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ガン・ホー Gung Ho (1986)

当時の日米貿易摩擦を象徴する自動車産業の問題をテーマに描く、監督ロン・ハワード、主演マイケル・キートンゲディ・ワタナベミミ・ロジャース山村聡クリント・ハワード共演のコメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■
監督:ロン・ハワード

製作:デボラ・ブラム
原案
ローウェル・ガンツ

エドウィン・ブラム
ババルー・マンデル
脚本
ローウェル・ガンツ

ババルー・マンデル
撮影:ドナルド・ペターマン
編集
ダニエル・P・ヘンリー

マイク・ヒル
音楽:トーマス・ニューマン

出演
マイケル・キートン:ハント・スティーヴンソン
ゲディ・ワタナベ:高原カズヒロ
ミミ・ロジャース:オードリー
山村聡:坂本常務
ジョージ・ウェント:バスター・ハーシャイザー
ジョン・タートゥーロ:ウィリー
クリント・ハワード:ポール
リック・オーヴァートン:グーグルマン
サブ・シモノ:斉藤
ロドニー・カゲヤマ:伊藤
パティ・ヤスタケ:高原の妻
マーティン・フェレロ:クランドール
ミシェル・ジョンソン:ヘザー・ディステファーノ
ランス・ハワード:コンラッド・ズワート市長

アメリカ 映画
配給  パラマウント・ピクチャーズ
1986年製作 111分
公開
北米:1986年3月14日
日本:1986年11月27日
北米興行収入 $36,611,610


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ペンシルベニア州、ハドレーヴィル。
工場閉鎖に追い込まれた自動車工場に、日本の大手自動車メーカー”アッサン・モータース”を誘致するため、工場の職長ハント・スティーヴンソン(マイケル・キートン)は、町中の期待を背負い、日本に向かおうとする。

そして、恋人オードリー(ミミ・ロジャース)、同僚バスター・ハーシャイザー(ジョージ・ウェント)やウィリー(ジョン・タートゥーロ)らの励ましを受け、ハントは日本へ旅立つ。

東京に着いたハントは、”アッサン・モータース”の管理職研修で、シゴキに耐えていた、高原カズヒロ(ゲディ・ワタナベ)の前に現れる。

そこが研修所だと言われたハントは、その後、ようやく本社ビルにたどり着く。

会議室に向かったハントは、坂本常務(山村聡)ら役員の前で、工場誘致について熱弁を振るう。
...全てを見る(結末あり)

しかし、会社側の反応は悪く、ハントは意気消沈し疲れ果てて帰国する。

オードリーに成果のなかったことを話し、仲間にも交渉失敗を報告したハントだったが、そこに、”アッサン”が誘致に応じたたという吉報が入る。

そして、町中が沸き立つ中、東京でシゴキに絶えていた高原工場長はじめ、数人の幹部と家族らが到着する。

高原らは、気を使うコンラッド・ズワート市長(ランス・ハワード)らの歓迎を受け、早速、工場の再稼動に向けての準備を始める。

会議室には高原の他、斉藤(サブ・シモノ)や伊藤(ロドニー・カゲヤマ)らが、ハントを待ち構えていた。

ハントは、高原が東京でシゴキに遭っていた社員だと気づき、気軽に声をかける。

高原は、ハントに労使間の調停役を頼み、”アッサン”の従業員規定を徹底させようとする。

役職に就いたハントは喜ぶが、今まで通りやれば問題ないことを高原らに伝える。

会社側から提示された雇用条件の低さに、クランドール(マーティン・フェレロ)やポール(クリント・ハワード)ら組合員は不満を抱き、同僚らはハントに回答を求める。

ハントは、昔バスケットの試合で成功した戦法を例に、とりあえず様子を見て、最後には主導権は握れるだろうと言って皆を説得する。

しかし、喜び勇んで仕事についた従業員は、今まで通りのアメリカ式の労働スタイルを変えようとせず、日本側とは衝突の連続だった。

工員ウィリーが、子供の扁桃腺手術で早退するのも認められず、ハントは同僚の不満を高原に伝える。

しかし、家庭よりも仕事を優先させる日本流の考えを変える気のない高原は、そんな意見に聞く耳を持たない。

結局、両者共に自己主張を曲げようとせず、接点が見つからないまま、ソフトボールの練習試合で、日米親睦を図ることになる。

試合は友好ムードで進むが、常務の甥だという斉藤に反感を持つバスターが、彼にわざと激突して試合を台無しにしてしまう。

その後、高原は家にまで仕事を持ち込み、妻(パティ・ヤスタケ)と言い争いをしてしまう。

その直後の坂本常務からの電話で、高原は生産性を上げるよう渇を入れられる。

それを見た妻は、プレッシャーに押し潰されそうな夫を気の毒に思い彼を慰める。

数日後、試合の腹いせではないというが、バスターは、斉藤の命令で掃除係にされてしまう。

激怒したバスターは、会社を辞めると言い出すが、ハントが彼をなだめて、それに従うよう説得する。

斉藤や伊藤らと共に、高原の家に招かれた夕食の席で、ハントは、管理能力の無さを追求され役職を解かれ、作業員に戻ることを命ぜられる。

弁解するハントに、高原は日本人とアメリカ人の仕事に対する責任感の違いを説く。

ハントは、これを解決できるのは自分しかいないことを強調するが、同席していたオードリーが口を出す。

それをハントが制止したため、侮辱と捉えたオードリーは席を立ってしまう。

何とかもう一度チャンスをもらったハントだったが、憤慨したオードリーは彼を見限ってしまう。

ハントは考えたあげくに、日本側の月産記録1万5000台をノルマにすることで、全員の昇給と正社員扱いの雇用条件を高原に約束させる。

そして、ハントは組合の集会で1万5000台は不可能だと言われ、1万3000台で5割の昇給があると嘘をついてしまうが、同僚をやる気にさせることには成功する。

その後、ハントは、バスターがスーパーで高原の妻に嫌がらせをしているのを目撃し、それを止めさせる。

バスターを殴り倒したハントは、高原から礼を言われたのをきっかけに、二人は腹を割って酒を酌み交わす。

組合員、そして日本からの圧力、両者を苦しめる重圧はストレスとなり、互いに愚痴をこぼしている内に、ハントと高原には、ほのかな友情が芽生え始める。

数日後、作業中にグーグルマン(リック・オーヴァートン)が怪我をしてしまう。

それを無視して、斉藤は作業を続けさせようとするが、高原が激怒し、仲間を労わろうとする。

伊藤が病院のグーグルマンの見舞いに向かうが、その場にいたウィリーやバスターに、1万5000台が達成されなければ昇給がないことがばれてしまう。

それを追求されたハントは逃げ出そうとするが、ウィリーらは、会社側の陰謀だと思い込みハントを責めなかった。

そんな時、坂本常務が高原の家に現れ、工場を視察することを伝える。

高原は、ハントの嘘と再び組合の集会が開かれることを知り憤慨する。

しかし、ハントは残り1000台まで迫ったことで、それを評価し、昇給を呑んでくれと高原に迫る。

アメリカ人に裏切られたと、それを拒絶する高原とハントは言い争いになるが、それを見ていたバスターらはストだと言って仕事を放棄してしまう。

街のフェスティバルの夜、日本側は工場の撤退を決め、怒り心頭のズワート市長はハントに殴りかかる。

ウィリーに擁護されたハントは、嘘をついたことを認めて謝罪するが、同僚の信頼を失ってしまう。

その頃、坂本常務が率先して現場に立ち仕事をしていたが、高原は、家族や同僚を人間扱いせず働き続ける彼らに嫌気が差してしまう。

オードリーは、失意のハントの元に戻り、彼の正直さに打たれたことを伝える。

会社から逃げ出した高原と出くわしたハントは、何もかも嫌になり取り乱す彼をなだめ、冷静になった二人は会社に向かう。

そして、ハントと高原は、翌朝までに約束の15000台を仕上げることを斉藤に告げ、たった二人で不足分の車を組み立て始める。

二人の姿を見て、ウィリーやグーグルマンが手伝い始め、さらにバスターや他の仲間達も工場に入り作業を手伝う。

工場はフル稼働を開始し、残っていた伊藤らも加わり、猛烈な勢いで車が作られていく。

やがて、坂本常務が工場に現れ、台数が足りないことを知ったハントは、常務がチェックを始めている間に、見かけだけの車を仕上げようとする。

そして時間になるが、約束の台数に足りないことを知った坂本は、その場を去ろうとする。

しかし、ハントは坂本を引き止め、例のバスケットの試合の話を始める。

それでも納得しない坂本に、ハントはアメリカ人と日本人が力を合わせて作った車に、自分は誇りを持って乗りたいことを伝える。

ハントが乗り込み、運転を始めた新車は欠陥車だったが、チームとして機能した工場、そして仲間達を見た坂本は工場の存続を決める。

そして、日米双方が理解し合えた新工場が始動する。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
閉鎖に追い込まれた自動車工場の職長ハント・スティーヴンソンは、町中の期待を背負い日本の大企業”アッサン・モータース”の誘致に東京へ向かう。
ハントは日本側に相手にされず、意気消沈して帰国するが、日本側は再検討し、工場長高原らを派遣して工場が稼動し始める。
しかし、雇用問題や両国の仕事に対する考えの違いは想像以上に大きく、双方は対立して生産性が全く上がらない。
労使間の調停役として役職についたハントは、本社からの圧力に押し潰されそうな高原に同情もする。
その後ハントは、同僚の怠慢を自分の責任にされて考えた末に、日本人の能力を上回るノルマ達成を、高原に約束してしまうのだが・・・。
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日本人の目から見ると、異様とも思える日本企業の描き方なのだが、当らずも遠からずというところが笑えてしまう。

山村聡以外は日系人俳優が演じているので、かなり違和感があるが、日本人が、アメリカの社会や文化に興味を持つほど、アメリカ人は日本については知らないはずであり、この程度で十分通用するのだろう。

それはさて置き、”日本人の緻密さとアメリカ人のパワーが融合されれば、新たなる道が開ける”くらいの大らかな気持ちで本作を見れば、かなり楽しめる作品だ。

原題”Gung Ho”には、がむしゃらに物事を行うとか、忠誠を尽くすという意味がある。
正にぴったりのタイトルだ。

まだ30代前半のロン・ハワードの演出は、手際の良い職人のような軽快さがある。

とにかく、この頃のマイケル・キートンは、笑いのツボを押さえたコミカルな仕草や演技が個人的にたまらなく好きだ。

実際にいうそうな、日本人の熱血サラリーマン役ゲディ・ワタナベ、その妻パティ・ヤスタケ、主人公の恋人ミミ・ロジャース、常務の山村聡、いい加減だがパワフルな同僚達ジョージ・ウェントジョン・タートゥーロクリント・ハワードリック・オーヴァートン、日本側のサブ・シモノロドニー・カゲヤマ、組合員マーティン・フェレロ、主人公が意識する女性ミシェル・ジョンソン、そして、ロンクリント・ハワードの父親ランス・ハワードが、市長役で登場する。


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