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地球は女で回ってる Deconstructing Harry (1997)

自分の私生活を題材にした小説がベストセラーとなった作家がトラブルを抱えながらスランプ脱出のために奔走する姿を、ウディ・アレンの監督、脚本、主演で描くコメディ。
出演エリザベス・シューエイミー・アーヴィングデミ・ムーアロビン・ウィリアムズビリー・クリスタルトビー・マグワイアスタンリー・トゥッチジュディ・デイヴィスポール・ジアマッティジェニファー・ガーナー他豪華競演。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ

ウディ・アレン / Woody Allen 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督:ウディ・アレン

製作総指揮:J・E・ボーケア
製作:ジーン・ドゥーマニアン
脚本:ウディ・アレン
撮影:カルロ・ディ・パルマ
編集:スーザン・E・モース

出演
ハリー・ブロック:ウディ・アレン

フェイ・セクストン:エリザベス・シュー
ジョーン:カースティ・アレイ
ジェーン:エイミー・アーヴィング
ルーシー:ジュディ・デイヴィス
ヒリー:エリック・ロイド
リチャード:ボブ・バラバン
ベス・クレイマー:マリエル・ヘミングウェイ
クッキー:ヘイゼル・グッドマン
ドリス:キャロリン・エアロン
バート:エリック・ボゴシアン
メル:ロビン・ウィリアムズ
グレイス:ジュリー・カブナー
ヘレン:デミ・ムーア
ハーヴィー・スターン:トビー・マグワイア
ケン:リチャード・ベンジャミン
ポール・エプスタイン:スタンリー・トゥッチ
ラリー/悪魔:ビリー・クリスタル
クラーク教授:フィリップ・ボスコ
アボット教授:ポール・ジアマッティ
エレベーターの女性:ジェニファー・ガーナー

アメリカ 映画
配給 Fine Line Features

1997年製作 96分
公開
北米:1997年12月12日
日本:1998年10月31日
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $10,569,070


アカデミー賞 ■
第70回アカデミー賞

・ノミネート
脚本賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ニューヨーク
自分自身の私生活をネタにしてベストセラー小説を発表していた作家のハリー・ブロック(ウディ・アレン)は、最近ではスランプに陥いり、新作のアイデアが浮かばない。

ある日ハリーは、別れた三番目の妻ジェーン(エイミー・アーヴィング)の妹で、関係のあったルーシー(ジュディ・デイヴィス)が家に現れ彼を罵倒する。

ハリーが自分達の関係を本にしたために、ルーシーはジェーンにそれを知られ、夫には出て行かれてしまったのだった。

怒りが収まらないルーシーが、銃を手にして発砲したため、ハリーは覚悟を決めながら、最初の結婚についてを書いた、自伝小説を書き直している話を彼女にし始める。
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若くして結婚したハーヴィー・スターン(トビー・マグワイア)は、両親の元を離れて靴屋で働き、夜はタイプに向かって執筆活動に没頭していた。
...全てを見る(結末あり)

妻に魅力を感じなくなったハーヴィーは、彼女の妹や他の女性が気になるようになり、娼婦を相手に欲求を満たそうとする。

娼婦と楽しんだハーヴィーだったが、現れた死神に連れ去られそうになる。
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ルーシーに脅されたことで、ショックを受けたハリーは、精神科医の元に向かい、あれやこれやと恋愛関係でトラブルになったことなどを話す。

医師は、ハリーが2か月前に書いた短編のことを聞く。
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映画撮影中の俳優メル(ロビン・ウィリアムズ)は、なぜか彼だけがピンボケ状態になってしまう。

帰宅したメルを見た妻グレイス(ジュリー・カブナー)や子供達は驚き、翌朝彼の姿はさらに悪化する。

医師の診察を受けたメルだったが、ただのピンボケだと言われるだけだった。
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ハリーは、ゆがんだ心に周囲を合わせようとしたと指摘され、書く意欲がなくなり現実と想像との区別がつかなくなったことを語り動揺する。

ハリーは、大学の表彰式に息子ヒリー(エリック・ロイド)を連れて行くよう医師に提案されて、二番目の妻ジョーン(カースティ・アレイ)の元に向かう。

学校の参観日に、ハリーが、とんでもない会話を9歳の息子ヒリーとしていたことを、息子の同級生の母親ベス・クレイマー(マリエル・ヘミングウェイ)から聞いていたジョーンは、当然それを承知しない。

ハリーは、ジョーンと結婚した当時を題材にした作品を思い出す。
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精神科医のヘレン(デミ・ムーア)は、患者であるポール・エプスタイン(スタンリー・トゥッチ)と交際して結婚する。

2年間は幸せだった二人だったが、子供が産まれた直後から、ヘレンは狂信的なユダヤ教信者になる。

そして、治療に来たイスラエル人と、かつてのポールと同じような状況になってしまう。
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街角で友人リチャード(ボブ・バラバン)に出くわしたハリーは、胸が痛くて病院に行くと言う彼に付き合うことになる。

結局、リチャードに異常は見られず、ハリーは表彰式に付き合ってくれと彼に頼むが、用があるということで断られてしまう。

元恋人のフェイ・セクストン(エリザベス・シュー)に呼び出されたハリーは、彼女が友人ラリー(ビリー・クリスタル)と結婚するということを聞きショックを受ける。

それを阻止しようと、フェイを翌日の表彰式に誘うハリーだったが、結婚式も翌日だと知る。

その後はリーは、娼婦のクッキー(ヘイゼル・グッドマン)を呼んで愛し合い、翌日の表彰式に誘う。

500ドルのキャッシュで交渉は成立し、ハリーはその夜フェイに電話をかけてメッセージを残す。

ハリーは、結婚をしないでくれと頼み、自分達が出会った時を題材にした作品のことを語りながら、ルーシーとの不倫のことを思い出す。
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ルーシーと密会するためにホテルに向かったハリーは、エレベーターの中でフェイに出会い恋に落ちた。
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表彰式に出かけようとしたハリーは、予定を取りやめて現れたリチャードとクッキー、そして、息子ヒリーを強引に車に乗せて大学に向かう。

途中、ハリーは息子のためにカーニバルに立ち寄り、子供を欲しがらないジェーンと口論になり、ルーシーに気があると責められたことを思い出す。

そこでハリーは、想像上の自分であるケン(リチャード・ベンジャミン)に出会い、ある場面を見せられる。

ジェーンとの会話で、ルーシーは、ハリーがフェイと付き合っていることを偶然知り卒倒する。
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姉ドリス(キャロリン・エアロン)の家に寄ることにしたハリーは、不仲の原因となった、小説のモデルのことで彼女に責められる。

その場を去ったハリーは、精神科医の元妻ジョーンの患者との浮気がばれて、罵倒された時のことを思い出す。

立ち寄った先で、ヘレンに出くわしたハリーは、姉ドリスが、実は彼のことを思っている場面を見せられる。

ハリーは、大学時代からの親友ラリーに偶然出くわし、フェイに彼を紹介した時のことを思い出す。

その後、大学に近づいた頃、昨日は健康だと言われたリチャードが、車内で死亡してしまう。

大学に着いたハリーは教授達に歓迎されるが、リチャードの死でショックを受け、埋葬などの手続きを済ませて疲れ果ててしまう。

さらに、体がピンボケしたためにハリーは取り乱してしまい、クッキーが落ち着かせようとする。

ピンボケは収まり、そこに、クラーク教授(フィリップ・ボスコ)やアボット教授(ポール・ジアマッティ)が現れて、ハリーは表彰式に向かう。

ハリーはクラークらに、恋人を悪魔にさらわれて、地獄に行って彼女を奪い返すという、自分自身をモデルにした執筆中の物語を語る。
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地獄の底に降りたハリーは、フェイを捜して悪魔(ビリー・クリスタル)に会い、人生は楽しまなくては損だと助言される。
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大学に駆けつけたジョーンは、ハリーを誘拐魔呼ばわりして、彼はクッキーと共に逮捕連行されてしまう。

誘拐とクッキーのマリファナ所持で、牢屋に入れられたハリーの前にリチャードが現れる。

新作のアイデアが浮かばないと嘆くハリーは、悪魔と和解すれば危機を乗り切れるという、リチャードの意味不明な助言を受ける。

ハリーは、結婚したフェイとラリーが支払った保釈金により釈放される。

牢屋からは出られたものの、ハリーは、自分を捨ててラリーを選んだフェイを恨む。

しかし、ハリーは仕方なく、ハネムーンに旅立つ二人を祝福して、その場を離れる。

帰宅したハリーは、クラーク教授らがアパートのホールで準備した、表彰式に向かう。

そこには、ハリーの創作人物らが集い、彼は感激して感謝のスピーチをする。

哀しい内容の作品でも、”解体”すれば、著者には気づかない喜びが見つけられる・・・。

それがヒントとなり、ハリーは、適応能力のない人生を送る非現実的な男が、芸術で成功するアイデアが浮かんび、タイプライターに向かい、新作の書き出しの準備を始める。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ベストセラー作家の自ハリー・ブロックは、分自身の私生活をネタにして小説を発表していたのだが、最近ではややスランプ気味で、新作のアイデアが浮かばない。
そればかりか、関係のあった、別れた三番目の妻ジェーンの妹ルーシーには、暴露本だと言われて発砲される。
さらに、二番目の妻ジョーンには、息子ヒリーに悪影響を及ぼすと言われ会わせてもらえず、元恋人フェイが、友人ラリーと結婚することを知りショックを受ける。
ハリーは、自分の描いた作品を随所で思い出しながら、気の進まない母校の大学での表彰式に出席することになる。
誰も付き添ってくれないハリーは、娼婦のクッキーと友人リチャード、そして、息子のヒリーを強引に連れ出して大学に向かう。
しかしハリーは、想像の世界と現実が区別できなくなり、混乱して新作のアイデアが浮かぶ気配もなかった・・・。
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ウディ・アレンが、凡人ではないことがよく理解できる、彼の才能を最大限に発揮した、現実と虚構が入り混じる”複雑怪奇”な内容に、観客自身が翻弄されてしまう。

とにかく、目まぐるしい場面展開、日本人を悩ませるセリフの多さと慌ただしさ、アクション映画を観ているような、体力がいる作品でもある。

”軽妙な悲喜劇”などという、ありふれた表現では言い尽くせない、ウディ・アレン自身の芸のファンに、大いに支持されたことも頷ける。

第70回アカデミー賞では、脚本賞にノミネートされた。

殆ど狂人か病人にしか思えない人気作家を熱演するウディ・アレン、その元恋人役のエリザベス・シュー、二番目の妻カースティ・アレイ、三番目の妻エイミー・アーヴィング、その妹役ジュディ・デイヴィス、主人公の息子エリック・ロイド、主人公の友人ボブ・バラバン、主人公の息子の同級生の母親マリエル・ヘミングウェイ、主人公の作品中のキャラクターで、ピンボケになる男性ロビン・ウィリアムズ、その妻ジュリー・カブナー二番目の妻と主人公の姉をモデルにしたデミ・ムーア、主人公をモデルにしたその夫役スタンリー・トゥッチ、最初の結婚時の主人公をモデルにしたトビー・マグワイア、不倫中の主人公のモデル、リチャード・ベンジャミン、主人公の友人と悪魔役のビリー・クリスタル、大学教授役のポール・ジアマッティフィリップ・ボスコ、売春婦ヘイゼル・グッドマン、主人公の姉キャロリン・エアロン、他ジェニファー・ガーナーが端役出演している。


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