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エビータ Evita (1996)

アンドリュー・ロイド・ウェバー作曲、ティム・ライス作詞によるミュージカル”エビータ”(1978)の映画化。
祖国と国民への忠誠そして愛によりアルゼンチンの歴史に燦然と輝く伝説の女性”エバ・ドゥアルテ・ペロン”の波乱の人生をアラン・パーカー(製作、脚本兼)がエネルギッシュに描く、共同脚本オリヴァー・ストーン、主演マドンナアントニオ・バンデラスジョナサン・プライス他共演のミュージカル大作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(ミュージカル)


スタッフ キャスト ■
監督:アラン・パーカー

製作
ロバート・スティグウッド

アラン・パーカー
アンドリュー・G・ヴァイナ
脚本
アラン・パーカー

オリヴァー・ストーン
撮影:ダリウス・コンジ
編集:ジェリー・ハンブリング
美術・装置
ブライアン・モリス

フィリッペ・チューリュアー
音楽
アンドリュー・ロイド・ウェバー/作曲
ティム・ライス/作詞

出演
エバ・ドゥアルテ・ペロンマドンナ
チェ:アントニオ・バンデラス
フアン・ペロンジョナサン・プライス
アグスティン・マガルディジミー・ネイル
ドナ・フアナ:ヴィクトリア・サス
ホワン修道士:ジュリアン・リットマン
ブランカ:オルガ・メレディス

イライザ:ローラ・パラス

アメリカ 映画
配給 ハリウッド・ピクチャーズ
1996年製作 135分
公開
北米:1996年12月25日
日本:1997年1月25日
製作費 $55,000,000
北米興行収入 $50,047,180
世界 $141,047,180


アカデミー賞 ■
第69回アカデミー賞

・受賞
歌曲賞”You Must Love Me
・ノミネート
撮影・編集・録音・美術賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1952年7月26日、ブエノスアイレス
フアン・ペロン(ジョナサン・プライス)大統領夫人、”エビータ”エバ・ペロン(マドンナ)が死去し、国民は悲しみに暮れる。

その後、”聖母”エビータと呼ばれたエバの葬儀が、数十万人が参列し行われる。

チェ/ナレーター(アントニオ・バンデラス)は、その様子を伝え、エバの人生を回想し始める。
__________

1936年、フニン
15歳まで、生まれ故郷の村を出たこともなかったエバは、タンゴ歌手アグスティン・マガルディ(ジミー・ネイル)の愛人となり、巡業に同行する。

その関係も終わったエバは、辛い生活が続き、CMやグラビア・モデルなども経験し、その結果、次第に彼女の名は知られるようになり、男達の視線を集めるようになる。
...全てを見る(結末あり)

1943年6月。
軍事クーデターが起き、副大統領兼国防大臣兼労働局長のペロンは、大統領を操る陰の男となっていた。

1944年1月22日。
女優としても活躍していたエバは、あるパーティーでペロンと出会い、お互いの存在を知る二人は意気投合する。

エバはすかさず自分を売り込み、二人はたちまち恋に落ち、彼女はペロンに同伴し社交界にデビューする。

しかし、上流階級の人々や権力組織などの目は、ペロンエバに冷たい視線を浴びせる。

やがて、再び起きた軍事クーデターで、ペロンは拘束されてしまい、エバがラジオで労働者に呼びかけ民衆の心を掴む。

ペロンは引退を考え、静かな生活を送ることも考えるのだが、エバの励ましで民衆の支持を勝ち取り、彼は釈放されることになる。

その直後、1945年10月26日、ペロンエバは結婚して、労働党のバックアップの下、圧倒的な支持を得たペロンは大統領選に勝利し、翌年の6月4日、大統領に就任する。

そして、エバはファーストレディとなり、貧しい村の私生児として、劣悪な環境で育った少女時代を思い起こしながら、民衆に歓喜の声で迎えられる。

チェ(ナレーター)は、若くて美しく才能はあるものの、裏町の娘だったエバが、一気に頂点を極めてしまったことに矛盾を感じるが、彼女は自分だから出来たことと自負する。

民衆の心を知るエバは、自分を磨き上げてスターのように振る舞い、ヨーロッパ歴訪に旅立つ。

エバは、スペインでは大歓迎を受けたものの、イタリアではペロンムッソリーニを同一視され、法王からは勲章を授与されなかった。

フランスでは、戦争で疲弊しきった人々の心を癒し、疲労の極に達し倒れてしまいながらも、エバは”レインボー・ツアー”を成功させる。

しかし、特権階級の人々はエバを下げ墨み、暮らしが改善されない民衆は苛立ち始める。

国政に積極的に参加するエバは、慈善団体”エバ・ペロン財団”を設立し、巨額の資金を集め、彼女は各方面でそれを使い、再び民衆の心を捉える。

エバを副大統領へという声も上がる中、ファーストレディのやりたい放題の行動に、軍や政府内からは不満の声が上がる。

ペロンは、エバの行動力を評価して擁護するものの、各地でストや暴動など起き、彼らへの不満を訴える行動が頻発するようになる。

そんな時、エバは倒れてしまい病院に搬送され、末期の子宮癌と診断される。

一旦、退院したエバは、大統領府”カサ・ロサダ”の前に集まる民衆に向かい、最後の演説を始める。

1952年7月26日。
エバは、国民の回復を願う祈りの中で、永遠の眠りにつき、人々は悲しみに暮れる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
貧しい村の私生児として育ったエバ・ドゥアルテは、タンゴ歌手マガルディの愛人からモデル、そして女優となり、下積み生活を得て男達の注目を集めるようになる。
そんな時エバは、軍事クーデターと共に、大統領を影で操る存在となっていたフアン・ペロンと出会い恋に落ちる。
社交界にデビューしたエバは、上流や特権階級からの冷たい視線を受けながらも、ペロンを支え彼の大統領当選に貢献する。
やがてエバは、労働者の希望となり国民の心を捉え、”聖母” エビータと言われて輝きを増していくのだが・・・。
__________

アンドリュー・ロイド・ウェバーとティム・ライスによるミュージカル”エビータ”は、1978年、ロンドンの”ウエストエンド”で初演され、後にブロードウェイ公演でもロングランを記録した。

祖国と国民への忠誠そして愛により、アルゼンチンの歴史に燦然と輝く伝説の女性”エバ・ドゥアルテ・ペロン”の波乱の人生を、アラン・パーカー自身による脚本でエネルギッシュに映像化して、ドラマチックに描いたミュージカル大作。

会話を含めた90%以上のセリフが歌と音楽で構成されたダイナミックなストーリー、当時の国内情勢や街並みを見事に再現したセットや衣装、スケールの大きな場面展開も見応えある感動のドラマでもある。

当初、監督予定だったオリヴァー・ストーンが脚本に参加している。

北米興行収入は約5000万ドルに留まるが、全世界では約1億4100万ドルのヒットとなった。

第69回アカデミー賞では歌曲賞/”You Must Love Me”を受賞した。
・ノミネート
撮影・編集・録音・美術賞

国民的英雄”エビータ”エバ・ペロンをセックス・シンボルでもあるマドンナが演ずることで反対運動が起こり論議を呼んだが、彼女はそれにめげることなく、女神のようなエバ・ペロンを見事な歌唱力を活かし熱演している。

アカデミー賞では無視される結果になったマドンナだったが、ゴールデングローブ賞の女優賞を受賞した。

ドラマの進行役として登場するアントニオ・バンデラスフアン・ペロン役のジョナサン・プライス、タンゴ歌手アグスティン・マガルディジミー・ネイル、ヴィクトリア・サス、ジュリアン・リットマン、オルガ・メレディス、ローラ・パラスなどが共演している。


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