35歳まで両親と暮らす男性と彼を自立させるために雇われた女性の恋を描く、主演マシュー・マコノヒー、サラ・ジェシカ・パーカー、ズーイー・デシャネル、ジャスティン・バーサ、ブラッドレイ・クーパー、テリー・ブラッドショウ、キャシー・ベイツ他共演、監督トム・デイによるロマンチック・コメディ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:トム・デイ
製作
スコット・アヴァーサノ
スコット・ルーディン
製作総指揮:ロン・ボズマン
脚本
トム・J・アッスル
マット・エンバー
撮影:クラウディオ・ミランダ
編集:スティーヴン・ローゼンブラム
音楽:ロルフ・ケント
出演
トリップ:マシュー・マコノヒー
ポーラ:サラ・ジェシカ・パーカー
キャサリン”キット”:ズーイー・デシャネル
フィリップ”エース”:ジャスティン・バーサ
デモ:ブラッドレイ・クーパー
アル:テリー・ブラッドショウ
スー:キャシー・ベイツ
メリッサ:キャサリン・ウィニック
アクセルロッド:アダム・アレクシ=モール
バド:スティーヴン・トボロウスキー
ベヴ:ケイト・マクレガー=スチュワート
ジム:ロブ・コードリー
ジェフリー:タイレル・ジャクソン・ウィリアムズ
カフェの男性:パットン・オズワルド
カフェのウエイトレス:オーブリー・ダラー
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
2006年製作 97分
公開
北米:2006年3月10日
日本:未公開
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $88,715,190
世界 $128,406,890
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューオーリンズ。
35歳のトリップ(マシュー・マコノヒー)は、デート相手のメリッサ(キャサリン・ウィニック)と食事をしていいムードになり、彼女を自宅に誘い愛し合う。
突然、部屋に入って来た父アル(テリー・ブラッドショウ)に驚いたトリップは、メリッサから両親と暮らしているのかと訊かれる。
メリッサは憤慨してその場を去り、アルと妻のスー(キャシー・ベイツ)は、いつものように、未だに同居するトリップのことを心配する。
翌日、何も気にしないトリップは、友人のフィリップ”エース”(ジャスティン・バーサ)とデモ(ブラッドレイ・クーパー)に、親と同居することに問題はないと言い切る。
トリップのことで頭を抱えるアルとスーは、友人のバド(スティーヴン・トボロウスキー)と妻ベヴ(ケイト・マクレガー=スチュワート)から、息子がようやく自立したと知らされる。 ”恋人”を作ることが秘訣だと言われたアルとスーは、バドトベヴからある女性を紹介される。 両親と家具屋でソファを選んでいたトリップは、魅力的な女性ポーラ(サラ・ジェシカ・パーカー)と知り合い食事の約束をする。 帰宅したポーラは、今回の相手がキュートだとルームメイトのキャサリン”キット”(ズーイー・デシャネル)に話す。 実はアルとスーに雇われていた、男を自立させるスペシャリストのポーラは、トリップに会った印象を伝えて2人に自信を示す。 親としてするべきことは今までより厳しく接することだと助言したポーラは、トリップが必ず男として自立できるとアルとスーに伝える。 ヨットのセールスマンのトリップは、顧客アクセルロッド(アダム・アレクシ=モール)のヨットにポーラを誘い、その場で食事をする。 アクセルロッドが戻ったために焦るトリップだったが、ポーラが客を装い彼を助ける。 ポーラと再びデートをすることをエースとデモに話したトリップは、両親と同居していてはフラれると言われる。 その後、ポーラを誘うために家を訪ねたトリップは、迎えてくれたキットと話す。 ポーラと食事に出かけたトリップは、楽しい時間を過ごして、彼女を送って別れる。 獣医と手を組み愛犬を安楽死させることを装ったポーラは、トリップをその場に呼んで同情してもらう。 ポーラが落ち込んでいるため、サバイバルゲームに誘ったトリップは、エースとデモを紹介する。 4人は敵と対戦し、アウトになったエースは、その場に来ていたキットに惹かれてしまう。 ポーラの活躍で勝利したトリップらは満足する。 トリップの友人ともうまく付き合う必要があると考えるポーラは、ソフトウェア・クリエーターのエースは大金を稼ぎ、デモは会社を解雇されたことをキットに知らせる。 翌日、トリップからヨットの操作を教えてもらったポーラは、その後、食事をして帰宅する。 キットから、トリップとの時間を楽しんでいるようだと言われたポーラは、仕事が順調に進んでいるからだと伝える。 その頃トリップは、ポーラとの関係はそろそろ終わりになるだろうとエースとデモに伝え、彼女を両親の元に連れて行くと話す。 ポーラを自宅に招待したトリップだったが、アルとスーは、突然、彼女が現れたために驚いてしまう。 初対面の振りをするポーラはアルとスーに挨拶して、トリップは、両親とポーラがどんな反応をするかを確かめる。 アルとトリップは芝刈りのために庭に向い、息子が恋人を連れて来るのは別れる前触れだと、ポーラはスーに言われる。 攻めるしかないポーラは、トリップに迫り愛し合い一夜を過ごす。 翌朝、こっそり部屋を出たポーラはスーとアルに見つかってしまうが、全て順調であり、トリップは素晴らしい息子だと言ってその場を去る。 ガンショップでショットガンを手に入れようとしたキットは、店員ジム(ロブ・コードリー)に、銃で自殺すると思われる。 キットは鳥を撃ち殺そうと考えていたのだが、ジムは銃を売ろうとしない。 雑貨コーナーで買い物をしていたポーラが、トリップと愛し合ったことを知ったキットは、それはルール違反だと言って批判する。 同じ頃、初めての経験だと言って、トリップもポーラのことをエースとデモに話す。 その後、ポーラがカフェで他の男性(パットン・オズワルド)と親密な話をしているのを目撃してしまったエースは、彼女が男を口説く専門家だと気づき問い詰める。 それをトリップに知られたくないポーラは、何でもすると言って、キットとデートをさせることをエースに約束する。 ポーラに頼まれて、仕方なくエースに付き合ったキットは水族館に向い、数年前にポーラが、親と暮らす男性に恋をしたことなどを話す。 一晩中、鳴いている鳥に悩まされて眠れないという話をしたキットは、エアーガンで何とかできるかもしれないとエースに言われる。 トリップは、”甥”のジェフリー(タイレル・ジャクソン・ウィリアムズ)を連れてデモとポーラと共に野球を見に行く。 エアーガンを構えて鳥を待っていたエースとキットは、思わず求め合ってしまう。 そこに鳥が現れ、脅かすつもりだったエースは、BB弾を受けた鳥が死にそうになったために焦り、人工呼吸をして蘇生させる。 エースは、生き返った鳥に鼻を噛まれるものの、キットと愛し合う。 トリップとジェフリーがアイスクリームを買いに行ったため、ポーラの秘密をエースから聞いていたデモは、その件を誰にも話す気がないことと協力を約束する。 事実を知るべきだと言われたポーラは、ジェフリーは甥ではなく、6年前に亡くなったトリップの最初の恋人の息子だとデモから知らされる。 帰宅したポーラは、自分は最低の人間だと言って、トリップとは別れ、彼の両親との契約も解消するとキットに伝える。 ジェフリーが亡くなったトリップの婚約者の子だったことも話したポーラは、辛い過去を持つ彼を騙せないと言いながら、現れたエースとキットとの関係を知る。 問題を複雑に考えずに、トリップに好意を伝えるべきだとポーラはキットに助言される。 トリップが騙されるのを見ていられななっくなったデモはポーラとの約束を破り、彼女が両親に雇われて恋人になった、男を親離れさせるプロだと話してしまう。 自宅に戻ったトリップは料理を始めて、現れたポーラと両親と共に食事をする。 改まって発表をするトリップは、ポーラと一緒に暮らすことを決めたと言って彼女を驚かせる。 アルとスーは喜ぶが、同居するための改築計画を話すトリップは、全てを知ったことを3人に伝える。 自分が家を出れば満足だろうと両親に伝えたトリップは、その場を去る。 車に乗ったトリップを追ったポーラは、話を聞いてもらえない。 傷ついたトリップは、ジェフリーに励まされる。 アルとスーに料金を返金したポーラは、トリップに恋したことを見抜かれる。 失意のトリップは、デモとエースからロッククライミングに誘われて気分転換をするが、トカゲに指を噛まれて落下してしまう。 食べずに眠らないポーラを心配するキットは、彼女からコロラドの実家に戻ると言われる。 全てを無駄にするのかと言われたポーラは、本気になれる相手に出会えたのに、信じ合えなかったことが辛いとキットに伝える。 意識が戻ったトリップに、自分達は自立していると言うエースとデモは、幸せを掴むようにと励まされる。 家に荷物を取りに行ったトリップは、全裸で過ごしているアルに、なぜポーラのことを黙っていたのかを問う。 恋人を亡くして時間が必要だったトリップのことを考えていたアルは、バド夫妻にポーラを紹介されたことを伝える。 ポーラのお蔭で、バドの息子は幸せになったことをアルは話す。 スーとも話したトリップはポーラの件を謝罪され、彼女を雇ったものの、息子が出て行くことに寂しさを感じていたと言われる。 アルと二人だけの生活が不安だと言うスーは、嫌われた場合のこと思うと怖いと話す。 愛があれば大丈夫だと伝えたトリップは、スーを抱きしめる。 その後スーは、アル、デモ、エースとキット、そしてジェフリーを呼んで解決策を考える。 旅立つポーラとの別れを惜しんだキットは、彼女をエースの家に連れて行き部屋を見せる。 キットは、エースとデモと共にポーラを部屋に閉じ込めて、三人は、クローゼットの中を確認するよう指示する。 クローゼットを開けたポーラは、トリップが椅子に縛られて拘束されていることを知る。 カフェに向かったエースは、パソコンでキットとデモに部屋の映像を見せる。 アルとスーも、ジェフリーと共にその映像を確認する。 亡くなった恋人のことを聞いて止める気になったと言うポーラは、許してほしいとトリップに伝える。 許すと答えたトリップだったが、今迄に何人騙したかを訊き嫌みを言って、なぞこんな女になってしまったかを問う。 カフェの客の要望もあり、店内のモニターに映像を映したエースらは、ポーラが反撃し始めたために喜ぶ。 悪気はなかったと言うポーラに、それを信じるものの、何を考えているのか理解できないと伝えるトリップは、愛情があったのかを尋ねる。 もちろんあったと答えるポーラは、トリップと出会ったことで、空虚で惨めだった自分が不幸な女だと実感できたことを伝え、彼に感謝する。 ポーラに近づいたトリップは、一緒に楽しむ人生を提案して、二人は抱き合う。 エース、キット、デモや映像を見ていた人々、アルとスー、そしてジェフリーは満足し、トリップとポーラの幸せを願う。 その後、ヨットで海に出たトリップとポーラは、シャンパンを開けて愛を確かめる。 ヨットの方向を変えようとしたポーラがジャイブを知らせなかったために、トリップはブームが当たり海に落下する。 以前、噛まれたことがあるイルカが近づいてきたために焦るトリップだったが、イルカは挨拶しに来ただけだった。 バードウオッチングをしていたエースとキットは、その場で愛し合う。 アマゾン。 ようやく2人になれたアルとスーは、”Hit the Road Jack”を”Tripp/トリップ”に変えて歌い、息子の自立を喜ぶ。
...全てを見る(結末あり)
カフェのウエイトレス(オーブリー・ダラー)とジャングルを探検をしたデモは、近づいて来た猿と仲良くなる。
*(簡略ストー リー)
ニューオーリンズ。
35歳になっても両親と暮らすトリップは、ある日、魅力的な女性ポーラに出会う。
実はポーラは、トリップの自立を望む両親のアルとスーが雇った、息子を親離れをさせるプロだった。
そうとも知らずにポーラに惹かれたトリップは、友人のエースとデモと共に楽しむ、いつもと変わらない日々を送っていた。
トリップとポーラの順調な”交際”を知った両親は、思い通りに進んでいる計画に満足するのだが・・・。
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シリアスな役からアクション、そしてコメディまでをこなす実力派としてキャリアを重ねていたマシュー・マコノヒーと、子役時代から活躍し、テレビ・シリーズ”セックス・アンド・ザ・シティ”でブレイクしたサラ・ジェシカ・パーカーの共演が話題になった作品。
両親と暮らす男性と、親離れをさせるために男に近づくことを職業する女生との関係を描くという、少々、強引で乱暴とも言える内容の作品ではあるが、純粋なコメディなので、やや荒唐無稽なストーリーも許せてしまう。
能天気で奔放な主人公を演ずる、人間味を感じさせるマシュー・マコノヒーの味のある演技と、絶世の美女ではないが、人を引き付ける魅力のある、男を誘惑しながら自立させるプロのサラ・ジェシカ・パーカーの個性が生かされた、実に楽しい作品。
主人公の二人以外を描くシーンにパンチが足りない気もするが、双方を取り巻く友人や両親を演ずるスターが豪華なところも注目したい。
主人公の父親を演ずるテリー・ブラッドショウが、なかなか印象的な演技を見せている。
NFLのスタープレイヤー時代から映画出演していた彼は、当時で既に約30年のキャリアがある。
知名度を生かした端役程度が多かった彼だが、本作では主人公の父親を愉快に演じて、最高のパフォーマンスと言ってもいいのではないだろうか。(個人的に鑑賞した作品中で)
北米興行収入は約8900万ドル、全世界では約1億2800万ドルのヒットとなった。
風変わりなヒロインのルームメイト、ズーイー・デシャネル、主人公の友人ジャスティン・バーサとブラッドレイ・クーパー、主人公の両親テリー・ブラッドショウとキャシー・ベイツ、冒頭で主人公と付き合う女性キャサリン・ウィニック、主人公の顧客アダム・アレクシ=モール、両親の友人夫妻スティーヴン・トボロウスキーとケイト・マクレガー=スチュワート、ガンショップの店員ロブ・コードリー、主人公の亡くなった恋人の息子タイレル・ジャクソン・ウィリアムズ、ヒロインにカフェで口説かれる男性パットン・オズワルド、ウエイトレスのオーブリー・ダラーなどが共演している。