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彼が二度愛したS Deception (2008)

会計士がある弁護士と知り合ったことをきっかけに心の拠り所となった女性が絡む詐欺事件の罠にはまってしまう・・・
製作、主演ヒュー・ジャックマンユアン・マクレガーミシェル・ウィリアムズシャーロット・ランプリングナターシャ・ヘンストリッジ他共演、監督マーセル・ランゲネッガーによるサスペンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■
監督:マーセル・ランゲネッガー

製作総指揮:マージョリー・シク
製作
ヒュー・ジャックマン

アーノルド・リフキン
ジョン・パレルモ
ロビー・ブレナー
デヴィッド・ブシェル
クリストファー・エバーツ

脚本:マーク・ボンバック
撮影:ダンテ・スピノッティ
編集
クリスチャン・ワグナー

ダグラス・クライズ
音楽:ラミン・ジャヴァディ

出演
ヒュー・ジャックマン:ワイアット・ボーズ/ジェイミー・ゲッツ
ユアン・マクレガー:ジョナサン・マコーリー
ミシェル・ウィリアムズ:S
リサ・ゲイ・ハミルトン:ルッソ刑事
マギー・Q:ティナ
シャーロット・ランプリング:ウォール街の美女
ナターシャ・ヘンストリッジ:シモーン・ウィルキンソン

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
2008年製作 107分
公開
北米:2008年4月25日
日本:2008年11月8日
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $4,598,510
世界 $17,739,850


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ニューヨーク
会計士ジョナサン・マコーリー(ユアン・マクレガー)は、弁護士のワイアット・ボーズ(ヒュー・ジャックマン)に声をかけられて意気投合する。

趣味もなく真面目が取柄のジョナサンは、仕事や遊びを精力的にこなすワイアットと、行動を共にするようになる。

ある日2人は、ランチの時に携帯電話を取り違えてしまい、ロンドン出張のワイアットに連絡がつかないジョナサンは困惑する。

何度もかかる女性からの電話に、ジョナサンは興味本位でその待ち合わせ場所に出かける。

ホテルのロビーで、魅力的な女性シモーネ・ウィルキンソン(ナターシャ・ヘンストリッジ)に声をかけられたジョナサンは、お互い名前も知らぬままにベッドを共にしてしまう。
...全てを見る(結末あり)

翌朝シモーネは姿を消し、ロンドンのワイアットから連絡が入り、ジョナサンは一先ず安心する。

昨日のことが気になったジョナサンは、その電話番号に連絡を入れ、今度は中年女性(シャーロット・ランプリング)と付き合い、後日、彼女が”ウォール街の美女”と言われる有名人だということを知る。

ジョナサンは、それが何かの会員制クラブだと気づき、毎晩その特権を味わうようになる。

ある日ジョナサンは、相手が、以前、地下鉄で駅を尋ねられ、気になった女性/S(ミシェル・ウィリアムズ)だと気づく。

ジョナサンがそれを話すと、彼女は帰ろうとするが、2人は食事をすることになり会話が弾む。

会話をしてはいけないという、クラブの規則を破ってしまったジョナサンは、Sからの電話を待ち続け、ようやく彼女に再会することができる。

ジョナサンに、”巻き込みたくない”と言いながら、Sは彼と付き合ってしまう。

しかし、ジョナサンがホテルの部屋を空けた隙に、Sは姿を消し彼も何者かに襲われてしまう。

Sのものと思われたベッドの血も見当たらず、警察に通報したジョナサンは、ルッソ刑事(リサ・ゲイ・ハミルトン)の事情聴取を受ける。

Sの名も知らず、彼女の痕跡も見つからないまま、ジョナサンは警察に相手にされず帰宅する。

部屋に何者かが入った形跡を見つけたジョナサンは、不安を感じワイアットに連絡を取ろうとするが、弁護士事務所は彼の在籍を否定し、住居も彼のものでないことが分かる。

すると数日後、ワイアットがジョナサンの自宅に現れる。

ワイアットはジョナサンに、関わっている会社の隠し口座から金を引き出すよう、Sの命と引き換えに脅迫する。

数日後ジョナサンは、ワイアットにかかってきた電話の相手のティナ(マギー・Q)という女性から、彼のことを聞き出そうとする。

ティナは、ワイアットの本名が”ジェイミー・ゲッツ”だと知り、彼がある男を殺したことと、保険金詐欺の犯罪歴などもあることを調べ上げ、それを彼に伝えSを返すように迫る。

ルッソ刑事から、女性の遺体が発見されたとの連絡を受け、警察に向かったジョナサンは、それが最初の女性(ナターシャ・ヘンストリッジ)で、名前をシモーン・ウィルキンソンと言いウォール街のアナリストだと知らされる。

さらに、彼女の締められた首には、ワイアットが使っていた、テニスのガットの樹脂と同素材が付着していたことが分かる。

シモーンを知らないことにして帰宅したジョナサンは、部屋に彼女との写真が置かれていたことに気づく。

そして、地下鉄のホームに現れたワイアットに、ジョナサンは再び脅される。

ジョナサンはターゲットの会社に向かい、ワイアットから届いた指示に従い、裏金の送金操作を始める。

その頃、ルッソは、ジョナサンとシモーンに繋がりがあったことを突き止める。

ジョナサンは、Sの拘束写真をメールで見せられ、送金作業をせかされる。

送金を完了し、Sが自宅に戻されたことを知ったジョナサンは急いで帰宅するが、彼の部屋はワイアットに爆破される。

裏金の送金先のマドリードに飛んだワイアットは、共犯だったSの待つホテルに向かう。

Sは、ジョナサンが殺されたことを知りショックを受ける。

ワイアットは、ジョナサンを名乗り口座の解約のため銀行に向かうが、”ワイアット・ボーズを副署名人にする”という解約条件を聞かされる。

Sも姿を消し、困惑していたワイアットに電話がかかってくる。

その相手、ジョナサンがワイアットの前に現れ、奪った金の半分を要求する。

仕方なくワイアットはそれを承諾し、ジョナサンと銀行に向かい、受け取った2000万ドルを二等分する。

ジョナサンは、Sのメールの写真の配水管の水漏れで、それが以前に撮られたものだと気づき、爆破を逃れていたことをワイアットに明かす。

Sの所在を500万ドルで取引しようとしたジョナサンに、銃を突きつけたワイアットだったが、そこにSが現れ、彼を射殺してしまう。

ジョナサンは、ワイアットのパスポートが自分名義であることを確認してその場を立ち去り、Sは彼に別れを告げる。

その頃、ルッソ刑事は、爆破現場から発見された遺体が、アパートの管理人だったことを知る。

自分の存在は消され、マドリードに移り住んでいたジョナサンは、ある日マヨール広場で、Sを見つけて彼女の元に向かう。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ニューヨークの会計士ジョナサン・マコーリーは、弁護士のワイアット・ボーズと知り合い、二人は意気投合する。
真面目が取柄のジョナサンは、精力的に生きるワイアットと行動を共にするようになる。
ある日、二人は携帯電話を取り違えてしまい、ワイアットのロンドン出張で、ジョナサンは彼に連絡がつかなくなる。
ジョナサンは、何度もかかる女性からの電話に誘われ、興味本位でその待ち合わせ場所に向かう。
そして、ホテルに向かったジョナサンは、魅力的な女性シモーンに声をかけられ、ベッドを共にしてしまう。
その後、それが何かの会員制のクラブだと気づいたジョナサンは、ワイアットと連絡もついたことで安心し、その特権を味わおうとする。
そして、ジョナサンの前に、以前会ったことがある女性、Sが相手として現れるのだが・・・。
__________

ヒュー・ジャックマン自らのプロダクションの、第1回製作作品ではあるが、魅力r的なキャスティングにも拘らず、興行的には失敗に終わってしまった。

北米興行収入 $4,598,510
世界 $17,739,850

とは言うものの、魅惑の会員制クラブのメンバーに、妖艶なキャリア女性としてナターシャ・ ヘンストリッジや、熟年のシャーロット・ランプリングまでもが登場する、詐欺師の裏をかく、会計士らしい細工など、その演出は凝っていて面白味がある。

野性味あるヒュー・ジャックマンが、なかなか悪役も似合う俳優だということが確認できる作品でもあり、弁護士、スポーツマン、プレイボーイ、そして詐欺師と、全てが板についている。

几帳面で、数字に強いことが終盤功を奏す、平凡な会計士ユアン・マクレガーは、詐欺師を手玉に取り逆襲するクライマックスに逞しさを感じ、思いを寄せる女性に、再会することができるラストも爽やかに描かれている。

スピーシーズ」(1995)の超人少女役の時から妙に印象に残り、実力派俳優の仲間入りを果たしつつあるミシェル・ウィリアムズも、陰のあるヒロインを好演している。

堅実な捜査で主人公の動向を追う刑事リサ・ゲイ・ハミルトン、クラブ会員のマギー・Qシャーロット・ランプリング、そしてミシェル・ウィリアムズとは「スピーシーズ」(1995)で、同一人物の成人役で共演したナターシャ・ヘンストリッジの美しさも健在だ。


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