低予算のB級ホラー映画ながら、北米だけで製作費の70倍以上の興行収入を記録した人気シリーズの第1作。 呪われた湖畔のキャンプ場を再開する協力員たちが姿の見えない何者かに次々と殺されていく惨事を描く、製作、監督ショーン・S・カニンガム、主演ベッツィ・パルマー、エイドリアン・キング、ケヴィン・ベーコン他共演のホラー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ショーン・S・カニンガム
製作:ショーン・S・カニンガム
脚本:ヴィクター・ミラー
撮影:バリー・エイブラムス
編集:ビル・フリーダ
音楽:ハリー・マンフレディーニ
出演
パメラ・ヴォーヒーズ:ベッツィ・パルマー
アリス・ハーディ:エイドリアン・キング
ジャック・バレル:ケヴィン・ベーコン
ビル・ブラウン:ハリー・クロスビー
ブレンダ・ジョーンズ:ローリー・バートラム
マーシー・カニンガム:ジャニーヌ・テイラー
ネッド・ルビンシュタイン:マーク・ネルソン
アニー・フィリップス:ロビー・モーガン
スティーヴ・クリスティ:ピーター・ブラウアー
ラルフ:ウォルト・ゴーニー
ティアニー巡査部長:ロン・キャロル
ジェイソン・ヴォーヒーズ:アリ・リーマン
アメリカ 映画
配給
ワーナー・ブラザーズ(世界)
パラマウント・ピクチャーズ(北米)
1980年製作 95分
公開
北米:1980年5月9日
日本:1980年8月2日
製作費 $550,000
北米興行収入 $39,754,600
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1958年、夏、ニュージャージー州、クリスタル・レイク。
前年に少年が溺れ死んだキャンプ場で、指導員の若い男女が惨殺される。
1980年6月13日、金曜日。
クリスタル・レイクのキャンプ場に向かおうとしてしていた指導員アニー・フィリップス(ロビー・モーガン)は、ダイナーに立ち寄りその場所を尋ねるが、人々に奇異な目で見られる。
トラック・ドライバーに途中まで送ってもらうことになったアニーは、現れた老人ラルフ(ウォルト・ゴーニー)から、”血のキャンプ”、”死の呪い”などと言われる。
ラルフが予言者気取りで嫌われ者だと言うドライバーから、1958年に惨殺事件があり、前年に少年が溺死したキャンプの不吉な話を聞かされたアニーは、それを気にもせずに現場に向かう。 キャンプの会長スティーヴ・クリスティ(ピーター・ブラウアー)は、既に到着していた指導員のアリス・ハーディ(エイドリアン・キング)、ビル・ブラウン(ハリー・クロスビー)、ブレンダ・ジョーンズ(ローリー・バートラム)らと施設再開の準備を始めていた。 スティーヴは、到着した指導員マーシー・カニンガム(ジャニーヌ・テイラー)、ネッド・ルビンシュタイン(マーク・ネルソン)、ジャック・バレル(ケヴィン・ベーコン)を歓迎する。 徒歩でキャンプに向かっていたアニーは、通りがかったジープに乗せてもらうものの、ドライバーの様子がおかしいことに気づき車から飛び降りる。 森に逃げ込んだアニーは、追って来たドライバーに喉を切り裂かれる。 その後、湖畔で皆と楽しんでいたブレンダは、対岸で誰かが監視しているような気配を感じる。 ネッドが溺れたために皆で助けるものの、彼がふざけただけだった。 部屋に蛇がいることに気づいたアリスはビルを呼び、皆も集まり騒ぎになる。 蛇を見つけたビルは、ナタでそれを殺す。 その後、ラルフを捜している警官が現れ、ラルフがおかしな予言を言いふらしていると指導員に伝えて警戒させる。 キッチンにいたアリスは、ラルフが現れたために驚き、キャンプは呪われているのでに立ち去るようにと警告される。 夕方になり、電気が点かないことに気づいたジャックらは、発電機を動かす。 ジャックとマーシーの仲のよい姿を気にしながら、人影を見たネッドはその場に向かう。 やがて嵐となり、ジャックとマーシーは、ネッドが殺されていることも知らぬまま、彼の死体が横たわるベッドの下で愛し合う。 そして、マーシーがトイレに行っている間にジャックは刺し殺され、彼女も斧で顔面を砕かれて即死する。 アリス、ビル、ブレンダは、遊戯室でモノポリーを楽しんでいたが、嵐が酷くなったために解散する。 町で用事を済ませてダイナーで食事したスティーヴは、キャンプ場に向かう。 洗面所で歯を磨いていたブレンダは、何かを感じながら部屋に向かう。 車が故障してしまったスティーヴは、通りがかったティアニー巡査部長(ロン・キャロル)のパトカーに乗せてもらう。 部屋に戻りベッドに入ったブレンダは”助けて”という声を聴き、アーチェリー場に誘き出されて殺される。 ブレンダらしき叫び声を聴いたアリスは気になり、アーチェリー場のライトが点いたことをビルに伝え、彼と共にブレンダの部屋に向かう。 血の付いた斧を見つけた二人は、ジャックらもいないことに気づく。 オフィスに向かった二人は、電話線が切られいたため車で町に向かおうとするものの、エンジンがかからないので仕方なく遊戯室に戻る。 雨が止み、死体発見の連絡を受けたティアニーは、スティーヴを降ろして現場に向かう。 キャンプ場に向かうスティーヴは、途中で”知人”に襲われる。 発電機が止まり、調べに行ったビルも殺され、彼の死体を見つけたアリスは取り乱してしまう。 遊戯室に戻り戸締りをして警戒するアリスだったが、ブレンダの死体が投げ込まれ、現れた車がスティーヴだと思い部屋を飛び出す。 それは、スティーヴの友人で、かつてキャンプで働いていたというパメラ・ヴォーヒーズ(ベッツィ・パルマー)だった。 動揺するアリスを抱きしめて落ち着かせたパメラは、ブレンダとビルが殺されたことを知らされる。 ブレンダの死体を確認したパメラは、呪われた場所であるにも拘らず、スティーヴが施設を再開したことを悔やむ。 20年以上前に、”ジェイソン”という少年が指導員の不注意で溺れ死んだことを、パメラはアリスに話す。 ジェイソンは自分の息子だとアリスに伝えたパメラは、彼女に襲いかかる。 抵抗したアリスは、暖炉の火かき棒でパメラを殴り車に向かうものの、アニーの死体を見て驚き、殺されて筒されたスティーヴを見つける。 発電機を動かしたパメラは電気を点けて、倉庫に隠れていたアリスに襲い掛かる。 パメラを殴り倒したアリスは、その場から逃げて遊戯室に戻る。 押入って来たパメラを再び殴って気絶させたアリスは、湖に向かう。 襲い掛かって来たパメラと格闘になったアリスは、パメラが落したナタで彼女の首を刎ねる。 翌朝、ボートで湖面に逃れていたアリスは、水中から現れた少年ジェイソン(アリ・リーマン)に襲われる。 保護された先の病院で目覚めたアリスは、自分以外の指導員全員が死んだとことを、その場にいたティアニーから知らされる。 自分を湖に引きずり込んだ少年ジェイソンが死んだかを、アリスは確認する。 見つからなかったとティアニーから言われたアリスは、ジェイソンはその場にいると呟く。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「13日の金曜日」(1980)
・「13日の金曜日 PART2」(1981)
・「13日の金曜日 PART3」(1982)
・「13日の金曜日 完結編」(1984)
・「新・13日の金曜日」(1985)
・「13日の金曜日 PART6 ジェイソンは生きていた!」(1986)
・「13日の金曜日 PART7 新しい恐怖」(1988)
・「13日の金曜日 PART8 ジェイソンN.Y.へ」(1989)
・「13日の金曜日 ジェイソンの命日」(1993)
・「ジェイソンX 13日の金曜日」(2002)
関連作
・「フレディVSジェイソン」(2003)
リブート・リメイク
・「13日の金曜日」(2009)
*(簡略ストー リー)
ニュージャージー州、クリスタル・レイク。
血のキャンプ”と言われる、湖畔の施設を再開しようとするスティーヴは、6人の指導員と共にその準備を始める。
若者は集まるが、独り遅れていたアニーが、途中で何者かに殺される。
やがて嵐になり、若者達は次々と殺され、アリス一人が生き残る。
恐怖で怯えるアリスは、仲間達の死体を見つけて動揺し、そこにスティーヴの友人である、キャンプで働いていたという女性パメラ・ヴォーヒーズが現れる。
パメラは、約20年前に息子”ジェイソン”を湖で亡くし、それを指導員の不注意だと決めつけて恨みを持っていたのだ。
キャンプの再開を歓迎できないパメラは指導員を次々と殺し、そして、生き残っていたアリスに襲いかかり、息子の復讐を果たそうとする・・・。
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その後、このシリーズの代名詞にもなる殺人鬼”ジェイソン”は、本作では溺死した少年として紹介され、クライマックスのみに登場する。
同じく終盤で姿を現す殺人犯で、その母親役ベッツィ・パルマーの異様な雰囲気と、凄まじい復讐への執念は本作で最大の見せ場となっている。
ストーリー性はなく、ただ単に若者が殺されていく様を描いた作品なのだが、予算が少ない中で、その殺人の手法やメイクなどは工夫が凝らされている。
公開当時は全く気にする存在でなかった、4年後の「フットルース」 (1984)でブレイクするケヴィン・ベーコンが、なんと言っても注目の存在だ。
驚きの真犯人である、終盤の出演だけでインパクト大のベッツィ・パルマー、生き残る指導員エイドリアン・キング、ハリー・クロスビー、ローリー・バートラム、ロビー・モーガン、ジャニーヌ・テイラー、マーク・ネルソン、キャンプの会長ピーター・ブラウアー、呪いの預言者である老人ウォルト・ゴーニー、巡査部長のロン・キャロル、少年ジェイソン役のアリ・リーマンなどが共演している。