周囲の変化についていけないモダン・ダンサーが戸惑いながら過ごす日常を描く、製作、監督、脚本ノア・バームバック、脚本、主演グレタ・ガーウィグ、ミッキー・サムナー、アダム・ドライバー、マイケル・ゼゲン他共演のコメディ・ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ノア・バームバック
製作
ノア・バームバック
スコット・ルーディン
ロドリゴ・テイクセリア
リーラ・ヤコーブ
脚本
ノア・バームバック
グレタ・ガーウィグ
撮影:サム・レヴィ
編集:ジェニファー・レイム
音楽監修:ジョージ・ドレイコリアス
出演
フランシス・ハラデー:グレタ・ガーウィグ
ソフィー・レヴィー:ミッキー・サムナー
レヴ・シャピロ:アダム・ドライバー
ベンジー:マイケル・ゼゲン
リード”パッチ”クラウス:パトリック・ヒューシンガー
ダン:マイケル・エスパー
コリーン:シャーロット・ダンボワーズ
レイチェル:グレイス・ガマー
アンディ:ジョシュ・ハミルトン
キャロライン:マヤ・カザン
ネッサ:ジャスティン・ルーペ
ナディア:ブリッタ・フィリップス
ジャネル:ジュリエット・ライランス
スペンサー:ディーン・ウェアハム
アメリカ 映画
配給 IFC Films
2012年製作 86分
公開
北米:2013年5月17日
日本:2014年9月13日
製作費 $3,000,000
北米興行収入 $4,069,830
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューヨーク、ブルックリン。
バレー・カンパニーに所属する27歳のフランシス・ハラデー(グレタ・ガーウィグ)は、親友のソフィー・レヴィー(ミッキー・サムナー)と暮らしていた。
ボーイフレンドのダン(マイケル・エスパー)から、一緒に暮らすことを提案されたフランシスだったが、ソフィーと借りている部屋を自分だけ出ることはできないと言ってそれを断る。
ソフィーからの電話に出たフランシスはパーティーがあることを知り、気分を害したダンと何となく別れる雰囲気になる。
ダンは、再び一緒に暮らそうとフランシスに伝える。
パーティーに向かい、ソフィーからレヴ(アダム・ドライバー)とベンジー(マイケル・ゼゲン)を紹介されたフランシスは、楽しい時間を過ごす。 ヴァンダービルト・アベニュー 682 アパートに戻ったフランシスは、ダンとのことをソフィーに話す。 ソフィーから、レヴが電話番号を知りたがっていると言われたためにOKしたフランシスは、早速、届いたメールに気づく。 翌日、カンパニーの主宰者コリーン(シャーロット・ダンボワーズ)にショーの数を増やしたいことなどを相談したフランシスだったが、事務仕事で忙しい彼女とまともに話ができなかった。 同僚ダンサーのレイチェル(グレイス・ガマー)と様々なことを話しながら、フランシスはレッスンを続ける。 出版社に勤めるソフィーを迎えに行ったフランシスは、憧れていたトライベッカにリサと部屋を借りることにしたと言われて戸惑う。 ソフィーが引っ越した後、空虚な日々が続くフランシスだったが、税金の払い戻しがあったために嬉しくなり、レヴを食事に誘う。 支払いをしようとしたフランシスは、クレジットカードが使えないと言われ、レヴが払おうとするのを断り、店を出てATMを探す。 手数料3ドルに迷いつつ現金を下ろしたフランシスは、途中で転びながら店に戻る。 フランシスが怪我をしていることに気づいたレヴは驚き、彼女をアパートに連れて行き手当てをする。 ソフィーが出て行ったことを知ったレヴは、一室が空くことをフランシスに伝える。 レヴと暮らすベンジーが女性二人を連れて戻り、フランシスが簡単な食事を作り、4人は楽しい時を過ごす。 キャサリン・ストリート 22 チャイナタウン フランシスは、レヴとベンジーと共に愉快に暮らし始める。 ある日、レヴの恋人ネッサ(ジャスティン・ルーペ)を紹介されたフランシスは、彼女から同居している理由を訊かれて経緯を話す。 ソフィーの弟と関係したことがあるネッサは驚き、そのことをフランシスに話す。 その後、出かけるレヴから家賃のことを訊かれたフランシスは1200ドルと言われ、950ドルの約束だったことをベンジーも確認して話はつく。 ベンジーから映画に誘われたフランシスは、金銭的に余裕がある彼が、嫌っている義父から援助してもらっていることを知る。 仕事を探しているベンジーはテレビの脚本を書いているのだが、うまくいかない可能性をフランシスに話す。 訪ねて来たソフィーに、レヴと付き合うことを勧めたフランシスは、夕方には帰ると言われて不満だったが、彼女と過ごす時間を楽しむ。 公演後にコリーンから、クリスマスのショーから外すと言われたフランシスは、解雇ではないが、ツアー後に将来について話をすることを提案される。 観に来てくれたソフィーに感謝したフランシスは、彼女の恋人リード”パッチ”クラウス(パトリック・ヒューシンガー)と共に飲みに行く。 トイレでフランシスからパッチが嫌いなはずだと言われたソフィーは気分を害し、彼と帰ろうとする。 自分が帰ると言うフランシスは、暫く休暇をとると二人に伝えてその場を去る。 アパートに戻ったフランシスは、散らかっていた部屋を片付け始め、ベンジーと話をする。 ソフィーと喧嘩をして仕事もなくなったとベンジーに話すフランシスは、家賃も払えないと言って嘆く。 ベンジーから、自分達が結婚するとレヴが思っていると言われたフランシスは、現状はそれどころではなく、そんな話は進展しない。 カメリア・アベニュー 214 カリフォルニア州、サクラメント 故郷に戻り両親に迎えられたフランシスは、家族と共にクリスマスを過ごす。 ニューヨークに戻りレイチェルのアパートに居候することになったフランシスは、彼女の友人である弁護士のアンディ(ジョシュ・ハミルトン)と妻ジャネル(ジュリエット・ライランス)の食事会に招待される。 フランシスは、アンディとジャネルがパリに部屋を持っていることを知る。 アンディから、パリに行く際には部屋を貸すと言われたフランシスは喜ぶ。 スペンサー(ディーン・ウェアハム)から、同僚のパッチの話をされたフランシスは、恋人のソフィーとは親友だと伝える。 パッチの転勤で二人が日本に引っ越すことを知ったフランシスは驚き、ソフィーが仕事を辞めたことをナディア(ブリッタ・フィリップス)から知らされる。 自分の恋愛や人生観などを話したフランシスは、帰り際に、週末にパリに行こうかと思うとアンディに伝える。 アンディから部屋を貸すと言われたフランシスは、彼に感謝する。 アパートに戻ろうとしたフランシスはベンジーと出くわし、連れのキャロライン(マヤ・カザン)を紹介される。 パーティーに誘われるものの、それを断ったフランシスは、2泊でパリに行くことを二人に話して別れる。 旅立ったフランシスはパリに着き、友人のアビーの電話にメッセージを残してアンディのアパートに向かう。 翌日もアビーに電話をするものの、メッセージしか残せないフランシスは、街を歩き回って過ごすしかなかった。 夜になり、ソフィーからの電話で、パッチとの日本行きを知らされたフランシスは、送別会に来てほしいと言われる。 無理だと伝えたフランシスは、来週、食事をすることを提案するものの、パッチの祖父の病気の治療でシカゴに行くと言われる。 旅行でもするようにと言われたフランシスは、そのうち考えると答える。 ブログを始めると言うソフィーから、クリスマスのショーを観なかったことを謝罪されるものの、気にしなくていいと伝えたフランシスは、ツアーのメンバーになれそうだと話してしまい、喜んでもらえる。 今、住んでいる場所を訊かれたフランシスは、日本にいる間に部屋を貸すと言われるものの、自分で借りるとソフィーに伝える。 ソフィーにパリにいることは話さなかったフランシスは、大好きと伝えて電話を切る。 結局、何もしないままニューヨークに戻ったフランシスは、アビーのメッセージに気づき、ディナーに誘われる。 コリーンと話し合ったフランシスは、ダンサーでは無理なので事務職で残ってほしいと言われるものの、他のカンパニーが決まりそうだと話してしまう。 私書箱 59968 ポキプシー 出身校の”ヴァッサー大学”に戻ったフランシスは、寮の管理人をしながらバイトもして何とか生活ができる状況だった。 ウエイトレスのバイトもするフランシスは、寄付のパーティーで議員の専属を任される。 その場にソフィーとパッチがいたために驚いたフランシスは身を隠す。 酔ったソフィーが議員と話している会話を聞いてしまったフランシスは、彼女が婚約したことを知り、思わず話しかけてしまう。 この場にいる理由を適当に話したフランシスは、ソフィーと言い争うパッチに車で寮まで送ってもらう。 その後、寮に現れたソフィーの酔いを醒ましてベッドで話したフランシスは、妊娠して流産したことを知り、様々なことで悩み苦悩する彼女を気遣う。 ニューヨークが恋しいと言うソフィーと話が盛り上がるフランシスは、一緒にブルックリンに戻り近くに住むことで意見が一致し、互いの愛を確認する。 翌朝、眠っているフランシスに感謝のメモを残して、ソフィーは部屋を出る。 ソフィーを追ったフランシスだったが、彼女は車で走り去る。 カンパニーの事務の仕事を始めたフランシスは、振付師として子供達のショーを企画し、ソフィーら友人達を招待する。 観に来てくれたベンジーと話したフランシスは、互いに未だに相手がいないことを確認する。 コリーンから個性的なショーだったと言われたフランシスは喜び、パッチと話すソフィーを見つめながら互いに微笑む。 アパートを借りたフランシスは、ポストに表示する名前の札を作る。 それをポストに入れてみたフランシスだったが、札が長過ぎたために折って差し込む。 ”FRANCES HA”
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*(簡略ストー リー)
ニューヨーク、ブルックリン。
バレー・カンパニーに所属する27歳のフランシス・ハラデーは、親友のソフィー・レヴィーと暮らしていた。
ところが、ソフィーが友人と憧れていたトライベッカで暮らすことになったために、フランシスは資金的に独り暮らしができなくなる。
ソフィーの紹介で知り合った、男性二人で暮らすレヴとベンジーのアパートの部屋が空いたために、そこを借りたフランシスは彼らとの愉快な生活が始まる。
しかし、ソフィーが恋人パッチと日本に引っ越すことを知り驚き、カンパニーのツアーから外されたフランシスは動揺し周囲の変化についていけなくなる・・・。
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当時交際中だったノア・バームバックとグレタ・ガーウィグの共同脚本を、彼自身が監督した作品。
名門大学は卒業したものの、その日を楽しく生きるだけで人生の目標を決めかねている女性が、周囲から取り残されていくことに気づきながらも、自分らしさを見つけようとする姿を描くコメディ・ドラマ。
登場人物達が愛する街ニューヨークの魅力を活かす演出としてモノクロ映像が使われ、様々な考えの人物が作り出す生活環境などの描写なども注目で、ノア・バームバックとグレタ・ガーウィグの感性が光る愛すべき作品に仕上がっている
その主人公を自然に演ずるグレタ・ガーウィグの演技は絶賛され、ゴールデングローブ賞では主演女優賞にノミネートされた。
また、グレタ・ガーウィグの故郷であるサクラメントが登場するばかりか、実の両親が両親役を演じている。
主人公とは親友以上の存在である心の友ミッキー・サムナー、主人公と一時同居する芸術家のアダム・ドライバー、主人公とは深い関係になりそうな雰囲気が漂う、脚本家を目指すマイケル・ゼゲン、ソフィー(ミッキー・サムナー)の恋人パトリック・ヒューシンガー、主人公と別れる恋人マイケル・エスパー、バレー・カンパニーの主宰者シャーロット・ダンボワーズ、ベンジー(マイケル・ゼゲン)の友人マヤ・カザン(エリア・カザンの孫/ゾーイ・カザンの妹)、主人公の同僚ダンサー、グレイス・ガマー(メリル・ストリープの娘)、主人公にパリのアパートを貸すジョシュ・ハミルトン、その妻ジュリエット・ライランス、その友人ブリッタ・フィリップスとディーン・ウェアハム、レヴ(アダム・ドライバー)のガールフレンド、ジャスティン・ルーペなどが共演している。