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エベレスト Everest (2015)

1996年に起きた、エベレストでの大量遭難事故の当事者であるベック・ウェザースが2000年に発表した著書”Left For Dead: My Journey Home from Everest”を基に製作された作品。
製作、監督バルタザール・コルマウクル、主演ジェイソン・クラークジョシュ・ブローリンジョン・ホークスマイケル・ケリーエミリー・ワトソンジェイク・ジレンホールサム・ワーシントンロビン・ライトキーラ・ナイトレイ他共演の山岳アドベンチャー実録ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー

ヴァネッサ・カービー / Vanessa Kirby / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:バルタザール・コルマウクル

製作
ティム・ビーヴァン
エリック・フェルナー
バルタザール・コルマウクル
ニッキー・ケンティッシュ・バーンズ
タイラー・トンプソン
ブライアン・オリヴァー
製作総指揮
アンジェラ・モリソン
ライザ・チェイシン
エヴァン・ヘイズ
ランドール・エメット
ピーター・マルーク
マーク・マルーク
原作
”Left For Dead: My Journey Home from Everest”
ベック・ウェザース
脚本
ウィリアム・ニコルソン
サイモン・ボーファイ
撮影:サルヴァトーレ・トティーノ
編集:ミック・オーズリー
音楽:ダリオ・マリアネッリ

出演
ロブ・ホールジェイソン・クラーク
ベック・ウェザースジョシュ・ブローリン
ダグ・ハンセン:ジョン・ホークス
ジョン・クラカワーマイケル・ケリー
ヘレン・ウィルトン:エミリー・ワトソン
アンディ“ハロルド”ハリスマーティン・ヘンダーソン
マイク・グルームトーマス・ライト
アン・ドルジェ:アン・フーラ・シェルパ
キャロライン・マッケンジー医師:エリザベス・デビッキ
難波康子森尚子
ルー・カシシケ:マーク・ダーウィン
ジョン・タースケ:ティム・ダンテイ
スチュアート・ハッチスン:ディミトリ・ゴリトサス
スコット・フィッシャージェイク・ジレンホール
アナトリ・ブクレーエフイングヴァール・E・シーグルソン
ニール・ベイドルマン:トム・グッドマン=ヒル
ロプサン・ジャンブ:ペンバ・シェルパ
サンディ・ヒル・ピットマンヴァネッサ・カービー
シャーロット・フォックス:エイミー・シンドラー
ガイ・コター:サム・ワーシントン
ピーチ・ウェザーズ:ロビン・ライト
ジャン・アーノルド:キーラ・ナイトレイ
メグ・ウェザーズ:ミア・ゴス
バブ・ウェザーズ:ストルムル・ヨン・コルマウクル・バルタサールソン
デイヴィッド・ブリーシヤーズマイカ・ハウプトマン
エド・ヴィエスチャーズクライヴ・スタンデン
イアン・ウッダル:ジャスティン・サリンジャー
マダン中佐:ヴィジャイ・ラマ
副操縦士:アヴィン・シャー

アメリカ/イギリス/アイスランド 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2015年製作 121分
公開
イギリス:2015年9月18日
北米:2015年9月18日
日本:2015年11月6日
製作費 $55,000,000
北米興行収入 $43,482,300
世界 $202,394,680


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1953年、ニュージーランド出身の登山家エドモンド・ヒラリーチベット出身のシェルパテンジン・ノルゲイによりエベレストの初登頂が成功した。

約40年後の1992年、ロブ・ホールエベレスト商業登山を開始し、4年間に19人の顧客の登頂を成功させた。

1996年。
ロブ・ホールに続き、スコット・フィッシャー他、20以上の遠征隊が、エベレスト登頂を競っていた。

6週間前、ニュージーランドクライストチャーチ
商業登山専門のガイド会社”アドベンチャー・コンサルタンツ”のロブ・ホールジェイソン・クラーク)、チームマネージャーのヘレン・ウィルトン(エミリー・ワトソン)とガイドのガイ・コター(サム・ワーシントン)らは、出発の準備をする

ロブは、雑誌”Outside”のアメリカ人記者ジョン・クラカワーマイケル・ケリー)が今回の登山に加わったことをヘレンに伝える。
...全てを見る(結末あり)

クラカワーは正規の料金を払わないのだが、雑誌の表紙に自分達が載ることをロブはヘレンに話す。

妊娠中の妻ジャン・アーノルド(キーラ・ナイトレイ)に心配いらないと伝えたロブは、女の子だと言う彼女に、子供が生まれる前に戻ることを約束して別れる。

1996年、3月30日、ネパールカトマンズ
アメリカ人の病理学医ベック・ウェザースジョシュ・ブローリン)、ダグ・ハンセン(ジョン・ホークス)、クラカワーは、同じ”アドベンチャー・コンサルタンツ”に参加することを知り、自己紹介をする。

バスで現地に向かうベックは、ダグが普段は大工や郵便局員をしていることを知る。

ベックは、去年ダグが、エベレスト南峰まで到達したことをクラカワーから知らされて驚く。

アドベンチャー・コンサルタンツ”の顧客を集めたロブは、ガイドのマイク・グルームトーマス・ライト)やアンディ“ハロルド”ハリスマーティン・ヘンダーソン)を紹介し、5月10日が登頂予定であることを伝える。

過酷な登頂を目指すため、40日かけて肉体と精神を鍛えると言うロブは、最高齢のオーストラリア人麻酔科医ジョン・タースケ(ティム・ダンテイ)や最年少のカナダ人心臓専門医スチュアート・ハッチスン(ディミトリ・ゴリトサス)、七大陸最高峰のうち六峰の登頂に成功している日本人の難波康子森尚子)を紹介する。

ルクラテンジン・ヒラリー空港、標高2845m。
ヘリコプターで到着したロブらは、徒歩でナムチェ・バザール(3440m)に向かう。

ダグは、参加料を値引きしてくれたことをロブに感謝し、ベックは、高地の順応に遅れる。

エベレスト山頂を眺めながら、去年なぜ諦めたのかをダグに尋ねたベックは、悪天候の南峰で午後2時には引き返す約束だったため、自分の指示で戻ったとロブが話す。

無事に下山するまでが料金の内だと付け加えたロブは、先を急ぐ。

タンボチェ僧院(3867m)に立ち寄った一行は、トクラの登山者慰霊碑(4877m)を過ぎ、ベースキャンプ(5364m)に到着する。

IMAX撮影隊、南アフリカ遠征隊などを確認したロブは、既に到着していたヘレンに迎えられ、彼女は顧客に挨拶する。

ヘレンは、シェルパ頭のアン・ドルジェ(アン・フーラ・シェルパ)を紹介して、顧客を休息させる。

マウンテン・マッドネス”の隊長で、アメリカ人のスコット・フィッシャージェイク・ジレンホール)に声をかけられたロブは、記者のサンディ・ヒル・ピットマンヴァネッサ・カービー)が顧客だと知らされる。

クラカワーを奪われたと言うスコットだったが、ロブは本人が決めたとことだと反論する。

その後ロブは、顧客に医師キャロライン・マッケンジー(エリザベス・デビッキ)を紹介し、彼女は、薄い酸素に順応する体づくりの予定知らせる。

低体温症に注意することが必要であり、言語不明瞭や異常行動により、8000m地点でも暑いと言って全裸になった者もいることをキャロラインは伝える。

その他にも起こりうる症状をキャロラインが語った後で、自分達がついているので大丈夫だとロブは伝える。

翌日、ロブらは第1キャンプ(5944m)に向い、体を慣らし始める。

4月23日、第2キャンプ(6492m)。
体調が悪そうなダグの様子を気にするロブは、ベースキャンプに戻り、キャロラインに診てもらうよう指示する。

結婚記念日を忘れていたベックは、妻ピーチ(ロビン・ライト)からFAXが来ていることを確認して、衛星電話で彼女に連絡する。

テキサス州、ダラス
ベックからの電話を受けたピーチは、結婚記念日のことを言われて、娘メグ(ミア・ゴス)と息子バブ(ストルムル・ヨン・コルマウクル・バルタサールソン)と話をする。

登山先からベックが電話をしてきたことが初めてだったため、それを気にするピーチは、多くを語らず電話を切る。

ローツェ・フェース(7132m)。
悪天候のためベースキャンプに引き返すことになったロブらは、アイスフォールに渡した梯子が混雑しているために待機する。

寒さで指の感覚がなくなったベックは、梯子を渡る途中で付近の氷が砕け、そのショックで足を踏み外す。

スコットに二人乗れることを確認したロブは、梯子を渡ってベックを助ける。

登頂の保証がないのはいいが、渋滞が原因で死ぬのは納得できないとロブに伝えたベックは、料金の6万5000ドルのことを口に出して不満を訴える。

その夜、各隊の代表者とガイドを集めたロブは、協力し合う登頂計画を立てることを提案する。

南アフリカ隊のイギリスイアン・ウッダル(ジャスティン・サリンジャー)は、これはビジネスだと言って、好きな時に登頂することを伝えてその場を去る。

登頂予定日が同じ5月10日のスコットに、協力し合う提案をしたロブは、それを受け入れてもらう。

翌日、双方の話し合いが行われ、アン・ドルジェスコット隊のシェルパ、ロプサン・ジャンブ(ペンバ・シェルパ)は協力し合うことを確認し、酸素ボンベの設置場所なども決められる。

スコット隊のロシア人のガイド、アナトリ・ブクレーエフイングヴァール・E・シーグルソン)は、無酸素で登頂すると言い張る。

自分の隊のガイドには酸素ボンベを使うよう指示したロブは、ローツェ・フェースより上のロープを、協力して張ることも確認する。

最終準備を追終えたロブは、ジャンから連絡があったことをヘレンから知らされ、生れてくる子が女の子だと分かりそれを喜ぶ。

顧客にそれを知らせたロブは、皆に祝福される。

その後、なぜ、エベレストに登るのかという話になり、ダグは、今回の登山資金の調達に協力してくれた、地元の小学生のために登ると話す。

自分のような平凡な男でも夢を追えることを子供達に知らせて、頑張ってもらいたいとダグは語る。

そしてダグは、自分がエベレストに登る理由は、登れるからだと答え、あれほどの素晴らしさを体験できることを考えると、それにチャレンジしないのは罪だと話す。

ロブらは皆、それに同感する。

ジャンに電話をしたロブは、明日アタックを開始して、登頂は予定通り5月10日だと伝える。

子供のことを話したロブは、いつか生まれてくる”サラ”と共に登山をしようとジャンに提案する。

”サラ”という名前が気に入らないジャンだったが、ロブに愛を伝え、彼も同じ気持ちだと答えて電話を切る。

翌日、ヘレンに見守られながらロブらは出発して、第1キャンプ(5944m)に向かう。

スコットの友人である歯科医デイル・クルーズが、高所性脳水腫だとアメリカ人ガイドのニール・ベイドルマン(トム・グッドマン=ヒル)から知らされ、ロブらは次の目的地に向けて出発する。

途中スコットに会ったロブはデイルのことを伝え、彼をベースキャンプに下ろして戻ると言われる。

第2キャンプ(6492m)。
プモリの第1キャンプにいるガイに連絡をしたロブは、彼らの位置を確認する。

第3キャンプ(7315m)。
スコットに連絡したロブは、彼がベースキャンプから第1キャンプに戻ったことを知り、1日で往復しようとするため、無理をせずに休むよう指示する。

ステロイド剤を打ったことを伝えたスコットは、ロブらに追いつこうとする。

ベースキャンプ
天候状況をロブに知らせるヘレンは、嵐が北に向い5月11日に直撃する可能性を伝える。

山にいると癒されるとダグに話すベックは、登頂して家に帰ると話す。

第4キャンプ(7951m)。
悪天候のことをアナトリと話し合ったロブは、スコットが来たら考えると言われる。

その場に着いたスコットは、ロブらが様子を見ているとアナトリに言われ、彼らが待つなら自分達も待機すると伝える。

5月10日、金曜日、午前0時30分。
天候が回復したことを皆に伝えたロブは、30分後にアタックを開始し、引き返す時間は午後2時だということを全員に伝える。

出発したロブはそれをヘレンに知らせて、12時間後に頂上から連絡することを伝える。

バルコニー(8412m)。
目の不調を感じたベックを下ろそうとしたロブだったが、それに納得しない彼に、30分待って症状が改善した場合は登り、ダメならば諦めるようにと伝えて納得させる。

休息するサンディは、何があっても登頂することをロプサンに伝える。

南東稜。
固定ロープが張られていないことに気づいたハロルドは、それをロブに知らせて、ニールとアナトリと共に張ることを伝える。

これ以上、無理だと判断したアメリカ人のルー・カシシケ(マーク・ダーウィン)、スチュアート、タースケは、下りることをロブに伝える。

それをロブから知らされたヘレンは、再び顧客が登頂できないかと考え、不安が募る。

キャロラインが天気と時間切れを気にするため、ヘレンは、クラカワーが書く記事の内容を心配する。

ヒラリー・ステップ(8760m)の下のロープを張る作業が遅れ、ロブはそれをスコットに知らせる。

待機していたベックは、ヒラリー・ステップでトラブルが起きているため一緒に下りようにとルーらに言われるが、ロブの指示なのでこの場に残ると伝える。

ロープは張られ、そのまま進んだアナトリハロルドクラカワーらは遂に登頂に成功する。

その後も次々と登頂は続き、康子は、山頂に日の丸を立てて神に感謝する。

それを喜ぶロブ康子の7番目の登頂を祝福し、尊敬していることを伝える。

ベースキャンプ
ロブからの連絡を受けたヘレンは、登頂に成功したことを知り、キャロラインらと共に喜ぶ。

クラカワーらが既に下りたことを知らせたロブは、ダグはまだ遠くにいて、視力に問題が生じたベックは、待機後にルーらと下山したはずだと伝える。

時間を気にするヘレンに、ダグを待って下りると伝えたロブは無線を切る。

ロプサンと共にスコットも山頂に到着し、顧客が皆、成功したことをロブから知らされる。

ダグを待っていたロブだったが、体調が悪そうなスコットを連れてロプサンと共に下山する。

その頃、運ばれた酸素ボンベを確認していたハロルドは、全て空だと言うことに気づき、それをクラカワーに伝える。

ダグの場所まで戻ったロブは、時間切れだと言って下りようとする。

山頂を目の前にして、来年はないと言うダグに説得されたロブは、仕方なく登り始める。

マイクが来ると言って、待機していたベックを励ましたクラカワーは下山する。

午後4時。
ダグは、ロブに励まされながら遂に登頂する。

プモリ
悪天候を気にするガイは、ロブと連絡することができないまま、まだ山頂に人がいることをヘレンに伝える。

ヘレンもロブに連絡するが、応答はなかった。

マイクらは、待機していたベックを連れて下山する。

酸素不足のダグは動けなくなり、ロブは、ハロルドらに助けを求める。

ロブからの連絡を受けたハロルドは、アン・ドルジェを呼び戻そうとするもののそれができない。

ヒラリー・ステップの上に酸素ボンベを持ってきてほしいと言うロブからの連絡を受けたヘレンは、ダグを運べないと言われる。

ロブらがヒラリー・ステップの下ではなく上にいると言われたヘレンは驚き、会話に割って入ったハロルドが、ボンベがないことを知らせる。

アン・ドルジェがボンベを置いたはずだとヘレンに言われたハロルドは助けに行こうとするが、ロブは、酸素がないなら来るべきではないと彼に伝える。

酸素不足でダグが倒れたことをキャロラインに伝えたロブは、ステロイド剤を2錠与えるようにと指示される。

ガイから下りるようにと言われたロブだったが、ダグの命が懸っているため、置いてはいけないと伝える。

ヘレン達に協力するため、ガイはベースキャンプに戻る。

動けなくなったスコットは、アナトリに酸素ボンベを持ってこさせるようにとロプサンに指示する。

ダグを励ますロブは、ヒラリー・ステップの下に彼をロープで下ろそうとする。

天候は急変し、酸素ボンベを取りに行こうとするロブは、ダグをその場に残して南峰に向かおうとする。

しかし、歩き始めたダグは、ロープが外れて落下死してしまう。

酸素を運んだハロルドロブにそれを渡すが、ダグが落ちたことを知らされる。

ベック康子サウス・コルで動けなくなり、クラカワーらに置いて行かれる。

第4キャンプにたどり着いたアナトリは、皆がまだ上にいることを知らされる。

その場に戻っていたクラカワーから、ベックらが上に取り残されていると言われたアナトリは、再び登り始める。

サウス・コルサンディらを見つけたアナトリは酸素を与え、戻ると言い残して一人を連れて下りる。

吹雪の中、ロブハロルドは体を寄せ合い、岩陰で待機するしかなかった。

ヘレンに電話をしたジャンは、嵐の直撃を受けたロブが、4時の時点で山頂にいたことを知らされる。

ダグが動けない状態で、まだ13人が上にいると伝えたヘレンは、アン・ドルジェを救援に向かわせるようジャンに指示される。

必ず連れ戻すと言うヘレンは、何か分かり次第、連絡するとジャンに伝えて電話を切る。

ベースキャンプに戻ったガイは、ロブの居場所が分からず連絡がつかないことをヘレンから知らされ、他の隊が協力を申し出る。

体が熱くなったハロルドは、もがき始めて落下してしまう。

サウス・コルに戻って来たアナトリは、康子が息を引き取っていることを確認し、サンディを連れて下りるが、ベックは取り残される。

5月11日、土曜日、午前5時。
無線でロブを呼び続けガイだったが、応答はなかった。

その後、ロブから連絡を受けたガイは、動けないと言う彼を励ますが、ハロルドが落下してしまったことを知る。

ヘレンにダグのことを訊かれ、彼も死んだことを伝えたロブは、下りるようにとガイに指示される。

ジャンに電話をしたガイは、ロブと話をさせる。

とにかく動くようにとジャンに言われたロブは、愛しているとだけ伝えて電話を切る。

第4キャンプのマイクからの連絡を受けたヘレンは、ベック康子が戻れなかったことを知らされる。

それを知らされたピーチは、子供達にその件を伝える。

ロブはその場から離れ、這いながら登り始まる。

ヘレンに連絡したアン・ドルジェは、嵐が迫るために戻ることを伝え、ガイは彼の判断に任せる。

嵐でアン・ドルジェが向えないことをロブに伝えたガイは、自力で下りるよう指示する。

もう一晩この場で頑張ると言うロブに、朝一番に救出に向かうことをガイは約束する。

ジャンに電話をしたヘレンは、ロブがまだ上であることと、酸素はあるがマスクが凍りついているため、それが使えたかは分からないと伝える。

天候悪化のため誰も登れないとヘレンに言われたジャンは、もう一度ロブと話そうとする。

電話と無線は繋がれ、お腹の子のことをロブに訊かれたジャンは、”サラ”という名前を認めて元気だと伝える。

”サラ”と名付けて欲しいと言われたジャンは、もちろんだと答えて、娘に会えないと弱音を吐くロブを励ます。

愛していると言うロブは、心配するなとジャンに伝える。

ジャンから愛していると言われたロブは、目を閉じて眠る。

意識が戻ったベックは、ピーチと子供達を想いながら立ち上がり、康子の死を確認して歩き始める。

その頃、アナトリは、凍死しているスコットを発見する。

ベックは第4キャンプにたどり着き、クラカワーらがそれに気づき、マイクはヘレンのそのことを知らせる。

デイヴィッド・ブリーシヤーズマイカ・ハウプトマン)やエド・ヴィエスチャーズクライヴ・スタンデン)らのIMAX隊が、ベックを第1キャンプに下ろすと言われたヘレンは、それをピーチに伝える。

ヘレンからアイスフォールを下ろすことができないと言われたピーチは、カトマンズのアメリカ大使館に連絡を入れて、ヘリコプターの派遣などを要請しようとする。

第1キャンプ。
両手の凍傷などの治療を受けたベックは、ロブがまだ上にいて、ダグは亡くなったとデイヴィッドから知らされる。

ヘリが到着し、ガイは、目印をつけるようにとデイヴィッドらに指示する。

ベースキャンプより上は初飛行となるパイロットのマダン中佐(ヴィジャイ・ラマ)と副操縦士(アヴィン・シャー)は、慎重に操縦する。

着陸しても離陸できなくなると判断したマダンは、一旦ベースキャンプに戻り、機体を軽くして第1キャンプに戻る。

着陸してベックを乗せたマダンは、彼を病院に運ぶ。

ベースキャンプ
戻って来たガイドや顧客を迎えたヘレンは、謝罪するクラカワーらをテントに連れて行く。

その後、ベックは故郷ダラスに戻り、ピーチに迎えられる。

ニュージーランドクライストチャーチ
ジャンは、帰国したヘレンやガイらを出迎える。

ロブ・ホールの遺体は、命を落とした人々と共に今でも山に残されている。

スコット・フィッシャーアンディ“ハロルド”ハリス、ダグ・ハンセン、難波康子が亡くなった。

ベック・ウェザースは、右肘の先と左手の指と鼻、そして両足の一部を凍傷で失ったが、今もピーチと共にダラスで暮らしている。

1996年7月、ジャンは女の子を出産して、サラ・アーノルド=ホールと名付けられた。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
1996年。
エベレスト公募隊とその運営会社”アドベンチャー・コンサルタンツ”の設立者ロブ・ホールは、マネージャーのヘレンやガイドのガイと共にネパールに向かう。
顧客の病理学医ベック・ウェザースや雑誌記者ジョン・クラカワーらとカトマンズで合流したロブは、ベースキャンプに向い既に準備をしていたヘレンに迎えられる。
マウンテン・マッドネス”のスコット・フィッシャーら他の隊と競い合うことになったロブは、混雑する登山に不安を感じる。
そのため、スコットの隊と協力し合うことで合意したロブらは、体調を整えて準備を終え山頂を目指すことになるのだが・・・。
__________

1996年に起きたエベレスト大量遭難事故の生還者である病理学医ベック・ウェザースの原作を基に、登頂と遭難、そして救助までを描く山岳アドベンチャー・ドラマ。

過酷極まりないエベレスト登頂をスリリングに描く内容、苦しみながら山頂を目指す登山家の、到達した者しか体験できない様子を伝える素晴らしい映像などは必見だ。

そのリアルな3D映像は見事であり、極限状況で描き出す人間ドラマも心を打つ、製作も兼ねたバルタザール・コルマウクルの丁寧な演出が光る作品。

各国を代表する実力派スター豪華競演、ベースキャンプ他、現地で実際に行われたロケも注目である、見応えある作品に仕上がってはいる。

事実を淡々と描いているドキュメンタリー・タッチであるため、ドラマチックな場面を期待しているとやや物足りない感じは否めず、アメリカではそれほど受けなかった。

そのせいか、北米興行収入は約4300万ドルに終わる。
しかし、全世界では2億ドルを超すヒットとなった。

命を落とすものの、七大陸最高峰を制覇した難波康子が、山頂に日の丸を立てて神に感謝するシーンが日本人としては印象に残る。

エベレスト公募隊とその運営会社”アドベンチャー・コンサルタンツ”の設立者で、登山家であるニュージーランド人の冒険家ロブ・ホールジェイソン・クラーク、原作者である生還者、病理学医のベック・ウェザース役のジョシュ・ブローリン、郵便局員などをしながら登頂に挑戦し、それを成し遂げるものの死亡するダグ・ハンセン役のジョン・ホークス、雑誌”Outside”のアメリカ人記者ジョン・クラカワーマイケル・ケリーベースキャンプで状況を見守るマネージャーのエミリー・ワトソン、死亡するニュージーランド人のガイド、アンディ“ハロルド”ハリスマーティン・ヘンダーソンオーストラリア人のガイド、マイク・グルームトーマス・ライト、シェルパ頭のアン・ドルジェ役のアン・フーラ・シェルパ、医師エリザベス・デビッキ、七大陸最高峰を制覇しながら死亡する日本人の登山家、難波康子森尚子、登頂を断念する三人、アメリカ人弁護士ルー・カシシケのマーク・ダーウィンオーストラリア人麻酔科医のジョン・タースケ役ティム・ダンテイカナダ人心臓専門医スチュアート・ハッチスンのディミトリ・ゴリトサス、主人公らを見守るガイドのサム・ワーシントン、”マウンテン・マッドネス”の設立者で死亡するスコット・フィッシャージェイク・ジレンホール、鉄人のような働きをするロシア人ガイドのアナトリ・ブクレーエフイングヴァール・E・シーグルソン、アメリカ人ガイドのニール・ベイドルマン役トム・グッドマン=ヒル、シェルパ頭のロプサン・ジャンブ役ペンバ・シェルパ、アメリカ人ジャーナリスト、サンディ・ヒル・ピットマンヴァネッサ・カービー、アメリカ人の顧客シャーロット・フォックスのエイミー・シンドラー、ロブ・ホールの妻キーラ・ナイトレイベック・ウェザースの妻ロビン・ライト、娘ミア・ゴス、息子ストルムル・ヨン・コルマウクル・バルタサールソン、IMAX隊のアメリカ人登山家で映画製作者デイヴィッド・ブリーシヤーズマイカ・ハウプトマン、同じくエド・ヴィエスチャーズクライヴ・スタンデンロブ・ホールの提案する協力体制を拒む南アフリカ隊のイギリス人登山家イアン・ウッダルのジャスティン・サリンジャー、救助に向かうヘリコプターのパイロット、ヴィジャイ・ラマ、副操縦士のアヴィン・シャーなどが共演している。


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