2012年に発表された、ギリアン・フリンの小説”ゴーン・ガール”を基に製作された作品。 突然の妻の失踪をきっかけに暴かれる夫婦の秘密を描く、監督デヴィッド・フィンチャー、主演ベン・アフレック、ロザムンド・パイク、ニール・パトリック・ハリス、タイラー・ペリー他共演の心理サスペンス。 |
・ロザムンド・パイク / Rosamund Pike / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:デヴィッド・フィンチャー
製作
アーノン・ミルチャン
レスリー・ディクソン
ブルナ・パパンドレア
リース・ウィザースプーン
セアン・チャフィン
ジョシュア・ドーネン
原作:ギリアン・フリン”ゴーン・ガール”
脚本:ギリアン・フリン
撮影:ジェフ・クローネンウェス
編集:カーク・バクスター
音楽
トレント・レズナー
アッティカス・ロス
出演
ニコラス “ニック”ダン:ベン・アフレック
エイミー・エリオット・ダン:ロザムンド・パイク
デジー・コリングス:ニール・パトリック・ハリス
タナー・ボルト:タイラー・ペリー
マーゴ”ゴー”ダン:キャリー・クーン
ロンダ・ボニー刑事:キム・ディケンズ
ジェームズ・ギルピン巡査:パトリック・フュジット
ノエル・ホーソーン:ケイシー・ウィルソン
エレン・アボット:ミッシー・パイル
シャロン・シーバー:セーラ・ウォード
アンディ・フィッツジェラルド:エミリー・ラタコウスキー
ショーナ・ケリー:キャスリーン・ローズ・パーキンス
メアリーベス・エリオット:リサ・ベインズ
ランド・エリオット:デヴィッド・クレノン
トミー・オハラ:スクート・マクネイリー
ジェフ:ボイド・ホルブルック
グレタ:ローラ・カーク
モーリーン・ダン:シド・ストリットマター
ビル・ダン:レオナルド・ケリー=ヤング
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
2014年製作 149分
公開
北米:2014年10月3日
日本:2014年12月12日
製作費 $61,000,000
北米興行収入 $167,735,400
世界 $369,330,360
■ アカデミー賞 ■
第87回アカデミー賞
・ノミネート
主演女優賞(ロザムンド・パイク)
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
7月5日、その日の朝。
ミズーリ州。
経営するバー”ザ・バー”に向かったニコラス “ニック”ダン(ベン・アフレック)は、共同経営者である双子の妹マーゴ”ゴー”(キャリー・クーン)に、今日は最悪だと言って、結婚5周年の記念日だと話し、妻エイミーの”宝探し”に付き合わされることを嘆く。
2005年1月8日、ニューヨーク。
あるパーティーでエイミー・エリオット(ロザムンド・パイク)に話しかけたダンは、彼女と意気投合して愛し合う。
__________
隣人からの電話で家に戻ったニックは、家が荒らされて、エイミーが姿を消していたため警察に通報する。 現れたロンダ・ボニー刑事(キム・ディケンズ) ボニーは、ハーバード大学卒業のエイミーが、児童書”Amazing Amy”のモデルだったことを知り驚く。 2007年2月24日。 警察署に向い、指紋採取など終えたニックは、深刻な事態である可能性をボニーから指摘され、鑑識が家を調べる間の宿泊先などを訊かれる。 妹の家に泊まると言うニックは、携帯電話やクレジットカードの追跡後に、情報拡散のために記者会見をすることを知らされる。 ボニーからエイミーについて質問されたニックは、彼女についてまともに答えられず、両親にも連絡していないと伝える。 驚いたボニーは直ぐに電話をするようニックに指示し、代わってほしいと彼から言われ、エイミーの母親メアリー・ベスと話す。 その場に父ビル(レオナルド・ケリー=ヤング)がいることを知り驚いたニックは、老人ホームを抜け出して街道を歩いていたところを保護されたと担当者から言われる。 連絡を受けられる状況ではなかったと伝えて担当者と口論になったニックは、父親を送っていくようにとボニーから言われる。 ニックは、ビルを老人ホームに連れて行く。 2009年7月5日。 マーゴの家に向かったニックは、友達もいない引き籠り気味のエイミーは、いかにも失踪しそうだが、連れ去られても帰って来るとマーゴから言われる。 ニックの家に向かったボニーは、エイミーの友人だと言う近所に住むノエル・ホーソーン(ケイシー・ウィルソン)から協力すると言われて、30分後に会う約束をする。 捜査状況を聞いたボニーは、エイミーの下着の引き出しに”手がかり1”という封筒があったことを知らされる。 7月6日、失踪1日後。 記者会が始り、ニックが情報提供を求め、ランドとメアリー・ベスが娘エイミーについて語り、ボランティア捜索本部やウェブ・サイトを開設することなどを伝える。 写真撮影を求められたニックは、エイミーの写真の前で笑顔でポーズする。 ニック、ランドとメアリー・ベスから話を聞いたボニーは、高校時代にエイミーと別れて自殺を図ったデジー・コリングス(ニール・パトリック・ハリス)の存在などを知らされるが、最近の情報はなかった。 手がかりの封筒のことをニックに尋ねたボニーは、結婚記念日に宝探しを仕掛けるエイミーのいつもの好意だと言われる。 その内容の意味を訊かれたニックは、大学のオフィスに向い、”手がかり2”の封筒に気づき、ボニーは女性の下着を見つける。 その夜、父ビルの家に向かったニックは、そこで”手がかり3”の封筒を見つけて、現れたボニーに、週一度、様子を見に来ていることを伝える。 この場が手がかりに書いてあった家ではないかと言われたニックは、それを否定してその場を去る。 2010年7月18日。 それが全額に等しい100万ドルだと聞いたニックは驚くが、元々、親の財産だとエイミーから言われる。 失業して苛立ちエイミーと言い争うようになったニックは、マーゴからの連絡を受ける。 7月7日、失踪2日後。 ボニーからノエルのことを訊かれたニックは、隣人でエイミーの親友だと言われるものの、知らないと答え、エイミーに友人はいないと伝える。 部屋を出たニックはショーナ・ケリー(キャスリーン・ローズ・パーキンス)という女性から話しかけられて、興味本位で写真を撮られる。 それを削除しシェアしないでほしいとショーナに伝えたニックだったが、何に使おうと自分の勝手だと言われてしまう。 メアリー・ベスから、記者会見からの態度を批判されたニックは、エイミーを捜してくれているボランティアの人達に親切にしているだけだと言って、理解を求めて納得してもらう。 ニックのカードで購入された、様々な贅沢品が見つからないことを不思議に思うボニーは、エイミーの親友だと言って話をしたがるノエルを無視する。 テレビ・キャスターのエレン・アボット(ミッシー・パイル)は、記者会見の際の笑顔のニックの写真を紹介して、妻が失踪中だとは思えないと行為を非難する。 マーゴから全てを話してほしいと言われたニックは、事件の朝、バーに来た時から様子がおかしかったことで疑われる。 2010年9月23日。 ニックの母モーリーン(シド・ストリットマター)の乳癌が末期であったために、ニックとエイミーは彼女の元に向かう。 故郷に帰れたことを嬉しく思うニックだったが、エイミーはその場の生活に馴染めそうもなかった。 浮気相手の学生アンディ・フィッツジェラルド(エミリー・ラタコウスキー)が現れたために驚いたニックだったが、マーゴにバレないようにして愛し合ってしまう。 2011年10月2日。 エイミーを真剣に愛することができないニックは、夜の外出が多くなり、彼女が子供を欲しがってもそれを拒む。 言い争いになったニックは、エイミーを突き飛ばしてしまう。 ボニーとギルピンは、エイミーが銃を手に入れようとしていたという情報を得る。 2012年2月14日。 7月8日、失踪3日後。 それを知ったマーゴはニックを痛烈に非難し、1年半前から続いている相手が学生であることを知る。 エイミーとの生活は最悪だと語るニックの話を聞いていられないマーゴは、エレン・アボットが番組内で、ショーナの写真を見せて批判していることなどを教える。 エレンの番組でコメントを求められた敏腕弁護士のタナー・ボルト(タイラー・ペリー)は、ニックの気持ちを理解するような発言をする。 ボルトを雇うべきだとマーゴから皮肉を交えて提案されたニックは、家に戻るようにと言われる。 ニックを逮捕するべきだとギルピンから言われたボニーだったが、慎重に捜査すると答える。 ボニーとギルピンは、キッチンの床から大量のB型の血液反応がでたことを知らされる。 集会でスピーチしたニックは人々の協力に対して感謝を述べ、エイミーの失踪には一切、関係していないことを話す。 その場にいたアンディを気にしながら、ニックはエイミーへの愛を語る。 マスコミ批判をしたニックは、町の人々は無関係だと言って共感を得るが、エイミーが妊娠6週目だったことについての意見をノエルから求められる。 動揺するニックはその場を去り、家に戻った彼は、現れたボニーに、ノエルはエイミーを知らないと伝える。 エイミーとノエルの仲がよさそうな写真を見せられたニックは戸惑う。 長年の経験から、この場が偽装された現場だと感じたと言うボニーは、争った形跡はなく、キッチンの床にエイミーの大量出血の反応が検出されたことをニックに伝える。 犯行現場に見せかけるなら血は拭く必要はないと考えるニックは、血も死体もなければ”誘拐”であり外部の人間の犯行で、血痕が見つかり死体がなければ”殺人”だとボニーから言われる。 ノエルから聞いた話を参考にして、結婚生活がうまくいっていなかったことを問われたニックは、カードに11万7000ドルの負債があることもボニーから指摘されるものの、彼はそれを否定する。 詐欺にあったと言うニックは、エイミーの保険金を120万ドルに引き上げたことも追及されて、彼女の希望だったと答える。 そこに、エイミーが妊娠していたという連絡がボニーに入り、憤慨したニックは、弁護士の同席なしでは何も話さないと伝える。 ランドとメアリー・ベスに妊娠のことを電話で説明していたニックは、現れたマーゴからも、その件で責められる。 自分は子供を望み不妊治療も受けたという証拠をマーゴに見せたニックは、エイミーが妊娠を望まなかったと話す。 デジーからエイミーへの手紙もニックから見せられたマーゴは、全てを話すようにと言っても答えを得られないために、その場を去る。 ”手がかり3”の封筒を手にしたニックは、事態を整理して謎を解こうとする。 ギルピンと共にニックの父親の家を調べたボニーは、地下室の焼却機で、完全には燃えていないエイミーの日記帳を見つける。 ある場所が思いついたニックは、マーゴの家にある薪小屋に、カードで買った大量の品物と、結婚記念日のプレゼントが隠してあることを確認する。 7月5日、その日の朝。 エイミーは・・・。 カードを使い、ニックを金銭的なトラブル状態にして、生命保険の額を上げさせ、逃走用の車を買う。 ”よい女性”を演じ、妊娠中のノエルの尿を採取して自分のカルテに”妊娠”と記録させる。 結婚記念日の朝。 自分の大量の血液を抜き、頭部の怪我のように見せかけて、キッチンの床にそれを撒き、それを拭き取る。 凶器は暖炉に入れて火を点け、300日分の日記をつけて、警官が見つけ易いようにしてビルの家でそれを適度に燃やす。 その場に”手がかり3”の封筒を残し、薪小屋にプレゼントを隠す・・・。 7月5日、失踪2時間後。 失踪10時間後。 マーゴに薪小屋のことを知らせて中を見せたニックは、プレゼントの中身を確かめる。 ”パンチとジュディ”の人形に添えられた手紙で、エイミーが自分を殺人犯に仕立て上げる気だと知ったニックは、結婚5周年の日に離婚話を切り出そうとしていたことをマーゴに話す。 先手を打った切れ者のエイミーが、なぜ”パンチとジュディ”の人形をプレゼントにしたのかを考えるニックに、ミズーリ州は死刑があるかとマーゴは問う。 7月6日、失踪1日後。 隣を借りていたグレタ(ローラ・カーク)から話かけられたエイミーは、彼女と関りを持とうとしない。 7月7日、失踪2日後。 7月8日、失踪3日後。 7月9日、失踪4日後。 現実離れしたエイミーの行動を聞いたボルトは、ニックの話が真実であることを確認して、彼女に対する人々の印象を正すため、理想の恋人ではなく知能犯であることを知らせる必要があると伝える。 ニックは、エイミーと関係して訴えたというトミー・オハラ(スクート・マクネイリー)に会い話を聞くようにとボルトから指示される。 ニューヨーク。 グレタと共にエレンの番組を見ていたエイミーは、ノエルがインタビューされたために興味深く見守る。 エイミーは、自分のことを非難するグレタが席を外した隙に、彼女のドリンクにつばを吐く。 空港で番組を見ながらマーゴに電話をしたニックは、ボルトを雇うのに10万ドルかかるが、借り入れに協力すると言われて、彼女に感謝する。 双子の自分とマーゴが親密な関係とまで番組で言われたニックは、帽子を被って顔を隠す。 思い意通りになっていることを確認したエイミーは部屋に戻り、薪小屋の付近で不審な動きがあることを警察に通報する。 カレンダーをチェックしたエイミーは、妊娠情報と命を絶つのラベルを剥がす。 セントルイス。 日記を読み返すボニーは、何もかもが不自然に思える。 7月10日、失踪5日目。 そうなるとマーゴも共犯者として疑われるため、エイミーを見つけるしか方法がないと、ボルトはニックに伝える。 グレタとジェフ(ボイド・ホルブルック)と共にミニゴルフをしていたエイミーは、大金が入ったバッグを落してしまう。 それを二人に見られたエイミーは、部屋に戻り警戒する。 7月11日、失踪6日目。 ロッジを出ようとしていたエイミーは、現れたグレタから、変装して何かから隠れていると言われてジェフに襲われ、現金を奪われる。 7月12日、失踪7日後、セントルイス。 デジーに電話をして呼び出したエイミーは、驚く彼に、離婚話をしたために、ニックから殺すと脅されたことを話す。 そのために逃げたと言って流産したことも話すエイミーは、3日前にニックが会いに来たことをデジーから知らされる。 ニックは逮捕されるべきだと言うことで二人の意見は一致し、デジーは、エイミーを湖の別荘に連れて行こうとする。 ニックに会ったシャロンだったが、ランドとメアリー・ベスに付き添われたアンディが記者会見を始めるという情報に驚く。 アンディは傷ついた女性を演じ、メアリーベスは、ニックがエイミーの失踪に関与していることを確信していると話す。 それを見ていたエイミーは、清純派を装うアンディの真意を見抜く。 会見を見たボルトはインタビューを止めようとするが、彼を説得したニックは、予定通りシャロンの元に向かう。 思い通りになったことで満足するニックは、オンエアされるまでは身を隠すようにとボルトに指示される。 デジーと共に別荘に向かったエイミーは、快適な空間を用意してもらい、全てが監視されて録画される警備体制も万全だと言われる。 7月13日、失踪8日後。 その夜、ニックはマーゴの家で、エイミーはデジーと共に、シャロンの番組を見る。 妻殺しを否定しつつも、浮気のことは認め、立場が悪くなるから隠していたと正直に話したニックは、取り柄のない自分が、完璧な妻に気に入られることを望んでいたことを話す。 カメラに向かって訴えるようにとシャロンから言われたニックは、エイミーアへの愛と、戻ってくれれば償いをすると伝える。 唇に手を当てるいつもの仕草で再びエイミーに愛を伝えたニックは、話を終える。 ニックのインタビューは反響を呼び、彼に同情する声が圧倒的だった。 マーゴの家に現れたボニーは、通報により薪小屋を捜査することを伝える。 薪小屋の扉は開けられ、ボニーは贅沢品の山を確認し、マーゴは連行される。 シャロンの番組を見て心穏やかでないデジーから、新しい人生を歩むべきだと言われたエイミーは、一緒に暮らすことを彼から提案される。 署に現れたボルトに全てを警察に話すと言うニックは、”パンチとジュディ”の人形と日記をボニーから見せられ、何ページかの文章を確認させられる。 ボニーは、1日目に暖炉で発見されていたジュディ人形の棒を、ニックとボルトに見せる。 それを初めて見たというニックに、炎で血痕は消せなかったと言うボニーは、エイミー殺害容疑で逮捕することを伝える。 7月26日、失踪21日後。 デジーが出かけた後でエイミーは、監視カメラを利用して自分が襲われたように見せかける。 ニックとマーゴは釈放され、捜査員を手配したボルトからは、エイミーを捜しているものの手掛かりはゼロだと言われる。 手首に縛られた傷をつけたエイミーは、戻って来たデジーを迎えて、彼を求めて愛し合う。 ベッドの枕の下に隠してあったカッターナイフを手にしたエイミーは、デジーの喉を切り裂き殺害する。 8月4日、失踪30日後。 エイミーがレイプいされたと判断する医師の話をボニーと共に聞いたニックは、誘拐であることが信じられない。 FBIの質問を受けるエイミーは、誘拐後に監禁されて酷い目に遭わされたことを話すが、別室でその様子を見ていたニックは彼女の話を疑う。 エイミーに話しかけたボニーは、捜査態勢を非難されて、質問は打ち切られる。 帰宅するニックとエイミーは、人々から温かい歓迎を受ける。 エイミーを疑うニックは、実を話すようにと迫り、盗聴装置を警戒する彼女から、服を脱ぐようにと言われる。 血液を落すためにシャワーを浴びるエイミーは、出て行くと言うニックに、身の破滅につながると話す。 騒ぎが収まったら出て行く気のニックに、よく考えた方がいいとエイミーは警告する。 エイミーを寝かせて、妊娠していたことを確かめたニックは、彼女からベッドに誘われるもののその場を去り、部屋に入り鍵を閉める。 8月5日、帰宅1日後。 8月9日、帰宅5日後。 ニックとエイミーが同居していること自体が理解できないと言うボルトは、彼女のお陰で何不自由ない人生が送れるため、怒らせるなとニックに伝えてその場を去る。 尚も洗い直しをしてほしいとニックから要求されたボニーは、捜査に失敗して事件はFBIの手に渡ったため、何もできないと伝える。 9月9日、帰宅5週間後。 9月23日、帰宅7週間後。 エレンを自宅に呼んだニックは、エイミーから妊娠したことを知らされる。 それを信じないニックは憤慨し、離婚することを伝えるが、自分のためにデジーを殺したとエイミーから言われる。 エイミーが正気とは思えないニックは、愛はあったが憎み合い支配し合おうとして互いを苦しめたと伝えるものの、それが結婚だと彼女は言い切り、二人は皆の元に向かう。 子供のために18年間も偽りの夫婦を演じなければならないことを知ったマーゴは嘆き、責任の問題だと言ってニックは諦める。 ニックは、マーゴだけは支えになってくれることを確認する。 エイミーの手を取ってエレンの質問に答えるニックは、力を合わせて立ち直れることを話し、親になることを伝えて、エレンに祝福される。 ニックは、エイミーが何を考え、どう感じ、自分達はどうしたのか、そして、これからどうなるのかを自問する。
...全てを見る(結末あり)
とジェームズ・ギルピン巡査(パトリック・フュジット)に、部屋の様子を見せてエイミーの姿が見えないことを知らせたニックは、結婚記念日だったと伝える。
両親ランド(デヴィッド・クレノン)とメアリーベス(リサ・ベインズ)の著書”Amazing Amy”の出版記念パーティーにニックと共に出席したエイミーは、彼から指輪を渡される。
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2度目の結婚記念日を迎えたニックとエイミーは、お互いが、同じベッド・シーツをプレゼントとして買っていたために驚く。
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マーゴと共に警察署に向かったニックは、ランドとメアリー・ベスに迎えられる。
ニックと共に職を失いかけていたエイミーは、ランドとメアリー・ベスが出版社から切られて借金を抱えたため、自分の信託財産を貸してほしいと言われたと彼に伝える。
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エイミーの捜索のボランティア活動は大規模になり、ニックは、デジーも来ていることに気づく。
財産、仕事、そして将来性も消えたニックとエイミーは、ニューヨークを離れてミズーリに向かうことになる。
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モーリーンは亡くなり、ニューヨークの家を売り信託の残りで”ザ・バー”を始めたニックは、赤字続きのまま、身勝手な生活を続ける。
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危険を感じるエイミーは、身を守るために銃を手に入れることを考える。
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アンディと一夜を共にしてしまったニックは、マーゴが起きてくる前に彼女を帰す。
”失踪”が”殺人”に変ることを考えながら、怠け者で嘘つきである浮気男のニックに罰を与えるため、エイミーは行動を開始する。
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全く興味もない相手である隣人のノエルと親しくなり、怒ると狂暴になるニックの話をする。
ニックが出かけた後、家の中を荒らして疑惑を招くように意図的にミスする。
エイミーは、自分とニックがこの世から消え去ることなどを考えながら、ガソリンスタンドのトイレで髪の毛を切り染めて変装する。
コテージを借りたエイミーは、ハンマーで顔を殴り傷つける。
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エイミーは、命を絶つ日などのスケージュールをカレンダーで確認する。
エイミーは、マスコミのネタになっている間抜けなニックや、自分の捜索状況などをネットで確認する。
プールサイドでグレタから話しかけられたエイミーは、顔の傷のことを訊かれ、バーから出て来た夫のニックが、アンディと触れ合うのを目撃したことを話す。
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ボルトに会ったニックは、弁護を引き受けるが依頼料は10万ドルだと言われる。
トミーに会ったニックは、合意の上で愛し合ったにも拘らず、レイプ犯にされて、彼女はそれを計画的に仕組んだと言われる。
デジーの家を訪ねたニックは、高校時代にエイミーと2年付き合い、捨てられて精神を病み、付きまとって脅し自殺を図ったこと以外の話を聞こうとするものの、追い払われる。
現れたボルトとマーゴと共に今後の対策を考えたニックは、薪小屋とアンディのことを警察に話さないと”動機”につながってしまうことをボルトから指摘される。
シャロン・シーバー(セーラ・ウォード)のテレビ番組に出演して、アンディのことを話すようにとボルトから指示されたニックは、1000万人の視聴者をもつ彼女を味方に付けるようにと言われる。
シャロンとのインタビューを前に、ボルトとマーゴと打ち合わせをしたニックは、愚かな男を演ずるよう指示される。
別荘に現れたデジーは、洋服などを用意したことをエイミーに伝え、昔に戻ってほしいと願う。
エイミーがかつての様に戻ったことで満足するデジーは、彼女の愛を感じる。
車で現れた血だらけのエイミーに驚くニックは、意識を失った彼女を病院に連れて行く。
エイミーは世間の注目の的になり、ニックは、協力者の振りをする。
シャワーを浴びながら、エイミーがデジーを殺したと話したことを、ニックは、ボルト、ボニー、マーゴに話す。
眠れないニックは、決して傷つけないので役割を演じるようにとエイミーから言われて、協力を求められる。
悩み続けるニックに、手を組むことを提案するエイミーは、カード購入した物を隠し、押し倒したことを認めるのが自分の安全の保証だと伝える。
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*(簡略ストー リー)
ミズーリ州。
バーを経営するニコラス “ニック”ダンは、5年目の結婚記念日を迎える。
今年も妻エイミーの”宝探し”に付き合わされることを、ダンは双子の妹マーゴに話して嘆く。
帰宅したニックは、家が荒らされてエイミーの姿が見えないために警察に通報する。
刑事ボニーは捜査を始めるものの、不自然な現場やニックの言動に不信感を抱き、大量の血液反応が検出されたために殺人を視野に入れる。
エイミーの両親やボランティアと共に失踪したエイミーの捜索を続けるニックだったが、彼の深刻さを感じさせない行動などが、加熱するマスコミの取材合戦の中で非難を浴びることになる・・・。
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全世界が注目する話題作を発表し続ける、デヴィッド・フィンチャーの演出による心理スリラーの秀作。
製作にはリース・ウィザースプーンが参加し、原作者ギリアン・フリンが脚本も担当している。
妻が失踪した主人公への周囲の不信感、加熱するマスコミ報道、知られざる夫婦間の秘密などが入り混じるミステリー・スリラーとして、見応えある作品に仕上がっている。
主人公の妻は、”殺害された”という痕跡を残して失踪するのだが、結婚前からの彼女の生活感や考え表情などを見ていると、その計画が明らかになる前でも、”殺害はない”という雰囲気が漂っている。
妻の失踪からボランティア捜索本部が開設される、その活動の展開の速さなどの描写は実にアメリカ的で、個人主義を尊重しつつも、まとまりを見せた時の行動力に注目したい。
有名人でもないのに多数のマスコミが集まる記者会見や、失踪の翌日にボランティア捜索本部やウェブ・サイトの開設が発表されるのは、やや不自然ではあるが・・・。
第87回アカデミー賞では、ロザムンド・パイクが主演女優賞にノミネートされた。
地味な作品にも拘らず、北米興行収入は約1億6800万ドル、全世界では約3億6900万ドルの大ヒットとなった。
主演のベン・アフレックは、事件に翻弄され、怠け者であり嘘つきの浮気男ということで、結局は妻に操られる人生を送るしかない、苦悩する主人公を好演している。
失踪する妻を演ずるロザムンド・パイクは、冒頭から周囲とは違う雰囲気を漂わせ、中盤からは魔性の女的な役柄を熱演している。
エイミー(ロザムンド・パイク)に利用されるかつての恋人ニール・パトリック・ハリス、主人公に協力する辣腕弁護士タイラー・ペリー、主人公と共に事件に巻き込まれる双子の妹キャリー・クーン、事件を担当する刑事のキム・ディケンズ、同じく巡査のパトリック・フュジット、エイミーが利用する隣人のケイシー・ウィルソン、テレビ番組のホスト、ミッシー・パイル、同じくセーラ・ウォード、主人公の浮気相手エミリー・ラタコウスキー、興味本位に主人公と写真を撮る女性キャスリーン・ローズ・パーキンス、エイミーの両親デヴィッド・クレノンとリサ・ベインズ、レイプ犯にされてエイミーに訴えられた男性スクート・マクネイリー、エイミーから現金を奪うボイド・ホルブルックとローラ・カーク、主人公の両親レオナルド・ケリー=ヤングとシド・ストリットマターなどが共演している。