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世界中がアイ・ラヴ・ユー Everyone Says I Love You (1996)

恋に見放された作家とリッチな一家の恋愛模様を、ウディ・アレンが監督、脚本を兼ねて主演してミュージカルとして描くコメディ・ドラマ。
アラン・アルダゴールディ・ホーンドリュー・バリモアエドワード・ノートンナタリー・ポートマンジュリア・ロバーツティム・ロス他共演。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)

ウディ・アレン / Woody Allen 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督:ウディ・アレン

製作総指揮
J・E・ボーケア

ジーン・ドゥーマニアン
製作:ロバート・グリーンハット
脚本:ウディ・アレン
撮影:カルロ・ディ・パルマ
編集:スーザン・E・モース
音楽:ディック・ヘイマン

出演
ジョー・バーリン:ウディ・アレン

ボブ・ダンドリッジ:アラン・アルダ
ステフィ・ダンドリッジ:ゴールディ・ホーン
スカイラー・ダンドリッジ:ドリュー・バリモア
ジューナ”DJ”バーリン:ナターシャ・リオン
ホールデン・スペンス:エドワード・ノートン
ローラ・ダンドリッジ:ナタリー・ポートマン
ヴォン・シデール:ジュリア・ロバーツ
グレッグ・シデール:ロバート・ネッパー
チャールズ・フェリー:ティム・ロス
スコット・ダンドリッジ:ルーカス・ハース
レイン・ダンドリッジ:ギャビー・ホフマン
ケン・リズリー:ビリー・クラダップ

アメリカ 映画
配給 ミラマックス

1996年製作 101分
公開
北米:1996年12月6日
日本:1997年10月18日
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $9,714,480
世界 $16,104,770


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ニューヨーク
春を迎え、ホールデン・スペンス(エドワード・ノートン)とスカイラー・ダンドリッジ(ドリュー・バリモア)は、街角で愛を確かめ合う。

パーク・アベニュー”の高級アパートのペントハウスに住むスカイラーの義父ボブ(アラン・アルダ)は弁護士で、前妻との間には、ローラ(ナタリー・ポートマン)とレイン(ギャビー・ホフマン)の双子の娘がいた。

双子の二人はスカイラーの妹ジューナ”DJ”(ナターシャ・リオン)と大の仲良しで、ボブの息子スコット(ルーカス・ハース)は、秀才ではあるが、家族が民主党支持なのに対し、共和党を支持して皆を混乱させている。

スカイラーとDJの母親ステフィ(ゴールディ・ホーン)は、ボランティアや支援活動に没頭して忙しい毎日を送り、娘達の父ジョー・バーリン(ウディ・アレン)はパリ在住で、ボブとは親友だった。
...全てを見る(結末あり)

常に女性を追い求める作家であるジョーは、度々帰国してニューヨークに戻り、今でもステフィを想い続けて、ボブと三人で何でも話し合う仲だった。

ホールデンはスカイラーのために”ハリー・ウィンストン”で婚約指輪を購入し、自分の部下と娘の結婚をボブは喜ぶ。

レストランで、スカイラーと食事をしたホールデンは、デザートに指輪を乗せてプロポーズを演出しようとする。

ところが、それに気づかなかったスカイラーは指輪を食べてしまい、慌てたホールデンは彼女を病院に連れて行く。

幸い指輪は問題なく取り出せると分かり、二人は愛を確かめ合う。

8月。
DJはジョーとヴェニスで過ごして楽しむが、愛に見放されたと悲観する彼の心は沈む。

そんな時、DJの親友の母が精神科医で、その患者であった、結婚生活に満足していないヴォン・シデール(ジュリア・ロバーツ)を見かけて、ジョーを、魅力的な彼女と付き合わせようとする。

翌朝、ジョギングをするヴォンを追ったジョーは、道に迷いながら彼女と鉢合わせとなるが、息切れしている時に、夫グレッグ(ロバート・ネッパー)が現れ、彼女はその場を去る。

ヴォンが”ティントレット”の研究書をを手掛けていることを知っていたDJは、ジョーに美術書を渡し、彼女を美術館で射止めさせようとする。

ジョー、興味のなかった美術を学び、出くわしたヴォンに俄かに覚えた”ティントレット”のついての知識を語る。

二人は意気投合し、ヴォンはジョーの生き方などに感銘を受けて彼に惹かれ始める。

何んとなく罪悪感を感じるジョーを煽り、DJは彼をあるパーティーに連れて行く。

そこでDJは、5日前に知り合ったゴンドラ漕ぎをする詩人の青年と、1月に結婚すると言い出し、ジョーはそれに反対する。

会場を後にしたジョーはヴォンと出くわし、彼女に建築物などについて語り始める。

ヴォンはその言葉に聞き惚れて倒れそうになり、ジョーの虜になり、彼にキスしてしまう。

翌日、ジョーはパリへ、DJはニューヨークに向かうのだが、彼女は空港でケン・リズリー(ビリー・クラダップ)と出会い、ゴンドラ漕ぎの青年を諦めて彼に恋してしまう。

秋。
ステフィの誕生パーティーが開かれ、彼女の嘆願で釈放された犯罪者チャールズ・フェリー(ティム・ロス)が訪ねて来る。

家族は、戸惑いながらもフェリーを歓迎するのだが、スカイラーがテラスで彼にい寄られてキスしてしまう。

その頃ヴォンは、ニューヨークに戻ったジョーのことを想い、そして再会した二人は愛し合う。

スカイラーは、ホールデンとの婚約を解消し、それを知ったボブとステフィは、今度の相手がフェリーだと聞いて驚き困惑してしまう。

同じ頃、DJもケンと別れてラップ歌手と付き合い始める。

スカイラーは、フェリーと紅葉の森にドライブに向かうが、彼は、脱獄した刑務所仲間と合流する。

フェリーらは、店に強盗に入り警察に追われ、スカイラーは森の中に置き去りにされる。

ヴォンは、ジョーに誘われてパリに向かい、彼のアパートが気に入る。

スカイラーとホールデンは寄りを戻し、ボブとステフィは安心する。

感謝祭
夕食後に倒れたスコットは病院に運ばれるが、そのお蔭で脳の酸素欠乏が改善される。

思想が一転したスコットは、民主党支持に変わり、ボブはそれを喜ぶ。

クリスマス。
家族はパリで過ごしていたが、ホテルに現れたジョーは、ヴォンが去ってしまったことを知らせる。

ジョーが夢をかなえてくれたことで、ヴォンは夫グレッグとの生活に対する悩みがなくなったというのだ。

その夜、”シネマテーク・フランセーズ”。
風邪をひいたボブに代わり、ジョーはステフィをエスコートして、“グルーチョ・マルクス・パーティー”に出席する。

二人は、昔話に花を咲かせて会場を抜け出し、セーヌ川のほとりの思い出の場所に向かう。

ダンスを踊り、結婚していた当時やその後を語り合った二人は、仲の良い友人であることを確認する。

様々なことがあった一年だったが、家族はイヴの夜を楽しむ。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
弁護士のボブと社会活動家の妻ステフィは、それぞれの連れ子と共に裕福な暮らしをしていた。
ステフィの娘スカイラーは、ボブの部下であるホールデンと婚約する。
スカイラーと妹DJの実の父で、作家のジョー・バーリンは、パリ在住でボブとは親友であり、ステフィと三人で何でも話し合える仲だった。
そんなジョーは、恋に見放されて悲観的になり、悩む日々を送っていた。
夏休み、娘DJとヴェニスにバカンスに行ったジョーは、魅力的な女性ヴォンを見かける。
DJは、たまたまヴォンのことを知っていたため、彼女が結婚生活に満足していないことをジョーに伝える。
ジョーはDJに後押しされて、ヴォンに接近し、意外にも彼女の心を射止めることができるのだが・・・。
__________

ウディ・アレンが、ベテランや若手の実力派を揃え、長年の夢だったというミュージカルに挑戦したことは非常に興味深い。

しかし、新たな試みとしてのアイデアは買うが、主演も兼ねるウディ・アレンの脚本の面白さを、歌や踊りがやや邪魔しているような感じもする。

それはともかく、マルクス兄弟の「御冗談でショ」”Horse Feather”(1932)の中のミュージカル・ナンバーからとった原題、更には、クライマックスの”グルーチョ・マルクス・パーティー”で、ウディ・アレングルーチョ・マルクスに似ていることなど、オマージュ的な演出、描写は映画ファンにはたまらなく嬉しい。

恋に見放されて悲観する小説家であり、家族や元妻に支えられながら人生を楽しむことになるウディ・アレン、その親友でリッチな弁護士アラン・アルダ、その妻で主人公の元妻役ゴールディ・ホーン、その娘役のドリュー・バリモアと婚約するエドワード・ノートン、もう一人の娘役ナターシャ・リオン、ボブ(A・アルダ)の双子の娘ナタリー・ポートマンギャビー・ホフマン、息子ルーカス・ハース、主人公と付き合う女性ジュリア・ロバーツ、その夫ロバート・ネッパー、犯罪者のティム・ロス、そして、スカイラー(D・バリモア)と恋に落ちる青年でビリー・クラダップなど、超豪華キャストも注目だ。


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