主人以外が殺害された事件が起きた家に暮らし始めた家族に迫る恐怖と隠された真実を描く、製作、監督ジム・シェリダン、主演ダニエル・クレイグ、ナオミ・ワッツ、レイチェル・ワイズ、マートン・チョーカシュ他共演の心理スリラー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジム・シェリダン
製作
デヴィッド・C・ロビンソン
アーレン・クルーガー
ダニエル・ボブカー
ジェームズ・G・ロビンソン
ジム・シェリダン
脚本:デヴィッド・ルーカ
撮影:キャレブ・デシャネル
編集:バーバラ・テュライヴァー
音楽:ジョン・デブニー
出演
ウィル・エイテンテン/ピーター・ウォード:ダニエル・クレイグ
アン・パターソン:ナオミ・ワッツ
リビー・エイテンテン/エリザベス・ウォード:レイチェル・ワイズ
ジャック・パターソン:マートン・チョーカシュ
ディディ・エイテンテン/キャサリン・ウォード:クレア・ギア
トリッシュ・エイテンテン/ベアトリス・ウォード:テイラー・ギア
クロエ・パターソン:レイチェル・G・フォックス
ボイス:イライアス・コティーズ
グリーリー医師:ジェーン・アレクサンダー
シンディ:サラ・ガドン
アーティ:グレゴリー・スミス
アメリカ/カナダ 映画
配給
ワーナー・ブラザーズ(世界)
ユニバーサル・ピクチャーズ(北米)
2011年製作 92分
公開
北米:2011年9月30日
日本:2012年11月23日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $21,302,340
世界 $38,502,340
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューヨーク、マンハッタン。
編集者として成功していたウィル・エイテンテン(ダニエル・クレイグ)は退職して、郊外に購入した家で妻リビー(レイチェル・ワイズ)と二人の娘トリッシュ(テイラー・ギア)、ディディ(クレア・ギア)と共に過ごすことを決意する。
ビルを出たところでウィルは、世話になった女性(ジェーン・アレクサンダー)から、ようやく出られることになったことを祝福され、名刺を受け取り別れを告げる。
駅で列車から降りたウィルは、家探しを手伝ってくれた女性に家まで送ってもらう。
帰宅したウィルはリビーに迎えられ、会社を辞めたことを知った彼女は喜ぶ。
隣人のアン・パターソン(ナオミ・ワッツ)は、娘クロエ(レイチェル・G・フォックス)を迎えに来た元夫ジャック(レイチェル・G・フォックス)に嫌みを言われる。 その様子を見ていたウィルは、車で走り去るジャックに睨まれる。 その後、柱に残された前の住居者の子供達の身長を示す印に気づいたリビーは、それをウィルに知らせて消さないことにする。 会社のオフィスでジャックは、単独親権が認められないだろうということを知らされる。 その夜、ディディが窓の外にいた男の人を見たと言うため、ウィルらはそれを調べる。 部屋の電気を消して再び点灯したウィルは、窓に自分達が映ったことでディディを納得させる。 家の様子がどことなく気になるウィルは、夜中に地下室に向い、少年少女達が集まっていることに気づく。 子供達を追い払ったウィルは、一人の少女シンディ(サラ・ガドン)を捕まえる。 少女は空き家のはずだだと言って、住んでいると答えるウィルに、一家惨殺の事件があったことを知らないのかを尋ねる。 窓からの覗いていたかを聞いたウィルだったが、その場の少年アーティ(グレゴリー・スミス)らは”奴”が戻って来たと言って驚きながらその場を去る。 地下室を調べたウィルは、少年たちが儀式のようなことをしていたことを確認する。 翌日、警官に事件の話を聞いたウィルは、家の主人が疑われたということしか教えてもらえなかった。 帰宅したウィルは、リビーと子供達が、この家に住むと皆死ぬと携帯電話で話していたクロエの言葉を気にしていたため、彼女の家に向かう。 ドア越しにクロエに言葉をかけたウィルは、対応したアンに子供達が怖がっていることを伝える。 クロエに話すと言うアンは、数日前が惨殺された家族の命日だったことをウィルに伝え、娘がまた悪夢を見始めたことを知らせる。 家に忍び込んだ10代の子供達に注意したいと言いながら、ウィルはその場を去る。 その夜、ウィルが地下室の落書きを消しているのに気づいたリビーは、”ピーター・ウォードが皆殺しにした”という文字を見て驚く。 不安が募るリビーだったが、幸せに暮らせるように家を清めると言うウィルの言葉に苦笑してしまう。 その時、二人は裏庭の人影に気づき、ウィルが様子を見に行くが逃げられる。 翌朝、子供達の姿が見えないため捜したウィルとリビーは、子供部屋のクローゼットの奥で遊んでいるトリッシュとディディを見つける。 二人は、”キャサリン・ウォード”と”ベアトリス”の絵本を読んで遊んでいた。 その後、シチューを持って現れたアンを招き入れたウィルだったが、彼女は多くを語らず、前の住人のことを聞いても何も答えずに帰ってしまう。 ウィルとリビーは事件のことを調べ、容疑者”ピーター・ウォード”が更生施設に入ったことを知る。 更生施設に向かったウィルは、”ピーター・ウォード”の部屋に向い、子供部屋に置いてあった自分の家の写真があったために驚く。 その場に現れた男を”ピーター・ウォード”だと思い、写真の件を確かめたウィルは人違いだと知り、ピーターがこの部屋を去ったことを知らされる。 帰宅したウィルは現れた車に脅され、それをピーターだと確信するものの逃げられる。 駆けつけた警官が何もしようとしないために無能呼ばわりしたウィルは、ピーターが家に侵入した証拠である家族の写真をリビーに見せる。 ”グリーンヘブン精神医療施設”。 5年間この施設にいたとピーターは、”ウィル・エイテンテン”は自分が作った名前であると言われてもそれを信じない。 妻に電話をしても医師はそれに出ようとしないため、ピーターはその場を離れる。 患者達はピーターに歩み寄り帰ってきたと言って喜ぶが、彼らは会社の同僚達だった。 家に向かったピーターは、外壁の落書きを確認して部屋に入り絶叫する。 その後、家族の事を考えるピーターは、意識の中で施設で言われたことや事件についてをリビーに話す。 リビーはそれを信じようとしなかったが、子供達の銃弾の後を確認した彼女は、二人が息絶えたために動揺する。 子供達と自分も死んでいるとピーターに言われたリビーは涙し、彼はその場を去ろうとする。 家を出ようとしたピーターは立ち退きを強要され、現れたアンに自分を覚えていないのかを問われる。 隣人であり施設にも自分がいたと言うピーターが家族が見える様子なので、アンは、家族は墓地に埋葬されていることを伝える。 翌朝、アンの家を訪ねたピーターは、隣人でありリビーとは親友だったために、施設に面会に行ったことをアンから知らされる。 自分が犯人だとは思わないとアンに言われたピーターは、二階から降りて来たクロエに声をかけられる。 家族が見えることをクロエに聞かれたピーターはそれを認め、彼女の気遣いを嬉しく思う。 その後、現れたジャックは、危険人物のピーターを家に入れるアンを批判し、クロエを連れ出そうとする。 入浴させてもらっていたピーターが2階から降りてきたため、気を遣ったクロエは父と出掛けようとするが家を出て走り去ってしまう。 来たことが間違いだったとアンに謝罪したピーターは、洗濯物の中にあった施設での担当医グリーリー(ジェーン・アレクサンダー)の名刺を彼女から渡される。 グリーリーに会ったピーターは、なぜ自分を施設から出したのかを問い、不利になる証言がなかったからだと言われる。 自分が殺人を犯したのかというピーターの問いに、グリーリーは明確な答えを返さない。 幻想の中で生きていることを伝えたピーターは、自発的に入院するなら治療を受けられるとグリーリーに言われてその場を去る。 家に侵入したピーターは、リビーと娘達に迎えられる。 子供を寝かせたピーターは、事件の夜のことを話すようリビーに迫る。 階段の物音に気づき子供達が殺されているのを知ったリビーは後を追ったことを話し、ピーターの頭の傷に気づき彼が犯人だと認めざるを得なくなる。 現れたアンから真実を聞こうとしたピーターは、リビーの死を受け入れるようにと言われる。 その夜、家に侵入したフードを被った男ボイス(イライアス・コティーズ)は、子供達とリビーに銃を向ける。 ピーターがそこに帰宅するがリビーは撃たれてしまい、銃を拾った彼女は揉み合うピーターとボイスに向かって発砲する。 銃弾を受けたピーターは意識を失い、リビーは息絶える。 自分が殺していないことを知ったピーターだったが、そこにジャックとボイスが現れる。 ピーターはボイスに叩きのめされ、アンはクロロホルムで眠らされる。 アンを殺し保険金を手に入れる予定だったジャックは、ボイスが家を間違えたため計画通りに事が進まなかったのだった。 ピーターを階段から突き落としたジャックは、ボイスを銃撃する。 アンを担いで運び、ピーターも側に引きずって来たジャックは、その場にガソリンをまき火を放つ。 リビーはピーターの名を呼び目覚めさせて姿を消し、ジャックは何かを感じて発砲する。 ジャックを殴り倒したピーターは、アンを助けて家から脱出する。 二人を追うジャックは、息のあったボイスがガソリンを巻こうとしたため彼を射殺するが、火だるまとなる。 クロエを呼んだピーターは家に戻り、二階のリビーの元に向かい、一緒にいたいことを伝える。 リビーも同じ考えだったが逃げるよう言われたピーターは、現れた子供達に別れを告げる。 ピーターはリビーに愛を伝え、彼女らは姿を消す。 階段に隠してあった家族のノートを持ち出したピーターはその場を逃れ、駆けつけた消防士に助けられる。 その後、マンハッタンに戻ったピーターは、ショーウィンドウに飾られた自身のベストセラー小説”ドリームハウス”を見つめる。
...全てを見る(結末あり)
ピーターの話を聞いたウィルは監視映像を見せられ、妻に撃たれた後頭部の傷やアンが映っていることなどを確認し、そして、それが自分であることを知る。
*(簡略ストー リー)
ニューヨーク。
編集者として成功していたウィル・エイテンテンは退職を決意し、妻リビーと二人の娘と共に郊外の家で暮らすことになる。
ところが、不審者などの気配を感じたウィルは、その家で一家惨殺事件があったことを知る。
娘の親権問題を抱えている隣人のアンからも多くを聞きだせないまま自分で事件を調べ始めたウィルは、容疑者と疑われた家の主人が更生施設に入れられたことを知る。
施設を訪れたウィルは、容疑者”ピーター・ウォード”の部屋で、家にあった家族の写真を見つける。
そしてウィルは、ピーターが入れられた精神医療施設で、驚くべき真実を知ることになる・・・。
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硬派なドラマを得意とするイメージがあるジム・シェリダンが製作、監督した心理スリラーとして注目された作品。
ジム・シェリダンらしい緻密な演出で観客を納得させるドラマには仕上がっているが、ダニエル・クレイグ、ナオミ・ワッツ、レイチェル・ワイズという、実力派人気スター競演の割には、やや大人しい作品であり、地味な内容の作品にしても、もう少しパンチを効かせてほしかったというところだろうか。
夫婦役のダニエル・クレイグとレイチェル・ワイズは、本作をきっかけに結婚することになる。
製作費に5000万ドルをかけた大物スター競演にも拘わらず、北米興行収入は約2100万ドル、全世界では約3900万ドルという結果に終わってしまった。
”ジェームズ・ボンド”役が非常に好評なダニエル・クレイグは、そのイメージを意識させない演技を見せて熱演する。
やや存在感が薄い序盤から中盤だが、クライマックスにかけて主人公を支える役柄を好演するナオミ・ワッツ、主人公の妻役で死後も夫の側に寄り添うレイチェル・ワイズ、妻(ナオミ・ワッツ)殺害計画が事件の真相だったマートン・チョーカシュ、その娘レイチェル・G・フォックス、主人公の娘テイラー・ギアとクレア・ギア、殺人の実行犯イライアス・コティーズ、主人公の担当医ジェーン・アレクサンダー、事件のあった家に忍び込む若者サラ・ガドンとグレゴリー・スミスなどが共演している。