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ディック&ジェーン Fun With Dick and Jane (2005)

1977年に公開されたジョージ・シーガルジェーン・フォンダ共演による同名映画のリメイク。
何不自由ない生活を送っていた夫婦が幸せを奪われたことで巻き起こす復讐劇を描く、製作ブライアン・グレイザー、製作、主演ジム・キャリーティア・レオーニアレック・ボールドウィンリチャード・ジェンキンス他共演、監督ディーン・パリソットによるコメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:ディーン・パリソット

製作
ジム・キャリー

ブライアン・グレイザー
脚本
ジャド・アパトー

ニコラス・ストーラー
撮影:ジャージー・ジーリンスキー
編集:ドン・ジマーマン
音楽:セオドア・シャピロ

出演
ディック・ハーパー:ジム・キャリー

ジェーン・ハーバー:ティア・レオーニ
ジャック・マカリスター:アレック・ボールドウィン
フランク・バスコム:リチャード・ジェンキンス
ヴェロニカ・クリーマン:アンジー・ハーモン
オズ・ピーターソン:カルロス・ジャコット
ガース:ジョン・マイケル・ヒギンズ
サム・サミュエルソン:ウォルター・アディソン
ビリー・ハーパー:アーロン・マイケル・ドロージン

ジョー・クリーマン:リチャード・バージ
ブランカ:グロリア・ガラユア
店員:ジェイソン・マースデン
本人:ラルフ・ネーダー

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ

2005年製作 89分
公開
北米:2005年12月21日
日本:2005年12月25日
製作費 $100,000,000
北米興行収入 $110,332,740
世界 $202,026,110


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
2000年。
IT企業グロボダイン社のエリート社員ディック・ハーパー(ジム・キャリー)は、広報担当の副社長に昇進することを、CFOのフランク・バスコム(リチャード・ジェンキンス)から言い渡される。

大幅な昇給が期待されるディックは、妻ジェーン(ティア・レオーニ)に、仕事を辞め息子ビリー(アーロン・マイケル・ドロージン)と過ごす時間を増やすよう提案する。

CEOのジャック・マカリスター(アレック・ボールドウィン)の邸宅に呼ばれたディックは、テレビ出演をして社の財務見通しを発表することを命ぜられる。

エコノミスト、サム・サミュエルソン(ウォルター・アディソン)の番組に出演したディックは、大量の自社株をダミー会社に売却したCEOジャックについての質問をサムに浴びせられ、まともな答えを返せない。

さらにジャックは、大統領候補として名もあがる弁護士のラルフ・ネーダーにもそれを追求されてしまう。
...全てを見る(結末あり)

社に帰ったディックは、赤字を隠しの経営で会社が倒産したのを知り驚き、ジャックは逃亡してしまう。

帰宅したディックは、裏庭の温水プール工事、豪華な食事、そしてジェーンがディックの提案通り仕事を辞めてしまったのを知らされる。

会社が倒産したことをジェーンに話したディックは、退職金が入ると言って家族には不安を見せなかった。

その後、グロボダイン社の財務担当責任者フランクが起訴されるが、ジャックは証拠不十分で罪を免れ、自分も犠牲者だと言い張る。

数ヶ月が過ぎ、就職が決まらないディックは、グロボダイン社の株に投資していたために、自分達の貯蓄が底を突き、家も手放す寸前だということをジェーンから知らされる。

ショッピング・センターの店員になったディックは、初日でそこを辞めてしまい、その後、悲惨な生活が始まる。

家財を売りさばいて、何とか生活費をひねり出していたディックとジェーンだったが、ついに売る物もなくなってしまう。

メキシコ人の家政婦ブランカ(グロリア・ガラユア)に、仕事を紹介されたディックは、財布を落として、それを盗まれてしまう。

その後、移民局の手入れに遭ったディックは、身分証が無いために連行されてしまう。

化粧品モニターのバイトで、顔がかぶれてしまったジェーンだったが、ディックのために彼の元に向かい逃亡を助ける。

ジェーンに感謝したディックは、彼女のために業者に剥ぎ取られた芝生を一晩かけて元通りにしようとする。

夫婦の愛は深まるが、ついに、24時間以内の住居差し押さえ最終通告書が届いてしまう。

思い余って強盗を思い立ったディックだったが、ビリーの水鉄砲がポケットから出せずに失敗してしまう。

ATMの男を襲おうとしたディックは、友人のガース(ジョン・マイケル・ヒギンズ)だったのに気づき、何とかその場をやり過ごす。

次の怪しげな店で、ついにディックとジェーンは強盗に成功して現金を奪う。

それに味を占めたディックとジェーンは、その後も強盗を続け、家財を取り戻しプールを完成させて豪遊を始める。

ある日、銀行に押し入ったディックとジェーンだったが、別の強盗が現れてしまう。

しかし、それは同じ会社にいた同僚オズ・ピーターソン(カルロス・ジャコット)夫妻だった。

元社員が次々と事件を起す中、ディックが倒産を知りながら、その情報を操作していたという理由で起訴されそうになる。

バーで酔い、フランクを見つけたディックは彼を追いかけて懲らしめようとするが、社員達を騙したジャックの企みだったことは明らかだった。

ジャックとフランク、そしてジェーンは、ジャックを陥れるために協力することになる。

銀行にある、ジャックの無記名債権4億ドルを狙った3人は、フランクの作った口座番号が書かれた用紙をジェーンに摩り替えさせて金を奪おうとする。

計画実行の日、ディックが用紙を落として破いてしまったため、フランクは、顧客係に行って用紙をプリントするようディックに指示を出す。

プリントに成功したディックは、ジャックと出くわしてしまうが、ジェーンとの連携で見事に用紙を摩り替える。

しかし、ジャックは口座番号が違うことに気づき、ディックらの怪しい行動も察知する。

ディックはジャックに銃を突きつけ、彼からわずか100ドルの小切手を受け取る。

ジャックはその場を立ち去るが、ディックはジャックのサインと本物の用紙を手に入れる。

ディックは、美大出身のジェーンに、ジャックのサインを真似させて用紙を偽造する。

さらにディックは、サミュエルソンの番組にジャックを出演させる手はずを整え、彼の屋敷に向かう。

そしてジャックは、4億ドルをグロボダインの社内預金救済ファンドに寄付することをカメラの前で発表させられる。

元社員達は喜び、ジャックの”善行”は称えられる。

ディックとジェーン、そしてビリーは、幸せな家庭生活を取り戻し、ドライブ中にガースと出くわす。

ガースは、ディック達に自慢げに語る。

”不正をしないエネルギー会社、エンロンに就職したんだ!”


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
IT企業グロボダインのエリート社員ディック・ハーパーは、妻ジェーンと息子ビルと共に何不自由ない生活を送っていた。
そんなディックは、マイホームも手に入れ、大抜擢で昇進した直後、CEOのジャック・マカリスターが、自社株をダミー会社に売却する不正が発覚して、会社は倒産してしまう。
全社員は失業するものの、ジャックは逃亡してしまう。
当然のごとく、ディックとジェーンの生活状態は見る見る悪化し、ついに二人は強盗を働くようになる。
一方、ジャックは、証拠不十分で罪を免れたため、ディックとジェーンは、起訴されたCFOのフランク・バスコムと協力し、職を失った社員達のために復讐に出る・・・。
__________

アメリカ国内で社会問題にもなった、2001年の”エンロン”破綻を参考にした物語で、ラストでそれを皮肉るセリフが、何とも意味深であり気が利いている。

ジム・キャリー得意のはちゃめちゃコメディではあるが、生活苦で強盗にまで成り下がるものの、クライマックスでは社員を裏切ったCEOに復讐を果たし、元同僚達を救うという、痛快な作品でもある。

それほど大掛かりな作品には思えないが、製作費に何と1億ドルをかけた大作で、北米興行収入は約1億1000万ドル、全世界では2億ドルを超すヒットとなった。

どこが優秀で、何の才能があるのかよく分からないところが、いかにもジム・キャリーらしい、一応”エリート”サラリーマンとして、気のいい男性を、いつもながらに怪演している。

落ちぶれた夫を見捨てずに、共に強盗犯にまでなってしまう、コメディでもいい味を出している主人公の妻を好演するティア・レオーニ、利己的な経営者のアレック・ボールドウィン、彼に騙されて主人公らとCEOに復讐をする財務担当責任者のリチャード・ジェンキンス、主人公の元同僚カルロス・ジャコットジョン・マイケル・ヒギンズ、エコノミストのウォルター・アディソン、隣人リチャード・バージとその妻アンジー・ハーモン、家政婦グロリア・ガラユア、コンビニの店員ジェイソン・マースデン、主人公の息子アーロン・マイケル・ドロージン、そして、本人役で弁護士でもある、社会運動家ラルフ・ネーダーも共演している。


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