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グッバイ・ラバー Goodbye Lover (1998)

優雅な暮らしを夢見る女性が企む保険金殺人計画を描く、監督ローランド・ジョフィ、主演パトリシア・アークエットダーモット・マローニードン・ジョンソンメアリー=ルイーズ・パーカーエレン・デジェネレス他共演のクライム・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト
監督:ローランド・ジョフィ

製作
アレクサンドラ・ミルチャン
パトリック・マクダラー
ジョエル・ルードマン
クリス・ダニエル
製作総指揮:マイケル・G・ネイザンソン
原案:ロン・ピアー
脚本
ロン・ピアー
ジョエル・コーエン
アレック・ソコロウ
撮影:ダンテ・スピノッティ
音楽:ジョン・オットマン

出演
サンドラ・ダンモア:パトリシア・アークエット
ジェイク・ダンモア:ダーモット・マローニー
ベン・ダンモア:ドン・ジョンソン
ペギー・ブレイン:メアリー=ルイーズ・パーカー
リタ・ポンパーノ巡査部長:エレン・デジェネレス
クローリー刑事:アレックス・ロッコ
フィンレイソン牧師:アンドレ・グレゴリー
ブラッドリー:ジョン・ネヴィル
エヴリン:ジョー・ネル・ケネディ
ロ-リンズ:レイ・マッキノン
ラセター上院議員:バリー・ニューマン
ウィル:マックス・パーリック
マイク:ヴィンセント・ギャロ

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1998年製作 102分
公開
北米:1999年4月16日
日本:1999年10月2日
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $1,940,300


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ロサンゼルス
不動産ブローカーのサンドラ・ダンモア(パトリシア・アークエット)は、教会の奉仕活動に熱心だった。

アル中のリハビリ経験もある夫ジェイク(ダーモット・マローニー)の兄ベン(ドン・ジョンソン)と不倫関係にあるサンドラは、彼と教会で愛し合う。

広告代理店アイコナージでベンと共に働くジェイクは、同僚のペギー・ブレイン(メアリー=ルイーズ・パーカー)から、会議が始まっていることを知らされる。

ベンやペギーらと、副大統領候補のラセター上院議員(バリー・ニューマン)のキャンペーン広告について話し合うジェイクは、議員のスキャンダル対策に意見する。
...全てを見る(結末あり)

ジェイクの不真面目な言動に呆れるCEOのブラッドリー(ジョン・ネヴィル)は、彼を退席させる。

愛する”サウンド・オブ・ミュージック”の音楽を聴きながら、サンドラはある計画の準備をする。

ペギーから、ジェイクのことことを何とかするべきだと言われたベンは、明日、彼と話をする考えだと伝える。

顧客の家でサンドラと愛し合ったベンは、ジェイクをアル中のリハビリ施設に戻すようにと指示するものの、無駄だと言われる。

浮気がバレたら更に酷いことになると考えるベンに、サンドラは、何か起こさなければならないかもしれないと伝える。

家主のブロスキー夫妻が帰ってきたために焦る二人は、何とかやり過ごす。

ラセター上院議員のパーティーでジェイクと話したベンは、自分に何かあった場合はサンドラを頼むと言われる。

ベンがペギーとも関係していたことに、サンドラは気づいていた。

車で待ち伏せしていたサンドラに腹を立てたベンは、もう終わりだと言ってその場を去る。

翌日、社内で暴れるジェイクと話したベンは、サンドラが浮気していたと言われた彼が、相手は誰か知らなかったために落ち着かせる。

その後、サンドラから誘われたベンはそれを無視し、ペギーとの関係を深める。

ペギーとのラスベガス旅行から戻ったベンは、ジェイクからの電話で、サンドラとのことを追及される。

白を切るベンだったが、自分が死ぬまで待てと言うジェイクに、仕方なくサンドラとの関係を認める。

電話の相手を気にするペギーを追い払ったベンは、今から飛び降りて死ぬと言うジェイクに、電話を切られてしまう。

酷いことを言われたペギーは憤慨し、謝罪しないなら帰るとベンに伝えてその場を去る。

ジェイクのアパートに向かったベンは、バルコニーに座っているジェイクに近づき突き落とそうとする。

しかし、待ち構えていたサンドラとジェイクは、ベンを突き落とす。

通報で駆け付けたリタ・ポンパーノ巡査部長(エレン・デジェネレス)に、自分がベンを突き落としたと言うジェイクは、動揺しながらサンドラと共に状況を話す。

同僚のローリンズ(レイ・マッキノン)と現場を調べたリタは、”サウンド・オブ・ミュージック”を聴く女(サンドラ)は信用できないと考える。

今後のことを心配するジェイクだったが、うまくいったと言うサンドラは、彼を落ち着かせる。

ベンに保険金が掛けられていたことを知ったローリンズは、リタから受取人は誰かと訊かれたため、ベンの両親が亡くなっているので弟のジェイクが唯一の肉親だと伝える。

検視に立ち会ったリタとローリンズは、ベンの死は転落によるものだと言われる。

アイコナージに向かいブラッドリーと話したリタは、ベンとジェイクについての意見を聞き、会社の役員用の生命保険に加入していることを知る。

リタとローリンズは、事故死の場合は400万ドルの保険金をジェイクが受け取ることを確認する。

ベンのことを知ったペギーは取り乱し、リタとローリンズは、彼女からベンが夫だと知らされる。

3日前に結婚して今週、発表する予定だったと言うペギーは、秘密の交際だったためにジェイクも知らないとリタとローリンズに話す。

ラスベガス旅行から戻った際に電話があったことを話すペギーは、たぶんジェイクかサンドラからだったとリタに伝える。

ベンと喧嘩をしてホテルから家に戻ったのだが、彼は現れると思ったと、ペギーは涙しながら二人に話す。

ペギーとベンが結婚していたことを知ったジェイクは憤慨するが、非課税の400万ドルを手に入れるための方法をサンドラと考える。

ベンの葬儀が行われ、ジェイクを殴り怒りを露にするペギーは、付き添っていたブラッドリーに制止される。

その後、ペギーの行動を監視したサンドラは、彼女の殺害計画の準備を進める。

ベンの事件が事故死とは思えないリタとローリンズは、捜査を続ける。

教会に向かったジェイクは、その場で待っていたサンドラから、街で起きている連続殺人に見せかける計画を考えたと言われる。

犯人の手口を使えばいいと言うサンドラは、ペギーの行動パターンを調べてあることをジェイクに伝える。

ジェイクと共に殺し屋マイク(ヴィンセント・ギャロ)に会ったサンドラは、連続殺人犯に見せかけた殺しを依頼する。

実はジェイクと組んでいたペギーは、サンドラが行動パターンを調べていることを彼から知らされる。

連続殺人犯によると思われる大学生が殺される事件が起きて、リタとローリンズは現場を調べる。

マイクに会ったジェイクは、ペギーは殺さずにサンドラを殺してほしいと伝えて、倍額払うことで話をつける。

予行演習はしたと言うマイクは、大学で学生を殺したことをジェイクに伝える。

過去5件の殺人現場の野次馬の写真を調べるリタは、その中に容疑者がいると考える。

ジェイクの浮気を疑ったサンドラは彼を尾行し、ペギーと密会していることを知る。

バイクで山小屋に向かうジェイクとペギーを追ったサンドラは、二人が愛し合っている姿を目撃してショックを受ける。

帰る途中のガソリンスタンドで、あることを思いついたサンドラは、車を替えるためにATMで現金を下ろす。

変装し車で待ち伏せして、山小屋からバイクで街に戻るジェイクとペギーを追ったサンドラは衝突しようとする。

サンドラに気づいたジェイクは、これは仕事だと伝えるものの、崖から突き落とされる。

翌日、リタに電話をしたサンドラは、昨晩、帰ってこなかったジェイクに何かあった可能性があると伝えて、調べて何か分かったら連絡すると言われる。

バイクと二体の焼死体が発見され、現場に向かったリタとローリンズは、その後、歯形の鑑定により、それがジェイクとペギーであることを確認する。

ペギーのアパートを調べたリタとローリンズは、彼女がジェイクとベン二人と関係していたと考え、結婚証明書を見つける。

ラスベガスに向かったリタとローリンズは、ジェイクがベンを名乗りペギーと結婚したことを知る。

サンドラに会ったリタは、ジェイクとペギーが不倫していたことを話し、ローリンズは、二人がラスベガスで結婚した時の証拠の写真を見せる。

サンドラは、ペギーと共謀して保険金を手に入れるために、ジェイクがベンを殺したと言われる。

疑われないようにするため、ジェイクはベンに扮してペギーと結婚したと言うローリンズは、彼女が金を得るなら殺す動機はないとサンドラに伝える。

二人が自分も殺そうとしたと言われたサンドラは泣き崩れながら、ローリンズを誘惑しようとする。

車に向かったリタは、ローリンズを先に帰らせてサンドラの部屋に戻る。

ジェイクと共にベンを殺したはずだと言って、サンドラを問い詰めたリタは、ジェイクとペギーの不倫を知り、殺される前に崖から突き落としたという彼女に推理を伝える。

ジェイクとベン、二人の保険金が入るはずだと言うリタは、使われたATMの明細のことを話し、乗り捨てられた車の中にあった”サウンド・オブ・ミュージック”のテープをサンドラに見せる。

サンドラを脅して金を要求するリタは、手に入れる額の半分でいいと言ってその場を去る。

エレベーターで男(マイク)と出くわしたリタは、大学の殺人現場の写真に写っていた男だと気づく。

サンドラの部屋に戻ったリタは、彼女に襲い掛かるマイクを射殺する。

テーブルの上の注射器を手にしてリタに刺そうとしたサンドラは、彼女に気づかれて諦める。

1年後。
保険金を手に入れたサンドラと警官を引退したリタは、買い物をしている際にローリンズと出くわす。

ローリンズが、副大統領となったラセターの警護をしていることを知ったリタとサンドラは、彼に別れを告げてその場を去る。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ロサンゼルス
不動産ブローカーのサンドラ・ダンモアは、夫ジェイクの兄ベンと不倫関係を続けていた。
実は、ジェイクと共謀してベンを殺害し、保険金を手に入れようとしていたサンドラは、それを実行する。
サンドラとジェイクは、事故に見せかけてベンを殺害することに成功する。
しかし、刑事のリタとローリンズは、ベンにかけられていた400万ドルの保険金を、唯一の肉親であるジェイクが受け取ることを知り彼とサンドラを調べ始める。
そんな中、ベンと関係を持っていた同僚のペギーが彼と結婚していた事実が分かり、事態は思わぬ展開となる・・・。
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キリング・フィールド」(1984)や「ミッション」(1986)など、社会性のある重厚な作品を手掛けて世界的な名声を得たローランド・ジョフィによる、純粋なコメディということで注目された。

保険金を手に入れようとする女性が、夫と共謀したその兄の殺人計画を描くクライム・コメディ。

保険金をめぐる二転三転する展開が愉快に描かれているのだが、コメディとは言え、ローランド・ジョフィの演出力に期待していると物足りなさばかりが印象に残る。

魅力的なキャスティングもイマイチ個性を活かしきれない内容で、評価も低く興行的には失敗し、公開1か月で打ち切りとなってしまった。

夫のダーモット・マローニーと共に義兄ドン・ジョンソンの保険金を手に入れようとする女性を、魔性の女的に魅力的に演ずるパトリシア・アークエット、それに絡み保険金を狙うメアリー=ルイーズ・パーカー、主人公以上に存在感を発揮する事件を担当する刑事のエレン・デジェネレス、その同僚で少々間抜けなレイ・マッキノン、二人の上司アレックス・ロッコ、牧師のアンドレ・グレゴリー、広告代理店のCEOジョン・ネヴィル、その秘書ジョー・ネル・ケネディ上院議員のバリー・ニューマン、殺し屋ヴィンセント・ギャロ、他マックス・パーリックなどが共演している。


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