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ドラグネット Dragnet (1987)

1950年代から放映されたジャック・ウェッブによるテレビシリーズ”Dragnet”を基に製作された作品。
犯罪教団に立ち向かうロサンゼルス市警の刑事の活躍を描く、監督、脚本トム・マンキーウィッツ、脚本、主演ダン・エイクロイドトム・ハンクスクリストファー・プラマーハリー・モーガン他共演のコメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ

トム・ハンクス / Tom Hanks 作品一覧


スタッフ キャスト
監督:トム・マンキーウィッツ

製作
デヴィッド・パーマット
ロバート・K・ワイス
製作総指揮:バーニー・ブリルスタイン
原作:ジャック・ウェッブDragnet
脚本
ダン・エイクロイド
アラン・ズウェイベル
トム・マンキーウィッツ
撮影:マシュー・F・レオネッティ
編集
ウィリアム・D・ゴルデオン
リチャード・ホールジー
音楽:アイラ・ニューボーン

出演
ジョー・フライデー:ダン・エイクロイド
ペップ・ストリーベック:トム・ハンクス
ジョナサン・ワーリー牧師:クリストファー・プラマー
ビル・ギャノン部長:ハリー・モーガン
コニー・スウェイル:アレクサンドラ・ポール
エミール・マッズ:ジャック・オハローラン
ジェーン・カークパトリック公安委員長:エリザベス・アシュレー
ジェリー・シーザー:ダブニー・コールマン
イーニッド・ボーデン:キャスリーン・フリーマン
ピーター・パーヴィン市長:ブルース・グレイ
マンディ:レンカ・ピーターソン

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1987年製作 106分
公開
北米:1987年6月26日
日本:1988年5月14日
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $57,387,520
世界 $66,673,520


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ロサンゼルス
市警の巡査部長で、生真面目で時代錯誤的なジョー・フライデー(ダン・エイクロイド)は、市民の安全を守るために日夜、努力していた。

シーザー出版。
消防士に扮したエミール・マッズ(ジャック・オハローラン)は、ジェリー・シーザー(ダブニー・コールマン)が出版する、大量のポルノ雑誌”BAIT”に火を放ち、現場に”P.A.G.A.N.”というカードを残す。

亡くなった同名の伯父(デスクに置かれている写真はジャック・ウェッブ)と同じ強盗殺人課に勤務するジョーは、上司のビル・ギャノン部長(ハリー・モーガン)から、相棒のフランクが辞職してヤギ農場の経営者になったことを知らされる。

”P.A.G.A.N.”事件の担当になったジョーは、新しい相棒のペップ・ストリーベック(トム・ハンクス)を待つ。

ジョーは、ヒッピーのようなペップに呆れて服装規定などを伝え、身なりを整えさせる。

ジョーとペップは、ライオンと守衛が麻酔銃で眠らされた動物園に向かい、スタッフから”P.A.G.A.N.”のカード3枚を見せられ、それが置かれていた檻に向かう。

ジョーとペップは、大蛇とコウモリが盗まれライオンのたてがみも奪われたことを知り、倉庫火災の被害者であるシーザーの屋敷に向かう。

大勢のBAITメイトに迎えられたジョーとペップはシーザーに会い、25周年増刊号をすべて盗まれたことを知り、”P.A.G.A.N.”教団の声明文を見せられる。
...全てを見る(結末あり)

雑誌をすべて取り返せと言われたジョーは反発し、お前は嫌いだが法に従い取り戻すとシーザーに伝える。

街に戻ったジョーとペップは、ランチの間に車を盗まれてしまう。

車にキーを残しロックしてしまったペップは、ジョーに非難される。

ギャノンから薬品が奪われたことを知らされたジョーとペップは、代車で鉄道に向かい、3000ガロンの有毒薬品が吸い上げられたタンク車両を調べる。

機関士から”P.A.G.A.N.”のカードを渡されたジョーとペップは、薬品会社社長から、盗まれた薬品を合成すると有毒ガスが発生するという説明を受ける。

”モラル振興会”の創始者ジョナサン・ワーリー牧師(クリストファー・プラマー)は、自身のテレビ番組に市の公安委員ジェーン・カークパトリック(エリザベス・アシュレー)をゲストで招く。

街頭でそれを見ていたジョーは、自分の好きな番組だったために興味を持つ。

ワーリーがシーザーを批判する様子を気にしながら、ジョーとペップは盗難事件の現場に向かう。

アパートの管理人イーニッド・ボーデン(キャスリーン・フリーマン)を訪ねたジョーとペップは、家賃を踏み倒しているマッズという男にウェディングドレスを盗まれ、残していったのは”P.A.G.A.N.”のカードだと話す彼女から、それを受け取る。

マッズの部屋にあった新聞や雑誌を、イニーッドがゴミ箱に捨てたことを知ったジョーとペップは、ゴミ収集車を追い中のゴミを調べる。

写真を見つけたジョーとペップは、それに描いてあった番号に電話をして、シーザー邸だということを確認する。

電話でマッズの居場所を訊いたジョーは、シーザーの運転手の彼がヨットハーバーにいることを知る。

ジョーとペップはその場に向かい、リムジンのマッズを見つけて話しかけるものの、逃げられてしまう。

追跡したジョーとペップは、ビーチでマッズを追い詰めて逮捕し、署に連行する。

ペップに脅されたマッズはすべてを吐き、今夜”P.A.G.A.N.”の集会に参加する予定だったことが分かる。

サンガブリエル・バレー
チンピラに扮したジョーとペップは、”P.A.G.A.N.”の集会に参加するため、途中で会ったニセ警官と共に現場に向かう。

”P.A.G.A.N.”が”People Against Goodness and Normalcy”(善良や普通に反する人)を意味することを知ったジョーとペップは、ドラッグを受け取り踊り始める。

教祖が現れて儀式が始まり、コウモリとライオンのたてがみが捧げられ、生贄の処女コニー・スウェイル(アレクサンドラ・ポール)がウェディングドレス姿で連れて来られる。

ジョーはコニーに惹かれてしまい、プールに落とされた彼女を救うために、ペップと共に飛び込む。

3人は大蛇に襲われ、ペップが蛇にドラッグを飲ませて気絶させて、トンネルに逃げ込む。

広場に出たジョーらは人々に襲われそうになり、ペップが威嚇射撃をして逃げようとする。

コニーは教祖(ワーリー)のヒツジのマスクを外してしまう。

盗まれた車を見つけたジョーらは、それに乗って逃げる。

コニーの家に着いたジョーは、惹かれ合うようになった彼女に名刺を渡し、ペップと共に”パーカー・センター”に戻る。

午前3時過ぎにギャノンを呼び出したジョーとペップは、”P.A.G.A.N.”捜査の結果を報告するものの、まともに話を聞いてもらえない。

ジョーとペップはギャノンと共に集会の現場に向かい、カークパトリック公安委員を呼ぶものの、”P.A.G.A.N.”の儀式の痕跡はなかった。

カークパトリックは、間抜けなジョーとペップを担当から外すようギャノンに命じ、苛立ちながらその場を去る。

ジョーに失望したギャノンは、”ジョー・フライデー”の名を汚さぬよう、伯父を見習うようにと伝える。

署に戻ったジョーは、コニーを呼んで犯人を捜そうとするものの手掛かりは得られず、”P.A.G.A.N.”とワーリーの関係に気づかなかった。

翌日、ペップを迎えに行ったジョーは、マッズに車を爆破される。

ストリップバーで今後のことを考えたジョーとペップは、合成すると毒ガスになる、盗まれた薬品の線を調べるため、作業が可能な会社を捜す。

情報屋から知らされた麻薬工場に向かったジョーは、ペップを待つ。

ジョーは、現れた3人のチンピラを叩きのめして追い払う。

その後ジョーは、ペップが用意したと特殊走行車両で工場に突入するものの、その場はミルク工場だった

ジョーとペップがその場を去った後で、付近のケイタリング業者からタンクローリーが運び出され、それをマッズが見守る。

その頃、法と秩序委員会が開かれ、カークパトリックは、ピーター・パーヴィン市長(ブルース・グレイ)を激しく攻撃して辞職を求める。

続いてスピーチしたワーリーは、敵対するシーザーでさえ、自分たちの活動に100万ドル寄付してくれたことを話す。

その様子をウォッチ・テレビで見ていたペップは、約束があると言うジョーが気になり彼を尾行する。

ある家に入ったジョーを変態だと思ったペップは、そこが彼の祖母マンディ(レンカ・ピーターソン)の家だと知る。

マンディに挨拶したペップは、誕生日なので食事に行くと言う彼女に誘われるものの、ジョーは女性を招待しているのでまずいと祖母に伝える。

仕方なくペップも連れてレストランに向かったジョーは、待っていたコニーをマンディに紹介する。

その場にいたワーリーに気づいたコニーは動揺し、彼が”P.A.G.A.N.”の教祖だとジョーに伝える。

ペップは、ワーリーはモラル振興会の会長であり、カークパトリックとギャノンも同席しているので、いきなり逮捕はまずいとジョーに伝える。

それを無視したジョーは、トイレに向かったワーリーを追い、彼を逮捕して席に戻る。

ジョーは、ワーリーが女性を生贄にして有害薬品も手に入れていることを、カークパトリックとギャノンに伝える。

憤慨したカークパトリックはジョーをクビにして、ワーリーを解放させてその場を去る。

ギャノンはジョーの拳銃とバッジを没収し、ペップにもワーリーに近づくなと警告する。

ペップはマンディをバイクで送り、ジョーはコニーと共に”ハリウッドサイン”に向かい、愛を語りいい雰囲気になる。

そこに現れたマッズが車を横転させて、ジョーとコニーに銃を向ける。

翌日ペップは、ジョーに連絡が取れなくなったために心配になり、ギャノンにその件を話すものの、相手にされない。

シーザーに会ったワーリーは、邪魔なパーヴィン市長を辞めさせるために、今夜のパーティーでヤク中に仕立てる考えを伝える。

ワーリーは、カークパトリックを市長にして、権力を二分し、ポルノで稼ぎ、自分はそれに反対して稼ぐ案をシーザーに伝える。

シーザーは去り、隠れていたカークパトリックは彼を信用しないものの、ワーリーは問題ないと彼女に伝える。

ペップは、ゴミ箱から見つけた写真をヒントに、ビーチでマッズを見つける。

グリフィス天文台
ジョーとワーリーを拘束していたワーリーは、彼女を連れて行こうとする。

ワーリーは、毒ガスでシーザーを殺すことをジョーに話し、すべてを手に入れると言って立ち去る。

マッズからジョーの居場所を聞き出したペップは天文台に向かい、彼を助けてバイクで逃げる。

シーザー邸でパーティーが開かれ、その場に向かったジョーとペップは、現れた市長がシーザーと共に殺されると考える。

ペップは、警官でないジョーに今はなにもできないと伝えて、1人で屋敷に侵入する。

市長と共に現れたワーリーを迎えたシーザーは、小切手のことを気にする彼にそれを渡す。

ショーは始まり、外では、ケイタリング業者に扮した車両が毒ガスの準備をしていた。

それを阻止しようとしたペップは、ギャノンに電話をして、シーザー邸に”P.A.G.A.N.”がいることを伝えて、機動部隊の出動を要請する。

毒ガスの準備が整ったマッズらは、大量に山積みされた”BAIT”を燃やそうとする。

屋敷を去るワーリーは、後は任せるとマッズに伝えて、雑誌の山に火を放ち、ペップはその様子を監視する。

街に戻ろうとしたジョーは、警察が大挙してシーザー邸に向かうことに気づく。

マッズらは警官隊と銃撃戦になり、特殊走行車両に乗ったジョーが突入する。

ペップは、ジョーと共にマッズを逮捕する。

シーザーに感謝されたジョーは、ワーリーがプライベートジェットで逃げることをペップから知らされ、コニーも一緒だと考える。

そこに現れたギャノンは、ワーリーを追跡しようとするペップに、市民は連れて行くなと言いながら、ジョーにバッジを渡す。

ペップをパトカーに乗せたジョーは、いつもは制限速度以下で走行するものの、暴走しながら空港に向かう。

空港で待っていたカークパトリックは、到着したワーリーに、警察無線を聞いたのでもう終わりだと伝えて、コニーを解放しようとする。

ワーリーは、カークパトリックを置いてコニーと共に離陸しようとする。

ジョーとペップは空港に到着するものの、ワーリーのジェットは離陸してしまう。

その後、戦闘機に乗ったジョーはワーリーのジェットに追いつき、強制着陸させる。

ワーリーは逮捕され、コニーとキスしようとしたジョーはペップに邪魔され、彼を追い払う。

その後、起訴されたワーリーの裁判が開かれ有罪となり、チノの刑務所での99X43年の刑期を言い渡され、7年後に仮釈放もあり得るが・・・。

ジョーは通常勤務に戻り、昨夜はコニーと過ごしたことをペップに話す。

ペップは、コニーが処女ではないことをジョーに確認しながら市庁舎に向かう。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ロサンゼルス
市警の巡査部長で生真面目で時代錯誤的なジョー・フライデーは、同名の伯父と同じ強盗殺人課に務めていた。
ジョーは、ヒッピーのような新しい相棒ペップと共に、各地で様々なものを奪う”P.A.G.A.N.”事件を捜査するよう、上司のギャノン警部に指示される。
ポルノ王シーザーが発行する雑誌”BAIT”も大量に盗まれ、他の強盗事件を調べたジョーとペップは、シーザーを敵視する”モラル振興会”の創始者ワーリー牧師も含めた捜査を続けるのだが・・・。
__________

若くして”007シリーズ”など話題作の脚本家として活躍した、トム・マンキーウィッツの初監督作品。

1950年代から放映された、ジャック・ウェッブによるテレビシリーズ”Dragnet”へのオマージュを込めたコメディ。

テレビシリーズで主人公の”ジョー・フライデー”と組んだ”ビル・ギャノン”役を演じたハリー・モーガンが、本作の主人公の上司である警部役で登場する。
亡くなった”ジョー・フライデー”の甥という設定がダン・エイクロイド演ずる主人公で、デスクには伯父”ジャック・ウェッブ”の写真が置いてあり、ファンには嬉しい演出が随所に見られる。

凸凹刑事コンビが巻き起こすドタバタ・コメディの面白さと、陰謀が絡むポリス・アクションなど、見せ場も多い楽しめる作品に仕上がっている。

主演のダン・エイクロイドは、生真面目で時代錯誤的な主人公を熱演し、彼とはまったく違う自堕落な相棒を演ずる、トム・ハンクスの愉快な演技も見ものだ。

犯罪教団の教祖を演ずるクリストファー・プラマー、主人公2人に頭を抱える上司のハリー・モーガン、教団の生贄にされそうになり、主人公と惹かれ合うアレクサンドラ・ポール、巨漢で怪力の教団の一員ジャック・オハローラン、教団の陰謀に関わる公安委員長エリザベス・アシュレー、その陰謀に巻き込まれるポルノ王ダブニー・コールマン、教団にウェディングドレスを奪われた婦人キャスリーン・フリーマン、教団の陰謀で失脚させられそうになる市長ブルース・グレイ、主人公の祖母レンカ・ピーターソンなどが共演している。


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