開拓時代の西部を舞台に、鉄道敷設地の争奪戦を描く、監督エドワード・バゼル、主演グルーチョ・マルクス、ハーポ・マルクス、チコ・マルクス主演のの大爆笑コメディ。 |
・コメディ
■ スタッフ キャスト ■
監督:エドワード・バゼル
製作:ジャック・カミングス
脚本:アーヴィング・ブレッチャー
撮影:レナード・スミス
編集:ブランチ・セウェル
音楽
ジョージ・バスマン
ジョーギ・ストール
出演
グルーチョ・マルクス:クエンティン・クエール
ハーポ・マルクス:ラスティ・パネロ
チコ・マルクス:ジョセフ・パネロ
ジョン・キャロル:テリー・ターナー
ダイアナ・ルイス:イヴ・ウィルソン
タリー・マーシャル:ダン・ウィルソン
ロバート・バラット:レッド・バクスター
ウォルター・ウォルフ・キング:ジョン・ビーチャー
ジューン・マッコーリー:ルルベル
アメリカ 映画
配給 MGM
1940年製作 80分
公開
北米:1940年12月6日
日本:1950年8月12日
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ゴールドラッシュや鉄道の建設で、活気溢れる西部開拓時代。
ジョセフ(チコ・マルクス)とラスティ・パネロ(ハーポ・マルクス)兄弟は、西部に向かう汽車賃が足りない詐欺師のクエンティン・クエール(グルーチョ・マルクス)と出会う。
ジョセフとラスティは、必要でもない帽子や服をクエールに売りつけられるが、彼から逆に金を巻き上げて西部へと向かう。
テリー・ターナー(ジョン・キャロル)は、”死人の谷” を通り、迂回しないで線路の敷設工事を進められる提案を鉄道会社にする。 40年前、テリーの祖父は、ダン・ウィルソン(タリー・マーシャル)という男をだまし”死人の谷”を売りつけた。 ウィルソンは激怒し、そのせいでテリーは彼の孫娘イヴ(ダイアナ・ルイス)との結婚を許してもらえなかった。 そこで、テリーはわだかまりを消し去るために、その土地を鉄道会社に売ることを考えたのだった。 金を探しを始めていた、西部に着いたジョセフとラスティは、辺境の地”死人の谷”を、ウィルソンから10ドルで譲り受けて権利書を預かる。 ウィルソンは、ターナーという男が現れても、この土地は売るなとジョセフに忠告する。 イヴの元に現れたテリーは、”死人の谷”を5万ドルで鉄道会社に売ったことを彼女に伝え、ウィルソンに喜んでもらえることを確信する。 翌日、酒場のオーナー、レッド・バクスター(ロバート・バラット)は、鉄道会社のジョン・ビーチャー(ウォルター・ウォルフ・キング)から、”死人の谷”の権利書を手に入れろという催促の電報を受け取る。 喉が渇いたジョセフとラスティは酒場に向かうが、酒代が払えずレッドに脅される。 ジョセフは酒代の借用書を書こうとして、土地の権利書の裏にサインしてレッドに渡してしまう。 レッドはそれが土地の権利書とは知らずに、レジに入れて保管してしまう。 その後ジョセフとラスティは、土地を売る気があるかという、ビーチャーからウィルソン宛の電報を読んでしまう。 駅に向かい、ビーチャーを出迎えたジョセフとラスティは、”死人の谷”の権利を売ろうとするが、権利書がないことに気づいた二人は町に戻ろうとする。 途中、駅馬車でクエールと再会したジョセフとラスティは、ビーチャーから土地を500ドルで買うと言われ、即サインしようとする。 しかし、クエールが横槍を入れ、数千ドルでそれを買うと言い出したため、ビーチャーは混乱してしまう。 酒場に向かったクエールは、土地の持ち主だということでビーチャーからレッドに紹介され、その間にジョセフとラスティに権利書を手に入れるよう指示する。 ジョセフとラスティは権利書を取り戻し、それをクエールに渡して取引を任せる。 しかし、クエールはレッドとビーチャーに騙され、権利書だけ奪われて叩きのめされてしまう。 一旦はラスティがレッドに立ち向かおうとするが、結局3人は酒場から追い出されてしまう。 ウィルソンの家に向かった3人は、その場にいたイヴに、土地の権利書をレッドに脅し取られたことを伝え、彼女はショックを受けてしまう。 その後、レッドの部屋に侵入した3人は、権利書が入っている金庫を開けようとするが、酒場の歌手ルルベル(ジューン・マッコーリー)に見つかってしまう。 それに気づいたクエールとジョセフが、ララベルの様子を見に行き、他の女達も含めて酒を飲み騒ぎ始めてしまう。 その間にラスティが金庫を開け権利書を奪うが、そこにビーチャーとレッドが現れる。 しかし、イヴを連れたテリーが現れ、ビーチャーとレッドに銃を向けクエールらを助け出す。 先住民の居住地で夜を過ごすことになった一行は、ラスティが部族長に気に入られ、楽しい夜を過ごす。 翌日、列車で東部の鉄道会社に向おうとしたテリーとイヴは、ビーチャーらがいることに気づき、次の駅に先回りすることを考える。 ジョセフとラスティそしてクエールは、機関室を占拠して列車を走らせる。 しかし、列車を止める方法が分からない3人は、テリーとイヴを乗せることが出来ず、ビーチャーとレッドも彼らに気づく。 テリーとイヴは馬車で列車を追い、3人はビーチャーらから逃れ列車を止める。 ビーチャーとレッドは、燃料がなくなった列車が止まっている隙に馬車で先を急ぐ。 3人は、列車内にあるものを燃やし列車を走らせるが、ビーチャーらは列車を脱線させてしまう。 農場を一回りしながらも、本線に列車を戻した3人は、列車の車両を壊して燃料にしながら走り続け、ビーチャーとレッドを橋から川に転落させてしまう。 そして、鉄道は、ジョセフとラスティそしてクエールの3人の活躍で、”死人の谷”を通り無事開通するのだった。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
西部に着いたジョセフとラスティの兄弟は、老人ウィルソンの土地”死人の谷”を譲り受けて権利書を受け取る。
ウィルソンを騙してその土地を売りつけた、以前の所有者の孫テリーは、彼の孫娘イヴと結婚するため、その土地を鉄道会社に売り、わだかまりを消そうとする。
しかし、鉄道会社のビーチャーは、先回りしてその土地の権利書を手に入れようとする。
ジョセフとラスティは、酒代の借用書として権利書裏にサインして酒場のオーナーのレッドに渡してしまう。
ビーチャーと手を組んでいたレッドは、それに気づかず権利書を保管する。
土地の権利が高く売れると知った詐欺師クエールは、ジョセフとラスティに加担して権利書を取り戻し、ビーチャーにそれを売ろうとするのだが・・・。
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ゴールドラッシュで一攫千金を狙ったチコとハーポが、詐欺師のグルーチョと出会い、いつものように大騒動を起こして、大いに笑わせてくれるコメディの傑作。
お決まりのナンセンスギャグの連続だが、息の合った3兄弟の、てんやわんやのお騒がせぶりは全く飽きがこない。
さらに、クライマックスの、暴走列車でのアクション・シーンは、当時を考えるとその迫力と楽しさで圧倒される。
もちろん、チコはピアノ、ハーポは織機をハープにしての見事な演奏も見せてくれる。
特に、酒場で弾くチコのピアノは圧巻だ!!
相変わらずハーポは一言も言葉を発しないのだが、愛嬌のある独特の表現力で大活躍する。
以前の土地の所有者で、正義感ある若者ジョン・キャロル、その恋人役ダイアナ・ルイス、その祖父役タリー・マーシャル、酒場のオーナーのロバート・バラット、彼と手を組む鉄道会社のウォルター・ウォルフ・キング、酒場の歌手ジューン・マッコーリーなどが共演している。
マルクス兄弟に限らないのだが、日本のコメディアンが、いかに彼らに影響を受けているかよくわかる。
どこかで見たギャグの連続だ。