「ジム・キャリーはMr.ダマー」(1994)の20年ぶりの続編。 間抜けなダメ男コンビ、ロイドとハリーが巻き起こす騒動を描く、製作、監督、脚本ピーター・ファレリーとボビー・ファレリー兄弟、主演ジム・キャリー、ジェフ・ダニエルズ、キャスリーン・ターナー、ローリー・ホールデン、ロブ・リグル他共演のコメディ。 |
・コメディ
■ スタッフ キャスト ■
監督
ピーター・ファレリー
ボビー・ファレリー
製作
ピーター・ファレリー
ボビー・ファレリー
チャールズ・B・ウェスラー
ブラッドリー・トーマス
リザ・アジズ
ジョーイ・マクファーランド
製作総指揮
ブラッド・クレヴォイ
スティーヴン・ステイブラー
マーク・S・フィッシャー
デヴィッド・コプラン
ダニー・ディムボート
クリスチャン・マーキュリー
脚本
ピーター・ファレリー
ボビー・ファレリー
ショーン・アンダース
ジョン・モリス
ベネット・イェーリン
マイク・チェローネ
撮影:マシュー・F・レオネッティ
編集:スティーヴン・ラッシュ
音楽:エンパイア・オブ・ザ・サン
出演
ロイド・クリスマス:ジム・キャリー
ハリー・ダン:ジェフ・ダニエルズ
フリーダ・フェルチャー:キャスリーン・ターナー
アデル・ピンチロー/ファニー・フェルチャー:ローリー・ホールデン
トラヴィス・リッピンコット/リッピンコット大尉:ロブ・リグル
ペニー・ピンチロー:レイチェル・メルヴィン
バーナード・ピンチロー博士:スティーヴ・トム
ロイ・ベイカー博士:ドン・レイク
アイス・ピック:ビル・マーレイ
ウォルコット博士:テンビ・ロック
医師:ポール・ブラックソーン
ハリー・ダン(少年期):ダルトン・E・グレイ
フリーダ・フェルチャー(少女期):カーリー・クレイグ
アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2014年製作 109分
公開
北米:2014年11月14日
日本:2015年11月20日
製作費 $40,000,000
北米興行収入 $86,208,000
世界 $169,837,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ロードアイランド州。
20年もの間、精神病院に入院しているロイド・クリスマス(ジム・キャリー)の見舞い続けるハリー・ダン(ジェフ・ダニエルズ)は、未だにメアリーが忘れられないロイドを励ますものの無駄だった。
何も答えないロイドに自分も病気だと伝えたハリーは、別れを告げて去ろうとする。
ロイドが何か話しかけたために驚いたハリーは、20年間、騙されていたことを知る。
退院したロイドはハリーのアパートに向かい、キャンディを作る同居人のアイス・ピック(ビル・マーレイ)を紹介される。
ハリーの病気のことを尋ねたロイドは、腎臓移植が必要でドナーが見つからなければ死ぬと言われる。 考えが浮かんだロイドは、ハリーの実家に向かい、両親のどちらかの腎臓を提供してもらおうとする。 ところが、両親から、自分が実の息子ではなく養子だと言われたハリーはショックを受ける。 養子なら実の親がいるはずだと考えたロイドだったが、両親から死んだと言われる。 帰り際に自分宛ての手紙を受け取ったハリーは、その中にあった、元恋人のフリーダ・フェルチャー(キャスリーン・ターナー)から送られて来た、子供ができたという手紙を確認する。 その消印が1991年だと知ったロイドとハリーは、生まれた子供は成人しているため、腎臓を提供してもらえると考える。 フリーダに会おうとした二人は住所も分からないため、彼女を紹介してくれたピートを捜そうとする。 ステイナー家に向かったロイドとハリーは、ピートが1991年に死んだことを知る。 ハリーは、ピートの葬儀の時に、フリーダが葬儀屋で働いていたことを思い出す。 葬儀屋に向かったロイドとハリーは、変わり果てて太ったフリーダと再会し、子供の件で来たことを彼女に伝える。 子供は娘だと言うフリーダは養子に出したことを二人に伝えて、2年前に手紙を出したものの返事はなかったことを知らせる。 諦めろと言うロイドだったが、娘のファニー(レイチェル・メルヴィン)の写真を見て惹かれてしまい、彼女を捜す気になる。 フリーダから、ファニーが有名な博士の養子になったと言われたロイドとハリーは、戻ってきた手紙を受け取る。 手紙の送り先がメリーランド州のオックスフォードだと知ったロイドとハリーは、フリーダから霊柩車を借りて目的地に向かう。 ファニーの家を訪ねたロイドとハリーだったが、現れたのはフリーダで、送り牛の住所でなく宛先に向かうよう指示される。 メリーランド州、オックスフォード。 母アデル(ローリー・ホールデン)に父のことを任せたペニーは、使用人のトラヴィス・リッピンコット(ロブ・リグル)から迎えが来たと言われて出かけるが、ウォルコット博士に渡す箱と携帯電話を忘れてしまう。 ピンチロー博士の食事に薬を混ぜるアデルは、関係していたトラヴィスから、早く博士を殺して楽しもうと言われ、全てが500万ドルのためであることを確認する。 そこにロイドとハリーが現れ、ファニーがいるかと訊かれたアデルは、養子の件を知らされる。 それをインターホンで聴いていたピンチロー博士は養子のことを認めて、ロイドとハリーを招き入れる。 ペニーの実の父親に会えたことを嬉しく思うピンチロー博士は、彼女が国際シンポジウム”KEN”に出席するために、エルパソに向かったとハリーとロイドに伝える。 ペニーに電話をしようとしたピンチロー博士は、それを制止するハリーから、ペニーから送り返された手紙を見せられる。 封筒に”二度と手紙を出さないで”と書かれていることを確認したピンチロー博士は、アデルには何も書いてないと伝える。 ペニーに電話をかけたピンチロー博士から携帯電話を渡されたハリーは、娘と話せることで興奮する。 ソファーの横に置き忘れてあった携帯電話に出たロイドは、隣のハリーと話していることに気づかない。 アデルがロイドから携帯電話を取り上げ、ピンチロー博士は、ウォルコット博士に渡すはずの箱が置き忘れてあることに気づく。 宅配業者には頼めないと言うピンチロー博士は、自分の最高傑作である人類への贈り物であり、シンポジウムの会場で皆を驚かせるものだとアデルに伝える。 数百万ドルの価値があるものかとリッピンコットから訊かれたピンチロー博士は、数十億ドルだと答える。 金儲けのためではなく、人類史上、最も重要な発明だと言うピンチロー博士は、それに関する権利は全て放棄したとアデルに伝える。 そのことがペニーに渡した原稿に書いてあると言うピンチロー博士は、アデルから、ロイドとハリーに箱を届けてもらうことを提案される。 二人の様子がおかしいために心配するピンチロー博士だったが、アデルから、トラヴィスに付き添わせると言われて納得する。 エルパソに向かったロイドとハリーは、トラヴィスにからかわれたため、宿泊したモーテルで花火を使い復讐する。 憤慨したトラヴィスは、アデルに電話をして、ロイドとハリーを殺すことを伝える。 翌日、車の中で花火を爆発させたトラヴィスは、停車して降りたロイドとハリーを射殺しようとするが、そこが線路の上だったために、通過した列車が激突する。 ロイドとハリーは、姿を消したトラヴィスが霊柩車を奪って逃げたと考える。 花火のせいでハリーが難聴になったために、老人ホームに向かったロイドは、老女の補聴器を奪おうとする。 ダイヤがあると言う老女にからかわれたロイドとハリーは、補聴器を受け取りその場を去る。 トラヴィスの兄である軍の特殊部隊員のリッピンコット大尉(ロブ・リグル)からの連絡を受けたアデルは、トラヴィスが死んだことを知り驚く。 カモフラージュしていたリッピンコットが姿を現し、トラヴィスとの関係を知っていると言って、博士を殺すための薬は自分が用意したことと味方だと伝える。 旅を続けたロイドとハリーはエルパソに到着し、”KEN”の会場の外で、ペニーに会った男性から情報を入手して科学者らしくなろうとする。 ホテルのボーイに扮したリッピンコットは、ペニーの部屋に食事を運んで彼女を殺そうとする。 そこに、アデルの友人トムとガスが現れたため、リッピンコットは部屋を出ようとする。 トムとガスから、父親がロイドという人物と共に会場で自分を捜していたと言われたペニーは驚き、それを聞きながらリッピンコットは部屋を出る。 ペニーからの連絡を受けたウォルコット博士は、”父”が来ていると言われたため、ピンチロー博士が会場に現れると思い込む。 それを知ったロイ・ベイカー博士(ドン・レイク)は、ピンチロー博士を捜す。 現地に到着したアデルは、リッピンコットがペニーを殺せなかったことを知り、尾行して殺害するよう指示する。 箱を捜すと言うアデルは、ロイドとハリーは会場には入れないはずだとリッピンコットに伝える。 チケットがないために入場を拒まれたロイドとハリーは、ペニーを捜そうとする。 ピンチロー博士と面識のないベイカー博士は、補聴器を付けている人物だと言われていたため、その場にいたハリーが博士だと思い、歓迎してレセプション会場に案内する。 ベイカーから主催者のウォルコットを紹介されたハリーと助手ということになっているロイドは、講演会場に案内される。 名簿に名前がないロイドは係員から退場を求められ、助手だと言う彼は、ハリーも帰ることになると伝える。 帰りたくないと言うハリーと話し合うことになったロイドは、ペニーが狙いであることを見抜かれ、彼女の父親であるハリーは、それを許そうとしない。 ショックを受けたロイドは警備員に連れて行かれ、ハリーは、ベイカーとウォルコットから発明の審査員を依頼されて、それを引き受ける。 会場から追い出されたロイドは、ペニーからの電話を受けて、大通りの噴水で待ち合わせすることになる。 ウォルコットに会ったアデルは、会場に来ている夫が審査員として紹介されるところだと言われて驚く。 アデルは、紹介されたハリーが、箱を持ってステージに上がる姿を確認する。 噴水で待っていたペニーに近づきハグしたロイドは、父の友人だと伝えて、遅れるので楽しませるようにと言われてきたと伝える。 ペニーがハリーに似て間抜けなことに気づいたロイドは、様子がおかしいと言う彼女から疑われる。 家から持ってきたペニーの携帯電話を渡したロイドは、彼女に信用してもらう。 ロイドを狙撃しようとしたリッピンコットは、殺害に失敗する。 アデルからの連絡で、ハリーが夫に成り済ましていることを知らされたリッピンコットは、会場に向かう。 メキシカン・チャイニーズ・レストランでペニーと食事をしたロイドは、ハリーが実の父親だと彼女に話し、母親フリーダが送った手紙を見せる。 ”二度と手紙は送らないで”という字が自分の筆跡ではないことに気づいたペニーは手紙を読み、幸せを祈り18年前に養子に出されたことを知る。 その内容から、自分がペニーの父親だと分かったロイドは焦る。 ペニーは会場に向かってしまい、ロイドは、自分が彼女の父親なら腎臓はハリーとは適合しない考える。 チケットとパスが見つからないためにペニーは入場に手古摺り、その横で、娘に会いに来たフリーダも入場を拒まれる。 発明の審査を始めたハリーは、脳の中を見られる装置で、少年時代の自分(ダルトン・E・グレイ)を見せられて恥をかく。 会場に入れないで困っているペニーに声をかけたフリーダは、彼女と共に何とか中に入ろうとする。 ベイカーにステージから下ろされたハリーは、アデルが外で待っていたために驚き、事情を知ったウォルコットに責められる。 箱を盗まれたと言うアデルの指示で、ハリーを脅しそれを奪ったリッピンコットだったが、その時、火災警報が鳴る。 隙を見て箱を奪い返したハリーは、混乱を利用して中に入ったフリーダに気づく。 ペニーに自分が母親だと伝えたフリーダだったが、リッピンコットが銃を手にして追ってきたため、ハリーは二人と共に逃げる。 トイレに隠れていたハリーらを見つけたアデルとリッピンコットは、三人に銃を向けて箱を奪う。 そこにロイドが現れ、ペニーは彼の娘だと言われたハリーは、フリーダの話で自分の娘ではなかったことを知る。 保冷ボックスを持っていたロイドは、摘出した自分の腎臓を提供するとハリーに伝える。 フリーダから、自分も父親でないと言われたロイドは、あらゆる男と寝たことを彼女から知らされる。 アデルに銃を向けたリッピンコットは、箱の中を確かめるもののケーキだった。 ロイドから二個は自分が食べたと言われたリッピンコットは、押し入ってきたFBI捜査官だったトムとガスに銃を向けられる。 現れたピンチロー博士に近づいたアデルは、食事の度に具合が悪くなり、手紙を見た時に送り返したのは自分だと気づいたと言われ、罠を仕掛けたことを知らされる。 ピンチロー博士は、大発明の”ケーキ”は、スピーチに出席できなかったことへのお詫びと伝える。 アデルがペニーに発砲しようとしたため、ハリーが銃弾を受け止めて倒れる。 フリーダがアデルに襲いかかり、ハリーは病院に運ばれる。 ロイドから、ついでに腎臓移植もしてほしいと言われた医師(ポール・ブラックソーン)は、ボックスの中身がポークチョップであることを確認する。 手術痕を見せたロイドは、医師から腎臓は摘出されていると言われてショックを受ける。 更に、ハリーから、腎臓病はジョークだと知らされたロイドは、完全に騙されたと言って倒れこむ。 治療を終えたロイドとハリーはペニーから感謝され、フリーダとピンチロー博士が倉庫で関係したことを知る。 フリーダは、ピンチロー博士から家に招かれたことをペニーに伝える。 ハリーから、ペニーの父親は誰なのかと訊かれたフリーダは、その場に来ていたステイナー夫妻が祖父母だとペニーに伝える。 亡くなったピートがペニーの父親だと知ったロイドとハリーは、自分達が彼女の父親だと思った理由をフリーダから訊かれる。 ロイドとハリーがセックスのことを知らないことを知ったフリーダは、それを二人に教える。 驚くロイドとハリーの様子を見て、フリーダは呆れてしまう。 その後、いつもの生活に戻ったロイドとハリーは、目を付けた二人の女性に近づき、彼女らを突き倒してからかい、ハイタッチをして逃げ去る。
...全てを見る(結末あり)
父バーナード・ピンチロー博士(スティーヴ・トム)が病気だったために代わりに講演でスピーチを頼まれたペニー(レイチェル・メルヴィン)は、ウォルコット博士(テンビ・ロック)に渡してほしいという箱を預かる。
*(簡略ストー リー)
20年間、精神患者の振りをしていたロイド・クリスマスは、病気になったと言う親友のハリー・ダンから腎臓移植が必要だと知らされる。
かつての恋人フリーダの子供が自分の娘だと知ったハリーは、腎臓を提供してもらうために彼女を捜そうとする。
フリーダから、娘ペニーが有名な博士の養子になったことを知らされたロイドとハリーは、メリーランド州のオックスフォードに向かう。
ペニーの養父ピンチロー博士は、病気の自分の代役で、ペニーをエルパソで行われる国際シンポジウム”KEN”に出席させる。
人類最大の発明を持参してもらいたかったピンチロー博士は、それをペニーが忘れたため、彼女の実父だと言って現れたハリーとロイドに、その発明である箱を届けてもらおうとする。
夫であるピンチロー博士の財産を狙う妻アデルは、発明が数十億ドルの価値があることを知り、使用人のトラヴィスと組んで、間抜けなロイドとハリーから箱を奪おうとするのだが・・・。
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大ヒットした「ジム・キャリーはMr.ダマー」(1994)の20年ぶりの続編。
間抜けなダメ男コンビが、腎臓移植のドナーを捜す旅を続けながら、行く先々で巻き起こす騒動を描く爆笑コメディ。
前作と見比べないとそれほど老けは感じない主人公の二人だが、年をとったことを意識させるセリフが度々、登場する。
二人が互いに関係した女性役に、その変貌が話題になっているキャスリーン・ターナーを配役したのは正解で、1980年代を代表する美人女優だった彼女の現在の姿を強調し、時代の移り変わりを感じさせる演出が面白い。
前作には及ばなかったものの、北米興行収入は約8600万ドル、全世界では約1億7000万ドルのヒットとなった。
*前作
北米興行収入 $127,175,350
世界 $247,275,370
主演のジム・キャリーとジェフ・ダニエルズは、本作でも、息の合った間抜け具合を見せて大いに笑わせてくれる。
かつて主人公の二人と関係した葬儀社のオーナー、キャスリーン・ターナー、彼女の娘の養父である著名な科学者(スティーヴ・トム)の財産を狙う妻ローリー・ホールデン、彼女と組む使用人と兄の二役を演ずるロブ・リグル、フリーダ(キャスリーン・ターナー)の娘で科学者の養女であるレイチェル・メルヴィン、科学者のドン・レイクとテンビ・ロック、医師ポール・ブラックソーン、ハリーの少年期ダルトン・E・グレイ、フリーダの少女期カーリー・クレイグ、そして、ハリーの同居人でビル・マーレイが出演しているが、防護服を着ているので顔は見えない。