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フランティック Frantic (1988)

学会でパリを訪れていた外科医が妻を誘拐され国際的な陰謀に巻き込まれる・・・
監督、脚本ロマン・ポランスキー、主演ハリソン・フォードエマニュエル・ セニエベティ・バックリー他共演のサスペンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■
監督:ロマン・ポランスキー

製作
ティム・ハンプトン
トム・マウント

脚本
ロマン・ポランスキー

ジェラール・ブラッシュ
撮影:ヴィトルド・ソボチンスキ
編集:サム・オスティーン
音楽:エンニオ・モリコーネ

出演
リチャード・ウォーカー:ハリソン・フォード

ミシェル:エマニュエル・セニエ
サンドラ・ウォーカー:ベティ・バックリー
ウィリアムズ:ジョン・マホーニー
エディ:アレクサンドラ・スチュワル

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

1988年製作 120分
公開
北米:1988年2月26日
日本:1988年7月
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $17,638,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
パリ
アメリカ人の外科医リチャード・ウォーカー(ハリソン・フォード)は、学会に出席するため、妻のサンドラ(ベティ・バックリー)と共にホテル向かう。

届けられたスーツケースが、自分達の物でないことに気づいたウォーカーは、空港に電話してシャワーを浴びる。

その後、サンドラがいないことに気づいたウォーカーは、ホテルのロビーで、支配人や警備主任と彼女を捜し始める。

ホテル内ではサンドラが見つからず、ウォーカーは通りのカフェにいた男から、女が無理やり車に乗せられ、連れ去られたことを聞く。
...全てを見る(結末あり)

ウォーカーが現場に向かうと、そこにサンドラのブレスレットが落ちていた。

ホテルの警備主任は、サンドラにはパリに恋人がいるのではないかなどと言い出し、接客係はサンドラが中東なまりの男と話をしていたのを目撃していた。

アメリカ大使館に向かったウォーカーだったが、大使館員ウィリアムズ(ジョン・マホーニー)らに、まともに取り合ってもらえない。

ホテルに戻ったウォーカーは、間違えられたスーツケースに手がかりがあるのではと考える。

ウォーカーはそれをこじ開け、クラブ”ブルー・パロット”の、”デデ”という男の存在を知る。

ブルー・パロットに向かったウォーカーは、デデの住所を聞き出すが、彼は既に殺害されていた。

デデの留守電のテープを持ち帰ったウォーカーがホテルの部屋に戻ると、部屋は荒らされていた。

ウォーカーは、留守電のメッセージを接客係に訳してもらい、ミシェル(エマニュエル・セニエ)という女がスーツケースを間違えたらしいことが分かり、彼は、デデのアパートで彼女を待ち伏せする。

アパートに現れて、デデの死に動揺するミシェルに、ウォーカーは事情を説明する。

二人はミシェルのアパートに向かい、その後スーツケースを取りに空港へ向かう。

ホテルにスーツケースを持ち帰った二人だったが、支配人や警察が現れたため、ウォーカーはミシェルをアパートに帰す。

ウォーカーは、部屋は夫婦喧嘩をして荒らしてしまい、サンドラには男がいたことにして支配人らを追い払う。

その後ウォーカーは、スーツケースの自由の女神の土産物などを調べるが、手がかりは得られなかった。

ミシェルのアパートに向かったウォーカーは、彼女の部屋に男がいることに気づき、屋根から部屋に忍び込む。

二人の男に尋問されているミシェルを、ウォーカーは機転を利かせて助け、その場を切り抜ける。

サンドラから電話があったことを知らされたウォーカーは、ミシェルと共にホテルに戻る。

ホテルで、犯人からの電話を受けたウォーカーは、サンドラの無事を確認する。

ウォーカーは、自由の女神の土産物が、サンドラを誘拐した犯人の目的だと知る。

ミシェルの部屋に侵入する際に、スーツケースが開いてしまい、自由の女神は屋根の上に放置されていた。

ミシェルがそれを取ろうとして地面に落としてしまい、割れた中には電子部品らしき物が入っていた。

そして、二人はそれを持って取引現場に向かい、やがてサンドラを乗せた車が現れるが、自由の女神を持っていたミシェルが、運び屋としての報酬を要求する。

そこに、ミシェルのアパートにいた男達が現れたため、サンドラを乗せた車は逃走する。

死んだ犯人の一人の所有物から、あるナイトクラブに目を付けたウォーカーとミシェルだったが、カフェにいた彼らの元に、連絡を受けた、ウィリアムズら大使館員が現れる。

そしてウォーカーは、自由の女神に隠されていた電子部品が、核爆弾の起爆装置だということを知らされる。

ウィリアムズらが、電子部品を大使館に持ち帰ろうとしたため、それが金になると考えたミシェルは、催涙スプレーを噴射し、ウォーカーを連れてその場から逃げる。

二人はナイトクラブに向かい、犯人であるアラブ人と会ったウォーカーは、取引場所に、市内にある自由の女神像を選び、彼らを呼び出す。

サンドラはウォーカーの元に戻るが、起爆装置を持ったミッシェルが報酬を要求する。

その時、現れたスパイと犯人とが銃撃戦となり、ミシェルが撃たれ息を引き取る。

ミシェルの死にショックを受けたウォーカーは、スパイの前で起爆装置をセーヌ川に投げ捨てる。

そして、ウォーカーは、無事だったサンドラと固く抱き合う。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
アメリカ人外科医リチャード・ウォーカーは、妻サンドラと共に、学会出席のためパリを訪れる。
ホテルでウォーカーは、スーツケースを間違えたことに気づき、その件で空港に連絡を入れてシャワーを浴びる。
しかし、その間にサンドラが姿を消してしまい、ウォーカーは彼女を必死に捜し始める。
周囲の真剣味のなさに焦るウォーカーは、間違えたスーツケースをこじ開けて手がかりを掴み、あるクラブに向かい、ミシェルという運び屋に接触する。
そしてウォーカーは、サンドラが国際的な陰謀に巻き込まれ、誘拐されたことを知り、ミシェルの協力を得て妻の消息を追うのだが・・・。
__________

少女への淫行罪を問われ、アメリカを出国していたロマン・ポランスキーが、「インディ・・」、「スター・ウォーズ」シリーズで人気絶頂であったハリソン・フォードと組んだ期待作として、大いに話題になった作品。

しかし、サスペンスに不可欠なスピード感や軽快さもなく、平凡な仕上がりに終わってしまった作品でもある。

話題作にも拘らず、興行的にも大失敗となり、北米興行収入は1800万ドル弱という結果で、製作費2000万ドルを回収することも出来なかった。

突然、妻を誘拐され、取り乱す夫の気持ちは分かるが、その主人公が起こす”ドジ”振りがユーモアなのかなど、製作者の描きたい意図が不明で、中途半端な演出が気になる。

熱演しいるハリソン・フォードは、外科医というより”インディアナ・ジョーンズ”がそのまま現代のパリに現れたような活躍を見せる。

エンニオ・モリコーネの、パリの雰囲気漂う美しい音楽は素晴らしい。

死なせることはないような気もする、翌年33歳違いのロマン・ポランスキーと結婚することになるヒロインの運び屋エマニュエル・セニエ、主人公の妻ベティ・バックリー、大使館員役のジョン・マホーニーなどが共演している。


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