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グリーンブック Green Book (2018)

世界的なピアニスト”ドクター・ドン・シャーリー”と運転手兼ボディーガードとして雇われた”トニー・リップ”の友情を描く、製作、監督、脚本ピーター・ファレリー、主演ヴィゴ・モーテンセンマハーシャラ・アリリンダ・カーデリーニ他共演のコメディ・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト
監督:ピーター・ファレリー

製作
ジム・バーク
チャールズ・B・ウェスラー
ブライアン・ヘイズ・カリー
ピーター・ファレリー
ニック・ヴァレロンガ
製作総指揮
ジェフ・スコール
ジョナサン・キング
オクタヴィア・スペンサー
クワミ・パーカー
ジョン・スロス
スティーヴン・ファーネス
脚本
ニック・ヴァレロンガ
ブライアン・ヘイズ・カリー
ピーター・ファレリー
撮影:ショーン・ポーター
編集:パトリック・J・ドン・ヴィト
音楽:クリス・バワーズ

出演
フランク・アンソニー”トニー・リップ”ヴァレロンガヴィゴ・モーテンセン
ドクター・ドン・シャーリーマハーシャラ・アリ
ドロレス・ヴァレロンガ:リンダ・カーデリーニ
ジョニー・ヴェネレ:セバスティアン・マニスカルコ
オレグ・マラコヴィッチ:ディメター・マリノフ
ジョージ・ダイヤー:マイク・ハットン
ボビー・ライデル:フォン・ルイス
グラハム・キンデル:ブライアン・ステパニック
ジオ・ロスクード:ジョセフ・コーテス
アミット:イクバル・セバ
レコード会社重役:P・J・バーン
オージー:ニック・ヴァレロンガ

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2018年製作 130分
公開
北米:2018年11月16日
日本:2019年3月1日
製作費 $23,000,000
北米興行収入 $85,080,170
世界 $321,752,660


アカデミー賞
第91回アカデミー賞

・受賞
作品
助演男優(マハーシャラ・アリ
脚本賞
・ノミネート
主演男優(ヴィゴ・モーテンセン
編集


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1962年、ニューヨーク
コパカバーナ”の用心棒でイタリア系のフランク・アンソニー”トニー・リップ”ヴァレロンガヴィゴ・モーテンセン)は、ギャングのボス、ジオ・ロスクード(ジョセフ・コーテス)が預けた大切な帽子を持ち去る。

その後トニーは、店内で騒いだ男を追い出して叩きのめす。

帽子がなくなったロスクードは激怒し、店を灰にすると言って脅す。

改装のために店が閉店することになり、ロスクードの元に向かったトニーは帽子を渡し、奪った男は始末したと伝えて彼に気に入られる。

ブロンクス
帰宅したトニーは、眠っている子供たちの様子を見て、妻ドロレス(リンダ・カーデリーニ)のベッドに入る。

翌日、目覚めたトニーは、部屋に黒人の作業員がいることを知り、ドロレスが彼らに飲ませたドリンクのグラスを捨てる。

家族と食事をしたドロレスは、捨ててあったグラスを戻す。

翌日、ドロレスの兄ジョニー・ヴェネレ(セバスティアン・マニスカルコ)と共にダイナーに向かったトニーは、ホットドッグの大食いで賭けをする。

帰宅したトニーは、それを知ったドロレスに非難されるものの、賭けに勝ったことを知らせて、彼女に現金を渡す。

支配人からの電話を受けたトニーは、”ドクター”が運転手を探していると言われ、住所を聞いてその場に向かう。

そこが”カーネギー・ホール”だったために不思議に思うトニーは、上階に住むドクター・ドン・シャーリーマハーシャラ・アリ)と面接することになる。

ドンの使用人のアミット(イクバル・セバ)に迎えられたトニーは、書類に記入して順番を待つ。
...全てを見る(結末あり)

ドンが医者ではなくミュージシャンだと知ったトニーは、”ディープサウス”を回るツアーに出る彼が、運転手を探していることを知る。

8週間のツアーだと言うドンは、家族があるトニーに、戻るのはクリスマスだと伝える。

給料次第だと言うトニーに、週100ドルに宿泊代、食事つきだが、雑用や身の回りの世話をするのが条件だとドンは伝える。

諦めたトニーは帰ろうとするが、ドンは彼を呼び止め、トラブルを解決する腕を評価されていることを伝える。

旅は問題ないが召使ではないと言うトニーは、移動するだけで週125ドルを要求するものの、ドンは納得しなかった。

家に戻る途中、バーに寄ったトニーは、ギャングのオージー(ニック・ヴァレロンガ)に呼ばれて仕事に誘われるものの、それを断る。

チャーリーの質屋に向かったトニーは、腕時計を質に入れて家に戻り、ドンのことをドロレスに話す。

翌朝、ドンからの電話で起こされたトニー、ドロレスと話したいと言われたために受話器を渡す。

2か月夫が留守しても問題ないかと訊かれたドロレスは、大丈夫だと伝えて電話を切り、報酬は希望通りでいいと言っていたとトニーに伝える。

納得したトニーは、レコード会社の重役(P・J・バーン)から報酬の半額を受け取り、残りは旅が終わった後に払うと言われ、車のキーと”グリーンブック”(黒人用旅行ガイドブック)を渡される。

トニーは、レコード会社がレンタルした”キャデラック・ドゥビル”に出発することになる。

息子たちに別れを告げたトニーは、ドロレスにグリーンブックを見せて、手紙を書いてほしいと言われたために戸惑う。

一応、それを約束したトニーは、報酬の半分をドロレスに渡し、2人分のサンドイッチを受け取り、別れを告げて旅立つ。

カーネギー・ホール
ドンとトリオを組むチェロのオレグ・マラコヴィッチ(ディメター・マリノフ)とベースのジョージ・ダイヤー(マイク・ハットン)は、不躾なトニーの態度が気になる。

ドンは車の乗り、トニーが荷物に手をつけようとしないために、アミットがトランクに入れる。

トニードン、オレグとジョージは、2台の車に別れて出発する。

ドロレスのサンドイッチを食べながら運転するトニーは、ドンから、演奏会場のピアノは”スタインウェイ”であることを確認するよう指示される。

クリスマス・イヴに帰れるか気にするトニーは、分からないと言うドンにタバコを消すよう指示され、仕方なくそれを捨てる。

トニーは、ドロレスが作ったドンの分のサンドイッチも食べてしまう。

追い越して目的地ピッツバーグに向かうオレグが、ロシア語を話したことを知ったトニーは、彼らのことを話すものの、ドンはその気になれず、静かにしてほしいと伝える。

途中で食事をしたドンは、粗暴で教養のないトニーとまともに話す気になれない。

ペンシルベニア州、ピッツバーグ
演奏を前にドンは、言葉使いや上流階級の人々との接し方をトニーに教えようとするものの、無駄だと分かる。

その後トニーは、ドンの演奏を聴き、その才能に驚く。

運転手たちを賭けをしていたトニーは、彼らとは違い、本来なら会場に入れる身だと言うドンに注意される。

オハイオ州。
トニーは、その日の宿泊場所でドロレスに手紙を書く。

翌日トニーは、ドンが”兄弟”のはずの黒人ポピュラー音楽を知らないために驚く。

ある町のガソリンスタンドに寄ったドンは、土産物のヒスイが地面に落ちていることに気づき、それをポケットに入れて売店に向かう。

それを見ていたオレグからそのことを知らされたドンは、トニーを追及するものの、地面に落ちていた石だと言われ、金を払えと指示する。

苛立つトニーは石を戻し、自分が買うと言うドンに、それでは意味がないと伝えて出発する。

インディアナ州、ハノーヴァー
舞台をチェックしたトニーは、ピアノが”スタインウェイ”でなかったために、作業員に取り替えるよう指示する。

トニーは、それに従わず侮辱した作業員を殴ってしまう。

何も知らないドンは、”スタインウェイ”で演奏する。

ケンタッキー州。
トニーから家族のことを訊かれたドンは、兄がどこかにいて、旅ばかりの日々が続き、結婚も破綻したことを話す。

ケンタッキー・フライド・チキン”の店を見つけたトニーは、チキンを買ってその味に満足し、食べながら運転する。

トニーから食べろと言われたドンは、それを断るものの、無理矢理渡される。

その味が気に入ったドンは、骨は窓から捨てると言うトニーに従うが、ドリンクのカップも捨てた彼に、戻ってそれを拾わせる。

ルイビル
粗末な黒人専用のモーテルに着いたトニーは、ドンを降ろして近くのモーテルに向かう。

部屋でくつろいでいたトニーは、現れたジョージから、ドンがバーで袋叩きに遭っていることを知らされる。

バーに向かったトニーは、ドンを押さえつけている白人に対し、銃を持っているように見せかけて脅す。

銃を手にした店主に追い出されたトニーは、酔ったドンをモーテルに連れて行き、銃を持っているか訊かれるものの、それを否定する。

翌日、何事もなかったかのように演奏を終えたドンは、次の目的地に向かう。

トニーは、途中でオーバーヒートしたために車を止める。

ドンは、農作業をする貧しい黒人労働者を見つめる。

ノースカロライナ州、ローリー
コンサート会場の屋敷で歓迎されたドンは、演奏する。

休憩時間にトイレを使わせてもらえないドンは、外にある黒人専用を使うよう指示されたために、それを拒み一旦モーテルに戻る。

ドンをモーテルに送り戻ったトニーは、彼の行動が理解できない。

これからも同じ様なことが起きると言うオレグは、我慢するべきであり、北部にいれば3倍稼げる彼の気持ちを理解するようにとトニーに伝える。

翌日、”Stuckey’s”で休息していたドンは、トニーがドロレスに書いている手紙を見て、彼女に何が言いたいのか分からない。

ドンは、ドロレスが恋しいというその気持ちを、汚い言葉を使わずに書くようにと言って、トニーに助言する。

トニーは、ドンが考えた文章をそのまま書き綴る。

手紙を受け取ったドロレスは、ロマンチックな内容に感激する。

ジョージア州、メイコン
トニーと街を歩いていたドンは、ショーウィンドウのスーツが気に入り、店に入り試着しようとするものの、店主にそれを拒まれる。

その日の演奏は終わり、ホテルにいたトニーは、警察からの電話を受けて呼び出される。

YMCAに向かったトニーは、警官から、同性愛者だったドンを逮捕すると言われ、金を払って釈放してもらう。

警官を買収したことを責められたトニーは、恩知らずだと言ってドンを非難する。

テネシー州、メンフィス
ホテルの前でニューヨークのギャング、ドミニクとマグスに出くわしたトニーは、ドンがいたためにイタリア語で話し、2人から仕事を世話すると言われ、夜会う約束をする。

その夜、ドミニクとマグスがいるバーに向かおうとしたトニーは、イタリア語が話せたドンから、ツアーマネージャーとして雇いたいと言われるものの、それを断る。

約束の報酬で仕事をすると言うトニーは、辞めはしないとドンに伝えてバーに向かう。

トニーを呼び止めたドンは、昨夜のことを謝罪する。

その後、ドンの元に戻ったトニーはピアノの話などをして、子供の頃に才能を見出された彼が、”レニングラード音楽院”で最初の黒人学生になったことを知る。

トニーは、クラシックを習ったが、レコード会社にエンターティナーになるよう提案されたと言うドンに、自分だけの音楽を弾くよう意見する。

その後もトニーは、ドンの指示通りにドロレスに手紙を書き、彼女はそれをジョニーの妻フランらに読んで聞かせる。

ミシシッピ州、テューペロの演奏を終えたトニーは、雨の中、車を走らせる。

パトロール警官に車を止められたトニーは、降りるように指示され、黒人の夜の外出は禁止だと言われ、侮辱されたために殴り倒す。

逮捕されて留置場に入れられたドンは、署長の許可を得て電話をさせてもらい、弁護士と話す。

ドンは、殴っても何も得はないと言ってトニーを非難する。

知事からの電話を受けた署長は驚き、ドンの電話が司法長官ロバート・F・ケネディにまで伝わったことを知り、2人を釈放する。

それを知ったトニーは驚くが、ドンは、司法長官の貴重な時間を、自分のために使わせたことを悔やんでいると彼に伝える。

同じ様なことに自分はいつも耐えていると言うドンは、一晩くらい我慢しろとトニーに伝える。

なんとか家族を食わせている状況の自分の方が黒人のようだと言う、トニーの言葉に憤慨したドンは車を止めさせて降りる。

演奏の場以外はただの黒人で、白人でもなく男でもない自分が、何者か分からないと言うドンは動揺しながら車に戻り、トニーは苦悩する彼を気遣う。

次の町で、トニードンと共に黒人専用ホテルに泊まる。

トニーの最後の手紙をチェックしたドンは、コツがわかったと言う彼に、確かにそうだと伝える。

兄に手紙を出すことをトニーに提案されたドンは、自分の住所を知っていると伝えるものの、寂しい時は自分から行動するものだと言われて納得する。

アラバマ州、バーミングハム
カントリークラブに着いたドンは、支配人のグラハム・キンデル(ブライアン・ステパニック)に歓迎される。

ドンはキンデルに楽屋に案内されるものの、そこは倉庫だった。

先にレストランに向かったトニーは、打ち上げだと言うオレグとジョージと同席する。

物置の楽屋に案内されたドンの話になったオレグは、1956年、”ナット・キング・コール”がこの地に招かれ、白人の曲を歌ったために、舞台で白人客に袋叩きにされたことを伝える。

オレグは、才能だけでなく、勇気が人の心を変えるということを信念にしていることが、ドンがこのツアーに出た理由だとトニーに伝える。

そこに現れたドンは、テーブルに向かうことを拒まれ、トニーが話をつけに行く。

ドントニーは、土地のしきたりだと言うキンデルに理解を求められる。

納得しないドンは、キンデルから食事を楽屋に運ぶことを提案されるものの、それを断り、付近のバーを紹介される。

その場に行くことをトニーに勧められたドンは、食事ができなければ演奏はしないとキンデルに伝える。

トニーと話し、個人的な差別でないことを伝えたキンデルは、納得してくれない彼に金を払おうとする。

侮辱されたトニーはキンデルに襲いかかり、ドンは自分に従うつもりだったが、こんな場所は出て行こうと言って立ち去る。

2人を追うキンデルは、契約違反だと言って彼らを批判する。

その後、バーに寄ったドントニーは、その場で食事をする。

トニーは、世界一のピアニストだと言って、ドンをバーテンダーの女性に紹介する。

自己紹介よりも弾いてほしいと言われたドンは、トニーにも促され、その場にあったピアノで見事な演奏をする。

バンドが加わり、演奏を続けたドンは、楽しい時間を過ごして店を出る。

警戒するトニーは、持っていた銃を発砲して、隠れていた男たちを追い払う。

トニーは、酒場で現金を見せるものじゃないとドンに伝える。

イヴまでにニューヨークに戻りたいトニーは、雪が降って来たために焦り、土産物店の石を返さなかったことに気づいていたドンから、お守りをダッシュボードに置けばいいと言われ、それに従う。

その後、パトカーに止められたトニーは、タイヤがパンクしていることを知らされる。

タイヤを交換したトニーは、警官に感謝して出発する。

暫くして睡魔に襲われたトニーは、これ以上走るのは無理だと言って、今日中に家族の元に戻るのを諦める。

トニーの家では、家族が集まり食事の準備が進む。

運転してトニーを家に送り届けたドンは、家族に会っていけと言われるものの、遠慮してその場を去る。

家に戻ったトニーは、家族に歓迎される。

アミットに迎えられたドンは、彼を家に帰して、石を見つめながら考え事をする。

ジョニーに腕時計を取り戻してもらったトニーは、手数料込みの値段を請求される。

旅の話を聞かせろと言われたトニーは、”ニガー”とは口にするなと皆に伝える。

訪ねて来た質屋のチャーリーと妻を歓迎したトニーは、ドンが入り口にいることに気づき、彼を招き入れる。

トニードンを家族に紹介し、ドロレスは彼を抱きしめ、手紙のことを感謝する。
__________

ドン・シャーリーは、演奏と作曲、そしてレコード録音を続けた。

イゴーリ・ストラビンスキーは、”彼の妙技は神の領域だ”と称した。

フランク・アンソニー”トニー・リップ”ヴァレロンガは、”コパカバーナ”に戻り支配人になった。

トニードンの友情は生涯続き、2人は、2013年に数か月の差で世を去った。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
1962年、ニューヨーク
コパカバーナ”の用心棒でイタリア系のフランク・アンソニー”トニー・リップ”ヴァレロンガは、店の改装中にある仕事を依頼される。
トニーは、世界的なピアニスト、ドクター・ドン・シャーリーの”ディープサウス”ツアーの運転手兼ボディーガードに雇われて旅立つ。
音楽の才能に加え、上品で教養があるドンと、無学で粗野なトニーの話は噛み合わない。
南部に向かうにつれて酷くなる差別を実感しながら、2人は旅を続けるのだが・・・。
__________

世界的なピアニスト”ドクター・ドン・シャーリー”とツアーの運転手兼ボディーガードとして雇われた”フランク・アンソニー”トニー・リップ”ヴァレロンガ”の友情を、事実に基づいて描くコメディ・ドラマ。

製作、脚本を兼ねたピーター・ファレリーの監督作品であり、オクタヴィア・スペンサーも製作に参加し、主人公トニー・リップの息子であるニック・ヴァレロンガが製作と脚本を担当し、主人公の知人であるギャング役も演じている。

第91回アカデミー賞では、作品、助演男優(マハーシャラ・アリ)、脚本賞を受賞し、主演男優(ヴィゴ・モーテンセン)、編集賞にノミネートされた。

北米興行収入は約8500万ドル、全世界では約3億2200万ドルのヒットとなった。

1960年代初頭に黒人が南部を旅をするという”無謀”な行動が描かれ、ニューヨークから南下するに従って激しさを増す差別意識を伝える演出が興味深い。

アカデミー作品賞も獲得し、おおむね好評価を受けた作品なのだが、主人公が”白人の救世主”として誇張され過ぎて描かれていることなどを問題にする声も多く上がり、家族と疎遠になり疎外された人物としてドン・シャーリーが描かれていることで、遺族からの抗議も受けた。

主人公のトニー・リップを演ずるヴィゴ・モーテンセンは、粗野で無学ではあるが、人間味あふれる愛すべきキャラクターを熱演し、天才ピアニストのドン・シャーリーを見事に演じ「ムーンライト」(2016)に続きオスカー(助演賞)を受賞したマハーシャラ・アリの好演も光る。

主人公の美しい妻を魅力的に演じ、ラストも飾る素敵な笑顔が印象に残るリンダ・カーデリーニ、その兄セバスティアン・マニスカルコドンとトリオを組むディメター・マリノフとマイク・ハットン、”コパカバーナ”の歌手フォン・ルイス、主人公らと揉めるカントリークラブの支配人ブライアン・ステパニック、主人公を気にするギャングのボス役ジョセフ・コーテスドンの使用人イクバル・セバ、レコード会社重役のP・J・バーン、そしてトニー・リップの息子ニック・ヴァレロンガが、主人公を仕事に誘うギャング役で登場する。


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