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ジェームス・ブラウン Get on Up (2014)

ポピュラー・ミュージック界最大のアーチストの1人であるジェームス・ブラウンの生き様を描く、製作ブライアン・グレイザーミック・ジャガー、主演チャドウィック・ボーズマンネルサン・エリスダン・エイクロイドヴィオラ・デイヴィスオクタヴィア・スペンサー他共演の伝記ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト
監督:テイト・テイラー

製作
ミック・ジャガー
ブライアン・グレイザー
ヴィクトリア・ピアマン
エリカ・ハギンズ
テイト・テイラー
製作総指揮
ピーター・アフターマン
トリッシュ・ホフマン
ジェズ・バターワース
ジョン=ヘンリー・バターワース
ジョン・ノリス
アンナ・カルプ
原案
スティーヴン・ベーグルマン
ジェズ・バターワース
ジョン=ヘンリー・バターワース
脚本
ジェズ・バターワース
ジョン=ヘンリー・バターワース
撮影:スティーヴン・ゴールドブラット
編集:マイケル・マカスカー
音楽:トーマス・ニューマン

出演
ジェームス・ブラウンチャドウィック・ボーズマン
ボビー・バードネルサン・エリス
ベン・バート:ダン・エイクロイド
スージー・ブラウン:ヴィオラ・デイヴィス
ハニー・ワシントン:オクタヴィア・スペンサー
メイシオ・パーカークレイグ・ロビンソン
イヴォンヌ・フェアーチカ・サンプター
ディードラ”ディー=ディー”ジェンキンス:ジル・スコット
ジョセフ”ジョー”ブラウン:レニー・ジェームズ
ラルフ・バスジョシュ・ホプキンス
リトル・リチャードブランドン・マイケル・スミス
ミック・ジャガーニック・エヴァスマン

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2014年製作 139分
公開
北米:2014年8月1日
日本:2015年5月30日
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $22,927,000
世界 $33,448,970


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1988年、ジョージア州、オーガスタ、”マンズ・ワールド・エンタープライズ”。
自分のトイレを使われたことに気づいたジェームス・ブラウンチャドウィック・ボーズマン)は、車からショットガンを持ち出して、セミナーを開いていた者達に説教を始める。

天井に向かって発砲してしまったジェームスは、トイレを使った女性に責める気はないことを伝え、警察が来たことに気づく。

1968年。
ジェームスは、ベトナムで戦う兵士のために、危険を顧みす慰問を続ける。

1939年。
ジョセフ”ジョー”ブラウン(レニー・ジェームズ)とスージー(ヴィオラ・デイヴィス)の間に生まれたジェームスは、貧しい少年時代を過ごす。
...全てを見る(結末あり)

1964年。
ザ・フェイマス・フレイムズ”の一員として注目されていたジェームスは、あるコンサートで、イギリスのロックバンド”ローリング・ストーンズ”にトリを任せるようマネージャーのベン・バート(ダン・エイクロイド)に説得される。

ステージに上がり圧倒的なパフォーマンスを見せたジェームスは、後を”ローリング・ストーンズ”に任せる。
__________

家を出る決心をしたスージーは、ジェームスを連れて行こうとするものの、ジョーに銃を向けられたために仕方なく一人でその場を去る。

ジョーが入隊したため、おばのハニー・ワシントン(オクタヴィア・スペンサー)の家に預けられたジェームスは、初めて聴く教会のゴスペルに魅了される。

1949年。
非行に走ったジェームスは逮捕されてしまい、刑務所でボビー・バードネルサン・エリス)に出会う。

出所後、ボビーの家で世話になることになったジェームスは、ボビーの妹のサラと惹かれ合うようになる。

ザ・フェイマス・フレイムズ”を結成したジェームスボビーは、ライブで同性愛者であるリトル・リチャードブランドン・マイケル・スミス)と知り合い、同じ志の彼から、世界を支配する自信があるという話を聞かされる。

演奏旅行を続けるジェームスボビーは、レコードを作ったために手持ちの資金がなくなり、車のガソリンも入れられなくなる。

そんな二人はダイナーで、自分達を捜していた”キング・レコード”傘下の”フェデラル・レコード”のラルフ・バスジョシュ・ホプキンス)に出会い、シンシナティでのレコーディングを勧められる。

1955年。
プリーズ・プリーズ・プリーズ”のレコーディングを済ませ子供も生まれたジェームスは、バスからベン・バートを紹介される。

出来上がったレコードを見せられたボビーらは、”ジェームス・ブラウンザ・フェイマス・フレイムズ”というグループ名に驚き、バートから、不満ならば帰っていいと言われる。

ボビーらが去った後、順調に活動を続けるジェームスは、バートに条件を付けて、”アポロ・シアター”のステージをセッティングさせる。

1962年。
復帰したボビーらと共に”アポロ・シアター”のステージを成功させたジェームスは、公演後のパーティーに母スージーが現れたために驚く。

ジェームスは、家を出て娼婦となったスージーのことと、おばハニーから、死産だった自分が命を得て、将来は有名人になると励まされたことを思い出す。

1965年。
ショーを自分で仕切ることで、今より必ず利益が上がると言って自信を見せるジェームスは、バートを説得する。

バックコーラスのイヴォンヌ・フェアーチカ・サンプター)も加わり、ジェームスはツアーに出る。

前妻ヴェルマと離婚しディードラ”ディー=ディー”ジェンキンス(ジル・スコット)と結婚したジェームスは、プライベートジェットを手に入れる。

独裁者のようになったジェームスの扱いに、雇われの身のため仕方なく我慢するサックスのメイシオ・パーカークレイグ・ロビンソン)は、親友であるボビーまでが服従することに納得いかない。

自分は無理だと悟ったのだが、ジェームスは、フロントに立つために生れてきた男で、責任ある立場でもある彼を理解し、共に仕事ができることを誇りにに思うと、ボビーメイシオに語る。

ジェームスを天才だと言うボビーは、彼についていくとメイシオに伝える。

1968年4月。
キング牧師が撃たれる事件があり、暴動の恐れがあるため、バートは、公演を中止するようにという指示をボストン市長から受けたことをジェームスに伝える。

市長に電話をしたジェームスは彼を説得し、公演前にスピーチをさせて、厳戒態勢の中でショーを始める。

興奮してステージに上がるファンを鎮めたジェームスは、ショーを続ける。

その後も、自分らしさを貫けと助言してくれたバートが、ゴルフのプレイ中に発作を起こして帰らぬ人となる。

脱税など様々な問題を抱えているジェームスに対してメイシオが代表して意見し、即ギャラの支払いなどを要求するものの、その場から追い出される。

トップでい続けることの苦しみを語ったジェームスは、残ったボビーと友情を確かめ合い、新メンバーを集めることを伝える。

1971年、パリ
公演を成功させたジェームスは、ソロ活動を希望するボビーの考えを不満に思い、その能力がないと言い切る。

話を終らせようとしたボビーだったが、自分に意見したこと自体が気に入らないジェームスの気持ちは収まらない。

ジェームスに侮辱されたボビーは手を切ると言って、以前からずっと孤独だったことをジェームスに理解させてその場を去る。
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1962年。
アポロ・シアター”公演後のパーティーに現れたスージーに、なぜ今夜、来たのかと尋ねたジェームスは、母親だとは思っていないことを伝える。

息子のことを思い、自分なりにできることを精一杯したと言うスージーは、会えて嬉しいと伝えて涙する。

スージーを気の毒に思ったジェームスだったが、自分には何も、誰もいらないと伝え、来た理由は金だと考え母に100ドルを渡す。

ジェームスを見つめて立派だと伝えたスージーは、その場を去る。

戻って来たボビージェームスは、不自由させないでほしいと言って母親の面倒を任せる。
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1973年。
最初の妻ヴェルマからの連絡を受けたジェームスは、息子が交通事故死したことを知らされる。

1988年、ジョージア州、オーガスタ
発砲事件を起こして逃走しパトカーに追われたジェームスは、逮捕されて服役する。

1993年。
ボビーを訪ねたジェームスは、公演に来てほしいと伝え、用事があると言う彼に、友達にでもあげるようにと言ってチケットを2枚渡す。

ステージに向い演奏をやめさせたジェームスは、客席にいたボビーと妻ヴィッキーのために”Try Me (I Need You)“を歌う。

感激するボビーとヴィッキーは涙し、ジェームスに拍手を贈る。

ジェームス・ブラウンは、ポピュラー・ミュージック界最大のアーチストの1人であり、後のミュージシャンに最もサンプリングされている。

70歳を過ぎてもツアーを続けたジェームス・ブラウンは、ボビー・バードとも共演し、2006年に他界した。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
アメリカ南部で貧しい少年時代を送ったジェームス・ブラウンは、母スージーが家を出たために父ジョセフと暮らしていた。
その後、教会のゴスペルに魅了されたジェームスは、音楽の世界に興味を持つ。
父が入隊したため、おばハニーに預けられたジェームスは非行に走り、刑務所でボビー・バードに出会う。
音楽に興味を持つ二人はバンド”ザ・フェイマス・フレイムズ”を結成し、才能を発揮したジェームスは演奏旅行を始める。
フェデラル・レコード”のラルフ・バスの目に留まったジェームスらはレコーディングを行い、マネージャーのバートの手腕で人気バンドとなる。
やがて、その才能に溺れるジェームスは、全てを支配して仕切る独裁者のようになり、ボビーらバンド・メンバーの反感を買うようになる・・・。
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ポピュラー・ミュージック界の伝説と言える超大物ジェームス・ブラウンの、悲惨な家庭環境下での少年時代から、音楽の才能を一気に開花させる青年期、成功と共に激しくなる完璧な支配欲による挫折、そして友情などを描く、骨太のドラマには仕上がっている。

ドラマにも登場する”ローリング・ストーンズ”のミック・ジャガーが、製作に加わっている。

ジェームス・ブラウンの人生をたどる展開はやや単調な感じもするが、稀代のアーチストの波乱の人生を確認するには十分な内容だ。

主人公ジェームス・ブラウンの独得のパフォーマンス、体の動きなどを再現して熱演するチャドウィック・ボーズマンが、本人に似過ぎていないことが、彼自身を過剰に意識しないで観ていられるという、それが、ドラマッチックな物語を盛り上げる要素になっているような気もする。

脇を固める豪華なキャストも注目で、主人公のマネージャーのダン・エイクロイド、母親のヴィオラ・デイヴィス、叔母役のオクタヴィア・スペンサーなどの実力派の演技が、ドラマに深みを与えている。

主人公を支えるミュージシャン、ボビー・バードネルサン・エリス、バンド・メンバー、メイシオ・パーカークレイグ・ロビンソン、歌手イヴォンヌ・フェアーチカ・サンプター、主人公の2番目の妻ディードラ”ディー=ディー”ジェンキンスのジル・スコット、主人公の父親レニー・ジェームズ、”フェデラル・レコード”のプロデューサー、ラルフ・バスジョシュ・ホプキンスリトル・リチャードブランドン・マイケル・スミスミック・ジャガーニック・エヴァスマンなどが共演している。


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