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ダンシング・ハバナ Dirty Dancing: Havana Nights (2004)

革命前夜のキューバを舞台に、ダンスに懸ける地元青年とアメリカ人少女の親交を描く、監督ガイ・ファーランド、主演ディエゴ・ルナロモーラ・ガライセーラ・ウォードジョン・スラッテリー他共演、大ヒット作「ダーティ・ダンシング」(1987)をベースにしたラブ・ロマンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(ロマンス)


スタッフ キャスト ■
監督:ガイ・ファーランド

製作
ローレンス・ベンダー

サラ・グリーン
製作総指揮
ジェニファー・バーマン
レイチェル・コーエン
アミル・マリン
ボブ・オシャー
メリル・ポスター

原案
ピーター・セーガル

ケイト・ガンジンガー
脚本
ボアズ・イェーキン

ヴィクトリア・アーチ
撮影:アンソニー・B・リッチモンド

編集
ルイス・コリーナ
スコット・リクター

音楽:エイトール・ペレイラ

出演
ハビエル・スアレス:ディエゴ・ルナ

ケイティ・ミラー:ロモーラ・ガライ
ジェニー・ミラー:セーラ・ウォード
バート・ミラー:ジョン・スラッテリー
ジェームズ・フェルプス:ジョナサン・ジャクソン
スージー・ミラー:ミカ・ブーレム
イヴ:ジャニュアリー・ジョーンズ
カルロス・スアレス:レネ・ラヴァン
ローラ・マルティネス:マイア
ダンス講師:パトリック・スウェイジ
スアレス夫人:アンジェリカ・アラゴン

アメリカ 映画
配給
ミラマックス

ライオンズゲート
2004年製作 86分
公開
北米:2004年2月27日
日本:2005年7月9日
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $14,161,590
世界 $27,685,020


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1958年11月。
18歳の高校生ケイティ・ミラー(ロモーラ・ガライ)は、自動車会社”フォード”勤務の父バート(ジョン・スラッテリー)の転勤で、母ジェニー(セーラ・ウォード)と妹スージー(ミカ・ブーレム)と共にキューバハバナに滞在することになる。

政府と革命派による武装解放闘争が続く国情の中、気乗りしないケイティは、ホテルのプールでスージーらと楽しむ社長の息子ジェームズ・フェルプス(ジョナサン・ジャクソン)に声をかけられる。

飲み物をこぼしたウエイターのハビエル・スアレス(ディエゴ・ルナ)に、偏見を持つ嫌み言うその場にいたイヴ(ジャニュアリー・ジョーンズ)の態度を見たケイティは、気分を害してその場を離れる。

ケイティはハビエルに謝罪をするが、彼はそれを迷惑に思う。

現地で高校に通い始めたケイティは、ジェームズから土曜の夜のカントリークラブのパーティーに誘われる。
...全てを見る(結末あり)

車に乗り遅れたケイティは、街角で踊る人々の中にいたハビエルのダンスに見とれてしまう。

ケイティに気づいたハビエルは、彼女を送ることにして、二人は改めて自己紹介をする。

ホテルに向かう二人は、革命派を取り締まる当局の手入れに巻き込まれて、その場から逃れる。

ハビエルと別れてホテルに戻ったケイティは、ダンスに興味を持ち始めてみようと思い鏡の前で踊る。

その場に現れたハビエルに気づき驚いたケイティは、彼が持っていてくれたカバンを返してもらう。

ダンスがうまいと褒められたケイティは、本格的なダンスを見るため土曜の夜に誘われるが、先約があると言って断る。

ハビエルは、カントリークラブに行くなら社交ダンスを習うべきだと言って立ち去る。

土曜の夜のことを社長夫人から聞いたジェニーは、ジェームズのことを気に入ったことを伝える。

しかしケイティは、プールにいるジェームズよりも働いているハビエルが気になる。

土曜日。
父バートに送ってもらったケイティは、ジェームズに迎えられる。

ダンスなどを楽しんだケイティは、その後のパーティーに誘われるものの、ジェームズと共にハビエルに言われた店に向かう。

ケイティは、その場にいたハビエルにジェームズを紹介する。

ハビエルはケイティをダンスに誘い、その間ジェームズは、ハビエルの兄カルロス(レネ・ラヴァン)にからかわれる。

ケイティにカルロスを紹介したハビエルは、ジェームズと共に店を出た彼女を追うなと言われる。

車の中でジェームズに迫られたケイティは、それを拒みその場を去り店に戻る。

ハビエルは、ケイティの様子で何があったのかを察し、ジェームズの元に向かおうとする。

父が”フォード”勤務だったため、事を荒立てたくないケイティはハビエルを引き留めホテルに送ってもらう。

浜辺を歩いてホテルに向かった二人は握手をして別れ、その様子をスージーが目撃する。

翌日ケイティは、ホテルで行われているダンス教室に気づく。

ケイティは、インストラクター(パトリック・スウェイジ)に練習しているのを見たと言われ、ダンス大会への出場を勧められる。

その後、ジェームズに謝罪されたケイティはそれを無視し、スージーの告げ口でハビエルが解雇されたことを知る。

ケイティからその件を追及されたスージーは、ハビエルと自分達は住む世界が違うことを伝える。

それを否定しハビエルの家を訪ねたケイティは、母親(アンジェリカ・アラゴン)から、彼が新しい職場に行ったと言われる。

カルロスにその場まで案内されたケイティは、自分と一緒にダンス大会に出てほしいと伝える。

ケイティは、それを本気にしないハビエルに、優勝賞金の5000ドルで希望するアメリカ行きが叶うと言って、その場に大会のチラシを置いて立ち去る。

翌日ハビエルは、大会に出場することをケイティに伝え、二人はレッスンを始める。

強引に迫られた夜のことでジェームズに嫌とは言わせないケイティは、彼に協力を求める。

母ジェニーから、ジェームズとの関係が、今後の家族の生活に大きく影響すると言われたケイティは戸惑う。

楽しみながらレッスンを続けているように見えたハビエルとケイティだったが、ケイティは、ハビエルの情熱的はリードについていけない。

ケイティは、インストラクターの元に向いダンスをチェックしてもらう。

正直に不安だとハビエルに伝えたケイティは、その後もレッスンを続ける。

危険分子と思われて捕えられて死んだ父親のことなどを話すハビエルは、革命に身を投じたい気持ちはあっても、兄らを含めた家族を養わなければいけなかった。

それを立派なことだと言われたハビエルは、優勝したら家族をアメリカに連れて行く希望をケイティに伝える。

ダンサーでもある両親のフィルム映像を見ながら、ハビエルとケイティは踊る。

ホテルに戻ったケイティは、スージーから話を聞き心配する父バートに声をかけられる。

スージーは、告げ口したことやハビエルについて言った言葉の件でケイティに謝罪する。

二人のわだかまりは消えて、スージーはハビエルとの親交も持つ。

ハビエルとケイティは、完璧なペアを目指してレッスンを続ける。

クリスマス・イヴ。
ハビエルは、政府主催のパレスで行われるダンス大会に出場することをカルロスに批判される。

一家で大会を見に行くことになったケイティは、ジェームズにエスコートされてその場に向かう。

焦って控室に向かったケイティは、3組が出場できるニューイヤーズ・イヴの決勝を目指して踊りはじめる。

バートとジェニーは、ダンサーとして娘ケイティのダンスは評価するが、ジェームズの両親は彼女の行為を良く思わない。

会場にいたインストラクターも、ハビエルとケイティに拍手を贈り、二人は決勝の3組に残る。

しかし、ホテルに戻ったケイティは今回の件を黙っていたことで追及され、ジェームズを侮辱したとも言われる。

ケイティはジェームズが紳士でないことを伝え、それを言えなかったのは、仕事に差し支えるからだと父バートに伝える。

バートは仕事よりも娘が大事だと答え、ハビエルを助けたいだけだと言うケイティは、彼と踊るのが楽しいことを伝える。

利用されているだけだと考えるジェニーは、ダンスより将来のことが大切だと言って、それを聞き入れないケイティを叩いてしまう。

その場を去ろうとしたケイティはバートに呼び止められるが、ハビエルの家に行き、どんなことがあっても決勝には出ると言い張る。

ジェニーが心配すると言うバートは、ケイティの気持ちを察しながら、嘘だけは許さないと伝える。

ハビエルが留守だったため、ケイティは母親から待つように言われる。

冷静になったジェニーは、かつてダンスを諦めたことを思い出し、ケイティが子供ではなくなったことを考え、それを理解するバートに寄り添われる。

ケイティは戻って来たハビエルに、優勝できなければ大学進学を延期すると話す。

心配するハビエルに新しい夢があると答えたケイティは、翌朝ホテルに戻る。

バートはケイティを抱きしめ、彼はスージーを連れて部屋を出る。

ジェニーは、バートと話し合ったと言って、改善する箇所は最後のターンだとダンスについて指摘する。

ハビエルと付き合うことは許さないが、ダンスは素晴らしかったことをジェニーは伝える。

ニューイヤーズ・イヴ。
家族で会場に現れたケイティは、ハビエルに両親を紹介する。

バートとジェニーは、昔を思い出しながらダンスを踊る。

ハビエルとケイティのダンスは始まるが、ウエイターに扮したカルロスら革命派が銃を持っていることを気づかれ、その場は混乱する。

ハビエルはケイティを逃がし、カルロスを助けて建物から脱出する。

カルロスは邪魔をしたハビエルを非難するが、無関係な人々を傷つけるなと言われる。

それぞれの行動を、父親が悲しく思うと言い合った二人だったが、兄弟はお互いの立場を理解する。

その時、バティスタ大統領が国外に逃亡したという情報を知った人々は、街中で歓声を上げる。

革命成功を喜ぶハビエルはケイティの元に向い、二人は浜辺で結ばれる。

幸せを噛みしめる二人だったが、ハビエルは、やがてカストロがアメリカ企業を追放すると語り、そうならなくてもケイティが国に戻ることで悲しむ。

自分を呼び寄せると言うケイティに、もう国を離れる理由がなくなったことをハビエルは伝える。

この国で頑張ると言うハビエルの言葉を聞いて、ケイティは悲しむ。

戻って来たケイティに帰国の準備を始めたことを伝えたジェニーは、恋人と別れた経験はないが、ダンスに別れを告げて辛い思いをしたことを語る。

ケイティの辛さは分かると言うジェニーは、よく考えるようにと助言する。

ハビエルの元に向かったケイティは、お互い決して忘れないことを確認する。

二人は、ハバナの最後の夜に、ダンスのキングとクイーンになる。

そして、両親とスージーに見守られながら、二人は必ずまた踊れると考えながら思い出の時を過ごす。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1958年11月。
18歳の高校生ケイティ・ミラーは、自動車会社”フォード”に勤める父バートの転勤で、母ジェニーと妹スージーと共にキューバハバナに滞在することになる。
知人達が、ホテルのウエイターのハビエル・スアレスを侮辱する態度をとったことを気にしたケイティは、街角で踊る彼に見とれてしまい親交を深めるようになる。
両親もダンサーだったケイティは、ダンスに興味を持ち始める。
社長の息子ジェームズに誘われてパーティーに向かったケイティは、ハビエルがいる店にも寄ることになる。
ハビエルと踊ったケイティは、彼の情熱的なダンスに魅了される。
帰ろうとしたケイティはジェームズに迫られてそれを拒み、ハビエルに送ってもい、その件が問題になりハビエルは解雇されてしまう。
責任を感じたケイティは、優勝賞金5000ドルのダンス大会にハビエルと参加して、彼が希望するアメリカ行きを実現させてあげようとするのだが・・・。
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ダンス映画のスタンダードとして非常に人気の高い「ダーティ・ダンシング」(1987)がベースである作品として注目された。

音楽やドラマの盛り上がりなどはインパクトに欠けるが、革命前夜のハバナを舞台にしているところなどが実に興味深い。

当時のキューバが親米(政府が)にも拘らず、超大国として小国を見下すアメリカ人の目や、国民の解放意識を象徴する逞しい革命派の戦いもドラマに盛り込まれ、社会勉強もできる作品に仕上がっている。

ロケはプエルトリコで行われ、当時の雰囲気を出す車や衣装、美しい浜辺の映像なども印象的だ。

国を愛し家族の生活を支える青年を好演するディエゴ・ルナ、主人公とダンスにより結ばれる純真な心の持ち主であるロモーラ・ガライ、その母親セーラ・ウォード、父親ジョン・スラッテリー、妹ミカ・ブーレム、社長の息子ジョナサン・ジャクソン、現地に滞在するアメリカ人少女ジャニュアリー・ジョーンズ、主人公の兄レネ・ラヴァン、その母親アンジェリカ・アラゴン、歌手マイア、そして「ダーティ・ダンシング」(1987)で主人公を演じたパトリック・スウェイジが、ダンスのインストラクター役で登場するのは嬉しい。


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