心臓発作を起こした刑事が事故死した恋敵の心臓を移植されたことで巻き起こる騒動を描く、主演ボブ・ホスキンス、デンゼル・ワシントン、クロエ・ウェッブ他共演、監督、脚本ジェームズ・D・パリオットによるファンタジー・コメディ。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:ジェームズ・D・パリオット
製作:スティーヴ・ティッシュ
製作総指揮:ロバート・シェイ
脚本:ジェームズ・D・パリオット
撮影:アーサー・アルバート
編集:デヴィッド・フィンファー
音楽:パトリック・レナード
出演
ジャック・ムーニー:ボブ・ホスキンス
ナポレオン・ストーン:デンゼル・ワシントン
クリスタル・ゲリティ:クロエ・ウェッブ
ハリー・ザラ:レイ・ベイカー
ウェント警部:ロジャー・E・モーズリー
ストーン夫人:ジャネット・デュボワ
ポスナー医師:アラン・レイキンズ
グラハム:ジェフリー・ミーク
ディルニック:キーラン・マローニー
ペイシャ:エヴァ・ラルー
アニー:リサ・スタール・サリヴァン
アメリカ 映画
配給 ニュ ー・ライ ン・シネマ
1990年製作 100分
公開
北米:1990年2月2日
日本:1991年2月16日
北米興行収入 $4,134,990
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ロサンゼルス。
娼婦クリスタル・ゲリティ(クロエ・ウェッブ)は、客の上院議員がその場で急死してしまったために驚く。
市警の風俗麻薬科刑事ジャック・ムーニー(ボブ・ホスキンス)は、売春捜査の最中にも拘らず、かつて付き合っていたクリスタルを横取りした弁護士ナポレオン・ストーン(デンゼル・ワシントン)の車を見かけて、同僚ハリー・ザラ(レイ・ベイカー)と共に追跡する。
その頃、売春と麻薬組織のボス、グラハム(ジェフリー・ミーク)らは、反麻薬法案推進派の上院議員が心臓発作で死んだように見せかける。
ムーニーは、クリスタルをクラブに迎えに行ったストーンが彼女を殴ったため、彼に近づきクルマに向けて発砲する。
走り去ったストーンを追ったムーニーは、クリスタルが所持していたドラッグを手にして逃げたストーンを追い詰めて逮捕する。 署に戻ったムーニーは、黒人弁護士のストーンに対し差別的発言をして逮捕したことを、同じ黒人の上司ウェント警部(ロジャー・E・モーズリー)に責められる。 馬鹿げた行動に笑いが止まらないウェントは、ムーニーに停職を言い渡す。 その後ストーンは釈放されて、失意のムーニーはクリスタルからあるフィルムを渡され、万一の時は現像してほしいと頼まれる。 帰宅したムーニーは心臓発作で倒れ、病院で診察を受けた結果、心臓移植手術が必要になる。 そこに事故死した心臓提供者がいることがわかり、ポスナー医師(アラン・レイキンズ)は緊急手術を始めるが、ドナーはストーンだった。 手術は成功するが、ムーニーはドナーがストーンだったことを知り憤慨する。 復帰したムーニーは降格となり、ウェントからデスクワークを命ぜられる。 食事制限されていたムーニーは我慢できなくなり、ランチでハンバーガーを食べようとするが、それをある男が止める。 男がストーンだったために驚くムーニーは、無理矢理ハンバーガーを食べようとして揉み合いになる。 他人には見えないストーンは一旦姿を消すものの、その後もムーニーに付きまとう。 戸惑うムーニーに、ストーンは自分が殺されたことを伝える。 ポスナー医師に相談するものの解決には至らず、ムーニーは、クリスタルの居場所を知っているというストーンから、彼女が殺人に絡んでいるという話も聞かされる。 ムーニーは、仕方なく行動を共にすることになったストーンの自宅に向かう。 現れたストーンの母親(ジャネット・デュボワ)と話したムーニーは、自分が彼女の息子の心臓を移植されたことを知らせる。 ストーンの葬式の際、クリスタルがグラハムと去ったことを母親から知らされたムーニーは、彼と連絡を取り娼婦の手配を求める。 ムーニーの行動を不審に思うウェントは、ザラに監視をさせる。 ストーンは弟がいるボウリング場に向かい、隠してあった大金をムーニーに見つけさせる。 その金でムーニーは身なりを整えて、高級娼婦であるクリスタルに会うための準備を始める。 ムーニーは、クリスタルとは深い付き合いでなかったというストーンから、彼女の夢などを考えてやるべきだと助言される。 高級レストランでクリスタルに会ったムーニーは、横に座るストーンにあれこれ指示されて苛立ち、トイレで彼に不満をぶつける。 事件の夜のことを探るよう言われたムーニーは、バーに場所を変えて彼女と戯れたためストーンは呆れてしまう。 そして、ホテルの部屋に向かったムーニーとクリスタルは愛し合う。 ムーニーの心臓がストーンのものだったため、クリスタルは彼を想う。 ストーンは、事件のことを聞き出すようムーニーを急かせる。 その件を質問されたクリスタルは、ムーニーが自分と会う目的が事件のことだったと知り気分を害してその場を去る。 ムーニーはクリスタルを追おうとするが、彼を監視していたザラと同僚ディルニック(キーラン・マローニー)が現れる。 署に向かったムーニーは、金遣いが荒くなったことをウェントに問われ、ストーンから犯人捜査のため遺産を受け取ったと答える。 それを信じるはずもないウェントは、ムーニーを再び停職にして精神鑑定を受けさせることを告げる。 憤慨してストーンに八つ当たりするムーニーだったが、ザラは彼がひとりで騒いでいるのを見て心配する。 自宅に戻ったムーニーは、クリスタルから預かったフィルムのことを思いだし、それを現像して上院議員がコカイン中毒だったことを知る。 手掛かりを見つけ海岸でクリスタルに出くわしたムーニーは、写真を現像したことと、議員はコカインの過剰摂取で、ストーンも秘密を守るために殺されたことを伝える。 クリスタルは、写真を他人に見せないようにとムーニーに伝え、自分を助けたいと言う彼にグラハムとは手が切れないと答える。 自分が殺されることを恐れるクリスタルは、ストーンとの間に子供が産まれていたことを知らせ、そのために危険は冒せないことをムーニーに伝える。 ストーンは驚き、ショックを受けたムーニーはその場を去る。 クリスタルを待っていたグラハムは、議員の検視報告閲覧請求が出され、それがムーニーでないかを彼女に尋ねる。 同僚ペイシャ(エヴァ・ラルー)がコカインを打たれて、ムーニーが刑事で知人であることを話してしまったとことを、クリスタルはグラハムから知らされる。 苦しむムーニーはストーンと言い合いになり、興奮して発作を起こし病院に運ばれる。 目覚めたムーニーは、ウェント、ザラ、ディルニックに連絡して議員のことを伝え強力を求める。 ムーニーは助けを求めるクリスタルの電話メッセージを聞き、ストーンと共に病院を抜け出し海岸に向かう。 病院に着いたザラはムーニーがいないことを知り、現れたディルニックが持参した議員の検視報告書を確認して、麻薬検査がされていないことに気づきムーニーを捜す。 その頃、ムーニーを誘き出したグラハムは、クリスタルと共に彼を待つ。 現場に着いたムーニーは、ストーンと共に罠と知りつつ建物に侵入する。 クリスタルの解放を要求するムーニーは、ストーンに状況を知らされながら二人を倒すものの、グラハムの銃弾を受ける。 ムーニーは、コカインを打たれているクリスタルを励まし、ストーンの誘導で彼女と子供を逃がす。 グラハムはムーニーに銃を向けるが、携帯電話が鳴ったために気づかれ撃たれてしまう。 その反動で窓から落下したムーニーにクリスタルが寄り添い、救援のヘリコプターが到着する。 その後、ムーニーとクリスタルは結婚し、皆に祝福される。 ムーニーの傍らには、今では友情が芽生えた誰にも見えないストーンが立っていた。
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*(簡略ストー リー)
ロサンゼルス。
市警の風俗麻薬科刑事ジャック・ムーニーは、元恋人で娼婦のクリスタルを奪った弁護士ストーンが、彼女に手を出した現場を目撃して逮捕してしまう。
黒人のストーンを侮辱したことなどを、同じ黒人の上司ウェント警部に責められたムーニーは停職になってしまう。
その後、心臓発作で入院したムーニーは移植手術を受けるのだが、ドナーな何と事故死したストーンであった。
それに納得できないムーニーだったが、幽霊となったストーンが現れて付きまとう。
他人には見えないストーンは、自分が事故死ではなく殺されたことをムーニーに伝え、この事件には姿を消したクリスタルが絡んでいることを伝えるのだが・・・。
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売春や麻薬そして殺人事件が絡む犯罪映画ではあるが、それに巻き込まれた弁護士が幽霊となって捜査に協力するというアイデアが面白い作品。
その点はファンタジー・タッチで、主人公とその幽霊が恋敵でありながら、心臓移植で一体化しているという内容と、恋敵であるため、刑事が幽霊の協力を拒み度々衝突するという、ドタバタ喜劇的展開がまた可笑しい。
既にに実績十分であった主演の二人ボブ・ホスキンスとデンゼル・ワシントンの共演は注目で、凸凹コンビのような二人の職人芸を楽しめる。
全体的にはほぼコメディなのだが、無理矢理に人情物語へと誘導するような演出がやや気になる。
後半はジャンキーで通す、物語のキーパーソンでもある娼婦を演ずるクロエ・ウェッブ、主人公の同僚レイ・ベイカー、上司ロジャー・E・モーズリー、弁護士の母親ジャネット・デュボワ、医師アラン・レイキンズ、組織のボス、ジェフリー・ミーク、主人公の同僚役でダーモット・マローニーの実弟キーラン・マローニー、娼婦エヴァ・ラルー、リサ・スタール・サリヴァンなどが共演している。