サイトアイコン That's Movie Talk!

ドリヴン Driven (2001)

若手天才レーサーをチャンピオンにするため現役復帰して協力を求められた元トップ・レーサーの戦いを描く、製作、主演、脚本シルヴェスター・スタローン、製作、監督レニー・ハーリンバート・レイノルズキップ・パルデューティル・シュヴァイガージーナ・ガーションエステラ・ウォーレンロバート・ショーン・レナード他共演のアクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー

シルヴェスター・スタローン / Sylvester Stallone 作品一覧


スタッフ キャスト
監督:レニー・ハーリン

製作
レニー・ハーリン

シルヴェスター・スタローン
エリー・サマハ
製作総指揮
アンドリュー・スティーヴンス

ドン・カーモディ
ケヴィン・キング
脚本
ジャン・スクレントニー
ニール・タバクニック
シルヴェスター・スタローン

撮影:マウロ・フィオーレ
編集
スチュアート・レヴィ
スティーヴ・ギルソン
音楽:BT

出演
ジョー・タント:シルヴェスター・スタローン

カール・ヘンリー:バート・レイノルズ
ジミー・ブライ:キップ・パルデュー
ボー・ブランデンバーグ:ティル・シュヴァイガー
キャシー・ヒーガイ・モレノ:ジーナ・ガーション
ソフィア・サイモン:エステラ・ウォーレン
メモ・モレノ:クリスチャン・デ・ラ・フエンテ
ルクレシア・クラン:ステイシー・エドワーズ
デミル・ブライ:ロバート・ショーン・レナード
クラッシャー:ブレント・ブリスコー

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

2001年製作 117分
公開
北米:2001年4月27日
日本:2001年8月18日
製作費 $94,000,000
北米興行収入 $32,720,070
世界 $54,744,740


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
カリフォルニア州、ロングビーチ
レース・シーズンが開幕し、昨年度のチャンピオン、ボー・ブランデンバーグ(ティル・シュヴァイガー)は初戦に勝利する。

新人のジミー・ブライ(キップ・パルデュー)は健闘し、その後チャンピオンも狙える活躍を見せ、リオデジャネイロで初優勝しミシガン州で連勝する。

オーストラリアでも負けたボーは、ジミーとタイとなる。

マネージャーである兄デミル(ロバート・ショーン・レナード)から、ビジネスのためにファンサービスやマスコミへの対応は欠かせないと言われたジミーは、精神的に限界に近い状態が続く。

不調のボーは、恋人ソフィア・サイモン(エステラ・ウォーレン)にも辛く当たり、レースが人生であり必要ない存在だと伝える。
...全てを見る(結末あり)

ショックを受けて指輪を置いたソフィアは、その場を立ち去る。

シカゴ
ボーがトップを走り、三位だったジミーが順位を上げて追い上げる。

しかし、追い抜こうとしたジミーは、ボーの車に接触してスピンしてしまう。

レースはボーの勝利で終わり、チャンピオンに近づく。

ジミーのチーム・オーナーのカール・ヘンリー(バート・レイノルズ)は、友人である元トップ・レーサーのジョー・タント(シルヴェスター・スタローン)に協力を求め、マシンのシートを提供して現役復帰するよう提案する。

限界だというジミーは、デミルの話や忠告も聞く気にならずに苦悩する。

トロント
サーキットで旧友達に会ったジョーは、ボーに声をかけるものの、ソフィアが他人のような顔をしていることが気になる。

復帰すると言うジョーに対し、かつての因縁があるボーは意見する。

カールに会ったジョーは、専属記者ルクレシア・クラン(ステイシー・エドワーズ)を紹介される。

車椅子のカールと共にその場を離れたジョーは、壁に突き当たっているジミーを立ち直らせる役を頼まれる。

それを知ったデミルは、候補は他にいるにも拘らずカールがジョーを選んだことを疑問に思う。

テスト走行でコインをコースに落とし、それをフルスピードでタイヤで拾うジョーの走りを見たジミーは、彼と言葉を交わす。

バーで、ルクレシアから遠慮のない質問を受けたジョーは、自分を知ってから話すべきだと言って彼女を牽制する。

クラブでソフィアに話しかけたジミーは、友達になりたいだけと言って彼女を誘う。

レース当日、レーサーのメモ・モレノ(クリスチャン・デ・ラ・フエンテ)の妻で、元妻のキャシー・ヒーガイ・モレノ(ジーナ・ガーション)と話したジョーは、傷つけられたと言われ彼女から非難される。

友人だったメモと話したジョーは、レースでの健闘を誓い合う。

ボーに声をかけられたソフィアはジミーの元に向い、デミルは二人の関係を良く思わない。

ポール・ポジションのボー他レーサーはマシンに乗り込み、エンジンスタートしてウォームアップ・ランが始まり、観客はグリーン・フラッグを待つ。

レースはスタートするが、最初のコーナーを過ぎた地点でいきなりクラッシュが起き、イエロー・フラッグとなる。

ジミーがボーを抜いてトップとなり、ジョーはカールにピット・インを命ぜられる。

ジョーはそれを不満に思うが、ジミーに迫るボーをブロックするようカールから指示を受けてピット・アウトする。

カールの思惑は当たり、ジョーはボーをブロックし、最終ラップで追い込まれるものの、ジミーは逃げ切って勝利する。

結果に満足するカールだったが、ジョーは、二度とやらないと言って立ち去る。

記者会見で、ジミーはスランプを脱したことを話し、ボーは抗議はしないと言ってジミーを牽制し、ソフィアを気にしながら退席する。

ビジネスのことしか考えないデミルは、口出しするソフィアを黙らせるが、ジミーは彼女を擁護する。

日本。
ソフィアと寄りを戻すことをボーに勧めたジョーは、プライドを捨てて対処する様にと助言する。

ツインリンクもてぎ
ボーとトップを競っていたジミーは、最終ラップでフェンスに激突してクラッシュする。

カールの呼びかけに応答しないジミーだったが、レスキューに救い出された彼は、観客に手を振って応える。

シカゴ
パーティーに正装してこなかったジョーは、ルクレシアと話をしていたが、現れたキャシーに嫌みを言われる。

ジミーからシーズン終了後に旅行に行く提案をされたソフィアだったが、ボーのことが気になる。

トイレでルクレシアに出くわしたキャシーは、ジョーがまだ自分に未練があるはずだと伝える。

インタビューを受けていたジミーは、ボーと話すソフィアが気になり近づく。

ジミーはボーと揉めそうになり、デミルがそれを制止する。

恋しいことをソフィアに伝えたボーは、同じ気持ちだと言われて指輪を返す。

その様子を見ていたジミーは、ソフィアから許してほしいと言われ、納得がいかずにボーと殴り合う寸前になる。

それを制止されたジミーは、その場にあったニュー・マシンに乗り込み走り出す。

ジミーを追ったジョーは、街の中でカーチェイスを繰り広げる。

スピンして急停車したジョーは車から降りて、苛立つジミーに、デミルのプレッシャーの逃げ場としてソフィアを利用しているだけだと伝える。

完璧を求め過ぎると指摘するジョーは、勝利を純粋に感じた最初のトロフィーをジミーに渡し、原点に戻るようにと助言する。

才能を生かし、固い意思と信念を持ち立ち向かえば必ず世界の頂点に立つことができると語るジョーは、たとえ負けても本当の自分を見つけられると伝え、ジミーを納得させる。

ドイツ
ジョーを信頼したジミーは多くを学び、デミルの存在を無視し、考えを新たにしてレースに挑む。

その間、ジョーはルクレシアとの親交を深める。

カールに呼ばれたジョーは、ジミーが優勝できなかった場合は2人ともクビだと言われ、今回はサブに回る。

ジョーの代わりに走るメモは、カールからブロッキングを命ぜられる。

雷雨の中でレースは始り、前方視界を確保できないまま、ジミーはトップのボーを抜く。

ボーは抜き返し、後方から迫るメモが、カールやジョーの指示を無視してジミーを抜こうとする。

ジミーのマシンに接触してしまったメモは、クラッシュして後続車に追突されてコース外に弾き飛ばされ、川に落下する。

スピンしたジミーは逆走してサーキットの外に向い、車を降りて川に入りメモを救おうとする。

ボーも現場に向い、ジミーと共にメモを救い出す。

燃える木が倒れて漏れた燃料に引火し、大爆発が起きる。

三人の無事は確認され、メモは病院に運ばれジミーも脚を負傷する。

メモはジミーに感謝し、二人を見守るジョーは辛い思いをする。

ジミーの病室を訪ねたボーは、メモを救った勇気を称えて今までのことを謝罪し、こんなことでシーズン・チャンピオンになるのは不本意だと伝える。

以前は非情であり、自分でなくてよかったと考え表彰台に上がった男が好きだったとジョーに語るカールは、ジミーの契約を切ることを伝える。

考えが未熟なジミーを見限りボーと組むというカールは、一生、車椅子から離れられない苦しみを伝え、感傷に浸るジョーの意見を聞こうとしない。

ビジネスのために、デミルがボーと組むことも知らされたジョーは、それを本人に確認する。

ソフィアからそれを知らされたジミーはデミルを責めるが、自分を無視した代償であり、一人で生きていくようにと言われる。

デトロイト
ボーとソフィアは、ジミーを裏切ったデミルを相手にしない。

デミルのことを知っていたジョーを責めるたジミーは、兄弟のことであり、自分で判断して解決するようにと言われる。

走らせてほしいとジミーに言われたカールは、脚が完治していない彼をテストしてOKを出す。

チャンピオンシップが懸かるレース直前、ジミーはボーとソフィアから声をかけられ、メモもキャシーと共に病室でその様子を見守る。

レースはスタートし、ボーがポール・ポジジョンでジミーは後方から追い上げることになる。

いきなり起きたクラッシュに巻き込まれたジョーは、ピット・インしたためにジミーと共に最後尾となる。

ジョーはジミーを励まして、争いながら順位を上げる。

再び起きた大クラッシュに巻き込まれずに済んだジミーとジョーは、ボーを追い2番手と3番手につける。

イエロー・フラッグの間にピット・インを済ませた先頭の三台はコースに戻り、残り10ラップとなる。

グリーン・フラッグ直後に仕掛けたジミーは、ボーを抜いてトップに立つ。

残り4ラップ、ボーがジミーを抜き返し、鼻歌を歌い始めたジョーは猛烈に追い上げる。

ジミーを抜いたジョーは、最終ラップでボーも抜きトップに立つが、マシントラブルで離脱し後をジミーに任せる。

ジョーの助言を思い出したジミーは鼻歌を始め、ボーに小差で勝利する。

スピンしながらゴールしたジミーは3位となり、三人の戦いは称賛される。

残念だったとカールに言われたジョーは、自分は勝ったと伝える。

ボーと健闘を称え合ったジミーは、シリーズ・チャンピオンとして表彰台に上がり、デミルも拍手する。

ルクレシアに駆け寄ったジョーは、彼女に感謝する。

ボーも表彰台に上がり、ルクレシアに促されたジョーも続き、三人は観衆の歓声に応える。

ジミーに感謝されたジョーは、やる気にさせてくれたデミルにも礼を言うべきだと伝える。

デミルは、自分を見つめるジミーに頷く。

シャンパンを開けたジョー、ジミー、ボーは、それぞれ勝利の美酒を味わう。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
カー・レースのチャンピオンを狙う新人レーサーのジミーは、チャンピをンのボーと熾烈なトップ争いを続けていた。
チーム・オーナーのカールは、才能はあるが未熟なジミーをチャンピオンにするため、旧友である元トップ・レーサーのジョー・タントをレースに復帰させる。
現役時代は、勝利のために全てを犠牲にしたジョーだったが、若いジミーには、完璧を求め過ぎず原点を思い出すよう助言する。
それを理解しレースに挑むジミーだったが、自分をサポートするレーサーのメモの大事故でレースを放棄し、ボーと共に彼を救出する。
負傷して契約を切られたジミーは、チャンピオンシップの懸かった最終戦で、勝利する意思をカールに伝えてシートを与えられ、ジョーと共にレースに挑む・・・。
__________

ヒット作「クリフハンガー」(1993)のシルヴェスター・スタローンレニー・ハーリンが再び組んだ大作で、大いに話題となった作品。

死と隣り合わせの過酷なレーサーの心理などを描く、製作と脚本を兼ねて主演したシルヴェスター・スタローンの意気込みは感じられ、華やかなモータースポーツの世界をスタイリッシュな影像で描くレニー・ハーリンらしい演出も注目だ。

当時の最新技術の影像も迫力十分で、CGを使ったクラッシュ・シーンはなかなかよくできている。

F1を舞台にする映画を計画し権利を得ていたシルヴェスター・スタローンだったが、それが果たせず、当時、開催されていたアメリカのCARTシリーズ”チャンプカー・ワールド・シリーズ”をベースにして撮影された。

公開当時は期待が大きかったのだが、その内容に批判が集中してしまい、北米興行収入は約3300万ドル、全世界でも約5500万ドルの結果に終わり、9400万ドルの製作費を遥かに下回る大失敗作となった。

ラジー賞では、作品、監督賞をはじめ主要部門にノミネートされてしまった。

レースの迫力や臨場感はまずまず楽しめるのだが、押しつけがましい説教じみた内容他、全てが空回りしてしまった作品としか言いようがない。

元トップ・レーサーであり、期待の新人を教育する役としてレースに復帰するシルヴェスター・スタローン、その旧友であるチーム・オーナーのバート・レイノルズ、苦悩しながら成長する若手レーサーのキップ・パルデュー、チャンピオンであるライバルのティル・シュヴァイガー、その恋人エステラ・ウォーレン、主人公の元妻ジーナ・ガーション、その夫でレーサーのクリスチャン・デ・ラ・フエンテ、チームの専属記者ステイシー・エドワーズ、ジミー(キップ・パルデュー)の兄でマネージャーのロバート・ショーン・レナードなどが共演している。


モバイルバージョンを終了