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ドラキュラZERO Dracula Untold (2014)

1897年に発表された、ブラム・ストーカーの小説”ドラキュラ”を基に製作された作品。
オスマン帝国の侵略から民と家族を守るため魔物”ドラキュラ”と化した君主ヴラド・ツェペシュの戦いを描く、監督ゲイリー・ショア、主演ルーク・エヴァンスドミニク・クーパーサラ・ガドンチャールズ・ダンス他共演のダーク・ファンタジー・アクション・ホラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー


スタッフ キャスト
監督:ゲイリー・ショア

製作:マイケル・デ・ルカ
製作総指揮
アリッサ・フィリップス
ジョー・カラッシオロJr.
トーマス・タル
ジョン・ジャシュニ
原作:ブラム・ストーカードラキュラ
脚本
マット・サザマ
バーク・シャープレス
撮影:ジョン・シュワルツマン
編集:リチャード・ピアソン
音楽:ラミン・ジャヴァディ

出演
ヴラド・ツェペシュ/ドラキュラ:ルーク・エヴァンス
メフメト2世ドミニク・クーパー
ミレナ:サラ・ガドン
インゲラス:アート・パーキンソン
ヴァンパイア:チャールズ・ダンス
カザン:ウィリアム・ヒューストン
ドゥミトル:ディアミッド・マルタ
ペトル指揮官:ノア・ハントリー
修道士ルシアン:ポール・ケイ
シュケルジム:ザック・マッゴーワン
ハムザ・ベイ将軍:フェルディナンド・キングズリー
オマー・ベイ将軍:ジョセフ・ロング
ブライト・アイズ:トール・クリスティアンソン
シミオン:ロナン・ヴィバート

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2014年製作 92分
公開
北米:2014年10月10日
日本:2014年10月31日
製作費 $70,000,000
北米興行収入 $56,280,360
世界 $217,124,300


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1442年。
オスマン帝国トランシルヴァニアの1000人の少年を奴隷にした。

鞭打たれながら、相手を殺すことを教えられた少年たちは、オスマン帝国軍の殺人兵器として育てられた。

その中の一人が比類なき残虐な兵士に成長し、串刺し公ヴラドとなった。

残虐な行為を悔いたヴラドは、過去を葬りトランシルヴァニアワラキア公国に帰還し、民衆から君主と崇められ、後には”ドラキュラ”と呼ばれた。

部下と共に偵察するヴラド・ツェペシュルーク・エヴァンス)は、傷ついたヘルメットを川で発見する。

オスマン帝国軍の将軍ハムザ・ベイフェルディナンド・キングズリー)の動きを察知したヴラドは、川の流れが牙の山からだと気づく。

話し合いで収めることを考えたヴラドは、部下のドゥミトル(ディアミッド・マルタ)を城に向かわせる。

部下と共に山に向かったヴラドは、人骨で覆われた洞窟を発見し、人間ではない何かに襲われてその場から逃げる。

ドラキュラ城に戻ったヴラドは、修道士ルシアン(ポール・ケイ)から、洞窟で襲ったのはヴァンパイア(吸血鬼)だと言われ、オスマン帝国との戦いで手いっぱいであるため、話を秘密にするよう指示する。

ヴラドは、妻ミレナ(サラ・ガドン)と息子インゲラス(アート・パーキンソン)の前では笑顔を見せる。
...全てを見る(結末あり)

寝室に向かったヴラドは、敵の攻撃に不安を感じていることをミレナに話し、平和を願うことを伝える。

イースターの祝宴が開かれる中、現われたハムザ・ベイから、全滅した斥候隊のことを訊かれたヴラドは、自分は殺していないと伝える。

銀貨の貢物を用意されたハムザ・ベイは、イェニチェリ軍に1000人の少年を差し出すことを要求し、皇帝に従うよう指示してその場を去る。

納得できないヴラドだったが、補佐のカザン(ウィリアム・ヒューストン)からも従うようにと言われ、民衆の幸せと安全を考えるべきだと助言される。

オスマン帝国皇帝メフメト2世ドミニク・クーパー)の元に向かったヴラドは、1000人の少年に自分が代わると伝える。

納得しないメフメトは、少年に加えてインゲラスを人質に要求し、ヴラドに従わせる。

ミレナに反対されたヴラドだったが、インゲラスは自ら行かせてほしいと父に頼む。

インゲラスにミレナの元に戻れと伝えたヴラドは、ハムザ・ベイらと戦い全員を殺す。

ミレナとインゲラスをドミトリに任せたヴラドは、洞窟の悪魔なら敵を倒せると考え、牙の山に向かう。

ヴァンパイア(チャールズ・ダンス)と話したヴラドは、銀の指輪を外せと言われ、攻めてくるオスマン帝国に対抗するための協力を求める。

かつて何千人も殺したヴラドを非難するヴァンパイアは、今、必要なのは英雄ではなく残虐な魔物だと言われ、頭蓋骨を砕き自分の鮮血を入れて渡し、飲ませようとする。

ヴァンパイアは、飲めば人間の血を求めるようになり、3日間耐えれば元るが、それを破れば大切なものを滅ぼすことになり、死んだとしても、自分に仕える者として永遠の復讐ゲームをすることになるとヴラドに伝える。

血を飲みヴァンパイアから死ぬと言われたヴラドは苦しむ。

川で目覚めたヴラドは、手の傷が消えたことと身体能力の変化に気づく。

銀の指輪を外して首にかけたヴラドは、走って城に戻る。

オスマン帝国軍の攻撃を受ける中、ミレナとインゲラスの無事を知ったヴラドは、子供を差し出そうとしたことを民に謝罪し、戦い抜くと伝える。

その後、大軍にたった一人で立ち向かい全滅させたヴラドは、山の上にある砲弾も届かないコジア修道院に民と共に避難しようとする。

敗北を知ったメフメトは、10万の兵を従えて攻め入ることを考える。

血の渇望で苦しむヴラドは、ミレナと愛し合うものの、彼女の首筋を見ながら欲望を抑える。

森に向かったヴラドは、つけてきたシュケルジム(ザック・マッゴーワン)と話し、牙の山から逃げた魔物が人間に化けていると言われ、彼の流した血を渡される。

それを拒んだヴラドはシュケルジムに襲い掛かり、彼を脅して追い払う。

戦場に向かったメフメトは、串刺しにされた無数の兵士の死体を確認する。

目覚めたミレナは、ヴラドの背中の傷が消えていることに気づき、彼が牙の山の魔物であり、日光を浴びると傷つくことを知らされる。

血への渇望に耐えれば、2日で元に戻ると言われて動揺するミレナは、戻れなかった場合は永遠に魔物のままであることを知り、決して屈しないつもりのヴラドを信じる。

メフメトが来ることを知らされたヴラドは、ミレナを修道院に向かわせる。

夜になり、襲われたミレナらの元に向かったヴラドは敵を倒すが、彼女とインゲラスを守ったドゥミトルは命を落とす。

修道院に着いたヴラドは、祈ってもこの場は守れないと言って、民に戦いの準備をさせる。

ヴラドが魔物になったという噂を聞いたメフメトは、大軍を率いて進軍する。

ヴラドの異変に気づいたルシアンは、罪を悔いるべきだと言って彼に日光を浴びせる。

君主が魔物だったことを知った人々は驚き、ヴラドに火を放つ。

炎の中から現われたヴラドは、生きているのは自分が犠牲になったからだと言って、興奮しながら民を責める。

ミレナに制止されたヴラドは冷静になり、戦いに備える。

あと1日耐えられるよう神に祈ったヴラドは、気遣ってくれるインゲラスを抱きしめ、ミレナとの愛を確かめる。

オスマン帝国軍が迫り、ヴラドは、コウモリの大群と共に敵に攻め入る。

その間に修道院は襲われ、インゲラスは連れ去られてミレナは崖から転落する。

ミレナを救おうとしたヴラドだったが、落下した彼女を救うことができなかった。

瀕死のミレナは日が昇ることに気づき、まだ間に合うと言って、自分の血を飲むようヴラドに伝える。

それを拒むヴラドだったが、インゲラスを救うようにと言われたため、ミレナの血を飲む。

傷ついた人々に血を与えたヴラドは戦いに挑み、メフメトの元に向かう。

銀貨を敷き詰められた場所で、インゲラスを助けるために苦しみながら戦うヴラドは痛めつけられる。

木の杭で心臓を突き刺されそうになったヴラドは、悪魔の息子ドラキュラとなったと伝えてメフメトを殺す。

カザンから、インゲラスが死ねば自分は自由だと言われて襲われたヴラドは、彼を槍で突き刺して殺す。

人々に襲われそうになったヴラドは、インゲラスをルシアンに任せる。

雲を払いのけて日光を浴びたヴラドは、人々と共に朽ち果てる。

オスマン帝国軍は撤退し、インゲラスは君主となり、ヴラドの名は永遠に消え去る。

その後、シュケルジムから血を与えられたヴラドは復活する。

現在、ロンドン
通りを歩いていたヴラドは、花を買うミレナに似た女性に声をかける。

外国人と思われたヴラドは、遠くの国から来たことを女性に伝える。

女性がその場を去ろうとしたため、ミレナが好きだった詩を口にしたヴラドは、ミナと名乗る彼女に自己紹介する。

その様子を観察していたヴァンパイアは、”ゲームを始めよう”とつぶやきながら二人の後を追う。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
15世紀。
トランシルヴァニアワラキア公国君主ヴラド・ツェペシュは、オスマン帝国の侵略に対抗しようとする。
牙の山の魔物ヴァンパイアの存在を知ったヴラドは、その力を借りて敵を倒すことを考える。
愛する家族と民を守るために、ヴァンパイアの血を飲み強大なパワーを得たヴラドは敵の大群を撃破するのだが、3日で元の身体に戻る間に血の渇望に苦しむ・・・。
__________

ブラム・ストーカーの小説”ドラキュラ”を基に、アイルランド人監督ゲイリー・ショアが演出した、彼にとっては長編デビュー作品。

オスマン帝国の侵略に苦しむ、トランシルヴァニアワラキア公国君主ヴラド・ツェペシュの過去の悲痛な体験から始まり、ヴァンパイア”ドラキュラ”と化し敵に立ち向かおうとする、そのキャラクターの起源となる物語を描いたダーク・ファンタジー・アクション・ホラー。

単純明快なストーリーと、細部にまでこだわるセットや映像などは楽しめるものの、見慣れたようなシーンが続く内容に新鮮味はなく、批評家から好評価は得られなかった作品。

とは言え、北米興行収入は約5600万ドル、全世界では約2億1700万ドルのヒットとなった。

主人公のヴラド・ツェペシュ/ドラキュラを演ずるルーク・エヴァンスは、家族や民を守るために、自分を犠牲にして戦う君主を熱演している。

オスマン帝国皇帝メフメト2世ドミニク・クーパー、主人公の美しい妻サラ・ガドン、その息子アート・パーキンソン、主人公を魔物に変身させるヴァンパイアを雰囲気ある演技で演ずるチャールズ・ダンス、主人公の補佐ウィリアム・ヒューストン、主人公の部下ディアミッド・マルタノア・ハントリー、修道士のポール・ケイ、主人公に助言し、血を与えて復活させる謎の男ザック・マッゴーワンオスマン帝国軍の将軍ハムザ・ベイフェルディナンド・キングズリーオマー・ベイジョセフ・ロングオスマン帝国軍の暗殺者トール・クリスティアンソンなどが共演している。


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