人気ホラー映画「13日の金曜日」シリーズ第8作。 再び生き返った殺人鬼ジェイソンと客船でニューヨークに向かう高校生達の戦いを描く、監督、脚本ロブ・ヘデン、主演ジャンセン・ダジェット、スコット・リーヴス、ピーター・マーク・リッチマン他共演のホラー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ロブ・ヘデン
製作:ランディ・チェヴェルデイヴ
キャラクター創造:ヴィクター・ミラー
脚本:ロブ・ヘデン
撮影:ブライアン・イングランド
編集:スティーヴ・ミルコヴィッチ
音楽:フレッド・モーリン
出演
レニー・ウィッカム:ジャンセン・ダジェット
レニー・ウィッカム(少女期):アンバー・ポーリック
ショーン・ロバートソン:スコット・リーヴス
チャールズ・マカロック:ピーター・マーク・リッチマン
コリーン・バン・デューゼン:バーバラ・ビンガム
ジュリアス・ガウ:V・C・デュプリー
ロバートソン船長:ウォーレン・マンソン
タマラ・メイソン:シャーリーン・マーティン
エヴァ・ワタナベ:ケリー・ヒュー
ウェイン・ウェバー:マーティン・カミンズ
J・J・ジャレット:サフロン・ヘンダーソン
マイルズ・ウルフ:ゴードン・カリー
船員:アレックス・ディアカン
ジム・カールソン:フレッド・ヘンダーソン
ジム・ミラー:トッド・カルデコット
スージー・ドナルドソン:ティファニー・ポールセン
ジェイソン・ヴォーヒーズ:ケイン・ホッダー
ジェイソン・ヴォーヒーズ(少年期):ティモシー・バー・マーコヴィッチ
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1989年製作 100分
公開
北米:1989年7月28日
日本:1989年9月2日
製作費 $3,000,000
北米興行収入 $14,343,980
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニュージャージー州、クリスタル・レイク。
地元の高校生は、客船でニューヨーク旅行に向かうことになっていた。
ハウスボート上の高校生ジム・ミラー(トッド・カルデコット)と恋人のスージー・ドナルドソン(ティファニー・ポールセン)は、愛し合おうとしていた。
錨を下ろしたジムは、かつてこの場で起きた殺人事件のことを話し始める。
少年ジェイソン・ヴォーヒーズ(ティモシー・バー・マーコヴィッチ)が溺死して忘れ去られた頃、彼の母親パメラが指導員などを恨み殺害するものの、首を切断されたとジムは話す。
その復讐のために復活したジェイソンが戻り、連続殺人が起きたのだった。 船の錨は湖底の電線に触れて電流が流れ、それが瓦礫の下敷きになり沈んでいたジェイソン・ヴォーヒーズ(ケイン・ホッダー)の死体にショックを与える。 生き返ったジェイソンは船に上がり、落ちていたホッケーマスクを被り、ジムとスージーを殺す。 翌朝、ニューヨークに向かうレニー・ウィッカム(ジャンセン・ダジェット)は、教師のコリーン・バン・デューゼン(バーバラ・ビンガム)と共に客船”ラザラス”に乗船するために湖畔に着く。 作家志望のレニーは、”スティーヴン・キング”が使っていたペンをコリーンから贈られる。 引率の教師チャールズ・マカロック(ピーター・マーク・リッチマン)は、水恐怖症である姪のレニーを連れてきたコリーンを非難するものの、自分の意思で来たと言われる。 出航準備を始めた船長のロバートソン(ウォーレン・マンソン)は、息子のショーン(スコット・リーヴス)を船長に任命する。 しかし、父の厳しい言葉に気分を害したショーンはその場を去り、船員(アレックス・ディアカン)から、不吉な予感がすると言われる。 出航直前に、ジェイソンはラザラスに乗り込む。 旅は始り、ショーンは、ガールフレンドのレニーに”自由の女神”のペンダントをプレゼントする。 マカロックは、レニーが問題を起こすのではないかと心配していた。 自分がなぜ水が怖くなったかを知りたいと、レニーはマカロックに伝える。 機関室でエレキギターを弾いていたJ・J・ジャレット(サフロン・ヘンダーソン)は、ジェイソンに殺される。 愛犬トビーと共に部屋にいたレニーは、溺れる少年ジェイソンの幻覚を見る。 トビーが部屋から逃げたために捜していたレニーは、ドラッグを吸おうとしていたタマラ・メイソン(シャーリーン・マーティン)とエヴァ・ワタナベ(ケリー・ヒュー)に誘われるものの、それを断る。 マカロックに見つかってしまったタマラとエヴァは、何とかやり過ごす。 問題になることを恐れたタマラは、レニーの口封じのため、彼女の水恐怖症を利用しようとする。 サウナにいた学生は、現れたジェイソンに殺される。 コリーンとデッキで話していたレニーは、近寄って来たタマラに押されて水中に落ちる。 投げ込まれた浮輪に掴まろうとしたレニーだったが、少年ジェイソンに水中に引き込まれる。 それに気づいたショーンが水に飛び込み、レニーを救う。 付き添っていたコリーンを非難したマカロックは、レニーを連れて船内に戻る。 船員は、”彼が戻り、皆が殺される”とマカロックとレニーにつたえる。 洗面所にむったレニーは、少年ジェイソンに襲われる幻覚を見る。 生物のレポートを提出するようタマラに指示したマカロックは、下着姿になった彼女から誘惑される。 それを拒んだマカロックは、罰を与えて留年させると彼女に伝えるが、部屋の様子をウェイン・ウェバー(マーティン・カミンズ)にビデオ撮影されてしまう。 ただでは済まさないとマカロックから言われたタマラは、それを気にせずに、自分に好意を示すウェインを部屋から出す。 シャワーを浴びたタマラは、押入って来たジェイソンに殺される。 天候が悪化し、ロバートソンからブリッジを任された機関長のジム・カールソン(フレッド・ヘンダーソン)は、ジェイソンに殺される。 戻って来たロバートソン、ジェイソンに喉を切り裂かれる。 レニーと共にブリッジに向かったショーンは、父が殺されていることを知り驚く。 皆をブリッジに呼んだショーンは、沿岸警備隊に無線連絡をするものの、ジェイソンはアンテナを壊す。 マカロックもその場に現れ、船員は、ジェイソンに全員が殺されると皆に伝える。 ジェイソンは死んだはずなので、その話を信じないマカロックは、船員が犯人だと言い張る。 ボクシング選手のジュリアス・ガウ(V・C・デュプリー)から、グループを作りジェイソンに対抗することを提案されたマカロックは、それを許可するつもりはなかったが、非常事態だと言われる。 ショーンから錨を下ろすよう指示されたレニーだったが、嵐なので無駄だとマカロックから言われる。 タマラが殺されていることに気づいたエヴァは、現れたジェイソンに殺される。 武器を集めたジュリアスらは、手分けをしてジェイソンを捜す。 機関室に向かったウェインは、メガネが外れたために友人を撃ってしまい、直後に現れたジェイソンに追われる。 J・Jの死体を見つけたウェインは、ジェイソンに殺される。 ジェイソンは火災報知機を鳴らし、船員の仕業だと思うマカロックは、コリーンの制止も聞かずに彼を捜す。 警戒するマイルズ・ウルフ(ゴードン・カリー)は、ジェイソンに襲われそうになりマストに上るものの、投げ落とされる。 マイルズの死体に気づいたジュリアスを襲ったジェイソンは、彼を水中に投げ込む。 部屋に閉じ込められていたレニーは、少年ジェイソンの幻覚を見ながら、窓を突き破ったジェイソンに襲われる。 レニーは、テーブルのペンを掴んでジェイソンの目に突き刺す。 調理室を調べたマカロックは、ナイフを持った船員に出くわすものの、彼は姿を消す。 レニーを部屋から連れ出したショーンは、水がエンジン室に流れ込んでいることに気づき、船を捨てることを考える。 今回のことを自分のせいにするマカロックに、ジェイソンの仕業だと伝えたショーンは、船長の指示に従うようにと言って彼を黙らせる。 救命艇を下ろしたことをコリーンから知らされたショーンは、その場に向かおうとするものの、ナイフを手にした船員が現れる。 斧が背中に突き刺さった船員は息絶え、ショーンらは救命艇に向かい、無事だったジュリアスを乗せる。 ひたすらボートを漕いだショーンらはニューヨークに到着し、追って来たジェイソンも陸に上がる。 ショーンらは暴漢に襲われてレニーが連れ去られ、彼女は路地で薬を打たれてしまう。 そこに現れたジェイソンが暴漢の二人を殺し、その隙にレニーは逃げる。 警察に電話をしようとしたジュリアスはジェイソンに襲われ、ボクシングで対抗するものの、首をもぎ取られてしまう。 意識が朦朧とするレニーは、現れたショーンに、ジェイソンが追って来たことを伝える。 警官を呼んできたマカロックにジェイソンのことを話したショーンは、レニーとコリーンと共にパトカーに乗るものの、その場のジュリアスの生首を見て驚く。 現れたジェイソンは警官に襲い掛かり、パトカーを運転したレニーは、ジェイソンに体当たりする。 少年ジェイソンの幻覚を見たレニーは、衝突してしまう。 パトカーは爆発し、逃げ遅れたコリーンは爆死する。 その時レニーは、少女時代のことを思い出す。 泳ぎを教えると言う叔父マカロックに、湖のボートの上から突き落とされたレニー(アンバー・ポーリック)は、少年ジェイソンに足を掴まれて水中に引き込まれたのだった。 自分を突き落としたマカロックを責めるレニーは、泳ぎを教えたと言う彼から、その時に助けたと反論される。 少年ジェイソンを見たと言うレニーは、それが原因で水が怖くなったのだった。 レニーはその場を去り、ショーンはマカロックを非難して彼女を追う。 起き上がったジェイソンは、マカロックに襲い掛かり殺害する。 小学生の時に事故で両親を失い、叔父マカロックに育てられたと話すレニーに、ショーンは寄りそう。 現れたジェイソンから逃げたレニーとショーンは、地下鉄に向かう。 ジェイソンが追って来たため、緊急ブレーキを作動させたショーンは車両を停車させる。 外に出たジェイソンは、襲い掛かって来たショーンに倒され、レールに触れて感電する。 ジェイソンが死んだと考えたレニーとショーンは、”タイムズスクエア”に向かう。 そこにジェイソンが現れたため、レニーとショーンはその場から逃げる。 ダイナーで電話を借りようとしたレニーとショーンは、ドアを突き破って押入って来たジェイソンから逃げるために店を出る。 路地で追い詰められたレニーとショーンは下水道に入り、その場にいた作業員から、有害廃棄物が排出されることを知らされる。 襲い掛かかてきたジェイソンは作業員を殺し、ショーンは気を失ってしまう。 少女時代に湖では逃げ延びたと言ってジェイソンに対抗しようとしたレニーは、彼に化学物質を浴びせる。 ショーンと共に地上に上がろうとしたレニーは、はしごでジェイソンに襲われそうになる。 勢いよく流れてきた有害廃棄物がジェイソンを飲み込み、彼が少年の姿に変わったことを、レニーとショーンは確認する。 地上に出たレニーとショーンは、現れたトビーと共に街の雑踏に向かう。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「13日の金曜日」(1980)
・「13日の金曜日 PART2」(1981)
・「13日の金曜日 PART3」(1982)
・「13日の金曜日 完結編」(1984)
・「新・13日の金曜日」(1985)
・「13日の金曜日 PART6 ジェイソンは生きていた!」(1986)
・「13日の金曜日 PART7 新しい恐怖」(1988)
・「13日の金曜日 PART8 ジェイソンN.Y.へ」(1989)
・「13日の金曜日 ジェイソンの命日」(1993)
・「ジェイソンX 13日の金曜日」(2002)
関連作
・「フレディVSジェイソン」(2003)
リブート・リメイク
・「13日の金曜日」(2009)
*(簡略ストー リー)
ニュージャージー州、クリスタル・レイク。
水中に沈み死んだはずの殺人鬼ジェイソンは、湖底の電線の電流のショックで生き返る。
高校生のレニー・ウィッカムは、水恐怖症を克服するため、客船”ラザラス”でニューヨークに向かう旅に参加する。
引率教師のマカロックは、姪のレニーが問題を起こさないかを心配する。
出航した高校生達は楽しい時を過ごすのだが、船に侵入したジェイソンは学生に襲い掛かる・・・。
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前作で超能力少女に葬られた殺人モンスター”ジェイソン”が、再び生き返り、船旅でニューヨークに向かう高校生達に襲い掛かるという、なかなか凝った内容とはなっている。
しかし、タイトルで連想される、ジェイソンがニューヨークで暴れ回る姿を期待していると的が外れる。
物語の2/3は船内で起きる事件で、ニューヨークに着いた後は、”タイムズスクエア”は登場するものの、路地、地下鉄、下水道でのジェイソンと高校生達の攻防が描かれているだけなので、タイトルに誘われて鑑賞すると物足りない気がするだろう。
船内の事件はまずまず工夫が凝らされていて、少女時代に体験した”少年ジェイソン”との関りがトラウマになっている、主人公の苦悩も描いた作品。
少女時代の体験で水恐怖症となり、それを克服しながら殺人鬼ジェイソンに立ち向かう高校生ジャンセン・ダジェット、その少女期アンバー・ポーリック、主人公のボーイフレンドである客船の船長(ウォーレン・マンソン)の息子スコット・リーヴス、主人公の叔父である旅行の引率教師ピーター・マーク・リッチマン、同じく教師のバーバラ・ビンガム、ボクシング選手である男子生徒のV・C・デュプリー、主人公に嫌がらせをするシャーリーン・マーティン、その友人ケリー・ヒュー、犠牲になる生徒マーティン・カミンズ、サフロン・ヘンダーソン、ゴードン・カリー、ジェイソンの出現を予知する船員のアレックス・ディアカン、機関長のフレッド・ヘンダーソン、ボートハウスで殺されるトッド・カルデコットとガールフレンドのティファニー・ポールセン、そして、殺人モンスター”ジェイソン・ヴォーヒーズ”を演ずるケイン・ホッダー、その少年期ティモシー・バー・マーコヴィッチなどが共演している。