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第七機動部隊 Flat Top (1952)

太平洋戦争下で戦うアメリカ海軍飛行連隊の厳しい訓練と活躍を描く、監督レスリー・セランダー、主演スターリング・ヘイドンリチャード・カールソンキース・ラーセン他共演の戦争ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(戦争)


スタッフ キャスト
監督:レスリー・セランダー

製作:ウォルター・ミリッシュ
脚本:スティーヴ・フィッシャー
撮影:ハリー・ニューマン
編集:ウィリアム・オースティン
音楽:マーリン・スカイルズ

出演
ダン・コリアー中佐:スターリング・ヘイドン
ジョー・ロジャース中尉:リチャード・カールソン
バーニー・スミス少尉:キース・ラーセン
レッド・ケリー少尉:ウィリアム・フィップス
スネークヒップス・マッケイ少尉:ジョン・ブロムフィールド
ロングフェロー少尉:ウィリアム・シャラート
ジャッジ:トッド・カーンズ
ドロシー・コリアー:フィリス・コーテス
ウィリー:デイブ・ウィルコック
飛行連隊司令官:ウォルター・コイ
艦長:クランシー・クーパー
水兵:ジャック・ラーソン

アメリカ 映画
配給 モノグラム・ピクチャー
1952年製作 85分
公開
北米:1952年10月26日
日本:1962年5月26日


アカデミー賞
第25回アカデミー賞

・ノミネート
編集賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
朝鮮戦争下。
航空母艦上でジェット機の着艦を見守る飛行連隊司令官のダン・コリアー中佐(スターリング・ヘイドン)は、第二次大戦末期のことを思い出す。
__________

1944年。
戦隊指揮官として赴任したコリアーは、副官ジョー・ロジャース中尉(リチャード・カールソン)らの戦闘機の着艦を見守る。

レッド・ケリー(ウィリアム・フィップス)、スネークヒップス・マッケイ(ジョン・ブロムフィールド)、ジャッジ(トッド・カーンズ)、ロングフェロー(ウィリアム・シャラート)らが着艦する。

着艦復行の合図を無視した元カーレーサーのバーニー・スミス(キース・ラーセン)の行為を許さないコリアーは、ロジャースに、スミスに謹慎処分を伝えるよう命ずる。

スミスを気の毒に思うロジャースから意見されたコリアーは、部下たちを集めて話をする。
...全てを見る(結末あり)

自分たちはチームだと言うコリアーは、スミスのような行為は戦闘で死を招くと伝えてその場を去る。

ロジャースは、不満を口にする部下たちに、多くの戦闘を経験した指揮官のコリアーが敵機を撃墜した数は海軍で3位だと伝える。

翌日、飛行連隊司令官(ウォルター・コイ)に呼ばれたコリアーはスミスの話になり、懲戒処分ではなく謹慎で十分だと伝えてすべてを任される。

スミスを執務室に配属したことをロジャースに知らせたコリアーは、落ち込むだろうと言われるものの、飛行と同じ重要な任務だと伝える。

戦死した兄のことを想い飛行に特別な思いがあるスミスの気持ちをコリアーに伝えたロジャースだったが、決定したことだと言われる。

隊員たちの中にコリアーに対する不満が高まり、スミスに事務職を伝えたロジャースは、再び飛べると言って彼を励ます。

その時、突然、砲撃が始まり、甲板に上がった隊員は実弾演習だったことを知る。

本土の基地で一緒だったウィリー(デイブ・ウィルコック)との再会を喜ぶロジャースは、コリアーから、隊員たちの制服のことで注意される。

編隊飛行訓練で部下たちと共に飛び立ったコリアーは、厳しい訓練を続ける。

任務や行き先のことも知らされない隊員たちのストレスを考えたロジャースは、そのことをコリアーに伝えるものの、始めは皆そうだと言われる。

その後、隊員たちを集合させた司令官は、陸海軍の共同作戦について話し、フィリピンに向かい、マッカーサーの侵攻部隊の補佐をすることを伝える。

艦隊に加わる前に敵輸送船団を攻撃すると伝えた司令官は、作戦の説明をする。

一緒に飛べないスミスは気落ちしながら、隊員たちに声をかける。

翌早朝、スミスは、飛び立つ隊員たちを見守る。

コリアーの指揮下で敵船団を攻撃した部隊は、損害を受けずに帰艦する。

浮かれる部下たちを前にコリアーは、今回のターゲットは無防備だったと言うものの、飛行には問題なかったと伝える。

余計な無線通信を隊員たちに注意するコリアーは、今後は真剣に取り組むよう指示する。

コリアーが去った後で不満を口にする隊員たちに対し、ロジャースは、彼は命令を下す指揮官だと伝える。

犠牲者がなかった自分たちは優秀だと言うマッケイの言葉を聞いたケリーは、誰かが犠牲になる日が来ることを考えると妙な気分になると伝える。

初めての任務にしては上出来だったとコリアーに伝えたロジャースは、簡単な任務で自信を持たせ過ぎてはいけないと言われる。

常に緊張感を持たなければ手強い敵とは戦えないとロジャースに伝えたコリアーは、厳しくして優しくしても結果は同じだと言われる。

規則厳守の重要性を理解していないと言うコリアーは、それに従ってもらうとロジャースに伝えて彼を納得させる。

その後、国籍不明機の編隊の攻撃を受けるが、パイロットは飛び立てない。

敵は去り、次の攻撃に備え、損害を受けて破損した甲板の修理が行われ、コリアーは作戦内容を部下に伝える。

夜明けに飛び立ったコリアーらは敵機に遭遇し、損害がないまま敵を撃破して帰艦する。

今回も無傷で戻れたことが気になるケリーは、いつ運に見放されるか考えると落ち着かないと仲間たちに話す。

3機を撃墜したものの、敵機を牽制する作戦の指示に従わなかったロジャースを非難するコリアーは、自分に何かあった場合には、指揮官に選ばないよう司令官に進言しておくと伝える。

翌日、昨日の作戦ミスを理論的に説明するコリアーの話を理解した隊員たちは、彼を誤解していたことに気づく。

その後、大規模な作戦が開始されることになる。

妻ドロシー(フィリス・コーテス)からの手紙を受け取ったコリアーは、男の子が生まれたことを知る。

両親からの手紙を読むスミスは、立派なパイロットになっていることを誇りに思うという内容だったため、飛びたいことをロジャースに伝えるものの無理だと言われる。

集合したコリアーと隊員たちは、司令官から、上陸部隊支援のための作戦の説明を受ける。

作戦は開始され、飛び立ったコリアーらは、敵輸送機を撃墜して”零戦”と交戦する。

ジャッジが撃墜され、ケリーは負傷しながらも何とか帰艦する。

治療を受けたケリーは、コリアーやロジャースらに見守られながら息を引き取り、従軍牧師が祈りを捧げる。

翌日、出撃したコリアーの部隊は、島の敵飛行場の攻撃に成功する。

艦に敵機が迫り、コリアーらが戻れないため、司令官はスミスとトムソンと共に飛び立つ。

司令官とトムソンは撃墜され、スミスは味方が到着するまで戦い続ける。

コリアーらが戻り、スミスは敵機を撃墜して編隊に合流し作戦に参加する。

その後、上陸作戦は開始されて成功する。

帰艦したロジャースは、自分の考えが間違っていたことをコリアーに伝え、隊員たちが慕っていると伝える。

上からの指示で第一線を退くことになったと話すコリアーは、指揮官を任せるとロジャースに伝える。

コリアーに感謝し喜ぶロジャースは、隊員たちに知らせるようにと言われる。
__________

コリアーは、交代要員のパイロットが着艦することをロジャースから知らされる。

着艦の様子を見守るスミスは、着艦復行を無視したパイロットを謹慎処分にするよう部下に命ずる。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
1944年。
太平洋戦争下、航空母艦の飛行連隊指揮官に着任したダン・コリアー中佐は、部下に甘い副官ロジャースと隊員らに厳しく接する。
訓練を続ける隊員は、行き先も任務も知らされないままコリアーへの不満を抱くようになる。
初めての出撃で無傷で戻り浮かれる部下たちに対しコリアーは、小さなミスが死を招くことを理解させようとするのだが・・・。
__________

西部劇や冒険映画を多数てがけてキャリアを積んできた、レスリー・セランダーが監督した戦争映画。

太平洋戦争下での、アメリカ海軍飛行連隊の戦いを描く作品であり、新人パイロットたちに戦闘の厳しさを教え込む指揮官を主人公に、戦果を挙げる隊員たちの成長を描く作品。

アメリカ国防総省及び海軍全面協力による、実際の戦闘フィルムを多様した空中戦の迫力映像は見応えがある。
撮影は、第二次大戦後の1945年11月に就役した、航空母艦”プリンストン(CV-37)”で行われた。

第25回アカデミー賞では、編集賞にノミネートされた。

主演のスターリング・ヘイドンは、戦闘をゲームのように考える新人パイロットの命を守るために、厳しい訓練を続ける指揮官を好演している。

主人公の副官であり、部下たちのことも考えながら上官との関係に苦悩するリチャード・カールソン、着任直後に謹慎処分となり軍の厳しさを知るパイロットのキース・ラーセン、同じくパイロットのウィリアム・フィップスジョン・ブロムフィールドウィリアム・シャラートトッド・カーンズ、主人公の妻フィリス・コーテス、飛行連隊司令官のウォルター・コイ、艦長のクランシー・クーパー、水兵のデイブ・ウィルコックジャック・ラーソンなどが共演している。


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