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G.I.ジェーン G.I. Jane (1997)

上院議員に政治利用されアメリカ海軍Navy SEALs”に送り込まれた女性兵士の戦いを描く、製作、監督リドリー・スコット、主演デミ・ムーアヴィーゴ・モーテンセンアン・バンクロフト他共演のミリタリー・アクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト ■
監督:リドリー・スコット

製作総指揮
ダニエル・アレクサンドラ

ジュリー・バーグマン・センダー
クリス・ザーパス
製作
リドリー・スコット

デミ・ムーア
ロジャー・バーンバウム
スザンヌ・トッド
脚本
デヴィッド・トゥーヒー

ダニエル・アレクサンドラ
撮影:ヒュー・ジョンソン
編集:ピエトロ・スカラ
音楽:トレヴァー・ジョーンズ

出演
ジョーダン・オニール大尉:デミ・ムーア

ジョン・ジェームズ・ウルゲイル曹長:ヴィーゴ・モーテンセン
リリアン・デヘイヴン上院議員:アン・バンクロフト
ロイス:ジェーソン・ベギー
C・O・セーラム大佐:スコット・ウィルソン
マックス・パイロ:ケヴィン・ゲイジ
ウィックワイヤー:ボイド・ケスナー
ブロンデル:ルシンダ・ジェニー
マクール:モーリス・チェスナット
F・リー”フリー”モントゴメリー:ジョシュ・ホプキンス
スロヴニック:ジェームズ・カヴィーゼル

アメリカ 映画
配給 ハリウッド・ピクチャーズ

1997年製作 124分
公開
北米:1997年8月22日
日本:1998年1月31日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $48,154,730
世界 $97,154,730


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
アメリカ海軍情報部のジョーダン・オニール大尉(デミムーア)は、男女差別雇用撤廃法案を提唱するリリアン・デヘイヴン上院議員(アン・バンクロフト)に呼び出される。

オニールは、デヘイヴンの要請で、特殊部隊”Navy SEALs”の訓練コースに送り込まれる。

フロリダ州、カタラノ海軍基地。
現地に到着したオニールは、司令官のC・O・セーラム大佐(スコット・ウィルソン)から、特別待遇で訓練を受けさせるということを伝えられる。

オニールはそれを拒否するが、訓練中に問題が生ずる恐れがあった。

隊員選考プログラムを指揮する、コマンド・マスター・チーフのジョン・ジェームズ・ウルゲイル(ヴィーゴ・モーテンセン)のしごきは始まり、拷問に近い訓練は想像以上に厳しく、訓練生達のオニールを見る目も冷たかった。
...全てを見る(結末あり)

食事もまともに取れない訓練は続き、ウルゲイルは訓練生に容赦なくDOR(任意除隊)を迫る。

脱落者が続出する中、ウルゲイルでさえオニールにハンデを与える態度に、彼女は納得がいかず、セーラム大佐に特別待遇なしの訓練続行を直訴する。

大佐にそれを認められたオニールは、スキンヘッドにして男達と寝食を共にする。

その後、訓練に耐えるオニールを、マスコミは”G.I.ジェーン”と呼び、彼女は世間で話題になる。

マスコミの報道は加熱して、オニールの恋人ロイス少佐(ジェーソン・ベギー)は、デヘイヴン議員に目の仇にされている海軍長官が、彼女を脱落させようとしていることを伝える。

そして、いよいよSERE(サバイバル・回避・抵抗・脱出訓練)が始まる。

指揮官として訓練地に向かい、敵側に捕らえられてしまったオニールは、ウルゲイルから拷問を受ける。

あまりのむごい仕打ちに、訓練生達はオニールに同情するが、彼女はそれを拒み、ウルゲイルを叩きのめし抵抗する。

そして、オニールがSEREをやり遂げたことで、仲間達は彼女を称え、尊敬の眼差しさえ見せる。

しかし、オニールと彼女を励まし続けた軍医ブロンデル大尉(ルシンダ・ジェニー)が、同性愛だという疑惑が持ち上がる。

そして、オニールはデスクワークを命じられてしまい、彼女は自らDOR(任意除隊)を申請し、自宅に戻りロイスに再会する。

オニールは、デヘイヴン議員が、同性愛疑惑を裏ででっち上げたことをロイスから知らされ、彼女はワシントンD.C.に向かう。

政治に利用されたオニールは、同性愛疑惑の汚名を晴らすよう、デヘイヴンに言い寄り彼女を脅す。

仕方なくデヘイヴンはオニールの要求を呑み、彼女は自らの誇りをかけて訓練に復帰する。

仲間達に歓迎されたオニールは、部隊と共に実線準備訓練で地中海に向かう。

やがて、訓練生の乗る潜水艦に、リビアで活動中の戦闘部隊を救出する、脱出誘導チームとして出動命令が下る。

潜水艦追尾の軍事衛星が墜落し、それを回収した陸軍レンジャー部隊の脱出を助ける指令だった。

付近にいる実戦部隊が彼らしかいなかったことで、それを心配する艦長にウルゲイルは自信をみせ、部隊を引き連れて海岸に上陸する。

部隊は敵と遭遇し、激しい銃撃戦となり、その場から逃げ遅れたウルゲイルは、戻る途中に撃たれて負傷してしまう。

オニールは、銃弾が飛び交う中、ウルゲイルの元に向かい、彼を救出して見事に作戦は成功する。

そして訓練は終り、ウルゲイルは、オニールにSEALsの隊員章バッジを手渡す。

その後、オニールのロッカーには、詩の一説に印のあるD.H.ローレンスの詩集と、ウルゲイルの海軍十字章が置かれていた。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
男女差別雇用撤廃法案を唱える、上院議員のデヘイヴンは、法案成立のために、海軍大尉ジョーダン・オニールを、 特殊精鋭部隊”SEALs”の訓練性として送り込む。
それを受けたオニールは、女性としての特別待遇を拒みながら、選考プログラムを指揮する曹長ウルゲイルのしごきに耐える。
脱落者続出の中、拷問のような訓練をなんとかクリアしていくオニールだったが、デヘイヴンと、彼女の法案を阻止しようとする、海軍長官との政治的対決に巻き込まれえていく・・・。
__________

アメリカの軍隊における女性差別問題を、単なる社会問題として描くのではなく、それを利用する政治家の野心なども交え、アクション映画としても一級品に仕上げた、リドリー・スコットの演出は見応え十分。

本作では製作にも参加する、役にのめり込む体当たりの演技で定評のある、デミ・ムーアの奮闘ぶりは半端ではない。

カメラの前で、自分の髪の毛を実際に刈り込むシーンなどは、彼女の意気込みと迫力を感じる。

しかしながら、大いに話題になった作品ではあるが、興行的には期待を裏切り、北米で約4800万ドル、全世界でも1億ドルに達することが出来なかった。

また、彼女の奮闘とは裏腹に、デミ・ムーアラジー賞を受賞してしまった。

訓練教官役のヴィーゴ・モーテンセンの、訓練生のいたぶり方が度が過ぎているように見えるが、これが実際行われているというところに、やはりこの特殊部隊”SEAL”の凄さを感じる。

鬼教官ヴィーゴ・モーテンセンが、主人公を散々痛めつけておきながら、命の恩人に無言で感謝を表すラストは清々しい。

女性のために立ち上がる上院議員を演ずるアン・バンクロフトも、貫禄ある演技で存在感抜群だ。

後半では、主人公を自分の政治家としてのキャリアアップに利用する悪役になるあたりが、予測はできたものの、ただでは終わらぬ凝った演出でもある。

主人公の恋人で海軍将校のジェーソン・ベギー、訓練基地の司令官スコット・ウィルソン、ウルゲイル(V・モーテンセン)の副官役ケヴィン・ゲイジ、訓練生ボイド・ケスナーモーリス・チェスナットジョシュ・ホプキンスジェームズ・カヴィーゼル、女性軍医ルシンダ・ジェニーなどが共演している。


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