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スパイダー パニック! Eight Legged Freaks (2002)

有害物質により巨大化したクモに襲われる町の恐怖を描く、製作総指揮ローランド・エメリッヒ、原案、監督、脚本エロリー・エルカイエム、主演デヴィッド・アークエットカリ・ウーラースカーレット・ヨハンソン他共演のコメディ・ホラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ

スカーレット・ヨハンソン / Scarlett Johansson / Pinterest


スタッフ キャスト
監督:エロリー・エルカイエム

製作
ディーン・デヴリン
ブルース・バーマン
製作総指揮
ローランド・エメリッヒ
ピーター・ウィンザー
ウィリアム・フェイ
原案
エロリー・エルカイエム
ランディ・コーンフィールド
撮影:ジョン・S・バートレイ
脚本
エロリー・エルカイエム
ジェシー・アレクサンダー
編集:デヴィッド・J・シーゲル
音楽:ジョン・オットマン

出演
クリス・マコーミック:デヴィッド・アークエット
サマンサ・パーカー保安官:カリ・ウーラー
マイク・パーカー:スコット・テラ
アシュリー・パーカー:スカーレット・ヨハンソン
ハーラン・グリフィス:ダグ・E・ダグ
ピート・ウィリス保安官補:リック・オーバートン
ウェイド:レオン・リッピー
ブレット:マット・クズチリー
グラディス:アイリーン・ライアン
フロイド:ロイ・ゲイントナー
レオン:ジェイ・アーラン・ジョーンズ
ジョシュア・タフト:トム・ヌーナン
エマ:ジェーン・エディス・ウィルソン
マーク:ジョン・ストーレイ
ノーマン:デヴィッド・アール・ウォーターマン
ランディ:ライリー・スミス
ラリー:マット・ホルウィック
警官:ジョン・エニス
警官:ライアン・C・ベンソン
クモの声:フランク・ウェルカー

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2002年製作 100分
公開
北米:2002年7月17日
日本:2002年12月14日
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $17,266,500
世界 $45,867,330


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
アリゾナ
私設ラジオ局”KFRD”から情報を流すハーラン・グリフィス(ダグ・E・ダグ)は、自宅兼スタジオのトレーラーハウスでマイクに向い、エイリアンの襲来などについて住民に警告する。

廃棄物を積んだトラックが街道を走行中、ウサギを避けようとしてハンドル操作を誤り、川にドラム缶を落してしまう。

クモを飼育するマニアのジョシュア・タフト(トム・ヌーナン)は、ドラム缶から液体が流れ出ていることに気づかないまま、川でコオロギを採取する。

1週間後。
クモ好きの少年マイク・パーカー(スコット・テラ)は、ジョシュアの家を訪ねる。
...全てを見る(結末あり)

マイクの前で、川で採って来たコオロギをクモに食べさせてみたジョシュアは、それによりクモが大きくなったために、金持ちになれると言って喜ぶ。

ジョシュアにクモの説明をされたマイクは、家に帰る時間だと言ってその場を去る。

一匹のクモがいないことに気づいたジョシュアは、それに刺されて驚き、周囲のケースを倒してしまう。

逃げ出したクモは、ジョシュアに襲いかかる。

その1週間後。
故郷に戻ったクリス・マコーミック(デヴィッド・アークエット)は、亡き父親の鉱山会社に向い、伯母のグラディス(アイリーン・ライアン)に歓迎される。

ジョシュアに会いに行こうとしたマイクは、保安官である母親サマンサ”サム”(カリ・ウーラー)と保安官補ピート・ウィリス(リック・オーバートン)が、川のドラム缶を処理している現場に出くわす。

2週間はこの場にあったと思われるドラム缶から流れ出した液体で、川がどれだけ汚染されたかをサムは心配する。

ジョシュアにそれを知らせようとしたマイクは、彼に会うことをサムに禁じられる。

サムは、娘のアシュリー(スカーレット・ヨハンソン)を乗せてバイクで暴走していたブレット(マット・クズチリー)らを見つけて彼らを追う。

バイクから降りたアシュリーに車に乗るよう指示したサムは、違反切符を切り、次回は覚悟するようにとブレットに伝えてその場を去る。

帰宅したマイクは、ジョシュアに電話をするもののつながらなかった。

モールで町民集会が開かれ、その場のオーナーである町長のウェイド(レオン・リッピー)は、産業廃棄物処理場建設を進めようとするが、クリスがそれに反対する。

鉱山を売る気がないと伝えたクリスは、ウェイドに侮辱されたために彼を殴ってしまう。

それを制止したサムは、久し振りに再会したクリスの存在が気になる。

帰宅したピートは、飼いネコに餌をやろうとした際、壁の中で異変が起きたために驚く。

翌朝、サムの夫を殴ったことが原因で町を出たクリスは、その本当の理由を彼女に話すべきだとグラディスに言われる。

ピートからの電話を受けたサムは、猫が壁の中で何かに喰われてしまったと言われる。

出かけようとしたアシュリーに護身用のスタンガンを渡したサムは、クリスが来たことを知る。

昨夜のことをサムに謝罪したクリスは、場所を変えて話す約束をしてその場を去る。

家を抜け出してジョシュアの家に向かったマイクだったが、クモの巣だらけのその場には誰もいなかった。

外に出たマイクは、クモの足跡を見つけて大きさを推測し、裏にある坑道に向かう。

ある物を拾ったマイクは、巨大なクモを目撃する。

坑道での作業の指示をしたクリスは、町に向かう途中でマイクに出くわし、彼を車に乗せる。

マイクが持っていた物が、”クモの脚鬚の外骨格”つまり脚だと知ったクリスは、その大きさを気にする。

ジョシュアのクモが逃げ出して巨大になり、坑道に入ったことを話したマイクは、子供の話は信じないだろうとクリスに尋ねる。

案の定、枯れたサボテンのようだとクリスに言われる。

その頃、坑道内にいた作業員レオン(ジェイ・アーラン・ジョーンズ)は、巨大グモに襲われる。

窓から部屋に入ったマイクはサムに見つかってしまい、ジョシュアの家に行ったことを話し、クモが巨大化して町が破壊されるかもしれないことを伝える。

それを信じようとしないサムは、テレビの影響だと言って、マイクを1週間の外出禁止にする。

義理の息子ブレットが出かけた後で、騒がしい外の様子が気になったウェイドは、飼育しているダチョウが殺されていることに気づく。

その頃ハーランは、町で異変が起きていることを伝えて市民に警告する。

ブレットと会っていたアシュリーは、彼に迫られたためにスタンガンを使ってしまう。

アシュリーはその場を去り、巨大グモを目撃して逃げ出したブレットは、それを仲間達に知らせる。

襲われたブレットらはバイクで逃走するが、何人かが殺されてしまう。

ブレットは街道を横切って何んとか逃げ切るが、タンクローリーの運転手は飛び乗ったクモに驚いて事故を起こし、タンクは爆発する。

安心したブレットだったが、クモが尚も追ってきたために坑道に逃げ込む。

タンクローリーの事故で電話線が切断され、ハーランは、それもエイリアンの仕業だと放送で伝える。

愛犬ブルーザーに餌を与えようとしたグラディスは、姿が見えなくなったために地下室に向かう。

ブルーザーは、地下室に空けられた穴から現れたクモに襲われ、首輪に気づいたグラディスは穴の奥に向かう。

そこが坑道につながっていることを知ったグラディスは、クモに襲われてしまう。

帰宅したクリスは、グラディスを捜して地下に向い、穴の入り口でクモの脚を見つける。

サムの家に向い脚をマイクに見せたクリスは、その大きさをコンピューターで知らされる。

グラディスを襲ったのが雄グモなら、メスの気を引くために獲物を生きたままマユ状にすると、マイクはクリスとサムに説明する。

窓から入って来たクモに襲われたアシュリーは叫び声をあげ、それに気づいたクリスらが彼女を助けようとする。

アシュリーとクリスはマユ状にされてしまい、サムが銃でクモを倒す。

保安官事務所のピートに電話をしたサムは、全ての銃を持って家に来るよう指示する。

坑道の奥で死んでいる作業員と、クモに襲われるマユ状の者達を目撃したブレッドは、メタンガスの危険地帯だと確認しながら、その場から離れる。

到着したピートのパトカーはクモに襲われ、サムが銃撃しながら皆を乗せる。

マイクは、撃たれたクモが”ハエトリグモ”であることを確認する。

ハーランのトレーラーハウスに向かったサムとクリスは、ラジオで緊急放送をしようとする。

町中が巨大化したクモに襲われると言うサムは、直ちに銃を用意して襲撃に備えるよう住人に伝える。

巨大なタランチュラが、トレーラーハウスを襲おうとしていることをサムに無線で知らせたマイクは、音をたてないようにと伝える。

サムは、モールに避難するよう住民に指示するが、トレーラーハウスはタランチュラに襲われて横転してしまう。

その場から脱出したサムらはパトカーに乗り込み、モールに向かう。

住民は次々と襲われ、町は大混乱となる。

モールに着いたサムは、騒ぎに驚くウェイドに、クモの襲来を知らせて、クリスが入り口のシャッターを閉める。

何が起きたのか理解できない住民達は混乱し、クリスはマイクに説明させようとする。

振動に敏感なクモを刺激しないために、大きな音や話し声を出さないようにして、できるだけ静かにすることをマイクは皆に伝える。

電話が不通であるため軍隊も呼べない状況で、圏外の携帯電話を、モールのアンテナを利用して使うことをハーランが提案する。

クリスとハーランが屋上のアンテナに向い、サムは武器になるものを集めるよう住民に指示する。

香水をクリスに渡したマイクは、嗅覚が鋭いクモはそれで混乱することを伝える。

屋上に出たクリスとハーランは、タランチュラが現れたことを確認する。

シャッターが破られそうになったため、ウェイドは奥の倉庫に向い、それをアシュリーが目撃する。

外に出たウェイドは、出口の鍵を閉めてしまう。

アンテナの塔に登って携帯電話で911に連絡したクリスは、巨大グモの襲来を知らせるものの信じてもらえない。

クモが迫るために、クリスは地球侵略だと言って助けを求める。

シャッターが壊されそうになり、ウェイドを捜したサムは、奥のドアに行ったことをアシュリーから知らされる。

ノーマン(デヴィッド・アール・ウォーターマン)は、ウェイドが倉庫を通って坑道に向かったことに気づく。

サムは、怪我人と子供達を倉庫に移すようアシュリーとマイクに指示する。

シャッターは壊され、大量のクモが内部に入り、サムらは抵抗しながら倉庫に向かう。

サムらは、坑道に向かうドアに鍵がかかっていることに気づく。

人類を守ると言うハーランは、屋上から落下して逃げ遅れたピートと出くわす。

アンテナ塔を下りたクリスは、排気口から内部に戻る。

坑道でウェイドに会ったブレットは、巨大グモがいるために出られないことを伝える。

クモが迫って来たためブレットのバイクで逃げようとしたウェイドだったが、捕えられてしまう。

ブレットは、バイクに乗ってその場から逃げる。

クリスは、現れたサムに助けられて倉庫に向かう。

外から鍵がかかっていることを知ったサムらは、リフトでドアを破ったブレットを追ってきたクモを倒す。

クリスは皆を連れて坑道を進むが、メタンガスに気づき、火気厳禁だと伝える。

先導したノーマンがクモに襲われ、ガスに発火する恐れがあるため、サムはボウガンでクモを倒す。

電線をたどって先に進んだクリスらは、クモの巣にたどり着き、マユ状のまま生きていたウェイドを見つける。

その頃、倉庫のドアを破った大量のクモは坑道に向かう。

グラディスが生きている可能性があるため、クリスはサム達を発電機の場所に向かわせ、それを動かすよう指示する。

話したいことがあるとサムに伝えたクリスは、”夫を殴ったのは浮気していたからで、昔から愛していた、話していれば人生も変わった”と、伝えたかったことを彼女に言われてしまう。

それをクリスの父親から知らされていたサムは、彼にキスしてその場を去る。

グラディスを助けたクリスは、その場が金脈だったことに気づき、父親の言っていたことが正しかったことを知る。

坑道から出たサムは、発電機を探してそれを動かそうとする。

現れたクモに香水をかけて混乱させたクリスは、グラディスをバイクに乗せてその場から逃げる。

燃料がないために発電機が動かないことを知ったサムは、アシュリーが持っていたスタンガンの電流でそれを作動させる。

電球を割ってグラディスのマッチを取り付けたクリスは、電流が流れたことによりガスに引火して爆発した坑道から脱出する。

坑道の上に建っていたモールも爆発し、オーナーだったウェイドは愕然とする。

ハーランとピートが、警官や消防隊を連れて現れる。

未だに宇宙人襲来だと言うハーランに、廃棄物によりクモが巨大化したことをピートは伝える。

大爆発を体験したグラディスは、禁煙することにする。

クリスは、無事だったサムに寄り添う。

その後もハーランは、宇宙人襲来を信じて放送を続ける。

そして、クリスが鉱山を復活させたことを話すハーランの歯は、金歯だった。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
アリゾナ
廃棄物が川に落ちて有害物質が流れ出し、その影響を受けた飼育されていたクモが狂暴化する。
父の死により経営していた鉱山会社が閉鎖の危機に陥ったため、クリス・マコーミックは故郷の町に戻る。
保安官サムの息子でクモ・マニアのマイクは、クモを飼育していたジョシュアが姿を消したことを知り、大きなクモの脚を見つける。
クモが巨大化した可能性をクリスや母サムに伝えたマイクだったが、それを信じてもらえない。
その後、サムの娘アシュリーが巨大なクモに襲われ、それを退治したクリスとサムは、マイクの話をようやく信じる。
しかし、既に大量のクモが住民を襲おうとしていた・・・。
__________

B級モンスター・パニック映画的に始まる内容なのだが、ローランド・エメリッヒが製作総指揮を担当しているだけあり、見せ場の多い見応えある作品に仕上がっている。

原案、脚本を兼ねるエロリー・エルカイエムのシャープでユーモラスな演出による、なかなかの痛快作。

同じような内容のコメディ・アクション「トレマーズ」(1990)を思わせるような展開、美しいシングルマザーの保安官や、その息子のクモ・マニア少年の活躍など、様々なアイデアと工夫が凝らされている実に楽しい作品。

甘く見ていると驚いてしまう、リアルなVFX映像の素晴らしさは見もので、軽快な動きで人間に襲いかかるクモ達の残虐性などはホラー映画的でもある。

クモの生体や特徴などを分析しながら知恵を出し戦う人間の勇気なども確りと描かれ、その描写に手抜きはない。

クモの動きをイメージしたような、ジョン・オットマンの愉快な音楽も印象に残る。

亡き父の遺した鉱山会社を復活させるために町に戻った青年デヴィッド・アークエット、彼と惹かれ合うようになる美しいシングルマザーの保安官を熱演するカリ・ウーラー、その息子でクモ・マニアのスコット・テラ、その姉スカーレット・ヨハンソン、私設ラジオ局でエイリアン襲来を警告し続けるダグ・E・ダグ、保安官補リック・オーバートン、町長レオン・リッピー、その義理の息子マット・クズチリー、主人公の伯母アイリーン・ライアン、床屋のロイ・ゲイントナー、鉱山作業員ジェイ・アーラン・ジョーンズ、最初の犠牲者であるクモの飼育をするトム・ヌーナンなどが共演している。


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