ロサンゼルスで美容整形医になるはずの医師が南部の田舎町で奉仕活動をすることになり住民との親交で人生を見つめ直す姿を描く、監督マイケル・ケイトン=ジョーンズ、主演マイケル・J・フォックス、ジュリー・ワーナー、ウディ・ハレルソン、ブリジット・フォンダ他共演のロマンチック・コメディ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:マイケル・ケイトン=ジョーンズ
製作
スーザン・ソルト
デボラ・D・ジョンソン
製作総指揮:マーク・マーソン
原作:ニール・B・シュルマン”What? Dead…Again?”
脚本
ジェフリー・プライス
ピーター・S・シーマン
ダニエル・パイン
撮影:マイケル・チャップマン
編集:プリシラ・ネッド・フレンドリー
音楽:カーター・バーウェル
出演
ベン・ストーン:マイケル・J・フォックス
ヴァイアルラ/ルー:ジュリー・ワーナー
ハンク・ゴードン:ウディ・ハレルソン
オーレリアス・ホーグ医師:バーナード・ヒューズ
ニック・ニコルソン町長:デヴィッド・オグデン・スティアーズ
ナンシー・リー・ニコルソン:ブリジット・フォンダ
パッカー看護士:アイダ・バード
メルヴィン:メル・ウィンクラー
エヴァンス判事:ロバーツ・ブロッサム
リリアン:フランシス・スターンハーゲン
ハルバーストーム医師:ジョージ・ハミルトン
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1991年製作 104分
公開
北米:1991年8月2日
日本:1991年10月5日
製作費 $17,000,000
北米興行収入 $54,830,780
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ワシントンD.C.。
長老教会病院の外科医ベン・ストーン(マイケル・J・フォックス)は、ビバリーヒルズで美容整形外科医になるために、愛車の1956年型”ポルシェ・356”で西海岸に向かう。
サウスカロライナ州、グレイディー。
田舎の街道を走行中に、女性が連れた牛を避けようとしたベンはハンドルを誤り、ある家の柵に激突して壊してしまう。
それはエヴァンス判事(ロバーツ・ブロッサム)の家の柵で、謝罪するものの、法廷に連れて行かれたベンは、医師不足の町で32時間の無料奉仕を判事から言い渡される。
車を修理工のメルヴィン(メル・ウィンクラー)に預けたベンは病院に向かう。 パッカー看護士(アイダ・バード)に迎えられたベンは、院長のオーレリアス・ホーグ医師(バーナード・ヒューズ)をむやみに呼ばないようにと警告される。 ベッドの診察台で眠ることになったベンは、現れた町長のニック・ニコルソン町長(デヴィッド・オグデン・スティアーズ)から挨拶される。 ニックと共に宿舎になる湖畔のロッジに向かったベンは、リリアン(フランシス・スターンハーゲン)ら三人の老婦人に迎えられ、食事をして眠ってしまい、美しい女性が水浴する夢を見る。 翌朝、目覚めたベンは湖に向かうと、夢に出てきた女性ヴァイアルラ/ルー(ジュリー・ワーナー)が全裸で水浴していたために驚く。 ルーに医者だと伝えたベンは、知っていると言われる。 その後、ニックと町に向かいダイナーで朝食をとったベンは、この町で働くことを提案され、年棒などを提示される。 ロサンゼルスで美容整形医の面接を控え、年棒は20倍だと言うベンはそれを断る。 病院に向かったベンは、ルーが職員だと知り驚き、早速、患者を診ることになる。 単なる足の指の化膿や、字が読めないオーエンス夫妻のために、妹から届いた手紙の代読、釣り針が指に刺さった老人、毒グモに刺され婦人、メガネが曇っていただけの老女などを診察したベンは、その日の仕事を終える。 そこに、呼吸困難の息子を連れた両親が現れ、ベンは心臓発作と判断して、大病院への連絡とルーに救急車の用意をさせるようパッカーに指示する。 ホーグに連絡したパッカーは、腹痛なのでコカ・コーラを飲ませるようにと指示されたことをベンに伝える。 緊急事態だとホーグに伝えたベンは、主治医なら直ぐに来るようにと指示する。 少年を運び出したベンは、現れたホーグから、呼び出したこを批判される。 ホーグは、少年が父親の噛みタバコを飲み込んだことを知り、コカ・コーラを与える。 腹下しをしただけの少年に大手術をしようとしたベンをヤブ医者呼ばわりするホーグは、自分の患者への対応は指示に従うよう伝えてその場を去る。 車を見に行ったベンは、外された部品を見て驚き、修理に時間がかかるとメルヴィンから言われれる。 翌日、ダイナーに向かったベンは、町長の娘のナンシー(ブリジット・フォンダ)から声をかけられ、町を出ることを希望している彼女の話を聞く。 ルーの席に向かったベンは、彼女が資格を取って法律事務所を開く考えを知る。 そこに、ルーに惹かれている保険のセールスマンのハンク・ゴードン(ウディ・ハレルソン)が現れ、ベンは保険を勧められる。 席を立ったベンはニックに呼び止められ、南部の女を落すには時間がかかると言われる。 1週間で落とすと言うベンは、無理だと答えるニックと10ドルの賭けをする。 病院で、足の指の化膿が治ったことでお礼にブタを受け取ったベンは、パッカーから動物禁止だと言われる。 かぼちゃ祭の準備をするニックから歓迎ディナーに招待されたベンは、ルーを同伴して行くと伝える。 メルヴィンのガレージに向かったベンは、ブタと部品代を交換する。 ルーの家に向かったベンは、彼女に娘がいることを知り驚く。 ニックのディナーにルーを誘ったベンは、彼女から、娘エマが生まれた経緯や、ハンクの話を聞く。 競売にかけられる予定のブタを救ったと言われたベンは、エマはブタが好きだと知り、メルヴィンのガレージに向かう。 精肉店に売られてしまったブタを取り戻すために、ベンはその場で作業をすることになる。 翌日、ブタをエマに預けたベンは、ルーを誘いニックの家に向かい、ナンシーに迎えられる。 招待されたハンクとホーグと共に食事をしたベンは、ルーに送ってもらう。 酒を持ってルーの家に向かい、彼女を口説こうとしたベンだったが、進展はなかった。 翌日、ルーと共に往診に出かけたベンは、途中で車を止めて林の中に向かった彼女を追う。 鹿のハンターの隠れ家を見つけたルーは、許せないと言って、周囲に尿をして臭いで鹿を近寄らせないようにするとベンに伝え、二人はそれを実行する。 ホーグが心臓発作を起こしたという連絡が入り病院に戻ったベンとルーは、適切な処置をする。 徹夜で様子を見ることになったベンは、翌日、元気になったホーグを見て安心する。 かぼちゃ祭が始まり、ルーのことなどを考えるベンは、面接を伸ばしてほしいという連絡をロサンゼルスに入れる。 カーニバルも開催され、メルヴィンから車が直ったと言われたベンは、余った部品を渡されて戸惑う。 ルーと踊りいいムードになったベンは、友人のホーグを助けたアことでエヴァンス判事から感謝され、十分に罪を償ったため解放すると言われる。 帰り道にニックから声をかけられたベンは、町に留まるよう説得される。 大都会の生活にはない人々の心に触れたベンは、ルーに誘われて湖に向かい、ボートの上で話しをして愛を伝えられる。 自分とロサンゼルスに行っても何もできないとルーから言われたベンは、愛し合うのをやめて送ってもらう。 ロッジに戻ったベンは、その場にいたハンクから、ルーと結婚する気持ちを訊かれ、彼女のことを諦める気になれたと言われる。 メルヴィンのガレージに侵入してポルシェを持ち出したベンは、街道で助けを求めるオーエンスを見かける。 産気づいた妻の出産を手伝ったベンだったが、カーニバルのトラックがポルシェに衝突してしまう。 無事に女の子が生まれるものの、車は再び壊れてしまう。 翌日、ホーグに呼ばれたベンは、診察した町中の人々の写真を見せられ、財産も何もないが、かけがえのない宝だと言われる。 オーエンス夫妻に感謝されたベンは、自分の名に因み、”ベンジャミーナ”と子供を名付けたと言われ、手作りのパイプを受け取る。 ルーからハンクと結婚することを決めたと言われたベンは、航空券を渡される。 ニックをはじめ町中の人々に見送られてベンは旅立ち、ルーは涙する。 ロサンゼルス。 同郷で父親の知り合いでもあもり、ホーグ医師から推薦されたとハルバーストームから言われたベンは、採用が決まる。 その後、空虚な日々が続くベンは、グレイディーのことが気になり頭から離れない。 南部訛りの女性から連絡がありカフェで待っていると言われたベンは、ルーが訪ねてきたと思いその場に向かう。 直ったポルシェが駐車されていることに気づきながらルーを捜したベンは、その場にナンシーがいたために驚く。 ベンは、そこに現れたハンクが、ルーと結婚しなかったことを知る。 グレイディーに戻ったベンは、ブタを連れて病院に向い、出かけようとしたルーに愛を伝える。
...全てを見る(結末あり)
ハルバーストーム医師(ジョージ・ハミルトン)と面会したベンは、遅れてきたことを謝罪する。
■ 解説 評価 感想 ■
*(簡略ストー リー)
ワシントンD.C.の外科医ベン・ストーンは、ビバリーヒルズで美容整形外科医になるために、愛車のポルシェで西海岸に向かう。
サウスカロライナ州、グレイディーの街道でハンドルを誤ったベンは事故を起こし、エヴァンス判事の家の柵を壊してしまう。
32時間の奉仕活動を判事から命ぜられたベンは、地元の病院に向かう。
町長のニックから、院長のホーグ医師が高齢で医師不足であることから、町で働くことを勧められたベンだったが、数十倍の高額報酬が約束されるロサンゼルスに行く考えは変わらない。
ところが、病院の職員ルーに惹かれてしまったベンは、町に留まるべきかを迷い始める・・・。
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1979年に発表された、ニール・B・シュルマンの著書”What? Dead…Again?”を基に製作された作品。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズも終了したマイケル・J・フォックス主演のコメディで、ロマンスと人情物語を掛け合わせた内容に仕上がている。
笑いを誘いながら、ヒューマン・ドラマとしてまずまずうまくまとめられていて、拝金主義者的な医師として登場するマイケル・J・フォックスが、人々の心に触れて次第に考えを変えていくという、好感度の高いの彼キャラクターを生かし、ファンにとって満足できる内容となっている。
若手、ベテランを含めた個性派スターの競演が見所の作品でもあり、特に、まだ駆け出しのウディ・ハレルソンと、前年「ゴッドファーザーPARTⅢ」(1990)で注目されたブリジット・フォンダの初々しさが印象的だ。
主人公と惹かれ合うものの、生きる世界が違うために迷う病院職員のジュリー・ワーナー、彼女に惹かれる保険のセールスマン、ウディ・ハレルソン、主人公を子ども扱いするものの、終盤では人情味を見せる医師バーナード・ヒューズ、町長のデヴィッド・オグデン・スティアーズ、その娘ブリジット・フォンダ、看護士のアイダ・バード、自動車修理工のメル・ウィンクラー、判事のロバーツ・ブロッサム、老婦人フランシス・スターンハーゲン、ロサンゼルスの美容整形外科医ジョージ・ハミルトンなどが共演している。