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フローズン・リバー Frozen River (2008)

夫に逃げられた女性が生活や家族のために子供を奪われた先住民の母親と共に密入国に加担しながら苦難を乗り越えようとする姿を描く、監督、脚本コートニー・ハント、主演メリッサ・レオミスティ・アッパムチャーリー・マクダーモット他共演によるヒューマン・ドラマの秀作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(ヒューマン)


スタッフ キャスト ■
監督:コートニー・ハント

製作
チップ・ホーリハン

ヘザー・レイ
脚本:コートニー・ハント
編集:ケイト・ウィリアムズ
撮影:リード・モラーノ
音楽
ピーター・ゴラブ
シャザード・アリ・イズマイリー

出演
レイ・エディ:メリッサ・レオ
ライラ・リトルウルフ:ミスティ・アッパム
トロイ・エディJr./T・J:チャーリー・マクダーモット
ジャケス・ブルーノ:マーク・ブーン・ジュニア
フィナーティ:マイケル・オキーフ

アメリカ 映画
配給 ソニー・ピクチャーズ・クラシックス

2008年製作 93分
公開
北米:2008年8月1日
日本:2010年1月30日
製作費 $1,000,000
北米興行収入 $2,508,840
世界 $4,028,960


アカデミー賞 ■
第81回アカデミー賞

・ノミネート
主演女優(メリッサ・レオ
脚本賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ニューヨーク州北部、モホーク族保留地
2人の息子を育てる1ドルショップで働くレイ・エディ(メリッサ・レオ)は、新居を建てる費用をギャンブル好きの夫に持ち逃げされてしまう。

息子トロイ・エディJr./T・J(チャーリー・マクダーモット)らを学校に送り出したレイは夫を捜しに行く。

ビンゴ会場で夫の車を見つけたレイは、その車で走り去る、モホーク族の女性ライラ・リトルウルフ(ミスティ・アッパム)を追う。

ライラの家に着いたレイは、銃で彼女を脅して車を取り戻し、夫がバスで旅立ったことを知り帰ろうとする。

しかし、レイは車を牽引することができず、ライラから、密入国者を運ぶ仕事で、まとまった金が手に入れられると言われる。
...全てを見る(結末あり)

仕方なくレイは、ライラを乗せて凍りついたセントローレンス川を渡り、カナダ側に向かう。

ある場所でトランクに男を入れ、金を受け取ったレイとライラは、アメリカ側に戻り男を下ろして再び金を受け取る。

その後、車を降りるよう言われたレイは、ライラと揉み合いになるが、彼女を追い払い帰宅する。

ライラの夫は事故死して、義母に息子を奪われていたため、彼女は子供を取り戻そうと考えていた。

レイの息子T・Jは、苦しい家計を助けようと働こうとするが、弟の面倒を見るのが仕事だと母に言われてしまう。

正規社員にしてもらえないレイは、ライラの家に車を取りに行き帰ろうとするが、山分けという条件で、彼女と密入国の仕事をすることを決める。

レイとライラは、早速、川を渡りアジア人2人を密入国させる。

現金を手に入れたレイは、自宅に戻りテレビのレンタル料を払い、息子達と買い物に出かける。

クリスマス・イヴ。
その後も密入国の仕事を続けたレイは、ある店に立ち寄った時、ライラが1歳の自分の子供を前に、声もかけられずに引き返す姿を見かける。

次の密入国者がパキスタン人夫婦だと知ったレイは、彼らが自爆テロを仕掛ける者達ではないのかと警戒する。

レイは、不審な鞄を途中で捨ててしまうが、それには赤ん坊が入っていたことが分かり引き返す。

既に子供は息をしていなかったが、レイは急いで車を走らせて親の元に戻る。

そこに、パトロール警官フィナーティ(マイケル・オキーフ)が現れ車を止められてしまうが、テールランプが切れていることを注意されただけだった。

その後、子供は息を吹き返し、ライラは確かに死んでいたと言って、神秘的なものを感じながらパキスタン人の元に連れて行く。

T・Jは、カード詐欺をしようとして、手に入れていたカード番号を友人に渡し、弟のためにクリスマスのプレゼントと交換する。

水道管が凍りついたのを、ブロー・ランプで溶かそうとしたT・Jは、床下を燃やしてしまい、火を消した煙の臭いを消す。

翌朝、レイの元に警官フィナーティが現れ、昨夜、車に同乗していたライラが密航業者なので、注意するよう助言される。

その直後、家の小火に気づいたレイは、T・Jと夫の話にもなり口論となるが、2人は理解し合い抱き合う。

レイは、家の金を払いそれを配達する手続きを済ませ、ライラの子供を取り戻す手伝いをすると言って彼女を誘い、最後の仕事をしようとする。

モントリオールに向かった2人は、ジャケス・ブルーノ(マーク・ブーン・ジュニア)から密入国者を預かるが、彼が金を半額しか渡さないことからトラブルとなり、レイは銃弾を受けてしまう。

その後、フィナーティに追われてしまった2人は保留地に逃げ込み、ライラの知人の家に匿ってもらい、レイは傷を治療する。

保留地は治外法権ではあるが、保留地側は話し合いで、レイかライラのどちらかを警察に引き渡すことにする。

ライラは部族会議で5年間追放になってしまい、彼女は息子達が待つレイを帰すためにそれに従う。

しかし、思い止まったレイは、新しい家は諦め中古のトレーラーハウスを買うことをライラに伝え、子供を連れ息子達の元に向かうよう彼女に伝える。

ライラは涙しながらレイに感謝し、子供を義母から奪い返しに向かう。

レイと密入国者は警察に引き渡され、フィナーティは彼女や息子達を気遣う。

母レイから、密入国者を運び逮捕されたことを知らされたT・Jは、子供を連れて現れたライラを歓迎する。

その後、T・Jは保留地警察が連れてきた、カード番号を盗んだ老女に謝罪する。

そして、母レイの釈放される日を待ちながら、T・Jはライラや弟と平穏な日々を過ごす。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ギャンブル狂の夫に新築費用を持ち逃げされたレイ・エディは、息子達を抱え生活に困窮する。
夫を捜していたレイは、彼の車で走り去ったモホーク族の女性ライラの後を追い、事情を聞く。
レイはライラから、密入国者を運び、まとまった金が手に入るという仕事に誘われる。
仕方なくライラを乗せ国境を越え、密入国者を運んだレイは、その後も金のために仕事を続ける。
何とか金を貯めたレイは、最後の仕事で、家を手に入れようとするが、仲介者とトラブルを起こし、警察にも追われてしまう。
治外法権である保留地に逃げ込んだレイとライラだったが、警察との取引で、2人のうちのどちらかが、引き渡されることになってしまう・・・。
__________

サンダンス映画祭審査員大賞(グランプリ)を受賞し、多くの映画賞及び批評家から絶賛された感動のドラマ。

長編初監督となるコートニー・ハントが脚本も兼ねた意欲作で、密入国という、アメリカの社会問題をテーマに、極限状態に置かれた、違う境遇の2人の母親の苦悩や、最後には労わり合う2人の絆、そして親子愛が、切実なる描写で伝わってくる見事な作品。

拡大公開もされなかった低予算作品ではあるが、メジャー作品に全く引けをとらない見応えあるものに仕上がっている。

第81回アカデミー賞では、主演女優(メリッサ・レオ)、脚本賞にノミネートされた。

ザ・ファイター」(2010)でアカデミー助演賞を受賞し、受賞スピーチで放送禁止用語を口にしてしまったことで話題となった主演のメリッサ・レオは、崩壊寸前の家庭を、子供達を支えに必死に守ろうとする母親を力強く演じている。

子供を義母に奪われ、その子と暮らせる日を夢見る密航業者を淡々と演ずるミスティ・アッパム、グレ切れない心優しい主人公の息子チャーリー・マクダーモット、密入国の仲介人マーク・ブーン・ジュニア、パトロール警官マイケル・オキーフなどが共演している。


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