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GODZILLA Godzilla (1998)

日本で生まれたモンスター”ゴジラ”のハリウッド版映画。
製作総指揮、監督、原案、脚本ローランド・エメリッヒ、主演マシュー・ブロデリックマリア・ピティロハンク・アザリアジャン・レノ他共演のアクション超大作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト
監督:ローランド・エメリッヒ
製作:ディーン・デブリン
製作総指揮
ローランド・エメリッヒ

ウテ・エメリッヒ
ウイリアム・フェイ
原案
テッド・エリオット

テリー・ロッシオ
ディーン・デブリン
ローランド・エメリッヒ
脚本
ローランド・エメリッヒ

ディーン・デブリン
撮影:ウエリ・スタイガー
編集
ピーター・アマンドソン

デビッド・J・シーゲル
音楽:デヴィッド・アーノルド

出演
ニック・タトプロス博士:マシュー・ブロデリック

オードリー・ティモンズ:マリア・ピティロ
ヴィクター”アニマル”パロッティ:ハンク・アザリア
フィリップ・ローシェ:ジャン・レノ
エバート市長:マイケル・ラーナー
アンソニー・ヒックス大佐:ケヴィン・ダン
チャールズ・ケイマン:ハリー・シーラー
ルーシー・パロッティ:アラベラ・フィールド
エルシー・チャップマン博士:ヴィッキー・ルイス
メンデル・クレイヴン博士:マルコム・ダネア
オニール軍曹:ダグ・サヴァント
アンダーソン将軍:クリス・エリス
フェルプス提督:リチャード・ガント
カイル・テリントン:グレン・モーシャワー
日本の漁船の乗組員:クライド・クサツ

アメリカ 映画
配給 トライスター・ピクチャーズ

1998年製作 138分
公開
北米:1998年5月19日
日本:1998年7月11日
製作費 $130,000,000
北米興行収入 $136,023,810
世界 $379,014,290


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
太平洋フランス領ポリネシア
日本の漁船が、正体不明の巨大生物に襲われる。

ウクライナチェルノブイリ
原子力発電所事故現場周辺を単独調査中の、”アメリカ原子力規制委員会”(NRC)所属の生物学者ニック・タトプロス(マシュー・ブロデリック)は、現れた国務省のカイル・テリントン(グレン・モーシャワー)から転任だと言われる。

タヒチパペーテ
日本船の唯一の生存者である老人は、調査に訪れたフランス対外治安総局(DGSE)諜報員フィリップ・ローシェ(ジャン・レノ)の質問に対し、”ゴジラ・・・”とだけ答える。

パナマサン・ミゲル湾
アメリカ陸軍調査隊を率いるアンソニー・ヒックス大佐(ケヴィン・ダン)は、到着したニックから、チェルノブイリで巨大化するミミズの研究をしているだけだと言われる。

...全てを見る(結末あり)

各地の島々で巨大生物の足跡を発見したヒックスは、その中に立つニックを驚かせる。

上司となる古生物学者のエルシー・チャップマン博士(ヴィッキー・ルイス)とメンデル・クレイヴン博士(マルコム・ダネア)を紹介されたニックは、フランス領ポリネシアでの日本漁船の事故と生存者の老人の映像を確認する。

ニューヨーク
テレビ局WIDFでリポーターを目指すニックの学生時代の恋人オードリー・ティモンズ(マリア・ピティロ)は、アシスタントを卒業したいことを上司であるニュース・キャスターのチャールズ・ケイマン(ハリー・シーラー)に伝える。

ケイマンから、夜ゆっくりと話そうと言われて誘われたオードリーは、それを断る。

ジャマイカグレート・ペドロ・ブラフ
被害に遭った船が打ち上げられた浜辺に向かったヒックス大佐らは調査に向かい、災害保険会社の調査班を装ったローシェも現場に現れる。

アメリカ、東海岸沖。
三隻の漁船が突然、エンジン全開で前進できなくなり、海中に引き込まれてしまう。

輸送機で帰国しようとしていたヒックスは、三隻の船が、海中の何かにより沈没したという報告を受ける。

エルシーは、白亜紀に絶滅したはずの爬虫類”セロポダアロサウルス”の生き残りの可能性を指摘するが、放射能の痕跡を確認していたニックは、それが巨大生物の正体を暴く鍵だと考える。

放射能による突然変異で新種が発生したと考えるニックは、核実験による生物の突然変異が原因だと指摘する。

ニューヨーク
カメラマンのヴィクター”アニマル”パロッティ(ハンク・アザリア)とその妻で同僚のルーシー・パロッティ(アラベラ・フィールド)と共にカフェにいたオードリーは、調査隊のニュースにニックが映っていることに気づく。

そして、巨大生物はついにマンハッタンに姿を現し、街を破壊し始める。

ニックのことをアニマルとルーシーに話していたオードリーは、通りを歩く巨大生物に気づき驚く。

通りに出たアニマルは特ダネのチャンスだと考え、カメラを持って巨大生物を追う。

迫る巨大生物の映像を撮ろうとして踏み潰されそうになりながらも、アニマルは難を逃れる。

ニュージャージー、軍移動司令センター。
ヒックス大佐らと共に現場に着いたニックは、水に囲まれたマンハッタンが、姿を消した巨大生物にとって絶好の隠れ場所だと考える。

その頃、アニマルの映像はケイマンの番組で放送される。

軍に協力をしている人物を知り、内部情報を手に入れられるとケイマンに伝えたオードリーだったが、相手にされない。

スクープを自分の手柄にしようとするケイマンは、アニマルを同行させてヘリコプターで飛び立ち街の様子を伝える。

街中は大混乱となり、選挙を前にしたエバート市長(マイケル・ラーナー)は、事態の沈静化に奔走する。

そんな市長に近づいたローシェは、盗聴器を彼の襟元に仕掛けて司令部の動きを探ろうとする。

ケイマンの報道パスを奪ったオードリーは、それを偽造することに躊躇するものの、ルーシーから、それと元恋人のニックを利用するべきだと言われる。

安全宣言を出そうとする市長の意見を聞き入れないヒックスは、ビルに潜んでいる可能性がある巨大生物の捜索を優先する。

巨大生物が地下に消えたことを知ったヒックスは、餌で誘き出すというニックの意見を聞き入れる。

大量の魚がトラックで運ばれ、周辺で監視する軍は巨大生物が現れるのを待つ。

地下から現れた巨大生物はニックの前で止まり、彼を無視して魚の山に向かう。

魚を食べ始めた巨大生物に対し、ヒックスからの命令を受けたオニール軍曹(ダグ・サヴァント)は一斉攻撃を始める。

その場から離れた巨大生物は、攻撃を受けながらビルの合間を逃げ回り、標的を外した攻撃ヘリは”クライスラー・ビル”を破壊してしまう。

反撃に遭った攻撃ヘリは全滅し、軍はマスコミに情報を流さなかった。

薬局に向かったニックは妊娠検査薬を大量に買い込み、彼を目撃したオードリーは声をかける。

オードリーの報道パスを見たニックは、リポーターになる夢を実現させたことを喜ぶ。

8年前にオードリーが突然、姿を消したことを少し気にするニックは、彼女を司令センターのテントに連れて行き話をする。

巨大生物が雄だが妊娠していることを確認したニックは、無性生殖であると考え、マンハッタンを巣にしようとしていることに気づく。

ニックがその件を報告しに行っている間に、オードリーは自分の写真が飾ってあうことに気づき嬉しく思う。

その場にあったビデオテープが極秘扱いだったために、オードリーは、その内容を確認してスクープに使えると考えて持ち去ってしまう。

テープを局に持ち帰り編集したオードリーは、それを上司に渡す。

司令本部で巨大生物が卵を産むことを話したニックは、巣を探すことが先決で、魚は子供に食べさせるのが目的だったことを伝える。

スクープ映像は放送されるが、日本人の老人が巨大生物を”ゴジラ”と呼ぶ映像はケイマンの手柄になってしまい、それをアニマルと見ていたオードリーは憤慨する。

更にニックが情報をマスコミに流したことが疑われ、オードリーが犯人だと気づいた彼は責任を取らされ、司令官のアンダーソン将軍(クリス・エリス)の命令で解任される。

ニックを気の毒に思うエルシーは、手遅れにならないうちに巣を見つけるようにと彼から指示される。

タクシーに乗るニックに謝罪したオードリーは理解してもらえるはずもなく、リポーターになったことも嘘だったと伝え、現実は厳しかったために特ダネが欲しかったと話す。

だからといって許されないと伝えたニックは、後悔しているオードリーに、その根性なら成功できると言ってタクシーで空港に向かう。

その様子を見ていたアニマルは、ニックを引き留めようとしてタクシーを追う。

タクシー・ドライバーに扮していたローシェは、フランス対外治安総局(DGSE)の諜報員だとニックに伝える。

ニックを部下がいる倉庫に連れて行ったローシェは、祖国の核実験により多大な被害を起こした後始末をしていると話す。

ニックを追いその場を見つけたアニマルは、倉庫内の様子を探る。

”ゴジラ”と名付けられた巨大生物の居場所の見当がつかないローシェは、ニックと協力し合い巣を探すことになる。

帰宅したアニマルは、ルーシーが避難する人々を家にの中に入れていることを知り、落ち込んでいるオードリーに、ニックとフランス人の件を話す。

ニックが正しいことを証明しようとするアニマルは、オードリーを励まして、ルーシーに見つからないように窓から抜け出す。

ローシェらはアメリカ軍兵士に扮し、ニックもそれに同行する。

アニマルは、オードリーを連れて地下鉄に向かう。

巣を探すのを諦めたヒックスは、”セントラルパーク”に大量の魚の山を作り、再びゴジラを誘き出そうとする。

地下に向かったニックとローシェらはゴジラに遭遇し、アニマルとオードリーもそれを目撃する。

地上に出て”セントラルパーク”に向かうゴジラを監視するオニールらは、焦って攻撃を始めてしまう。

ゴジラはハドソン川に逃げ込み、フェルプス提督(リチャード・ガント)は潜水艦の魚雷攻撃を命ずる。

巧みに魚雷をかわすゴジラは、二隻の潜水艦に相撃ちさせる。

マンハッタンに向かおうとしたゴジラは、魚雷攻撃によりダメージを受け、ヒックスらは、ゴジラを倒したと思い喜ぶ。

マジソン・スクエア・ガーデン”。
ニックとローシェらはゴジラが産んだ大量の卵を発見し、アニマルとオードリーも彼らを追う。

ローシェらは卵に爆弾を仕掛けるが、数が足りなかった。

既に卵は孵化を始め、大量のゴジラの子供がニックとローシェ、そしてアニマルとオードリーらに襲い掛かり、ローシェの部下は次々と殺される。

避難する人々がパニックを起こしそうな状況となり、ゴジラは死んだと言うエバート市長は封鎖を解こうとする。

エルシーから巣を探すべきだと意見されたヒックスは、捜索隊を編成して地下鉄を中心に調べるよう命じ、市長の指示を無視する。

部下が死んだことを知ったローシェは、ニックに救援の連絡を頼む。

ニックとローシェに合流したアニマルとオードリーは、外部と連絡がとれないことを知る。

放送室にニックらを連れて行ったオードリーは、イントラネットで局につなぎ、アニマルの協力でテレビ中継を始める。

ゴジラの脅威を伝えるニックは、オードリーと共に”マジソン・スクエア・ガーデン”を一刻も早く攻撃するようにとカメラに向かい訴える。

ヒックスは直ちに攻撃命令を出し、6分で建物が破壊されることになる。

ニックらは爆撃寸前でその場から脱出し、”マジソン・スクエア・ガーデン”は”F/A-18”のミサイル攻撃で爆破される。

無事だったニックとオードリーは、愛を確かめ合う。

子供を殺されたゴジラは怒り狂い、ニックらを追跡する。

タクシーに乗り逃走するニックらはオニールの車両と出くわし、ドライバーのナンバーを道路に投げ捨てて走り去る。

ゴジラが現れたことをヒックスに知らせたオニールは、ニックの乗るタクシー会社に向かう。

ニックに無線連絡したオニールは、ゴジラが”パーク・アベニュー・トンネル”にいることを知る。

ゴジラを広い場所に誘き出すようオニールから指示されたニックは、その場から脱出して”ブルックリン・ブリッジ”に向かう。

追ってくるゴジラに車ごと飲み込まれそうになったニックは、電線を使って難を逃れ”ブルックリン・ブリッジ”を通り抜ける。

橋のケーブルに引っかかり身動き取れなくなったゴジラは、攻撃を受けて息絶える。

ニックらはヒーローとなり、アニマルも映る映像を見たルーシーは興奮する。

”ゴジラに勝った市長”として、それを選挙に利用としたエバートは、部下に見限られる。

オニールは、ヒックスに戦功を称えられて感激する。

オードリーは、突然、自分を持ち上げるケイマンを相手にせず、辞めることを伝える。

アニマルは、カメラの中のビデオ・テープがなくなっていることに気づく。

ニックに電話をしたローシェは、アニマルの撮ったビデオを編集して返すことを約束し、感謝して姿を消す。

全滅させたはずのゴジラの卵だったが、無傷のまま残っていた卵が孵化する。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
太平洋
日本の漁船が巨大生物に襲われ、生存者はフランス対外治安総局の諜報員ローシェに”ゴジラ”という言葉を残す。
各地で被害があり巨大な足跡も見つかり、”アメリカ原子力規制委員会”所属の生物学者ニック・タトプロス博士が、アメリカ軍調査隊指揮官のヒックス大佐に呼ばれる。
しかし、巨大生物はニューヨークマンハッタンに上陸して街を破壊し始める。
現場についたニックは、巨大生物が妊娠していることを知り、”ゴジラ”と名づけられた巨大生物が巣を作ろうとしていることに気づく。
元恋人であるテレビ・リポーター志望のオードリーと再会したニックは、特ダネを狙う彼女は極秘テープを持ち去られてしまう。
それが報道されたニックは解任されてしまい、彼に接触したローシェは、正体を明かして協力を約束し、ゴジラの巣を探そうとするのだが・・・。
__________

日本で生まれたモンスター”ゴジラ”の、ハリウッド版アクション超大作。
しかし、核実験により突然変異で生まれた”ゴジラのような”巨大生物という設定でありリメイクではない。

製作者も始めからそのつもりでいたはずなのだが、ゴジラ自体のキャラクター他を含め、期待外れの内容にファンの不満はアメリカ国内でも多く聞かれ、物議をかもし出した作品。

とは言うものの、北米興行収入は約1億3600万ドル、全世界では約3億8000万ドルの大ヒットとなった。

ローランド・エメリッヒ作品であるため、深く考えずに純然たるアクションとして観ればかなり楽しめるし、マンハッタンを破壊する巨大モンスターと特撮は迫力十分で見応えある。

学者という設定なので仕方ないが、幼く見えるマシュー・ブロデリックがヒーロー的ではなく、やや頼りないのが気になる。

相変わらず、フランス人と言えばジャン・レノしかいないのかと思えてしまう配役も今一なのだが、彼自身は存在感のある役を好演している。

見事ラジー賞を受賞してしまった主人公の元恋人で、TVリポーター志望のマリア・ピティロ、カメラマンとして大活躍するハンク・アザリア、彼の妻アラベラ・フィールド、ゴジラとの戦いを選挙に利用する市長役のマイケル・ラーナー、軍を指揮する大佐役のケヴィン・ダン、特ダネに執着するリポーター兼キャスターのハリー・シーラー、調査隊で主人公の上司となる博士のヴィッキー・ルイス、とマルコム・ダネア、ドジな軍曹から一転、クライマックスではゴジラ退治に貢献する軍曹のダグ・サヴァント国務省グレン・モーシャワー、潜水艦攻撃を指揮する提督のリチャード・ガント、対策センターの司令官の将軍クリス・エリス、日本の漁船の乗組員クライド・クサツなどが共演している。


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