サイトアイコン That's Movie Talk!

フィッシュ・タンク Fish Tank (2009)

恵まれない環境で育ち孤立する少女が母親の恋人に惹かれながら様々なことを体験しあがら成長する姿を描く、監督、脚本アンドレア・アーノルド、出演ケイティ・ジャーヴィスマイケル・ファスベンダーカーストン・ウェアリングによる青春ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(青春)

マイケル・ファスベンダー / Michael Fassbender / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:アンドレア・アーノルド

製作総指揮
クリスティーン・ランガン

デヴィッド・M・トンプソン
製作
ニック・ローズ

キース・カサンダー
脚本:アンドレア・アーノルド
撮影:ロビー・ライアン
編集:ニコラ・ショードゥルジュ
音楽:フォンソ・マーティン

出演
ミア・ウィリアムス:ケイティ・ジャーヴィス

コナー・オライリー:マイケル・ファスベンダー
ジョアンヌ・ウィリアムス:カーストン・ウェアリング
タイラー・ウィリアムス:レベッカ・グリフィス
ビリー:ハリー・トレッダウェイ

イギリス 映画
配給 IFC Films

2009年製作 123分
公開
イギリス:2009年9月11日
北米:2010年1月15日
日本:2009年8月4日
製作費 $3,000,000
北米興行収入 $373,100
世界 $2,357,850


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
イースト・ロンドン
15歳の少女ミア・ウィリアムス(ケイティ・ジャーヴィス)は、不仲の母ジョアンヌ(カーストン・ウェアリング)と妹タイラー(レベッカ・グリフィス)と、集合住宅で暮らしていた。

劣悪な環境で育ち、周囲とのトラブルが絶えないミアは孤立していたが、唯一ヒップホップ・ダンスにだけは熱中していた。

そんなミアは、私有地に鎖で繋がれている痩せこけた馬を逃がそうとして、ビリー(ハリー・トレッダウェイ)ら兄弟に襲われそうになるものの何んとか逃れる。

帰宅したミアは、母ジョアンヌの恋人コナー・オライリー(マイケル・ファスベンダー)に声をかけられ、彼が気になる存在になる。

翌日、再び私有地に向かったミアは、ビリーから荷物を返してもらう。
...全てを見る(結末あり)

その後、家ではパーティーが開かれ、ミアはジョアンナに邪魔者扱いされ、酒を飲み眠ってしまう。

夜になり、コナーはミアを抱き上げて部屋に連れて行き、靴などを脱がして眠らせてあげる。

翌日、コナーがドライブする車で、ミアら三人は川に向かい、彼が手掴みで魚を獲る。

川に入り足を怪我したミアは、コナーに傷を手当てされ、友好的なムードで時は過ぎる。

車の音楽でダンスを始めたミアは、ジョアンヌのとのことでコナーに口出しされ、気分を害して歩いて帰ってしまう。

民生委員に特別学校に通うことを勧められていたミアは、その気になれない。

ミアはダンサーになる夢があり、コナーの仕事場を訪ね、それを彼に語る。

コナーに、ダンサーの応募にチャレンジするよう励まされたミアは、彼からビデオ・カメラを借りる。

特別学校に行くようジョアンナに言われたミアは、それに反発し、暫く家に泊まることになったコナーには、それから逃げるなと助言される。

ミアは、母ジョアンナとコナーが愛し合っている場を見てしまい嫉妬する。

街でビリーを見かけたミアは、馬が気になりそれを彼に尋ね、その後、二人は楽しい時間を過ごす。

二人は、コナーの元に向かい小遣いをもらい親交を深める。

帰宅したミアは、ジョアンナから渡された学校の書類を捨ててしまい、それをコナーに批判される。

ミアは、他人が口出しすることではないと、コナーに意見する。

翌日、応募したダンサーのオーディションが開催されるという連絡を受けたミアは、その準備を始める。

そのことをコナーに知らせたミアは、ダンスを見せて欲しいという彼の前で踊る。

コナーはそれを褒めてミアを抱き寄せ、二人は愛し合ってしまう。

二人だけの秘密だと言って部屋に戻ったコナーは、翌朝、出て行ってしまう。

コナーの勤務先に連絡したミアは、彼が休んでいることを知り自宅に向かう。

エセックスティルベリー
コナーに会ったミアは、15歳の自分と愛し合ったことで罪悪感を感じていると彼に言われ、駅まで送られる。

しかし、ミアはコナーの家に戻り、彼が留守だったため、裏の窓から中に侵入する。

ミアは、居間にあったビデオカメラの映像で、コナーには妻子がいることを知りショックを受ける。

コナーらが戻ってきたことに気づき、家を出たミアは、彼の娘キーラに声をかけて連れ去る。

嫌がるキーラは逃げ出して川に向かってしまい、ミアは彼女を叱る。

興奮したキーラは川に落ちてしまい、ミアが彼女を助けて家に戻る。

キーラに家に帰るよう指示してその場を去ったミアは、街道でコナーに見つかって捕まり彼に殴られる。

コナーは、何も語らずにその場を立ち去る。

翌日、ミアはオーディションに向かい、自分の順番になり曲が流れるものの、何もせずに会場を後にする。

ビリーの元に向かったミアは、病気だった馬が射殺されたことを知りショックを受ける。

ウェールズカーディフに、知り合いがいると言うビリーに誘われたミアは旅立とうとする。

ミアは、母ジョアンナが、自分のCDを気に入り聴いていることに気づき、彼女に出かけることを伝える。

ジョアンナは素っ気ない返事で答えるが、ミアは彼女やタイラーと共に踊り始める。

迎えに来たビリーの元に向かったミアは、いつもいがみ合っているタイラーとの別れを惜しむ。

そしてミアは、車を追うタイラーを見つめながら旅立つ。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
イースト・ロンドン
15歳の少女ミア・ウィリアムスは、母ジョアンナと妹タイラーと共に集合住宅で暮らしていた。
劣悪な環境で育ったミアは、周囲とトラブルばかり起こして孤立していたのだが、ヒップホップ・ダンスにだけは熱中していた。
そんなミアは、母ジョアンヌの恋人コナーが気になる存在になる。
特別学校に入ることを勧められたミアだったが、その気になれない彼女には、ダンサーになる夢があった。
それをコナーに話して、彼に励まされたミアは、オーディションを受ける準備を始める。
そして、自分のありのままの姿を受け入れてくれるコナーに、ミアは心惹かれるようになるのだが・・・。
__________

”Wasp”(2003)で、アカデミー短編映画賞を受賞したアンドレア・アーノルドが、脚本を兼ねた作品。

ダンス以外の全てを拒絶する少女が、年上の男性へのほのかな愛情が芽生えたことで生ずる、心の変化と人生の探求が繊細に描かれている。

主人公のちょっとした表情や、ドキッとするような大胆な描写など、女性らしさを随所で感じさせる、アンドレア・アーノルドの演出手腕は実に興味深い。

第62カンヌ国際映画祭では審査員賞を受賞した。
アンドレア・アーノルドは、パルム・ドールにノミネートされた。
また、第63回英国アカデミー賞英国作品賞他を受賞して高い評価を受けた作品。

撮影当時16~17歳,主人公を演ずるケイティ・ジャーヴィスは、演技者としての経験はないまま主演に抜擢され、演技をしていると感じさせない、その表情や物腰は自然体そのものだ。

この後辺りから、各作品で抜きん出た存在感を示し人気急上昇するマイケル・ファスベンダーは、母親(カーストン・ウェアリング)の恋人役で、主人公の心を動かす男性を好演している。

主人公の妹レベッカ・グリフィス、主人公と親交を深める青年ハリー・トレッダウェイなどが共演している。


モバイルバージョンを終了