政界の腐敗事件に巻き込まれる刑事の戦いを描く、主演スティーヴン・セガール、ケリー・ルブロック、ウィリアム・サドラー他共演、監督ブルース・マルムースによるハード・アクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ブルース・マルムース
製作
ゲイリー・アデルソン
ジョエル・サイモン
ビル・トッドマンJr.
脚本:スティーブン・マッケイ
撮影:マシュー・F・レオネッティ
編集:ジョン・F・リンク
音楽:デヴィッド・マイケル・フランク
出演
スティーヴン・セガール:メイスン・ストーム
ケリー・ルブロック:アンドレア”アンディ”ステュアート
ウィリアム・サドラー:ヴァーノン・トレント上院議員
フレデリック・コフィン:ケヴィン・オマリー警部補
チャールズ・ボズウェル:ジャック・アクセル
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1990年製作 95分
公開
北米:1990年2月9日
日本:1990年11月17日
北米興行収入 $47,410,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1983年、ロサンゼルス。
メイソン・ストーム刑事(スティーヴン・セガール)は、政界の腐敗事件を捜査していた。
ビデオカメラで証拠を撮影したストームだったが、それを現場にいたヴァーノン・トレント上院議員(ウィリアム・サドラー)に知られ、彼は盗み撮りしていた男の抹殺を命ずる。
ストームは、同僚に盗撮のことを知らせ、帰宅してビデオテープを台所の壁に隠す。
その後、何者かが家に乱入し、ストームは銃弾を受け妻は殺されてしまうが、5歳の息子は逃亡する。
ストームを襲ったのは、悪徳警官ジャック・アクセル(チャールズ・ボズウェル)らで、盗撮の件を知らせた同僚警官も射殺されてしまう。 検事時代に、ストームと共に働いたと言うトレントは、死を前にした彼のことをマスコミの前で案ずる。 ストームの親友だったケヴィン・オマリー警部補(フレデリック・コフィン)は病院に駆けつけ、亡くなったと思われた彼が息を吹き返したことを知らされる。 オマリーは、ストームが証言できるようになるまで昏睡状態のまま、彼の存在を秘密にしようとする。 1990年。 そして、家族や事件のことを思い起しながら、ストームは目を覚ます。 アンディは警察のオマリーに連絡するが、彼は既に退職していた。 それを知ったアクセルは病院に向かい、ストームを殺すために医師に扮し彼を捜す。 アクセルに気づいたストームだったが、昏睡状態が続いたため体の自由が利かず、アンディが彼を救い出す。 それを、アクセルから知らされた事件の黒幕トレント上院議員は、ストームを中傷して追い詰めることを企む。 ストームはアンディの友人の家で、彼女の献身的な介護と東洋の鍼灸や座禅、そしてトレーニングで体力を回復し、やがて二人は愛し合うようになる。 その後、オマリーがストームの元に現れ、息子が生きていることを彼に知らせる。 オマリーに息子を託したストームは、トレントのCMを思い出し、かつて盗撮した際、その場にいた政治家の声が彼だと気づき復讐を誓う。 アパートに現れたアンデイをつけたアクセルらは、彼女を追ってストームの元に向かい襲い掛かる。 ストームは、それを迎え撃ち敵を次々と倒し、アンディと共にその場を脱出する。 その後ストームは、かつて住んでいた家にまだあるはずの、隠していたビデオテープを取りに行く。 ストームの、オマリーへの伝言の会話を傍受したアクセルらは、先手を打って待ち伏せする。 しかし、それに気づいたストームとアンディは車を奪って逃走する。 オマリーは、ストームの息子を逃がすため駅に向かうが、トレントの息のかかる元同僚の警官に射殺されてしまう。 そこに現れたストームは、妻を殺した警官らを倒し、息子と再会する。 ストームはトレントの屋敷に侵入し、アクセルら悪徳警官を始末する。 トレントを捜し出し捕らえたストームは、ビデオを確認して、駆けつけた警官に彼を引き渡す。 そしてストームは、現れたアンディと息子と共に、その場を去る。
...全てを見る(結末あり)
ストームは、昏睡患者治療センターで”ジョン・ドゥー”と名前を変えられ、担当看護師アンドレア”アンディ”スチュアート(ケリー・ルブロック)の監視下で治療を受けていた。
*(簡略ストー リー)
政界の腐敗事件を捜査中のメイスン・ストーム刑事は、ある現場を盗撮するが、その黒幕であるトレント上院議員の息のかかる同僚警官に襲われる。
妻は殺されストーン自身は昏睡状態になり、彼は親友の警部補オマリーにより、その存在を秘密にされる。
7年後ストームは奇跡的に意識を取り戻し、看護師アンディの協力で悪徳警官アクセルの襲撃を逃れる。
体力を回復したストームはオマリーと再会し、息子が生きていたことを知る。
そしてストームは、盗撮した政治家、妻殺害の黒幕が上院議員トレントだと知り彼への復讐を誓う・・・。
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2年前の「刑事ニコ」(1988)で衝撃的なデビューを果たし、屈強な武道家という新スタイルでスクリーン上で暴れ回り注目を浴びた、スティーヴン・セガール快心のハード・アクション。
合気道や鍼灸、座禅など、東洋的な雰囲気が漂い好感が持てる作品でもある。
お決まりの悪徳警官とそれを牛耳る政治家に妻を殺された男が敢然と悪に立ち向かうという、古典的でシンプル単純明快な復讐劇。
今回、スティーヴン・セガールが、昏睡状態から目覚めて体が思うように動かない場面があるが、その位の状態であって、彼が普通の悪党と互角に見えてしまうところなどが、その強さを強調する描写として興味深いところだ。
敵との戦いになった時に、殆どダメージを受けることなく自信に満ち溢れ、一方的に相手を叩きのめしてしまう、その圧倒的強さが実に痛快だ。
共演のケリー・ルブロックは当時セガールと夫婦関係にあり(1996年離婚)、本作の6年前「ウーマン・イン・レッド」(1984)でデビューした。
同年の「ダイ・ハード2」(1990)の悪役で有名になるウィリアム・サドラーは、好感度の高い役もこなせる味ある役者だ。
警察内部のセガールの協力者であるフレデリック・コフィンの、正義感溢れるサポートも頼もしい。
チャールズ・ボズウェルも、しぶとい悪徳警官を演じている。