の映像など、その迫力は現在でも十分通用する、見応えある作品に仕上がっている。
空中戦では、ドイツ軍が誇る撃墜王”レッド・バロン”マンフレート・フォン・リヒトホーフェンも登場し、飛行船”ツェッペリン”によるロンドン空爆作戦など、カラーシーンなども挿入され、娯楽作として見どころ満載だ。
第3回アカデミー賞では、撮影賞にノミネートされた。
撮影当時16~17歳のジーン・ハーロウの出演も注目で、彼女は本作で一気に人気スターとなるが、それ以降の彼女の妖艶な魅力に比べると、年齢的なことを考えれば仕方がないが、やや物足りない気がする。
女癖が悪く優柔不断な青年ベン・ライオン、常に彼を見守る兄のジェームズ・ホール、2人の友人であるドイツ人で、第二の故郷であるイングランド本土を爆撃できないジョン・ダーロウ、主人公兄弟に関わるドイツ人男爵である将軍ルシアン・プリヴァル、その妻ジェーン・ウィントン、ドイツ軍パイロットと撃墜王マンフレート・フォン・リヒトホーフェンの二役を演ずるフランク・クラーク、主人公の同僚であるRFC/陸軍航空隊パイロット役ロイ・ウィルソン、ヘレン(ジーン・ハーロウ)に迫る大尉ダグラス・ギルモア、主人公の知人である貴婦人イヴリン・ホール、RFCの司令官ウィリアムB.デヴィッドソン、指揮官のウィンダム・スタンディング、ウエイトレスのレナ・メラナ、志願兵にキスする少女マリアン・マーシュ(マリリン・モーガン)、ツェッペリンの指揮官カール・フォン・ハートマン、副官のF.シューマン=ハインク、パイロットのトーマス・カー、グランビル=デイヴィス他、ハンズ・ジョビー、パット・サマーセット、ヴィルヘルム・フォン・ブリンケンなどが共演している。