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イルカと少年 Dolphin Tale (2011)

尾ひれを失ったイルカと心閉ざす少年の出会いと交流を描く、監督チャールズ・マーティン・スミス、主演ハリー・コニックJr.ネイサン・ギャンブルアシュレイ・ジャッドクリス・クリストファーソンモーガン・フリーマン他共演による実話を基にした感動のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ

モーガン・フリーマン / Morgan Freeman 作品一覧
モーガン・フリーマン / Morgan Freeman / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:チャールズ・マーティン・スミス

製作
ブロデリック・ジョンソン

リチャード・イングバー
アンドリュー・コソヴ
原作:カレン・ジャンズゼン
脚本
カレン・ジャンズゼン

ノーム・ドロミ
撮影:カール・ウォルター・リンデンローブ
編集:ハーヴェイ・ローゼンストック
音楽:マーク・アイシャム

出演
クレイ・ハスケット博士:ハリー・コニックJr.

ソーヤー・ネルソン:ネイサン・ギャンブル
ロレーヌ・ネルソン:アシュレイ・ジャッド
リード・ハスケット:クリス・クリストファーソン
キャメロン・マッカーシー博士:モーガン・フリーマン
ヘイゼル・ハスケット:コージー・ズールスドーフ
カイル・コネラン:オースティン・ストーウェル
イルカのウィンター:ウィンター

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

2011年製作 113分
公開
北米:2011年9月23日
日本:未公開
製作費 $37,000,000
北米興行収入 $72,279,700
世界 $95,404,400


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
父親が行方不明となり、それ以来、心を閉ざしている11歳の少年ソーヤー・ネルソン(ネイサン・ギャンブル)は、ある日、登校の途中に、浜辺で釣りをしていた男性に声をかけられる。

浜辺には、漁師の仕掛けに絡まったイルカが打ち上げられていた。

電話連絡を受け、”クリアウォーター・マリン・ホスピタル”のクレイ・ハスケット博士(ハリー・コニックJr.)やスタッフ、そして娘のヘイゼル(コージー・ズールスドーフ)らが駆けつけて、傷ついたイルカを介抱する。

放課後、イルカが気になったソーヤーは、病院に向かい、自分のことを覚えていたヘイゼルの好意で、”ウィンター”と名付けられたイルカのいるプールに案内される。

ソーヤーは、尾ひれをかなり痛めているウィンターの様子を確認して、帰宅すると、ネットでイルカについてを調べ始める。

成績もガタ落ちの息子ソーヤーを心配する、母親ロレーヌ(アシュレイ・ジャッド)だったが、彼は翌日もウィンターの元に向かう。
...全てを見る(結末あり)

しかしソーヤーは、立ち入り禁止区域でクレイに見つかってしまう。

その時、衰弱しているウィンターが、ソーヤーに向かって合図をしていると、ヘイゼルが知らせる。

クレイは、ウィンターの治療のために、ソーヤーの力を借りようとする。

ウィンターと触れ合い、その場に出入りすることを許可されたソーヤーだったが、ウィンターの尾ひれの感染状態は悪化し、それを切断したことをヘイゼルに知らされる。

泳ぐことのできないウィンターを見て悲しむヘイゼルだったが、ソーヤーと共に、祖父リード(クリス・クリストファーソン)の元に向かい、気分が晴れる。

ヘイゼルも幼い頃に母親を亡くし、自分と同じような境遇のソーヤーは、彼女と親交を深める。

クレイの与える食べ物を受け付けないウィンターだったが、ソーヤーの与えた物は食べたため、クレイやヘイゼルは感心する。

夏休みになり、快活にはなったが、ソーヤーが、学校の補修をサボっていることを知ったロレーヌは、彼が熱中していることを確かめようとする。

ソーヤーは、下水施設を改造した水族館も兼ねる施設に、ロレーヌを連れて行き案内する。

熱心に説明を始めた、動物と触れ合うソーヤーを見たロレーヌはリードに挨拶する。

ソーヤーの気持ちを理解したロレーヌは、クレイとも簡単な話をして、その後、学校に向かい、息子が体験している、学問より大切なことを教師に伝える。

ウィンターは、ソーヤーとヘイゼルのお蔭で泳ぐ意欲を取り戻し始める。

そんな時ソーヤーは、自分を可愛がってくれたいとこで、水泳のチャンピオンであり、軍に入隊しカイル・コネラン(オースティン・ストーウェル)が、爆発に巻き込まれて重傷を負い戻ってくるという知らせを受ける。

クレイやヘイゼルと、夜の監視に付き合ったソーヤーは、プールでウィンターと戯れる。

カイルは自宅には戻らず、軍の病院に向かい、ソーヤーは彼のことを心配する。

その頃ウィンターは、尾ひれがないまま泳いでいるために、無理な筋肉を使い、脊椎を痛めて死亡する危険性がでてくる。

ソーヤーとロレーヌはカイルを見舞いに行くが、彼は右足が不自由になり、補綴術の専門家キャメロン・マッカーシー博士(モーガン・フリーマン)の指示を受けていた。

カイルは心を閉ざし、ソーヤーとロレーヌに対して心無い言葉しか返さなかった。

かつて自分を励まし続けてくれたカイルの言葉に、ショックを受けたソーヤーは怒りをぶつけ、その場を立ち去ってしまう。

そんなソーヤーを呼び止めたカイルは、苦しい胸の内を彼に語る。

その後ソーヤーは、マッカーシーをクレイに紹介して、ウィンターに人工の尾ひれを付けることを考える。

マッカーシーは、困難を承知で手を貸すことをクレイらに伝え、彼らは試行錯誤して試作品を作ろうとする。

カイルを気遣ったマッカーシーは、彼に人生が終わった訳ではないことを伝え、家に帰るよう助言する。

マッカーシーが作った尾ひれを、ウィンターに付けてテストするものの、ウィンターはそれを嫌がり壊してしまう。

大型ハリケーンが通過し、施設は甚大な被害を受けるが、自宅に戻ったカイルが、ソーヤーに手を貸そうとしてその場に現れる。

カイルは、自分と同じ障害のあるウィンターと触れ合う。

経営難の施設は、今回の被害でついに売却されることになり、クレイは、引き取り手のないウィンターを安楽死させる選択に迫られる。

それを知りショックを受けたソーヤーだったが、ウィンターのことをネットで知った、同じ障害を持つ少女が、母親に連れられて遠方から訪ねてくる。

ソーヤーは、ヘイゼルと共にそれをクレイに伝えるが、サイトを立ち上げて寄付金を募るという、子供達の考えも現実的ではなかった。

しかし、父リードに励まされたクレイは、ソーヤーの意見を受け入れて、ウィンターを救う計画を練り始める。

カイルもそれに協力して、ウィンターのことを友人のテレビ・キャスターに知らせ、そのレポートが放映され、大きな反響を呼ぶ。

やがて、ウィンターの姿を見るためのイベントが開催されることになり、マッカーシーの新しい尾ひれが出来上がるが、ウィンターは、やはりそれを拒絶する。

イベントの日、ウィンターが、ひれの素材を嫌っていることに気づいたソーヤーの意見を参考に、マッカーシーが新素材で作った尾ひれがウィンターに付けられる。

そしてウィンターは、その尾ひれを付けて泳ぎ、クレイやソーヤー、そして、ヘイゼル、マッカーシーらを安堵させる。

イベントは始り、挨拶したクレイはカイルを紹介して、彼はソーヤーの功績を称える。

ソーヤーは、ウィンターを含めたすべての人が家族だとスピーチして、カイルが、現チャンピオンと共に水泳を披露する。

そこにウィンターが登場し、チャンピオンを上回る泳ぎを見せて観客は歓喜する。

イベントは成功し、孫達とその様子を見に来ていた、施設を買い取った開発者は、クレイに、そのまま運営を任せることを告げる。

それを聞いたソーヤーは喜び、ウィンターと共に水中で戯れる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
父親が行方不明となり、心を閉ざしていた11歳の少年ソーヤーは、浜辺で、漁師の仕掛けに絡まったイルカが打ち上げられているのを、釣り人と共に見つける。
イルカは”ウィンター”と名付けられて、地元の施設で治療を受ける。
施設に向かったソーヤーは、”ウィンター”が懐いているために出入りを許され、責任者のクレイ・ハスケット博士の娘ヘイゼルとの親交を深める。
その後、”ウィンター”の尾ひれの傷が悪化したため、ハケットは、仕方なくそれを切断することにする。
ショックを受けたソーヤーだったが、軍に入隊したいとこのカイルが負傷し、彼を見舞いに行った病院で、補綴術の専門家マッカーシーに出会う。
ソーヤーは、このままでは泳ぐことができずに死の危険が迫る”ウィンター”に、マッカーシーの力を借りて、人工の尾ひれを付けることをクレイに提案する・・・。
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モデルとなったイルカ”ウィンター”が、本作でも自身を演じている、実に微笑ましい感動の物語に仕上がっている。

俳優としても活躍するチャールズ・マーティン・スミスの人柄が感じられるような、細やかで優しい映像表現も心地よい。

エンドロールで映し出される、障害を抱える人々の励みとなる、ウィンターの救出時から記録されたドキュメンタリー映像も印象的だ。

ベテランを含めたキャストは豪華で、地味な作品ではあるが、北米興行収入は約7200万ドル、全世界では約9500万ドルを記録し予想を大きく上回るヒットとなった。

主人公は少年とイルカであるが、それをサポートする、40代も半ばを迎えて落ち着いた雰囲気で主役の学者を演ずるハリー・コニックJr.、イルカとの出会いで日々の生活に生き甲斐を感じることができる少年ネイサン・ギャンブル、息子を温かく見守る母親アシュレイ・ジャッド、クレイ(H・コニックJr.)の父親クリス・クリストファーソン、娘コージー・ズールスドーフ、少年のいとこオースティン・ストーウェル、そして、後半の登場で、ドラマが厚みを増す、補綴術の専門家モーガン・フリーマンの登場は嬉しい。


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