結婚や運命の人を待つことに戸惑いを感じる男性が紆余曲折の末に真実の愛を手に入れるまでを描く、監督マイク・ニューウェル、脚本リチャード・カーティス、主演ヒュー・グラント、アンディ・マクダウェル、クリスティン・スコット・トーマス他共演のロマンチック・コメディの秀作。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:マイク・ニューウェル
製作:ダンカン・ケンウォーシー
製作総指揮
ティム・ビーヴァン
エリック・フェルナー
脚本:リチャード・カーティス
撮影:マイケル・コルター
編集:ジョン・グレゴリー
音楽:リチャード・ロドニー・ベネット
主題歌:ウェット・ウェット・ウェット
出演
チャールズ:ヒュー・グラント
キャリー:アンディ・マクダウェル
トム:ジェームズ・フリート
フィオナ:クリスティン・スコット・トーマス
ガレス:サイモン・キャロウ
マシュー:ジョン・ハナー
スカーレット:シャーロット・コールマン
デヴィッド:デヴィッド・バウアー
ヘイミッシュ・バンクス:コリン・レッドグレイヴ
ヘンリエッタ:アンナ・チャンセラー
ジェラルド司祭:ローワン・アトキンソン
イギリス 映画
配給
Gramercy Pictures
Rank Film Distributors
1994年製作 117分
公開
イギリス:1994年5月13日
北米:1994年3月9日
日本:1994年10月8日
製作費 $4,400,000
北米興行収入 $52,700,830
世界 $245,700,830
■ アカデミー賞 ■
第67回アカデミー賞
・ノミネート
作品・脚本賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
チャールズ(ヒュー・グラント)は、同居人であるスカーレット(シャーロット・コールマン)と共に親友の結婚式に向かうものの、付添人であるにも拘らず遅れてしまう。
指輪も忘れてしまったチャールズは、なんとかその場を切り抜けて式は無事に終わる。
チャールズは、会場にいたアメリカ人のキャリー(アンディ・マクダウェル)が気になり、彼女のことについて友人フィオナ(クリスティン・スコット・トーマス)に尋ねる。
フィオナは、ファッション誌の元編集者であるキャリーが、金持ちしか相手にしないとチャールズに忠告する。
キャリーに話しかけるものの、まともに話もできなかったチャールズは会食の席でスピーチする。 チャールズはジョークを交え、自分にはとても結婚する勇気がないことを語り、新郎新婦を祝福する。 その後、キャリーに声をかけられたチャールズは、うまく誘うこともできずに別れてしまう。 友人のガレス(サイモン・キャロウ)とパートナーのマシュー(ジョン・ハナー)らと引き上げることになったチャールズは、一人車を降りてキャリーの宿に向かう。 キャリーはパブにいたのだが、式の出席者に絡まれそうになり、部屋に向かいチャールズを呼び、そして二人は愛し合う。 翌朝キャリーは、目覚めたチャールズに帰国することを伝えて、自分達の婚約はいつ発表するのかを問う。 戸惑うチャールズだったが、それがジョークだと分かり二人は別れる。 次の結婚式も遅れそうになったチャールズとスカーレットだったが、何とかそれに間に合う。 初めて式を執り行う司祭ジェラルド(ローワン・アトキンソン)の緊張する姿に苦笑するチャールズは、式の後でキャリーに再会する。 喜ぶチャールズだったが、キャリーにフィアンセのヘイミッシュ・バンクス(コリン・レッドグレイヴ)を紹介される。 ショックを受けたチャールズは落ち込み、マシューに励まされながら会食の席に着く。 その後、元恋人ヘンリエッタ(アンナ・チャンセラー)に失言して傷つけてしまったチャールズは、ヘイミッシュが所用で出かけたというキャリーに誘われて一夜を共にする。 数か月後、チャールズは、キャリーとヘイミッシュの結婚式の招待状を受け取る。 ある店で二人への贈り物を選んでいたチャールズは、その場に現れたキャリーのウェディング・ドレス選びに付き合う。 チャールズは、結婚を前に、男はもう十分だというキャリーから、30人以上の男性遍歴などを聞く。 聾唖者である弟のデヴィッド(デヴィッド・バウアー)との約束を忘れていたチャールズは、彼にキャリーを紹介する。 キャリーは、スコットランドでの結婚式にデヴィッドも招待してその場を去る。 チャールズはキャリーを追い、自分の気持ちを伝えようとするものの、それがうまく口に出せない。 キャリーは、チャールズの気持ちを察して別れを告げる。 スコットランドでのキャリーとヘイミッシュの結婚式の日、チャールズは再び遅れてしまう。 式は始まり、チャールズはキャリーの誓いの言葉を聞いて落胆してしまう。 それでもチャールズは、ガレスらとその場の雰囲気を楽しもうとする。 ヘンリエッタが現れたものの、彼女が以前とは違い安心したチャールズは、フィオナに声をかけられる。 チャールズは、キャリーとヘイミッシュの踊る姿を見ながら、彼女に惹かれていることと理想の人に出会えたとフィオナに伝える。 フィオナも男性に関心がないと思っていたのだが、彼女が自分に好意を抱いていると知ったチャールズは動揺する。 キャリーとヘイミッシュのスピーチが始まり祝福ムードの中、酔ったガレスが心臓発作を起こして倒れ、そのまま息を引き取る。 ガレスの葬儀で、マシューが”W・H・オーデン”の詩を引用して言葉を贈り、式には、ハネムーンを中止したキャリーも出席する。 キャリーと言葉を交わしたチャールズは、フィオナの兄トム(ジェームズ・フリート)と、お互いの結婚についてや運命の人を待つのが無駄かもしれないことなどを話す。 10カ月後。 トムは、25年前に会ったことがあると言われた女性を一目見て運命の人だと確信する。 チャールズは、現れたキャリーがヘイミッシュと離婚したことを知り動揺してしまう。 ヘンリエッタが教会に到着するものの、チャールズは混乱し、付添人のマシューやデヴィッドに式を中止するべきか相談して悩む。 時間となり、チャールズは心を決めてヘンリエッタを迎えるものの、司祭の言葉を聞き気持ちが変わる。 その時、デヴィッドが意見を伝えようとしてチャールズに話しかける。 チャールズはデヴィッドの手話を通訳し、愛しているのは別の女性であり、彼女と結婚するべきだと助言される。 それを司祭に伝えたチャールズは、ヘンリエッタに殴られてしまい式は中止となる。 帰宅したチャールズは友人らに慰められ、そこにキャリーが現れたために驚く。 雨の中、様子を見に来ただけだというキャリーを引き留めたチャーリーは、結婚に向いていない自分だが、教会で誰を愛していたか分かったことを伝える。 チャールズは、それが雨の中で立っているキャリーだということを伝えて、初めて会った時から同じ気持ちだと語る。 一生、結婚しないことが幸せにつながると言って、キャリーにそれが誓えるかを問うチャールズは、同意してくれた彼女にキスし、二人は愛を確かめ合う。 その後、ヘンリエッタ、デヴィッド、スカーレット、トムはそれぞれ結婚し、マシューは新しいパートナーを見つけフィオナはチャールズ皇太子と結婚する。 そして、チャールズとキャリーには息子が生まれ、幸せに暮らす。
...全てを見る(結末あり)
チャールズは、ヘンリエッタとの結婚を決意し、結婚式当日を迎える。
*(簡略ストー リー)
30歳を過ぎたチャールズは、容姿も性格も悪くはないのだが、自分の気持ちを相手に率直に伝えることができず、結婚にも戸惑いを感じる日々を送っていた。
そんなチャールズは、友人の結婚式で魅力的なアメリカ人女性キャリーに出会う。
一目でキャリーに惹かれてしまったチャールズは相変わらず思いを伝えられないものの、彼女と一夜を共にする。
翌日、帰国することになったキャリーと別れたチャールズだったが、次の結婚式で彼女と再会する。
喜ぶチャールズだったが、キャリーから婚約者のヘイミッシュを紹介されて落胆する。
その後チャールズは、キャリーからの結婚式の招待状受け取り心が沈む・・・。
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リチャード・カーティスが、数十回の結婚式への出席経験を基にした脚本の面白さは特筆すべきで、周囲をシラケさせる直前で和ませるようなイギリス人気質丸出しのどぎついジョークなど、ファンにはたまらなく楽しい作品。
マイク・ニューウェルの無駄のない軽快な演出、持ち味を活かした各個性が光る登場人物、また、様々なイギリス式の結婚式が実に興味深い快心作に仕上がっている。
第67回アカデミー賞では、作品、脚本賞にノミネートされた。
製作費440万ドルの作品は、北米興行収入が約5300万ドル、全世界ではなんと2億4600万ドルの大ヒットとなった。
見かけや性格は悪くないのだ、がじれったくなるキャラクターを彼らしい演技で好演するヒュー・グラントは、これ以後ハリウッドでも大活躍することになる。
主人公の心を射止めるアメリカ人女性アンディ・マクダウェル、主人公の友人ジェームズ・フリート、その妹クリスティン・スコット・トーマス、同じく友人サイモン・キャロウとパートナーのジョン・ハナー、主人公の同居人シャーロット・コールマン、主人公の弟役のデヴィッド・バウアー、ヒロインと結婚するコリン・レッドグレイヴ、主人公の元恋人役アンナ・チャンセラー、司祭役でローワン・アトキンソンなどが共演している。