朝鮮戦争下、師団撤退を支援するために前線に残った小隊の戦いを描く、監督、脚本サミュエル・フラー、主演リチャード・ベイスハート、ジーン・エヴァンス、マイケル・オシーア、無名時代のジェームズ・ディーン他共演の戦争ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:サミュエル・フラー
製作:ジュールス・バック
脚本:サミュエル・フラー
撮影:ルシエン・バラード
編集:ニック・デマッジオ
音楽:ロイ・ウェッブ
出演
デンノ伍長:リチャード・ベイスハート
ロック軍曹:ジーン・エヴァンス
ロネガン軍曹:マイケル・オシーア
ジョン・ウィーラー衛生兵:リチャード・ヒルトン
ギブズ少尉:クレイグ・ヒル
ホワイティ:スキップ・ホメイヤー
大佐:ジョン・ドーセット
ドッジー:ジェームズ・ディーン
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1951年製作 92分
公開
北米:1951年11月20日
日本:未公開
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
朝鮮戦争下。
アメリカ軍の師団1万5000名の撤退が決まり、それを完了させるために、ある小隊が前線に残ることになる。
小隊のロック軍曹(ジーン・エヴァンス)は、敵に連隊だと思わせるよう命令を受けていた。
敵の砲撃を受けた小隊は、その後、指揮官のギブズ少尉(クレイグ・ヒル)が敵弾に倒れ、ロネガン軍曹(マイケル・オシーア)が指揮を執ることになる。
小隊は、砲撃の着弾で見つかった洞穴に立て篭もり戦いに備える。
敵兵を前に、銃弾を放つことが出来なかったデンノ伍長(リチャード・ベイスハート)は、士官学校でトップの成績だった自分には、指揮官の才能がないことを悟っていた。 デンノは、兵士を死に追いやる指揮官になることには絶えられなかったのだ。 敵が小隊を誘き出すためのラッパを吹き始めたため、ホワイティ(スキップ・ホメイヤー)が、それを奪ってくるよう命令を受ける。 ラッパを奪ったホワイティはそれを吹き鳴らし、敵が動揺した隙に、ロネガンが取り残された兵士を救助しに行く。 二人は銃撃され、ロネガンは負傷しながら地雷原に入ってしまう。 それを助けに行った兵士は爆死し、続いてデンノが地雷原に向かう。 デンノはロネガンを担ぎ地雷原を脱出するが、彼は息を引き取る。 上官がロック一人となったデンノは、自分に降りかかろうとする重責を思い肩を落とす。 翌日ロックは、戦死者のヘルメットと銃でカモフラージュした兵士に見せかけ、敵の砲撃位置を確認し攻撃する。 しかし、敵は背後から迫り攻撃を仕掛け、小隊は洞窟に逃げ込む。 その後、敵が放った弾丸が洞窟で跳ね返り、ロックの腹部に当たってしまう。 そしてロックは、デンノに指揮を任せ静かに息を引き取り、小隊は撤退命令の時間まで洞窟で待機する。 小隊が撤退を始めようとした時、敵戦車と偵察兵が現れる。 デンノは、戦車をその場で破壊すれば、残骸で道路封鎖出来ると考える。 銃剣を小銃に装着したデンノは敵兵を狙うのだが、なかなか引き金を引けない。 しかし、指揮官となった今、デンノは後退りすることは出来ず敵兵を射殺する。 部下達が戦車を攻撃して破壊し、デンノは撤収命令を出すが、別の戦車と兵士が現れ攻撃を受ける。 負傷兵を撤退させ、敵を迎え撃ったデンノらは、その後、無事に後方部隊の陣営までたどり着く。
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*(簡略ストー リー)
朝鮮戦争下。
アメリカ軍師団が撤退を余儀なくされる。
そこで、ある小隊が前線に残ることになり、敵軍を食い止めるために連隊を装い抵抗する。
その中で、士官学校で優秀な成績を修めながら、非情な命令に疑問を持ち、指揮官としての資質を疑われ、自らそれに怯えるデンノ伍長は、戦死していく上官達を前に不安が募る。
そして、自分が指揮官になる時が来たデンノは、最後の戦いに向け覚悟を決めるのだが・・・。
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日本では劇場未公開に終わった作品。
アメリカ国内よりも、海外での評価が高い鬼才サミュエル・フラー初期の作品であり、彼にとってはメジャーの映画会社で作製され初めての作品。
B級作品と言ってしまえばそれまでだが、白雪の激戦地のセットやミニチュア映像など、当時としてはまずまずの迫力と、凝った作りにもなっている。
また、ただの戦争アクションではなく、優秀でありながら指揮官としての資質を疑われ、才能を発揮できない伍長の苦悩や、実際に部下の命を預かる立場になり、実戦で成長していく姿などを描いたシリアスなドラマでもある。
勇敢ではあるが、指揮官の地位に怯える伍長リチャード・ベイスハート、彼に後を任せて命を落とすジーン・エヴァンス、同じく軍曹のマイケル・オシーア、衛生兵リチャード・ヒルトン、先任指揮官クレイグ・ヒル、博学の兵卒スキップ・ホメイヤー、大佐のジョン・ドーセット、そして兵卒で、まだ20歳のジェームズ・ディーンも出演している。