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デビル Devil (2010)

高層ビルのエレベーターに閉じ込められた男女を襲う恐怖と隠された秘密と運命を描く、M・ナイト・シャマラン製作、原案、主演クリス・メッシーナローガン・マーシャル=グリーンジェフリー・エアンド他共演、監督ジョン・エリック・ドゥードルによるサスペンス・ホラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー


スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・エリック・ドゥードル

製作総指揮
ドリュー・ドゥードル
トリッシュ・ホフマン
製作
M・ナイト・シャマラン

サム・マーサー
原案:M・ナイト・シャマラン
脚本:ブライアン・ネルソン
撮影:タク・フジモト
編集:エリオット・グリーンバーグ
音楽:フェルナンド・ベラスケス

出演
ボーデン刑事:クリス・メッシーナ

アンソニー”トニー”ジェンコウスキー:ローガン・マーシャル=グリーン
ヴィンス・マコーミック:ジェフリー・エアンド
サラ・キャラウェイ:ボヤナ・ノヴァコヴィッチ
ジャーン・コウスキー:ジェニー・オハラ
ベン・ラーソン:ボキーム・ウッドバイン
ラミレス:ジェイコブ・バルガス
ラスティグ:マットクレイヴン
マルコーウィッツ:ジョシュア・ピアース
ドワイト:ジョー・コブデン

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2010年製作 80分
公開
北米:2010年9月17日
日本:2011年7月16日
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $33,601,190
世界 $62,695,489


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
フィラデルフィア
市警のボーデン刑事(クリス・メッシーナ)は、落下死した男の変死体を確認する。

ロザリオを握り締めた車の屋根の上の死体は、付近の高層ビルから落下したと思われた。

車は、男が落下した後に移動したと考えられ、ボーデンは、同僚のマルコーウィッツ(ジョシュア・ピアース)と、そのビルを調べようとする。

派遣警備員ベン・ラーソン(ボキーム・ウッドバイン)は、上階に書類を届けるためにエレベーターに乗る。

そこには、マットレスのセールスマンのヴィンス・マコーミック(ジェフリー・エアンド)と老女ジェーン・コウスキー(ジェニー・オハラ)が居て、裕福そうな女性サラ・キャラウェイ(ボヤナ・ノヴァコヴィッチ)と整備工アンソニー”トニー”ジェンコウスキー(ローガン・マーシャル=グリーン)が乗り合わせる。

5人は上階に向かおうとするが、エレベーターは突然停止してしまう。

警備室では、ラミレス(ジェイコブ・バルガス)とラスティグ(マットクレイヴン)が、6号機のエレベーターの異常に気づく。
...全てを見る(結末あり)

点検中と表示された6号機の監視カメラで、二人は男女が乗り合わせていることを確認して、整備員のドワイト(ジョー・コブデン)にそれを伝える。

いきなり苛立つラーソンだったが、ラスティグは、エレベーター内の男女に話しかける。

双方の交信ができるはずだったが、声は警備室からしか聞こえず、ラスティグらは映像を確認するしかなかった。

ビルに着いたボーデンとマルコーウィッツは、ガラスの破片が落ちているのに気づき、落下してきたガラスを避ける。

チェックのため、エレベーター内の電気が一旦切られることになり、閉所恐怖症だと言うラーソンは動揺する。

ラスティグは、度々消えるエレベーターの電気を気にしながら、ドワイトに点検を続けさせる。

次に電気が消えた瞬間、サラが背中を傷つけられ、ヴィンスが疑われる。

その様子が警備室に映し出されたため、ラスティグは警察に連絡を入れる。

ボーデンがその連絡を受けビル内に入るが、警備室では、迷信深いラミレスが何かを見たと言って、エレベーターの録画映像を調べる。

それを確認したラミレスは、”顔”のようなものを見て動揺し、ラスティグは彼を落ち着かせようとする。

警備室に着いたボーデンは状況を把握し、ラミレスの見た”顔”の件も聞きながら、エレベーター内の者の身元などを調べようとする。

ボーデンはそれが確認できないため、ビル入り口の来客名簿から、彼らの身元を調べるようマルコーウィッツに指示を出す。

その直後、再び電気が消えたエレベーター内で、ヴィンスが何者かに殺されえてしまう。

それを映像で確認したボーデンは、自殺者、女性が傷つき、そして男が殺されたことで、不吉な話をし始めたラミレスの言葉に聞き入り、乗客の中の一人が悪魔だと言われる。

ボーデンは、映像を確認しながら、ラーソンが暴行を繰り返したことがある男だということを知らされる。

その状況から、ヴィンスが、事故ではなく殺されたことが明らかだと考えたボーデンは、密室の目撃者が居る中での犯行に疑問も感じる。

ヴィンスが持っていた封筒で、ボーデンは彼が自殺者の元に向かおうとしていたことを知り、階上の現場に向かう。

ボーデンは自殺者の遺書を確認して、”悪魔の足音が聞こえる”と書かれていたことに注目し、ヴィンスが詐欺師であり、彼に騙された者が自殺したことも知る。

機械に詳しいテリーが、エレベーターの上部を調べようとするが、彼が独りで逃げると考えたラーソンは引きずり降ろす。

警備室に戻ったボーデンは、ラミレスに例の”顔”を見せられながら、録画映像をチェックする。

妻子を轢き逃げで殺されたボーデンは、アルコール依存症となり、それを克服しかけていた。

洗車クーポンの裏に書かれた、犯人からの謝罪文をラミレスに見せたボーデンは、人間自体が十分に邪悪だと伝える。

その頃、ドワイトがエレベーターに近づこうとしていたが、突然、昇降装置が故障して落下死する。

それに気づいたボーデンは、屋上からドワイトの死亡を確認して、エレベーターが21階で止まっていることをラスティグに知らせ、到着していた消防士に伝えるよう指示する。

乗客の中で、トニーの身元だけが不明だということが分かり、ボーデンは彼の情報を集める。

ビル内の監視カメラなどを調べたボーデンらは、ヴィンスが詐欺師で、サラは嘘をつき、ジェーンは泥棒でラーソンは凶暴な男だということを知る。

トニーがビルに入った映像をチェックしたボーデンは、彼が持っていたバッグが見当たらないことに気づく。

その時、エレベーター内の電気は消え、ジェーンが吊るされて殺されたため、ボーデンはビルを閉鎖する。

ラミレスは、映像を見ているのは、悪魔が自分達に今回の事件を確認させようとしていると語る。

その後、ボーデンはトニーのバッグを見つけるが、中には整備用の工具しか入っていなかった。

ラミレスは、エレベーター内に聞こえるように祈りを捧げるが、トニーとラーソンが争いを始める。

それを見たボーデンはそれを制止するが、ラミレスから、全員が死ぬということを聞かされる。

マルコーウィッツの調べで、サラにも前科があることが分かり、彼女が面会しようとしていた弁護士に会った後、夫に連絡を取ろうとする。

同じ頃、故障の原因が配線のショートだと気づいたラスティグが感電してしまう。

財産を狙うサラの動向に気づいた夫には、彼女を殺す動機があると考えたボーデンは、警備会社をその夫が経営していることを知る。

ボーデンは、警備員ラーソンを使った無差別殺人だと判断し、壁を壊してエレベーターに侵入しようとする、消防士の作業を急がせる。

その時、エレベーター内の明かりが消え、三人は警戒するが、ラーソンが殺されてしまう。

トニーとサラが、お互いが犯人であると考えて殺し合いを始めようとしたため、ボーデンはラミレスの意見を聞く。

ラミレスは、解決するには、二人が自分の真の姿を認めることだと語る。

二人は、ボーデンに説得されて争いを止めようとするが、明りが消えた後、サラが襲われて倒れこむ。

警備室にトニーの婚約者が連れて来られ、ボーデンは、彼の名字が”ジェンコウスキー”だと知り、ビルに入る際に署名していたことが分かる。

ボーデンは、”ジェーン・コウスキー”が”ジェンコウスキー”だと思っていたのだが、その時、瀕死のサラを介抱するトニーに、生き返ったジェーンが声をかける。

ジェーンは、トニーら罪深き者に制裁を加えようと現われた悪魔だと告げる。

怯えるトニーは、5年前に轢き逃げ事件を起したことを、ドワイトの無線機でボーデンに伝える。

それを聞いたボーデンは驚くのだが、ジェーンは、罪を認めたトニーを許し、明かりが消えた瞬間に姿を消す。

ボーデンは、助け出されたトニーを連行し、轢き殺されたのが自分の家族だと伝え、そして、彼を許すことを告げる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
高層ビルから男が落下死して、それが自殺だと断定される。
現場に居合わせた、フィラデルフィア市警のボーデン刑事は、ビルの警備室からの通報でその場に駆けつける。
エレベーターに乗り合わせた、男女5人の内の女性サラが、停止したボックス内で何者かに傷つけられたと言うのだ。
警備員である信心深いラミレスは、カメラ映像の”顔”見て、悪魔の仕業だと言い始める。
エレベーター内部とは会話ができないため、ボーデンは5人の身元を調べていく。
その後、度々停電するエレベーター内で、セールスマンのヴィンスが殺害される。
そしてボーデンは、殺されたヴィンスが自殺者と関係し、青年トニー以外の者が、全て悪人だということに気づき、不吉な予感を感じ始める・・・。
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周囲の者を含めて、繋がりのない者達が、殺されていく理由となる共通点と、それを監視して事件を解決しようとする刑事との関連性など、シンプルな映像に深みも感じさせる、M・ナイト・シャマランの物語の発想と、巧みに練られた構成はまずまず楽しめる。

若手発掘のプロジェクトなどとも言われているが、中堅どころで活躍する役者達の個性も生かされている。

恐怖感という点では、それほど突出したものを感じないが、オープニングの天地が逆転した空撮映像など、その映像センスは注目するところである。

家族を亡くした過去を引きずりながら、誘い込まれるように運命の事件に遭遇する刑事クリス・メッシーナ、彼の家族の命を奪った犯人だった、エレベーターの乗客ローガン・マーシャル=グリーン、同じく、詐欺師のセールスマン、ジェフリー・エアンド、夫の財産を狙う前科者ボヤナ・ノヴァコヴィッチ、泥棒で悪魔が扮する老女ジェニー・オハラ、派遣警備員ボキーム・ウッドバイン、警備室のジェイコブ・バルガスマットクレイヴン、刑事のジョシュア・ピアース、ビルの整備員ジョー・コブデン等が共演している。


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