サイトアイコン That's Movie Talk!

隣のリッチマン Envy (2004)

職場も同じ隣人で友人の発明アイデアに乗らなかったために大富豪になるチャンスを逃した気のいい男性の災難を描く、製作、監督バリー・レヴィンソン、主演ベン・スティラージャック・ブラックレイチェル・ワイズエイミー・ポーラークリストファー・ウォーケン他共演のコメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:バリー・レヴィンソン

製作総指揮:メアリー・マクラグレン
製作
バリー・レヴィンソン

ポーラ・ワインスタイン
脚本:スティーヴ・アダムス
撮影:ティム・モーリス=ジョーンズ
編集
ブレア・デイリー

ステュー・リンダー
音楽:マーク・マザースボウ

出演
ティム・ディングマン:ベン・スティラー

ニック・ヴァンダーパーク:ジャック・ブラック
デビー・ディングマン:レイチェル・ワイズ
ナタリー・ヴァンダーパーク:エイミー・ポーラー
Jマン:クリストファー・ウォーケン
ルーラ・ディングマン:アリエル・ゲイド
マイケル・ディングマン:サム・ラーナー

アメリカ 映画
配給
コロンビア・ピクチャーズ(世界)
ドリームワークス・ピクチャーズ(北米)
2004年製作 99分
公開
北米:2004年4月30日
日本:未公開
製作費 $40,000,000
北米興行収入 $13,562,330
世界 $14,581,770


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
生真面目なティム・ディングマン(ベン・スティラー)と、空想好きな隣人ニック・ヴァンダーパーク(ジャック・ブラック)は、大企業”3M”で働く親友同士だった。

ある日の仕事帰り、ティムの車に同乗していたニックは、犬のフンをスプレーで消すアイデアを思いつく。

日曜日、ティムとニックは、妻デビー(レイチェル・ワイズ)やナタリー(エイミー・ポーラー)の前で、スプレーの発明で盛り上がる。

デビーとナタリーはそのアイデアを評価するが、半信半疑のティムは、資金の援助を求めるニックに賛同できない。
...全てを見る(結末あり)

ある夜、研究を重ねたニックは、見事に犬のフンをスプレーで消し去ることに成功する。

18ヵ月後。
スプレーは大ヒット商品となり、ニックとナタリーは巨万の富を築き大豪邸に住むようになる。

引っ越すことはなく、ニックとの友情も変わらないものの、以前と通りの生活を送り、今でもスプレーをばかげた物だと言張るティムに、デビーは投資するべきだったと不満をぶつける。

向かいのニックの大豪邸を前に、デビーは我慢の限界に達し、子供達を連れて家を出てしまう。

ティムは会社でも仕事に身が入らず、上司に悪態をついてクビになってしまう。

そんなティムは、バーで風変わりな男Jマン(クリストファー・ウォーケン)から、全てをぶちまけろと言われ、落胆していたその理由を話し始める。

その後も、相変わらず友情を示すニックだったが、嫉妬したティムは、預かっていたニックの愛馬を誤って弓矢で殺してしまう。

焦ったティムは、自宅の庭に作る予定だったプールの穴に、その馬を埋めてしまう。

翌朝、バーに置いたあったティムの車を届けたJマンは、戻ってきたデビーに、プールの業者だと言って、そこを埋めた理由を伝えその場を立ち去る。

愛馬が行方不明になったことで、悲しみに暮れるニックは、馬の発見者に懸賞金5万ドルを出すことをティムに告げる。

ティムは困惑するが、Jマンが5万ドルを手に入れるために、一人で馬を移動させることをティムに提案する。

そのためにティムは、家族を連れてJマンの湖のキャビンに向おうとする。

同じ頃、世間では、消えた犬のフンがどこに行ったのかが問題になり始めていた。

人のために尽くそうと、ナタリーは州議会議員に立候補するのだが、その抗議行動が彼女の選挙事務所にまで及び、ニックはそれを知り驚いてしまう。

どこを探しても湖のない山中で、掘っ立て小屋を見つけたティムらは、仕方なくそこに泊まることにする。

その夜、ある男が現われ、ティムはJマンに言伝を頼まれて自宅に戻るが、ニックからの連絡で、ナタリーが家を出て行ってしまったことを知らされる。

傷心のニックを慰めたティムは、自分の車の屋根に、掘り起こした馬の死体を載せ、Jマンと共にそれを運ぶ。

しかし、二人が気づかないうちに、馬をどこかに落としてしまい、ティムは小屋に戻る。

自宅に帰ったティムは、気を取り戻したニックから、ビジネス・パートナーとして誘われる。

デビーに励まされたティムは、ニックと共にローマに向かう自家用機の機内で、今後の事業展開についてのアイデアを出す。

二人は、各地で大歓迎を受け、その様子がアメリカでも報じられ、それを自分への裏切りと判断したJマンは、馬のことをばらすと言ってティムに5万ドルを要求する。

帰宅したティムは、ビッグ・ビジネスの共同経営者となることを見越して、エステや車に金を使ったデビーに、馬を殺したこととJマンに脅されていることを知らせる。

ティムは全てをニックに話そうとするが、デビーにそれを止められ、家に戻ってニックを非難するナタリーをなだめようとする。

ナタリーを説得することに成功したニック、ティム、デビーだったが、Jマンは5万ドルの代わりに共同経営者にするようティムに迫る。

ティムは、正直に馬のことをニックに話そうとして弓を射るが、その矢が自宅に侵入しようとしていたJマンに当たってしまう。

それをデビーに知らせたティムだったが、Jマンは姿を消し、二人はその場から車で逃げる。

しかし、二人の前に現われたJマンは、矢を抜いてくれればもう現われないとティムに伝える。

ティムは、言われたとおりにJマンの矢を抜き、彼は走り去って行く。

その夜、眠れないティムは、同じ気持ちだったニックに、愛馬を誤って殺してしまったことと、目の前の彼の幸せを妬んでいたことを正直に伝える。

ニックの友情は変わりなく、彼はティムを許し、弓矢くらいで馬が死んだことを不思議に思いながら、翌日のナタリーの演説集会に備える。

翌日、集会場の横の川に、ニックの愛馬の死体が流れ着き、解剖の結果、スプレーの成分を過剰摂取したことが死因だと分かる。

それがEPA(環境保護長)に報告されてしまい、スプレーは販売店から撤去され、ニックは破産して家財は競売にかけられる。

その時、ティムにあるアイデアが閃き、それをニックに伝え競売を中止させる。

二人は、チューブ入りの”フラン”を発明して、テレビの販売促進番組でJマンをサクラにして売り込み、大ヒットさせる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
同じ会社で働く、隣人で友人同士のティム・ディングマンとニック・ヴァンダーパークは、毎日、通勤も一緒だった。
ある日ニックは、犬のフンをスプレーで消し去る発明のアイデアが浮かび、ティムにそれを話す。
二人の妻デビーとナタリーは、そのアイデアを評価するのだが、半信半疑のティムは、それをビジネスにしようとするニックの誘いを断ってしまう。
ところが、スプレーの開発に成功し商品化したニックは、それを大ヒットさせて巨万の富を築き、大豪邸に住み優雅な暮らしを始める。
その後もニックは、以前と変わらない生活のティムに友情を示すが、デビーは、夫が投資しなかったことを責めて、子供を連れて家を出てしまう。
正直なところ、ニックの生活が妬ましいティムは、苛立って上司に暴言を吐き、会社もクビになってしまう。
そんな時ティムは、バーで風変わりな男Jマンに出会う。
そして、全てをJマンに話したティムは、自棄酒を飲んだ挙句に、誤ってニックの愛馬を弓矢で殺してしまう・・・。
__________

言われなければ、バリー・レヴィンソン作品とは思えない純粋なドタバタ・コメディであり、残念ながら、アメリカ国内での評価は最悪に近かった作品でもある。

2大コメディ・スターの共演に、サポート役の妻達の配役も豪華、しかもバリー・レヴィンソンの演出が見られるということで話題になった作品ではあるが、公開1ヶ月で殆ど打ち切り状態になってしまった。

北米興行成績は、わずか約1400万ドルに終わり、全世界トータルでも、製作費の4000万ドルの半分にも達しない約1500万ドルという惨憺たる結果に終わってしまった。

おまけに、主演のベン・スティラーは、ラジー賞にノミネートされてしまった。

踏んだり蹴ったりという感じの作品だが、ベン・スティラージャック・ブラック共に持ち味は出しているし、あらゆる役柄をこなせる実力派女優レイチェル・ワイズエイミー・ポーラーも、結構、熱演している痛快作だとも言える。

やや意味不明な役柄クリストファー・ウォーケンが、ワンポイント的に怪演しているのも注目だ。


モバイルバージョンを終了