トレードか引退かで悩むベテランのメジャーリーガーが恋人からも別れを告げられながら人生を懸けた試合に挑む姿を描く、監督サム・ライミ、主演ケビン・コスナー、ケリー・プレストン、ジョン・C・ライリー、ジェナ・マローン、ブライアン・コックス、J・K・シモンズ他共演のヒューマン・ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:サム・ライミ
製作総指揮
マーク・エイブラハム
ロン・ボズマン
製作
アーミアン・バーンスタイン
エイミー・ロビンソン
原作:マイケル・シャーラ
脚本:ダナ・スティーヴンス
撮影:ジョン・ベイリー
編集
エリック・L・ビアソン
アーサー・コバーン
音楽:ベイジル・ポールドゥーリス
出演
ケビン・コスナー:ビリー・チャペル
ケリー・プレストン:ジェーン・オーブリー
ジョン・C・ライリー:ガス・シンスキー
ジェナ・マローン:ヘザー・オーブリー
ブライアン・コックス:ゲリー・ウィーラー
J・K・シモンズ:フランク・ペリー
ビル・ロジャース:デヴィッド・バーチ
カーマイン・ジョヴィナッツォ:ケン・ストラウト
ヴィン・スカリー:本人
アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1999年製作 137分
公開
北米:1999年9月17日
日本:2000年1月29日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $35,168,400
世界 $46,112,600
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューヨーク。
ニューヨーク・ヤンキースとの対戦のため、ホテルに着いたデトロイト・タイガースの投手ビリー・チャペル(ケビン・コスナー)は、恋人ジェーン・オーブリー(ケリー・プレストン)を待つものの、彼女は現れなかった。
翌朝、先発の準備のために、同僚でキャッチャーのガス・シンスキー(ジョン・C・ライリー)に起こされたチャペルは、オーナーのゲリー・ウィーラー(ブライアン・コックス)の訪問を受ける。
チャペルの入団以来、家族のような付き合いをしてきたウィーラーは球団売却を決心したため、新オーナーが彼をトレードに出す方針だということを伝える。
ウィーラーはチャペルに引退を勧めるが、野球しか考えらない彼は答えを保留する。
そこにジェーンからの連絡が入り、チャペルは散歩に出かけた彼女を追ってセントラルパークに向かう。
ジェーンを見つけたチャペルは、仕事でロンドンに向かうという彼女から別れを告げられる。 ヤンキー・スタジアム。 その頃、午後6時発の予定だったジェーンの便は、整備のため出発が遅れることになる。 ヴィン・スカリーの実況で始まった試合に、チャペルは特別な思いを抱きながら挑む。 チャペルは、観衆の野次を消し去り、自分の世界に入り投球を始める。 空港ロビーでフライトを待つジェーンは、見たくない野球中継や過熱気味のファンに苛立ってしまう。 5年前、ニューヨーク。 2人は、直ぐにベッドを共にする仲になるが、チャペルは遠征のため旅立ってしまう。 有名人との交際に不安を感じていたジェーンだったが、4週間後に、再び試合でニューヨークを訪れたチャペルと再会する。 チャペルが、ニューヨークに遠征する時にしか会えない2人だったが、彼は春季キャンプ地のフロリダにジェーンを呼び寄せようとする。 一度は断ったジェーンだったが、チャペルに秘密でフロリダに向かうと、彼の部屋には他の女性がいた。 それぞれ自由な生活をするはずだった2人だったが、不安が頂点に達したジェーンは、その場を去ってしまう。 ベテランらしい投球を続けるチャペルは、3回までに5つの三振を奪う力投を見せる。 突然、ジェーンから電話のあったチャペルは、彼女の娘ヘザー(ジェナ・マローン)が、家出してボストンに行ってしまったことを知る。 そこに試合で滞在していたチャペルは、ヘザーを連れてニューヨークに向かう。 チャペルは、16歳で自分を産んだジェーンが、本当の恋をしたことがなく、怯えてしまうことをヘザーから知らされる。 ヘザーを、ジェーンの元に連れ帰したチャペルは、彼女との愛を確かめ合い、その後は離れていても、心は通い合っていた。 試合は6回表、打撃不審のガスが二塁打を放ち、続く打者のヒットで彼は生還する。 シーズンオフ、ジェーンと山に引き篭もっていたチャペルは、丸ノコで右手の手のひらを切ってしまい再起が危ぶまれる。 野球が全てのチャペルは苛立ち、支えとなっていたジェーンまで追い出してしまう。 腕が痛み始めたチャペルだったが、7回を完璧に投げきり、オーナーのウィーラーもスタンドに姿を現す。 5ヶ月ぶりにジェーンに会ったチャペルだったが、彼女は恋人ができたことを告げて2人は別れる。 8回表、スコアボードを見たチャペルは、自分の投球がパーフェクト達成に迫っていることを始めて知る。 マウンドに駆け寄ったガスに、余力がないと弱音を吐くチャペルだったが、ガスは彼を励まし投球を続けさせる。 元同僚で親友のデヴィッド・バーチ(ビル・ロジャース)を打席に迎えたチャペルは、彼にライトへの大飛球を打たれるが、ライトがフェンス際でジャンプしてキャッチする。 搭乗が始まったジェーンは、席をキャンセルしてチャペルの活躍を観戦し、彼は8回の攻撃も凌ぎベンチに戻る。 そして試合前日、ジェーンを食事に誘ったチャペルだったが、彼女はロンドンに旅立つ準備を始めていた。 ベンチのチャペルは、ウィーラーに引退するという言葉を書いたボールを渡し、最後のマウンドに向かう。 40歳のチャペルは、腕の痛みに耐えながら、いつものように集中しようとするが、彼の精神力も限界に達していた。 サードゴロと三振でツーアウトを奪ったチャペルは、名選手の息子でバットボーイでもあった新人、代打ケン・ストラウト(カーマイン・ジョヴィナッツォ)と対戦することになる。 大観衆が敵の投手チャペルに声援を送る中、ストラウトを内野ゴロに打ち取ったチャペルは、ついにパーフェクトを達成する。 同僚、相手チーム、そして観衆は、チャペルの偉業を称える。 翌日、空港のロンドン行き便のロビーに向かったチャペルは、そこでジェーンに出くわす。 チャペルは、ジェーンを追いロンドンに向かう予定だった。 チャペルは、人生最大の瞬間にジェーンと喜びを分かち合えなかった悲しさを彼女に伝える。 自分が必要とされていることを知ったジェーンは、チャペルに寄り添い固く抱き合う。
...全てを見る(結末あり)
地区優勝の懸かった一戦、監督フランク・ペリー(J・K・シモンズ)は、打撃不審のガスを外そうとするのだが、チャペルはそれを拒絶する。
__________
故障したジェーンのレンタカーを直したのがきっかけで、チャペルは彼女と知り合う。
__________
__________
__________
__________
__________
__________
__________
__________
__________
*(簡略ストー リー)
デトロイト・タイガースの投手ビリー・チャペルは、家族のように慕っていたオーナーのウィーラーから、チームの売却によるトレードの可能性を伝えられる。
ウィーラーは、チャペルに引退を勧めるのだが、野球しか考えられない彼は即答を避ける。
5年間付き合った、恋人ジェーンからも別れを告げられたチャペルは、地区優勝の懸かった大事な一戦のマウンドに向かう。
その頃、ロンドンに向かうジェーンは、見たくない野球中継を気にしながら、フライトの時間を待つ。
そして、いつものように、自分の世界に入ったチャペルは、人生を振り返りながらピッチングを始める・・・。
__________
ピューリッツァー賞受賞作家である、マイケル・シャーラが、1991年に発表した”For Love of the Game”の映画化。
3年後に「スパイダーマン」(2002)でブレイクすることになるサム・ライミが、男のロマンをしっとりと感じさせるストーリーに仕上げた作品で、試合の進行と同時に、主人公の脳裏に浮かぶ恋人との回想を挿入し、その試合に懸ける主人公の思いを、力強く描いている。
CGか合成かというところの、プロの速球の迫力などは、他の野球映画にない斬新さであり、ヴィン・スカリーの実況、実際のTV中継のような生々しい映像もなかなか凝っている。
満員のヤンキー・スタジアムのロケも見応え十分で、ファンの野次や、その臨場感も迫力ある。
低迷期に入ったケビン・コスナーは、野球好きが興じ、思いのままに演じ切り、その仕草や投球フォームなど無難に演じてはいる。
しかし、お決まりのラジー賞に、本作でもノミネートされてしまった。
残念ながら、製作費5000万ドルを、全世界興行でも上回ることが出来ずに終わってしまった作品でもある。
*
北米興行収入 $35,168,400
世界 $46,112,600
ジョン・トラボルタ夫人ケリー・プレストンは若く見えるために、突然、思春期の娘ジェナ・マローンが登場し驚いてしまう。
若くして子供を産んだシングルマザーで、恋に自信のもてない女性を好演している。
主人公の同僚でキャッチャーのジョン・C・ライリー、オーナー、ブライアン・コックス、監督のJ・K・シモンズなど、個性派が脇を固めている。