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ジャッジ・ドレッド Dredd (2012)

イギリスの”Rebellion Developments”が発行するコミック”2000 AD”に1977年に登場した、ジョン・ワグナーカルロス・エズキエラが創作したキャラクター”Judge Dredd”を基に製作された作品。
荒廃した大都市の秩序を守り陪審員、裁判官、刑執行の権限を持つ”ジャッジ”の活躍と戦いを描く、監督ピート・トラヴィス、主演カール・アーバンオリヴィア・サールビーレナ・ヘディウッド・ハリス他共演の近未来SFアクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


SF


スタッフ キャスト
監督:ピート・トラヴィス
製作
アンドリュー・マクドナルド
アレックス・ガーランド
アロン・ライヒ
製作総指揮
スチュアート・フォード
ディーパック・ナヤル
アディ・シャンカル
原作
Judge Dredd
ジョン・ワグナー
カルロス・エズキエラ
脚本:アレックス・ガーランド
撮影:アンソニー・ドッド・マントル
編集:マーク・エカズリー
音楽:ポール・レオナード=モーガン

出演
ドレッド:カール・アーバン
カサンドラ・アンダーソン:オリヴィア・サールビー
マデレーン”ママ”マドリガル:レナ・ヘディ
ケイ:ウッド・ハリス
ケイレブ:ウォーリック・グリア
チーフ・ジャッジ:ラキエ・アヨラ
コンピューターのエキスパート:ドーナル・グリーソン
レックス:ラングリー・カークウッド
アルヴァレス:エドウィン・ペリー
チャン:カール・サニング
キャプラン:ミシェル・レヴィン
ガスリー:フランシス・チャウラー
ヴォルト:ダニエル・ハデベ
TJ:デオビア・オパレイ
ビッグ・ジョー:ジョー・ヴァズ
ズワーナー:ジェイソン・コープ
ジャフェット:スコット・スパロー
キャシー:ニコル・ベイリー
アモス:ジュニア・シンゴ
フリール:ルーク・タイラー
ママのボディーガード:タメル・ブルジャック

イギリス/南アフリカ 映画
配給
Entertainment Film Distributors
ライオンズゲート
2012年製作 95分
公開
イギリス:2012年9月7日
北米:2012年9月21日
日本:2013年2月16日
製作費 $45,000,000
北米興行収入 $13,414,710
世界 $35,626,530


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
核戦争で荒廃した近未来のアメリカ。
8億人が住む東海岸の”メガシティ・ワン”の治安は崩壊し、人口過密により社会は混乱してギャングと銃が溢れていた。

その秩序を守り戦う者は、陪審員、裁判官、刑執行の権限を持つ”ジャッジ”と呼ばれていた。

その中のトップである”ジャッジ”ドレッド(カール・アーバン)は、出動命令を受けて、ある犯罪者を追跡して倒す。

チーフ・ジャッジ(ラキエ・アヨラ)に呼ばれたドレッドは、成績は平凡だが、強力な超能力を持つカサンドラ・アンダーソン(オリヴィア・サールビー)を1日だけ任務に同行させて指導するよう命ぜられる。

ピーチ・ツリー。
75000人が住む200階建てのビルを支配するギャングのボス、マデレーン”ママ”マドリガル(レナ・ヘディ)三人の裏切り者を捕え、スローモーションの幻覚が起きるドラッグ”スローモー”を吸わせて、地上に突き落とす。
...全てを見る(結末あり)

ドレッドから、1分間に12件、1日に17000以上の犯罪が起きて、捜査できるのは6%しかないことを知らされたカサンドラは、彼と共に三人が死亡したピーチ・ツリーに向かう。

犯罪率が高く失業率は96%である、階数の半分以上がスラム化しているビルに着いたドレッドは死体を確認して、スローモーを吸っていることに気づく。

薬物所持の前歴がある三人の身元が判明し、死体を人前にさらす見せしめだとカサンドラは分析する。

ママの組織が絡んでいることを救急医療支部のTJ(デオビア・オパレイ)から知らされたドレッドとカサンドラは、元娼婦から組織を牛耳るようになった彼女には関わるなと言われる。

ビルを支配するママの組織を探るために、売人の行動を調べて急襲するというカサンドラの意見を聞いたドレッドは、緊張する彼女を連れて行動を開始する。

ある売人の部屋に押し入ったドレッドは、その場の者達に攻撃を加え、カサンドラに判決を下すよう指示する。

それを本部に伝えたカサンドラは、逮捕したケイ(ウッド・ハリス)が落下死した三人を殺した犯人だと超能力で気づき、ドレッドはケイを連行する。

ケイが連行されたことを知ったコンピューターのエキスパート(ドーナル・グリーソン)は、組織の幹部ケイレブ(ウォーリック・グリア)に報告する。

それをママに知らせたケイレブは警備室に押し入り職員を殺し、エキスパートが地区管理課に連絡して、防御装置の点検をする許可を得る。

ドレッドらはビルを出ようとするが、システムに侵入したケイレブがビルを封鎖してしまう。

ビル内に放送を流したママはジャッジがいることを住人に伝えて、始末するよう仲間達に命ずる。

ママは、ジャッジをかくまった者は家族全員を殺すと言って、住人を脅す。

無線が妨害されていることに気づいたドレッドは、救急医療支部に向かう。

ドレッドは敵を倒しながら移動し、カサンドラは初めて人を射殺する。

医療支部に到着するもののTJに入室を拒まれたドレッドは、ゲリラ戦を行うことをカサンドラに伝える。

その後、敵から逃れようとしたカサンドラは、住人キャシー(ニコル・ベイリー)の部屋に押し入る。

業務用のエレベーターがあると言うキャシーは、75階以上には行けるとカサンドラに伝える。

キャシーには子供がいて夫は自分達を追っていることを超能力で知ったカサンドラは、その場にあった写真で、自分が射殺した男が彼女の夫だと気づく。

それをキャシーに話そうとしたカサンドラだったが、彼女から二度と来ないでほしいと言われる。

ケイレブから、スローモーで街を支配できると言われたママは、エキスパートから、医療支部に一人、その外に11人の死体があることを知らされる。

他にもジャッジが76階の西側にいると言われたママは、彼らを封じ込めるように指示する。

行く手を阻まれたドレッドは、ケイを連れてエレベーターの裏に向かうようにとカサンドラに指示し、自分が戻らない場合は生きて捕まるなと伝えてその場を去る。

攻撃を受けたドレッドはカサンドラの元に戻り、砲弾で破壊された壁を抜けて外に出る。

ドレッドらが死んだと考えるケイレブは、死体を捜す。

本部に連絡できたドレッドは、援軍を要請する。

ケイを痛めつけたドレッドは、ママがバラされてはまずい話を聞き出そうとする。

自分に任せてほしいと言ってケイの頭の中に入ったカサンドラは、ピーチ・ツリーがスローモーの生産基地であることを知り、ママが生産と密売を仕切っていることをドレッドに伝える。

ジャッジ、ガスリー(ガスリー:フランシス・チャウラー)と共に援軍として到着したヴォルト(ダニエル・ハデベ)ヴォルト(ダニエル・ハデベ)は、シールドを解除するよう指示し、対応したエキスパートは、ママに脅されながら、それに従うと答える。

カサンドラから援軍の到着を待つべきだと言われたドレッドは、その場から移動する。

追ってきた少年二人に銃を向けられたドレッドは、発砲されたために彼らを銃撃する。

その隙にケイがカサンドラに襲い掛かり、彼女を捕えてエレベーターで最上階に向かう。

戻ったケイからカサンドラをどうするか訊かれたママは、何もしないようにと伝える。

生きて捕まったケイを責めるママは彼を殴り、カサンドラを暴行してはならないと言って部屋に閉じ込めるよう指示する。

ドレッドがビル内の放送を使おうとしていることを知ったママは、そのまま様子を見て彼らの居場所を知ろうとする。

放送で、ママが犯罪者だと住人に伝えたドレッドは、死刑判決を下すと言って、妨害する者は職務妨害と見なすと警告する。

そしてドレッドは、ママに対し裁きの時だと伝える。

ドレッドの居場所を突き止めたママは、その場に部下を向かわせるものの、全滅したために”ジャッジ”を呼び寄せる。

ピーチ・ツリーに到着したジャッジ、レックス(ラングリー・カークウッド)、チャン(カール・サニング)とキャプラン(ミシェル・レヴィン)、アルヴァレス(エドウィン・ペリー)は、入り口にいたヴォルトから、中に入れないと言われる。

解除されたシールドを開けたレックスらはビル内に入り、ママの組織との対決だと言って近づいてきたTJを射殺する。

ママの元に向かったレックスは、報酬を要求して話をつけ、キャプランを残に彼女を守るよう指示する。

カサンドラがいることを知ったレックスは、殺すようにとママに伝えてドレッドを捜す。

応援に来たというチャンに合流したドレッドは、彼が裏切り者だと気づき殺害する。

ケイに銃を向けられたカサンドラは、彼を殺してその場から脱出する。

それを知ったママに、自分がカサンドラを捜して殺すと伝えたキャプランは彼女を捜す。

スローモー製造工場を襲ったドレッドは、現れたレックスとアルヴァレスと銃撃戦を繰り広げる。

アルヴァレスを倒したドレッドだったが、弾が切れてしまう。

現れたキャプランから応援だと言われたカサンドラは、超能力で彼女が裏切り者だと知り射殺する。

レックスに撃たれたドレッドだったが、現れたカサンドラがレックスを射殺する。

傷の応急処置をしたドレッドは弾薬を補給し、カサンドラと共にママの元に向かおうとする。

隠れていたエキスパートを見つけたドレッドは、ママの部屋に入るための暗証番号を教えると言う彼を脅す。

超能力でそれを知ろうとしたカサンドラは、エキスパートがママに脅されていた犠牲者だと知り、彼を解放する。

それをドレッドに伝えたカサンドラは、暗唱番号を教えて内部に押し入り、敵を倒しながらママの元に向かう。

カサンドラは銃弾を受けて倒れ、ママは、50階分が吹っ飛ぶ爆弾を仕掛けてあることをドレッドに伝える。

脈拍を検知する発信機を見せたママは、心臓が止まると爆発することをドレッドに伝える。

銃を捨てるようにと言われたドレッドは、死刑が確定したとママに伝えル。

住民の命はどうすると言われたドレッドは、ママの脇腹を撃ち、この場は地上1000mなので電波が届くか試してみようと伝える。

罪状を伝えたドレッドは、ママにスローモーを吸わせて地上に突き落とす。

ママの心臓が停止しても爆破しないことを確認したドレッドは、カサンドラの傷の手当てをしながら地上に向かう。

ビルの封鎖は解除され、ドレッドから試験は終わったと言われたカサンドラは、何も話さずにバッジ渡してその場を去る。

現れたチーフ・ジャッジから、カサンドラの合否を訊かれたドレッドは、合格だと答えてその場を去る。


解説 評価 感想
*(簡略ストー リー)
核戦争で荒廃した近未来のアメリカ。
8億人が住む東海岸の”メガシティ・ワン”の治安は崩壊し、秩序を守り戦う者は、陪審員、裁判官、刑執行の権限を持つ”ジャッジ”と呼ばれていた。
そのトップである”ジャッジ”ドレッドは、成績は良くないものの、強力な超能力を持つカサンドラの適正テストを兼ねて任務に同行させることを命ぜられる。
75000人が居住する200階建てのビル”ピーチ・ツリー”に向かったドレッドは、殺された三人が、スローモーションの幻覚が起きるドラッグ”スローモー”を吸っていたことを知る。
犯罪組織のボス”ママ”がビルを支配していることを知ったドレッドは、その部下であるケイを捕えて本部に連行しようとするのだが、ビルは封鎖されてしまう。
組織の秘密を知るケイを連行させるわけにはいかないママは、ドレッドとカサンドラを殺害する命令を出す。
応援も呼べず孤立したドレッドは、カサンドラの超能力などを使い、襲い掛かる敵に対抗してビルから脱出しようとするのだが・・・。
__________

シルヴェスター・スタローン主演によりヒットした「ジャッジ・ドレッド」(1995)のレメイクまたはリブートと言うのは間違いで、製作側は無関係だと発表している。

ピート・トラヴィスの演出は平凡で、近未来を舞台にしたアクションなのだが、製作費が4500万ドルに抑えられているため、派手さもなく視覚的な面白味にも欠けている。

ロボコップ”を彷彿させるような主人公が、無敵のヒーローである法の番人として活躍する内容は新鮮味もない。

興行収入も、北米で約1300万ドル、全世界で約3600万ドルに終わり製作費を回収することもできなかったが、続編が企画されているというのには驚く。

主演のカール・アーバンは、クールな主人公をスタイリッシュに演じているが、ヘルメットを被り一度も顔を見せることがないため、他の”ジャッジ”と区別しにくく、誰が演じてもよかったような印象を与えるのは、よろしくないのではなかろうか・・・。

一方、ヘルメットを被らずに任務に就き、小柄でか弱い雰囲気でありながら、強力な超能力を生かして主人公に協力する、”ジャッジ”になることを目指すオリヴィア・サールビー、超高層居住ビル”ピーチ・ツリー”を支配する犯罪組織のボス、レナ・ヘディ、その部下ウッド・ハリスとウォーリック・グリア、チーフ・ジャッジのラキエ・アヨラ、コンピューターのエキスパートのドーナル・グリーソン、”ママ”に買収される”ジャッジ”のラングリー・カークウッド、エドウィン・ペリー、カール・サニング、ミシェル・レヴィン、ビルの入り口で中に入ることができない”ジャッジ”のフランシス・チャウラーとダニエル・ハデベ、ビルの医療支部のデオビア・オパレイなどが共演している。


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